ウニが美味しい旬な時期っていつ?種類や食べ方をご紹介

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黄色やオレンジ色の鮮やかな色味が特徴的なウニ。濃厚な甘みや独特な風味は、一度食べたら病みつきになること間違いなしです。 今や冷凍された製品などで一年中楽しめるウニですが、旬の時期の一番美味しいウニを食べたいという人も多いでしょう。

この記事では、ウニの種類別に旬の時期や水揚げされる場所、美味しい食べ方や選び方についても紹介します。大きく身がついた極上のウニを食べたいという人は是非参考にしてみて下さい。

この記事のまとめ

  • 私達が食べているのはウニの生殖巣
  • 一般的なウニの旬は夏場
  • ウニの苦味の原因は、保存用のミョウバン
  • にがみのないウニを食べるなら生ウニや塩ウニがおすすめ
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

美味しいウニを食べたい!食べる部分と旬の関係

美味しいウニを食べたい!食べる部分と旬の関係

鮮やかな色と濃厚な甘みで、多くの人を虜にするウニ。私達が普段食べている部分って、ウニのどの部分なのか知っていますか?脳?肉?内臓?

正解は、生殖巣と呼ばれる部分。雄なら精巣の役割を果たし、雌なら卵巣の役割を果たす部分です。ちなみに、ウニの中には雄にも雌にもなって繁殖できる雌雄同体のものも居ます。

ひとつのウニの中に入っている生殖巣の数は5つ。栄養豊富な環境で育ったウニは繁殖に向けて5つの生殖巣を大きく成長させます。 繁殖してしまうと、栄養を使い果たして生殖巣は小さくなり味も落ちてしまうので、ウニを美味しく食べられるのは繁殖期前。多くの種類では、繁殖1~2ヵ月前が最も繁殖巣が大きく栄養や味も良い状態になると言われています。

ウニの繁殖期は、種類や生息地によってことなるため旬の時期はそれぞれ。多くの種類は夏場に繁殖期を迎えるので、ウニの旬は夏場と言われています。

【キャベツウニやトマトウニも?】天然物のウニは希少!最新の養殖事情

天然物のウニは希少

魚介類は安定的に供給するため養殖を行うケースも多いですが、ウニもそのひとつ。さまざまな養殖ウニがあり、北海道では天然昆布を餌にして極上のウニを育てている地域もあります。

ウニが主に食べるのは、昆布などの海藻類。ウニは雑食なので、魚などの死骸も食べることがあるようです。 しかし、場所によっては廃棄される筈のキャベツやトマトを与えてウニを育てている地域も。まだまだ、実験段階ではありますが、キャベツやトマトを食べて育ったウニは身がタップリと詰まるようになるそうです。

海産物は気象状況に左右されて水揚げ量が変わるため、天然ウニはとても希少価値があります。 一方で、天然物には「開けてみるまで中身の熟成具合が分からない」といったデメリットも。ウニの場合、養殖で確実に身を肥やせるため天然物よりも養殖物の方が好まれるケースもあるようです。

ウニの種類と旬

ウニの種類と旬

ウニは世界に900種以上いると言われていますが、食用にされるのはほんの一部です。今回は日本で多く食べられているウニについて特徴や旬の時期、水揚げされる場所について紹介していきます。

バフンウニ

小型で短いトゲが付いたタワシにも見えるのが特徴のバフンウニ。その名の通り、馬糞に見ていることからその名前が付けられたそうです。

特徴

バフンウニは馬糞に似ていると言われますが、色は深い緑がかったものが多いと言われています。 身は濃厚で甘みが強く、王道的なウニの美味しさを味わうことができますよ。水揚げ量が少ないため、生ウニを手に入れるのは難しいでしょう。多くのバフンウニは加工して出荷されます。

旬な時期

夏場に旬を迎える種類が多いウニですが、バフンウニは初春に食べごろを迎えます。3~4月頃がもっとも身が大きく付き、深い甘みとコクを味わえる時期です。 水揚げ量が少ないものの広い範囲に生息しているので、水温が高い地域ではもっと早くに旬を迎えることもあります。

水揚げされる場所

生息域が広く、東北から九州にかけて水深20m程の浅瀬で採れます。北海道でも南端であれば少量のバフンウニが水揚げされ、積丹半島の名物にもなっています。

エゾバフンウニ

バフンウニと同じ仲間ですが、大ぶりなのが特徴のエゾバフンウニ。資源保護のために漁期が限定されていて、水揚げ量が少なく贅沢品とされているため「最高級のウニ」とも呼ばれています。

特徴

押しつぶした饅頭のような形をしているバフンウニに対して、エゾバフンウニはややふっくらとした形をしています。バフンウニと同じく短いトゲが特長ですが、色は赤褐色のものが多いです。

身は特に甘みが強いため、生ウニとしてそのまま食べたり寿司にしたりとさまざまな料理に使われます。

旬な時期

エゾバフンウニが旬を迎えるのは7~8月ですが、生息域が広いため、北海道のような水温の低い地域では9~10月頃、水温の高い南部の太平洋側では5~7月と8~10月の2回に渡って旬の時期があります。

水揚げされる場所

エゾバフンウニもバフンウニと同じく広い範囲で生息。北海道沿岸から山口県周辺まで、太平洋側では相模湾までの水域で水揚げされます。

北海道でエゾバフンウニの水揚げが特に多いのは利尻島や礼文島です。中には名産品である利尻昆布を餌に養殖されたエゾバフンウニもいるんだとか。 利尻昆布で育った最高級のウニは特に身の付きや風味が豊かで人気を集めています。

キタムラサキウニ

3~5cmほどの黒いトゲを持つキタムラサキウニは、多くの人が想像する一般的なウニです。磯遊びをしていて見たことがあるという人も少なくないでしょう。

特徴

暗紫色で一般的にイメージされるウニで、餌のある場所まで移動するために多くの足を持っています。 食欲が豊富で餌を求めて長い距離を移動するため、沿岸の海藻などを食べ尽くす磯焼けという食害を起こすことでも有名です。

粒が立っていて、食感を楽しみやすいのが特長。身崩れも起こしにくく、日本では古くから食用として食べられています。

旬な時期

キタムラサキウニは一般的に9~11月にかけて産卵を迎えます。しかし、生息している地域によって産卵時期は大きく異なり、早い地域だと初夏に産卵時期を迎えるため3月頃には食べごろとなることもあります。 北海道噴火湾周辺では3月頃、北海道日本海側や三陸地方では9月頃にもっとも身付きの良いキタムラサキウニが採れるようです。

水揚げされる場所

北海道では松前、江差、奥尻などで多く水揚げされ、名産品として有名です。比較的冷たい海に生息しており、太平洋側では相模湾より北側で水揚げされます。

インド洋などでも多く水揚げされることから、冷凍ウニとして輸入されることも多いです。

その他のウニ

ここで紹介したウニ以外にも、日本で食用とされているウニはあります。その他の食用とされているウニで、有名なものにはムラサキウニや赤ウニなどがあります。

ムラサキウニ

キタムラサキウニよりもやや小振りなウニで、身が白っぽいことから白ウニと呼ばれることもあります。 味はたんぱくでさっぱりとしており、クセがなく食べやすさが魅力。日本海側なら青森より南側、太平洋側なら茨木から南側の海で水揚げされます。水温の低い水域なら6月頃から、高い水域なら8月頃から旬を迎えるウニです。

赤ウニ

赤みがかった色をしていることから赤ウニと呼ばれていますが、地域によってはヒラタウニと呼ばれることもあるそうです。 他のウニに比べるとやや平たい形をしています。ウニの中でも特に高級品として取り扱われ「幻のウニ」と呼ばれる程、希少価値が高いのも特長のひとつ。主に九州沿岸で水揚げされ、9~10月頃が身付きの良い旬の時期だと言われています。

ウニを美味しく食べる方法

ウニを美味しく食べる方法

滑らかな舌触りや磯の香りと甘みのバランスが人気のウニですが、中には「ちょっとクセがあって苦手…」という言う人もいます。実はそれ、美味しい食べ方をしていないからかもしれません。

続いてはウニの味が落ちてしまう原因や、美味しく食べる方法について紹介していきます。

ウニの癖はミョウバンが原因?抜く方法

ウニを食べた時に苦味を感じるから苦手という人は、ウニを加工する際に用いるミョウバンが原因かもしれません。

ウニの生殖巣は水揚げ後、そのままにしておくと酸化し溶けて流れ出てしまいます。この酸化を防ぐために、水揚げ後直ぐにミョウバンに浸して形を保ち、全国へと出荷します。

ミョウバンは食品添加物のひとつで、ウニの形状を安定させるために使われていますが、量が多すぎるとミョウバンの持つ苦味や薬品臭がウニに移ってしまうことも。ウニに臭さや苦味を感じる人の中には、ミョウバンの臭いや味を感じている人も少なくありません。

ミョウバンに漬けられている加工ウニを食べる前には、濃度約3%の塩水に10分程漬けおいてみて下さい。ミョウバンが抜けて、ウニ本来の味を楽しむことができますよ。

旨味を感じたいなら生ウニや塩ウニがおすすめ

形状を保つ上で必要なミョウバンですが、加工される前のウニを食べたいという人も多いでしょう。

ウニはとても傷みやすいため、加工される前のウニを食べるには水揚げされる土地に足を運ぶ必要があります。遠方に赴くのが難しいという場合は、新鮮な生ウニを取り寄せるのも良いでしょう。殻付きのウニは特に風味も強く感じられます。

また、ウニを塩漬けした塩ウニも本来の甘みや旨味を感じられるのでおすすめです。塩ウニは、漁師町でウニを保存するために生み出された加工方法。ミョウバンに漬けているもののように綺麗な形は保てませんが、味わい深いウニを楽しむことができますよ。

ウニは日本酒との相性も抜群

ウニは日本酒との相性も抜群

ウニの濃厚な甘さは一見、お酒との相性が良く無さそうに思う人もいるでしょう。しかし、それは大きな間違いです。

甘みや磯の風味の強いウニは、辛口の日本酒と相性抜群。ウニを食べた後の風味が残ったまま日本酒を飲めば、辛口の味わいが引き立ちよりお酒が進むことでしょう。

ウニを料理として楽しむのも良いですが、お酒のツマミにすることでウニと日本酒両方の味を高めることができますよ。

【さばき方・剥き方を解説】ウニの調理方法

ウニのさばき方

新鮮な生ウニを食べるために殻付きのウニを取り寄せたものの、日常的な食品ではないためさばき方が分からないという人も少なくありません。

水産地から遠い場所に住んでいる人の場合、最も新鮮なウニを食べるなら殻付きの生ウニを取り寄せるのが一番でしょう。殻付きの生ウニをさばくのは少しテクニックが必要ですが、以下の手順で綺麗にむくことができます。

  1. 水1リットルに対して塩33gの塩水を作り、目の細かいザルを沈めておく
  2. ウニの口付近にハサミを入れて大きめの円を描くようにくり抜く
  3. 小さなスプーンで中身を崩さないように気を付けながら、ウニの中身を塩水の中のザルに全て落とす
  4. お箸などで茶色い内臓などを取り除き、ザルを上下させて浮き上がったウニをすくい取る

後は、刺身や寿司など好みの食べ方を楽しむだけです。生ウニは鮮度が落ちやすいので、できるだけ早く食べきって下さいね。

美味しいウニを選ぶポイント

美味しいウニを選ぶポイント

最後に市場などで、剥き身のウニを選ぶ際のポイントを紹介します。美味しいウニを選ぶのにはコツがあるので、是非チェックポイントを参考にして選んでみて下さい。

新鮮なウニの特徴

ウニは鮮度の高いもの程、甘みや風味が強く感じられます。新鮮なウニは身がしっかりと形を保っていて、粒が綺麗に立っています。

艶やかに見えるもの程鮮度が高いので、よく観察してみて下さい。

栄養価の高いウニの特徴

ウニの身と言えば鮮やかな黄色やオレンジ色が特長ですよね。この色はエキノネンという栄養成分によるもの。 エキノネンは、ビタミンAとよく似た働きをする成分です。ビタミンAは皮膚や粘膜を強くしたり、美肌を作ったりするのにも必要なものなので、エキノネンにも同じような効果が期待できるでしょう。

より栄養が豊富なウニを選びたい場合は、エキノネンをたっぷり含んだ黄色やオレンジ色の濃いものを選ぶのがおすすめです。

ウニを選ぶ時の注意点

ウニは鮮度が落ちると、臭みが出て風味も飛び食感も悪くなります。ウニを選ぶ時は、鮮度の落ちているものを避けて選ぶのが良いでしょう。

鮮度の落ちたウニは、色が茶色くなり身崩れを起こしていることもあります。そういったウニは選ばないようにして下さいね。

まとめ

ウニについて種類別の旬や美味しい食べ方、選び方などを紹介してきました。ウニは高級食材なので、お祝い事の席や大切な人への贈り物にも最適です。特別な食卓をより華やかにできるよう、一番美味しい旬の時期のウニを選んでみて下さいね。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!