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重さ10キロ以上!? 幻の巨大キャベツ「札幌大球」って知ってる?

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全国農業産出額において13.8%の高いシェア率で、農作物の出荷量第1位を誇る北海道。野菜王国・北海道で、重さが10キロ以上もある「札幌大球」という珍しいキャベツがあるのをご存知でしょうか? その大きさ・重さは、一般的なキャベツのなんと10倍!

本記事では、道外の人にもぜひ知ってほしい「札幌大球」の特徴や気になる味、歴史について詳しく紹介。美味しい食べ方も調べてみたので、ぜひ参考にしてみてください。

※全国農業産出額:農業における最終生産物の総産出額

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札幌大球ってどんなキャベツ?

札幌大球の歴史

北海道民にとって「札幌大球」は、たまに見かける大きいキャベツといった印象ですが、道外の方はまずその大きさに驚くこと間違いなし。札幌大球の特徴や誕生の歴史について紹介します。

直径50センチ、重さ10キロ以上

札幌大球の平均的な大きさは上記の通りですが、中には重さが20キロを越えるもっと巨大なものも存在します。初めて見る人は「これは本当にキャベツなの?」と目を疑いたくなるほど、強烈な存在感です。

収穫時期は10月下旬〜11月初旬のわずか2週間で、道外の市場では、ほぼ出回ることがありません。

そんなに巨大でも美味しいの?

大きさに比例して素材の味が損なわれるのでは? と考える人もいるかもしれませんが、予想に反してみずみずしく、普通のキャベツよりも甘みが強いのが特徴です。そのため、生で食べても美味しく、葉が肉厚なので煮たり焼いたりしても歯応えが残ります。

札幌大球はまさに、万能野菜とも言えるでしょう。

札幌大球誕生の歴史

ルーツは明治時代、アメリカからキャベツの種子が輸入されたことが始まりと言われています。昭和に入ると札幌大球の生産が盛んになり、1935年頃には作付面積が1,000ha(ヘクタール)ほどあったそうです。

しかし、漬け物需要の減少や農家の高齢化などを背景に生産規模が縮小。現在は生産者が6戸に留まり、札幌大球は一時期絶滅の危機に陥ったこともあります。このような状況に歯止めをかけようと、有志たちによって札幌の伝統野菜を守る企画が生まれ、今もなお札幌大球が残っているというわけです。

オーナー制度で札幌大球を守ろう

2015年に結成された『札幌大球応援隊』によって消滅危機を免れた札幌大球ですが、現在は“オーナー制度”を導入して、生産者たちを支える取り組みも行われています。ひと口4,000円台からオーナーになることができ、オーナーはなかなか市場に出回らない札幌大球を手に入れられるのでウィンウィンな制度です。

オーナー制度の特典(一例)

  • 札幌大球を使った本格にしん漬け
  • 伝統野菜・札幌大長の南蛮三升漬け
  • 地元醸造所の甘こうじ

また、オーナーには札幌大球に関する参加型イベントの参加資格も贈られるとか。オーナー制度といっても、かなりお得な内容なのでおすすめです。

札幌大球をおいしく食べる方法

札幌大球は、通常のキャベツと同じように様々な料理に活用できます。ここでは札幌大球を使ったおいしいキャベツレシピを紹介します。

バリッとした食感を楽しむ「ニシン漬け」

葉が肉厚な札幌大球は、ニシン漬けにすると食感が良くおいしく味わえます。ニシンや麹の旨みがキャベツに染み込むので、噛めば噛むほど味わい深いです。

作り方

  1. 身欠きニシンを米のとぎ汁にひと晩浸し、洗ってからひと口大のそぎ切りにする
  2. 鍋に分量のご飯と水を入れておかゆを作り、完全に熱がとれたら麹を合わせます
  3. 大根はひと口大の乱切り、札幌大球はザク切りにしてボウルに入れ、塩をまぶして水気をとる
  4. 人参・生姜(2片)は千切り、赤唐辛子は種を取って輪切りにし、材料をすべて混ぜ合わせてポリ袋に入れて空気を抜きます
  5. 冷蔵庫で7日~10日漬け込み、漬かったら1週間以内に食べきりましょう
材料
みがきニシン 200g
大根 1.5kg
人参 100g
札幌大球 1kg
生姜 適宜
赤唐辛子 少々(1本)
ご飯 100g
100g
100ml
80g

ピクルス

さっぱりとしたシンプルな札幌大球のピクルスは、箸休めにぴったりです。カレーの付け合わせにもおすすめです。

作り方

  1. 調味料をよく混ぜ合わせる
  2. キャベツは一口大の食べやすい大きさに切る
  3. 容器やポリ袋に1・2を入れ冷蔵庫で漬ける
  4. 1週間を目安に食べ切る
材料
札幌大球 400g
大さじ5
砂糖 大さじ2
小さじ1

ロールキャベツ

ロールキャベツ

札幌大球は、葉の一枚一枚がしっかりしているので、ロールキャベツに最もおすすめです。煮込んでも煮崩れしにくく、キャベツの旨みが肉に染み込みます。

作り方

  1. よく洗ったキャベツの葉を茹で、しんなりしたらすぐに流水にさらしてザルにあげて冷やす
  2. 玉ねぎをみじん切りにし、タネに粘りが出るまで混ぜ合わせる
    粘り気が出たあとは、包みやすい大きさにまとめておきましょう
  3. スープの材料を入れて火にかけ、中火で煮る
  4. 札幌大球の葉っぱにタネをのせて巻く
  5. 沸騰させたスープにロールキャベツを入れて煮る
  6. 最後にバターとブラックペッパーを入れて5分ほど煮込んで完成
タネの材料
挽き肉 250g
玉ねぎ 小1玉
1個
牛乳 50cc
パン粉 1/2カップ
塩・こしょう 少々
スープの材料
1000cc
ローリエ 2枚
コンソメ 適量
ケチャップ 大さじ10
みりん 大さじ3
砂糖 大さじ1
バター 10g
粗挽き黒こしょう 少々

ミルフィーユ鍋

寒い冬に温まるお鍋。ミルフィーユ状にして煮込むことで、キャベツに豚バラの旨みがよく染み込みます。札幌大球の甘さを存分に楽しめる一品です。

作り方

  1. 札幌大球の葉を一枚ずつていねいに洗う
  2. 豚バラと葉を交互に重ね、5cmくらいの高さに切り分ける
  3. 鍋に縦方向に切った具材を敷き詰める
  4. 水・鶏ガラスープの素・酒を入れて10分~15分煮込めば完成
  5. 食べる時はお好みでポン酢を
材料
豚バラ肉 200g
札幌大球 200g
鶏ガラスープの素 小さじ2〜3
大さじ1
300cc
ポン酢 お好み

札幌大球の保存方法

使い切ろうと思っても、その大きさゆえに余らせてしまう可能性がある札幌大球。そこで、札幌大球を長持ちさせる上手な保存方法を調べてみました。

丸ごと保存する場合は、中心の芯をくり抜き、その穴に濡らしたキッチンペーパーを詰め込みます。あとは、ビニール袋に包んで野菜室で保存します。

カットしたものは、中心の芯があれば切り目を入れます。切り口をラップでピッタリと覆って、野菜室で保存しましょう。

ちなみに、キャベツは芯に切れ目を入れることで成長を抑えて、日持ちさせることができます

まとめ

札幌大球の特徴と歴史、おすすめの食べ方について紹介しました。一度は消滅の危機がありましたが、地域の努力によって今も守り続けられている北海道の伝統野菜です。

これを機に、札幌大球を一度味わってみてはいかがでしょう。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!