都道府県魅力度ランキング1位を14連覇中の北海道!ついでに色々な1位を調べてみた
毎年秋になると発表される都道府県魅力度ランキング。メディアなどでも取り上げられることが多く、聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、都道府県魅力度ランキングで1位に輝いた北海道の魅力を徹底的に掘り下げてみました。合わせて、北海道が全国1位になっているさまざまな事柄について調べた結果を紹介しています。北海道の魅力を知りたいという人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事でわかること
- 都道府県魅力度ランキングは民間調査会社が毎年行う地域ブランド調査のひとつ
- 14年連続北海道が1位
- 2022年の最下位は佐賀県
- 都道府県魅力度ランキング以外にも、北海道が1位のランキングはたくさんある
都道府県魅力度ランキングってなに?
都道府県魅力度ランキングは、民間調査会社ブランド総合研究所が地域ブランド調査として行っているアンケート調査の結果です。
全国3万人を対象としたアンケートの内容を元に、毎年秋に都道府県魅力度ランキング・市町村魅力度ランキングが発表されます。アンケートには複数の項目を用意し、細やかな調査を実施してランキング化されることから話題性も大きく、結果は自治体の通信簿とも言われています。
都道府県魅力度ランキングの調査方法
ブランド総合研究所の行う調査はインターネットを利用して、以下の方法で行われます。
- 回答者は20~70代
- 調査対象は全国1,000の市区町村と47都道府県
- 調査項目は、認知、魅力、情報摂食、観光意欲、移住意欲、情報接触経路、地域コンテンツの認知、訪問経験、地域資源評価、、地域の特性、地域イメージ、産想起率など計89項目
2022年は6月22日から7月4日に行われました。ブランド総合研究所では、結果が日本の縮図と一致するよう実際の地域人口比率(男女比・年齢比も含む)と合わせてアンケートを回収しています。ここまで細かく行う調査だからこそ、マスコミなどにも多く取り上げられ、知名度が高いのでしょう。
2022年版は14年間連続で北海道が第1位
2022年に発表された都道府県魅力度ランキングでは、北海道が堂々の第1位に輝きました。北海道は今回で14年連続の1位となり、不動の王者とも呼べるでしょう。
ランキングはアンケート結果を数値化して順位を決めており、北海道は73.3ポイントを獲得しています。2位の京都府は57.3ポイントと、大きく差を付ける結果となりました。
※出典:ブランド総合研究所「地域ブランド調査2022」
市区町村魅力度ランキングでも北海道札幌市が1位に
北海道が強いのは都道府県魅力度ランキングだけではありません。全国の市区町村を対象にした、市区町村魅力度ランキングでは札幌市が1位になっています。そのほか、3位には函館市がランクインするなど、北海道の市区町村のなかには上位に食い込んでいるものも多いです。
ちなみに、札幌市は2年連続で市区町村魅力度ランキングトップに輝いており、今回で8度目の1位獲得を果たしています。
北海道が魅力度ランキングで上位を独占できている理由
都道府県魅力度ランキングでは1位を除く上位ニ、変動が見られる年も多いです。しかし、1位だけは14年間変わらず北海道がトップに君臨しています。どうして、北海道は上位を独占できているのでしょうか。
その理由は大きく3つあります。
自然の観光資源が豊か
北海道は観光資源が豊かな都道府県として知られています。特に、自然にまつわる観光スポットが多く、オホーツク海に着氷する流氷や世界自然遺産に認定された知床半島など、北海道でしか見られないものも数多くあります。
そのほか、季節によるさまざまな花を楽しめるスポットやウインタースポーツを楽しめるスポットなど、北海道の魅力のひとつと言える自然の資源が盛りだくさんです。豊富な観光スポットを目当てに北海道へ行ってみたいと思う人も多く、道外からの支持に繋がっています。
地産品が多い
北海道は海の幸、陸の幸が豊富に生産されています。だからこそ、「北海道と言えば食」というイメージを持つ人もいるのでしょう。
海に囲まれ、広大な土地のある北海道では、多くの農産物・海産物が生産されています。新鮮で品質の高い産品を味わえるとして、北海道はさまざまな年代からの支持を集めています。
居住意欲が高まっている
北海道は道外に住む人からすれば、観光資源や産品が豊かな都道府県です。しかし、実際に住むとなると、仕事の確保が難しいなどの問題もあります。札幌や函館など、人口の集中している市区町村ならまだしも、過疎地に行くと仕事を見つけて住むのは難易度が高いと言わざるを得ません。
しかし、近年感染症の大流行に伴って働き方に大きな変化が起こっています。仕事はリモートワークできるようになり、都会から田舎に移住を考える人も増えて来ました。そこで、「どうせ移住するなら北海道に住みたい」と考える人も増えてきています。
仕事を確保できるのであれば、雄大な自然を身近に感じられる北海道に住んでみたいと思う人は多いようで、居住意欲が高いのも魅力度ランキングで上位をキープする要素のひとつになっています。
都道府県魅力度ランキングの全結果
都道府県魅力度ランキングの結果を見てみると、上位7位まで前年と変動はありませんでした。全体的に見ても大きな順位の変動は見られないようです。
そんななか、2021年からもっとも順位を上げたのが和歌山県です。2021年は32位でしたが、2022年に26位までランクアップしています。
都道府県魅力度ランキング最下位は逆に話題になる?
ランキングとして順位を付けると、必ず最下位になる都道府県が出てしまいます。しかし、最下位になることでメディアなどを通じて注目を集めるため、必ずしも悪いこととは言えないでしょう。
2022年の都道府県魅力度ランキングでは佐賀県が最下位となりSNSでは「自分の住んでいる県が最下位になった」という嘆きの投稿も多く見られました。最下位になった都道府県に住む人にとっては、あまり気持ちのよいものではないかもしれませんが、注目を関心に変えて地域活性化のきっかけにできるというメリットもあるでしょう。
実際に、SNSでは「最下位だけど佐賀県のこういう所が自慢できる」などポジティブな内容も見られます。
こんなものも? 北海道が1位のランキング
世の中には、都道府県魅力度ランキングに限らず、さまざまなものが順位付けされています。そこで、北海道にまつわるさまざまな1位を調査してみました。
北海道は都道府県・市区町村魅力度ランキング以外にも、以下のようなランキングで1位になっています。
土地面積ランキング
日本地図を見てわかるように、北海道は土地面積で全国第1位です。他の都道府県とは大きく差を開いて1位であることから、当然のように知っている人も多いでしょう。
そのため、「北海道が1位なら、2位、3位は?」と後続の都道府県の方が気になるという人も多いのではないでしょうか。土地面積ランキングベスト5は以下の都道府県です。
- 北海道 83,424㎢
- 岩手県 15,275㎢
- 福島県 13,784㎢
- 長野県 13,562㎢
- 新潟県 12,584㎢
土地面積では、東北・中部勢が圧倒しています。
甜菜生産量ランキング
砂糖の原料となる野菜・甜菜(てんさい)も、北海道で生産が盛んな農作物のひとつです。甜菜は寒冷地を好む農作物のため、北海道を中心に栽培されています。他の都道府県で生産されることもありますが、統計などに反映できる量ではないため北海道がシェア100%と記録されています。
少子高齢化によって、年々生産者が減り生産量も緩やかに減少している甜菜ですが、2022年は北海道で406万1,000t収穫され、前年より4%増加しました。
小麦生産量ランキング
北海道は小麦の生産量全国1位を誇り、全国の収穫量が1,220,000tに対し北海道の収穫量は616,100tです。北海道の小麦収穫量は全国の収穫量の50.5%を占めています。
パンやうどんなどの主食のほか、クッキーやケーキなどさまざまな食品に小麦が欠かせません。私達の身近な食品である小麦は、半分以上が北海道産という訳です。
大豆の生産量ランキング
豆類の生産が盛んな北海道は、大豆の生産量でも全国1位です。2022年の大豆収穫量は246,500tですが、うち105,400tは北海道で収穫されており、シェアは43%にものぼります。
ちなみに、北海道以外の都道府県は以下のとおりです。
- 北海道 105,400t
- 宮城県 22,200t
- 秋田県 13,900t
- 滋賀県 8,630t
- 青森県 8,210t
北海道がいかに国内生産量の大部分を占めているのかが分かります。
じゃがいも(ばれいしょ)の生産量ランキング
じゃがいもと言えば、北海道をイメージする人も多いのではないでしょうか。スナック菓子の原料としても北海道産じゃがいもが用いられているものも多いです。
2022年の春植えばれいしょの収穫量は、北海道で1,819,000tです。これは、全国の収穫量(2,245,000t)の81%になります。国内のじゃがいもの8割は北海道産ということですね。
- 北海道 1,819,000t
- 鹿児島県 87,300t
- 長崎県 66,600t
- 茨木県 48,400t
- 千葉県 28,100t
生乳(牛乳)生産量ランキング
北海道と言えば、牧畜でも有名です。広い土地を活かした牧場では、牛達がのびのびと過ごしており、さまざまな農業体験ができる牧場は観光スポットとしても人気を集めています。
北海道の生乳生産量は349,533tで、全国1位です。
- 北海道 349,533t
- 栃木県 29,703t
- 熊本県 21,796t
- 岩手県 17,064t
- 群馬県 16,976t
2位が栃木県という結果に、「意外だな」と感じた人も多いのではないでしょうか。ちなみに、白バラ牛乳が全国的に知られている鳥取県の生乳生産量は6,376tでランク外でした。新鮮な生乳が産出されることから、北海道ではチーズやバターなどの加工品生産も盛んです。
にしん水揚げ量ランキング
北海道は昔からにしんの水揚げ量が多いことでも有名です。にしん料で得た富をはたいて建てられた鰊御殿(にしんごてん)は北海道の日本海側の各地に建設され、小樽市では北海道有形文化遺産として保存されています。
最盛期に比べると、にしんの水揚げ量は大きく減少したものの、現在でも全国で最も多くにしんが水揚げされるのは北海道です。
- 北海道 14.072t
- 青森県 14t
- 宮城県 10t
にしんは冷たい海を好むため、水揚げされる地域も限定されています。そのため、北海道にしんは全国シェア99%を誇る特産物として全国的に有名です。
さけ水揚げ量ランキング
お寿司やお刺身、和洋中のさまざまな料理に使われるさけも、北海道が水揚げ量1位です。北海道に暮らす人にとって身近な魚であるさけを使ったさまざまな郷土料理もあります。
石狩鍋に三平汁、ちゃんちゃん焼き、ルイベ漬けなど、北海道にはさけを美味しく食べる料理が盛りだくさんです。
そんな北海道の鮭は、全国の水揚げ量の92%を占めています。2022年の水揚げ量は51,789tでした。
北海道は他にも1位がたくさんある
北海道が1位になるランキングを探すと、ここでは紹介しきれない程あります。最後に、今回紹介しきれなかった北海道が1位のランキングの一部をみてみましょう。
北海道が1位のもの
- とうもろこし生産量
- にんじん生産量
- たまねぎ生産量
- かれい水揚げ量
- すけとうだら水揚げ量
- たこ水揚げ量
- 年間雪日数
- 食料自給率
- 風力発電導入量
- 旅館の延べ宿泊人数
- 保育所型認定こども園の設置数
- 公立高校数
農産物や海産物に関するものだけでなく、気候や住居、教育に関係するランキングでも1位になっているものが多くあります。北海道は、旅行やエンタメだけが魅力ではないということもよく分かりますね。
まとめ
都道府県魅力度ランキングやその他のランキングで1位に輝く北海道について紹介してきました。北海道はさまざまな魅力に溢れた場所です。道外の人はぜひ、一度北海道を訪れてみてはいかがでしょう。触れてみて初めてわかる北海道の魅力もたくさんあります。
ランキングだけでなく、実際に北海道を訪れたり、北海道の農産物・海産物に触れたりして、その素晴らしさを体験してみてください。