蕎麦の茹で時間は?乾麺と生麺のおいしい茹で方やポイントを紹介
蕎麦は茹で方で味わいが大きく変わるので、正しい茹で方を知り、おいしい蕎麦を作りましょう。
蕎麦には乾麺タイプや生麺タイプなどがあり、それぞれで茹で時間が異なるので、商品パッケージの表示時間を守って茹でることが大切です。また、お湯の量や一度に茹でる量などにも気をつけることで、蕎麦をおいしく作ることができます。
こちらの記事では、蕎麦の茹で時間や茹でる時のポイント、注意点などを紹介します。
- 乾麺タイプの蕎麦の茹で時間は約4〜7分
- 生麺タイプの蕎麦の茹で時間は約1〜3分
- 大きな鍋でたっぷりのお湯で茹でるとおいしく茹で上がる
- 1分蒸らすとなめらかさとコシが出てさらにおいしくなる
- 蕎麦湯にはビタミンB群などの栄養が豊富に含まれている
この記事でわかること
蕎麦の茹で時間は?茹で時間がわからない時の目安を紹介
蕎麦の茹で時間は、蕎麦のタイプや製品により異なります。乾麺と生麺の茹で時間の目安、および茹でる時のポイントは次の通りです。
乾麺 | 生麺 | |
茹で時間 | 約4〜7分 | 約1〜3分 |
茹でる時のポイント | ・差し水はしない | ・麺をほぐしながら入れる ・茹でる量は2人前まで |
乾麺と生麺は茹で時間が異なるものの、茹で方は基本的に同じです。ただし、製品により茹で時間は決められているので、製品パッケージの表示時間を守りましょう。また、蕎麦をおいしく茹でるには、生麺と乾麺でそれぞれちょっとしたポイントがあります。以下では、乾麺タイプと生麺タイプのおいしい茹で方について詳しく解説します。
乾麺タイプの茹で時間とおいしい茹で方
乾麺タイプの蕎麦の茹で時間は約4〜7分が目安です。次の手順で茹でるとおいしくできあがります。
乾麺タイプの茹で方
- 2〜4Lの沸騰したお湯に麺を入れる
- お湯が沸くまで箸でほぐす
- 茹で上がったらざるにあげる
- 水洗いして冷水でしめる
- 盛り付けて完成
差し水をするとお湯の温度を下げてしまうため、基本的に差し水は避けましょう。
また、乾麺タイプはそのまま茹でると、中心部と外側に茹でムラができやすいです。生麺のような仕上がりを目指す場合は、茹でる前に10分ほど水にひたしておくのもポイントのひとつです。
生麺タイプの茹で時間とおいしい茹で方
生麺タイプの蕎麦の茹で時間は約1〜3分が目安です。次の手順で茹でるとおいしくできあがります。
生麺タイプの茹で方
- 2〜4Lの沸騰したお湯に麺を入れる
- 一度沸いたら差し水をする
- もう一度沸いたら茹で上がり
- 茹で上がったらざるにあげる
- 水洗いして冷水でしめる
- 盛り付けて完成
特に生麺タイプは一度に大量に茹でると沸騰するのに時間がかかり、蕎麦がゆるくなって切れてしまいやすいです。一度に茹でる量は最大2人前までにしましょう。そのほか、生麺タイプは麺がくっつきやすいのでお湯に入れる時はほぐしながら入れ、軽く混ぜることが大切です。
また、手作りの手打ち麺(手打ち蕎麦)を茹でる場合、茹で時間は30秒〜1分が目安です。茹で時間が短いと粉っぽい舌触りになりやすいので、時間は丁寧に計りましょう。
かけそばとざるそばの茹で方の違い
かけそば(温)とざるそば(冷)の茹で方に大きな違いはありませんが、茹でた後の処理に違いがあります。
かけそばとざるそばは、どちらも茹で上がったら流水でぬめりを取ります。その後、ざるそばはそのまま皿に盛り付けて完成ですが、かけそばは一度お湯に戻して麺を温めると、つゆの温度を下げることなくおいしく食べられます。そのため、かけそばを作る場合は、茹で湯は捨てずに残しておきましょう。
蕎麦を茹でる前に知っておきたいポイント
蕎麦を茹でる前に知っておきたいポイントには、以下の4つがあります。
蕎麦を茹でる前のポイント
- 大きな鍋で茹でる
- たっぷりのお湯で茹でる
- 冷水ですぐにしめる
- お湯の温度を下げない
それぞれのポイントは以下の通りです。
1.大きな鍋で茹でる
まずは大きな鍋を用意しましょう。蕎麦を茹でるにはたっぷりの水が必要ですが、鍋が小さいと十分な量のお湯を沸かすことができないほか、お湯が吹きこぼれやすいです。また、何度か蕎麦を茹でると蕎麦粉がお湯に染み出してぬめりが出ます。
蕎麦を数回に分けて茹でる場合は、ずっと同じお湯を使うのではなく、水を足したり新しいお湯に取り替えたりして茹でましょう。蕎麦粉が染み出して濃くなったお湯は、蕎麦湯としていただくこともできます。
2.たっぷりのお湯で茹でる
たっぷりのお湯で茹でるのもポイントのひとつです。お湯の量は麺の10倍が目安で、たとえば蕎麦1人前(乾麺100g)あたり1〜1.5Lのお湯が必要です。たっぷりのお湯で茹でることで、麺同士がくっつくことなく茹でムラもできにくいため、よりおいしく仕上がります。
また、お湯の量が少ないと麺を入れた時にお湯の温度を下げることにもつながるため、蕎麦はできる限り多くのお湯で茹でましょう。
3.冷水ですぐにしめる
蕎麦が茹で上がったら冷水ですぐにしめましょう。特に氷水を使ってしめると、麺にコシが出るのでよりおいしく食べられます。そのほか、蕎麦を流水で洗うとぬめりが取れて、麺同士がくっつかなくなります。
4.お湯の温度を下げない
蕎麦を茹でる際は、お湯の温度を下げないように注意が必要です。低い温度で茹でると、麺がべちゃっとした仕上がりになり、おいしくなくなります。
たっぷりのお湯が必要なのは、できる限り温度が下がりにくくし、高音をキープしながら蕎麦を茹でるためでもあります。また、一度に大量の麺を茹でないのも温度を下げないための対策のひとつです。
ひと工夫でさらにおいしく!ツウな蕎麦の茹で方
ここまで、蕎麦の茹で時間やおいしく茹でる方法について紹介しましたが、さらにおいしく茹でたい方はひと手間加えましょう。
商品パッケージの表示時間から若干短いタイミングで、麺に芯がある状態になったら一度火を止めます。鍋に蓋をして余熱で1分蒸らした後、素早く水洗いすると、麺になめらかさとコシの両方が出やすくなります。
また、鍋をコンロから少しずらして火にかけるのもコツです。鍋の端に火を当てると対流が起こって、麺1本1本をムラなく茹でることができます。「蕎麦をもっとおいしく茹でたい」というツウな方は、ぜひ試してみてください。
※鍋をコンロからずらす場合は、ひっくり返らないようバランスにご注意ください
蕎麦を茹でる時の注意点
蕎麦を茹でる時は以下2点に注意しましょう。
蕎麦を茹でる時の注意点
- 差し水はしない(乾麺の場合)
- 一度で大量に茹でない
差し水をするとお湯の温度が下がってしまい、蕎麦がべちゃっとした食感になりやすいです。特に乾麺は茹で時間が長く、低い温度で茹で続けることになるため、差し水は避けることが大切です。お湯が溢れないようにするため、大きな鍋を使用しましょう。
また、一度に大量に茹でるとお湯の温度が下がると同時に、麺同士がくっつきやすくなります。おいしく茹で上がらないので、多くの蕎麦を茹でる時は1〜2人前ずつ茹でるようにしましょう。
蕎麦湯は飲むべき?
信州を中心として、関東地方では蕎麦を食べた後に蕎麦湯を飲むのが一般的でが、蕎麦よりもうどん文化が浸透している関西地方では、蕎麦湯を飲むが一般的ではありません。そのため、なかには「蕎麦湯は飲むべき?」と疑問に思っている方もいるかと思います。
蕎麦湯を飲むかは個人の自由です。しかし、蕎麦湯はカロリーが低く栄養も豊富に含まれているので、蕎麦湯を飲むデメリットはほとんどありません。
蕎麦湯にはビタミンB1・B2が多く含まれており、糖質や脂質の代謝を促してくれます。そのほかにも、植物性たんぱく質や必須アミノ酸も豊富に含まれています。蕎麦に含まれている栄養素は水溶性が多いため、蕎麦を茹でる時に流れ出る栄養も、蕎麦湯を飲むことで取りこぼしなく摂取できます。蕎麦を食べた後は、ぜひ蕎麦湯も飲んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
蕎麦の茹で時間は製品により異なり、乾麺は約4〜7分、生麺は約1〜3分が目安です。茹で方に大きな違いはなく、おいしく茹でるためには大きな鍋でたっぷりのお湯を使いましょう。
また、余熱で1分蒸らすひと手間を加えるとよりおいしく茹で上がるので、ぜひ試してみてください。