クッキーとビスケットの違い(ラングドシャ・サブレ・クラッカーなど)を徹底解説!

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多くの人たちに愛されているお菓子の定番、クッキーとビスケット。しかし、この2つにはちょっとした違いがあるのをご存じですか?

この記事では、クッキーとビスケットだけでなく、その仲間であるラングドシャ、サブレ、クラッカーなどの特徴も併せてご紹介。クッキーやビスケットをもっと楽しむための豆知識や、ご自宅でできるシンプルなレシピまで、分かりやすく解説します。ぜひお菓子選びの参考にしてみてくださいね!

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クッキーとは?

クッキー

クッキーとは、オランダ語で「小さなお菓子」を意味する「koekje(クオキエ)」が語源とされるお菓子です。材料は、薄力小麦粉、砂糖、バター、卵が基本。特に薄力小麦粉を使用することで、グルテンの量が抑えられ、サクサクとした食感が生まれることが特徴です。

また、日本では糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれるビスケットを「クッキー」と定義しています。つまり、クッキーはビスケットの一種でもあるのですね。形状や種類も豊富で、型抜きクッキーやドロップクッキーなど、手作り感があることもクッキーならではの特徴です。

代表的な商品〜森永ビスケット「MOONLIGHT(ムーンライト)」

農場で暮らすネコちゃんクッキー(6種類12枚)
農家のお菓子 Peponi
農場で暮らすネコちゃんクッキー(6種類12枚)
2,000(税込)

北海道きっての米どころ、雨竜町でお米や野菜作りを行う「恵みの丘ファーム“一粒の種”」が2022年4月にオープンさせた小さなお菓子屋さん「農家のお菓子 Peponi」。一つひとつ手作りする焼き菓子は、農薬や化学肥料を極力使わないファームポリシーと同様に添加物を控え、程よい甘さのやさしい味わい。

ビスケットとは?

ビスケット

ビスケットとは、小麦粉、油脂、糖類、食塩などを原材料として焼かれた洋菓子です。ラテン語で「二度焼いたパン」を意味しており、保存食として作られたのが起源だとされています。その名の通り、水分の少ない硬めの食感が特徴です。

全国ビスケット協会※では、小麦粉を主原料とした生地を形成、焼いたもの全てを「ビスケット」と呼んでおり、クラッカーやパイなどもビスケットの仲間としています。
なお、日本で一般的な「ビスケット」と言われている、丸くて薄い形状のものは「ハードビスケット」と呼ばれるもの。膨らみを抑えるために、ガス抜きの穴が開いていることが特徴です。

代表的な商品〜森永ビスケット「MARIE(マリー)」

※全国ビスケット協会とは、1927年に創設された非営利団体。ビスケット業界の調和と発展を図ることを目的とした調査や研究、普及活動などを行っています。

公式HP:https://www.biscuit.or.jp/

クッキーとビスケットの違い

先述した通り「小麦粉を主原料として練った生地を成形して焼いたもの」をビスケットとするならば、クッキーもビスケットの仲間。しかし、その材料の配合や食感には違いがあります。

砂糖やバターをたっぷり使って、サクサクとした食感に仕上げるのがクッキー。一方ビスケットは、砂糖や油分を少なめにし、牛乳などの水分量を増やして練った、硬めの食感が特徴です。
また、クッキーは個性的な形やデコレーションされているものが多くありますが、ビスケットは保存性を重視した、シンプルな形が一般的です。

ちなみに、日本では上記の違いから「クッキー」と「ビスケット」を使い分けていますが、アメリカやイギリスでは2つを区別せずに呼んでいます。
アメリカでは、日本の「クッキー」と「ビスケット」をどちらも「クッキー」と呼び、イギリスでは「ビスケット」と呼びます。

クッキーの呼び方

さらに、アメリカでは「ビスケット」をパンの一種として扱っています。固くて薄いビスケットではなく、スコーン状のものを指すことがほとんどです。

クッキーもビスケットも、種類や味わいは国や地域の文化によっても異なりますが、日常の様々なシーンで愛されていることは共通しています。

ラングドシャとは?クッキー、ビスケットとの違い

ラングドシャ

ラングドシャとは、「猫の舌」を意味するフランス語から名付けられたクッキーです。ラングドシャの薄くてザラザラとした表面が、猫の舌に似ていることから付けられたと言われています。

ラングドシャの特徴は、サクサクとした軽い食感。クッキーのように卵黄を使うのではなく、ふんわりとした卵白を多く使うことで、ラングドシャ特有の歯ざわり、食感が生まれます。生地を薄く、細長く焼き上げる製法も、クッキーやビスケットとは異なる点です。

代表的な商品〜石屋製菓「白い恋人」

ホワイトフェアリーラングドシャ(12枚入)
北海道土産専門店ちどりや
ホワイトフェアリーラングドシャ(12枚入)
648(税込)

土産店や道の駅など北海道の店舗限定で販売されている「ホワイトフェアリーランドグシャ」が、オンラインに登場!北海道産牛乳を使った生地に、スライスアーモンドをトッピングして焼きあげたラングドシャはサクサクと軽い食感。

サブレとは?クッキー、ビスケットとの違い

サブレ

サブレとは、バターの風味が豊かなクッキーです。その起源はフランスとされており、「サブレ」という町に由来するという説や、フランス語で「砂」を意味する「sable(サブル)」に由来するという説があります。
クッキーやビスケットに比べてバターの比率が高く、サクサクとした軽やかな食感が特徴です。

また、ベーキングパウダーを使用せず、バターと同量の小麦粉を使って焼き上げることもサブレの特徴のひとつ。この独特な製法により、口溶けが良く、バターの香りが際立つサブレが出来上がります。
クッキーやビスケットと比べて、バターの豊かな風味が特に感じられるのがサブレの魅力です。

代表的な商品〜日清食品「ココナッツサブレ」

クラッカーとは?クッキー、ビスケットとの違い

クラッカー

クラッカーとは、イーストで発酵させた生地を、高温かつ短時間で焼き上げて作るお菓子です。薄くて軽い口当たりと、塩味がきいた味わいが特徴。クラッカーの起源はアメリカで、もともとは保存食として開発されたと言われています。

クッキーやビスケットとの大きな違いは、イーストを使って生地を発酵させているところ。さらに、砂糖を加えず、塩味がメインであるところもクラッカーならではの特徴です。
そのため、クラッカーはおやつとしてだけではなく、おつまみや食事の補助としても重宝され、多彩な食べ方で楽しまれています。

代表的な商品〜ナビスコ「リッツ」

クッキー、ビスケット、ラングドシャ、サブレ、クラッカーの違い

ここまでご紹介してきた、クッキー、ビスケット、ラングドシャ、サブレ、クラッカーの違いを以下の表にまとめてみました。
ぜひお気に入りを見つける際の参考にしてみてください!

種類 特徴 代表的な商品
クッキー ・糖分と脂肪分の合計が40%以上
・手作り感のある形状
森永ビスケット「MOONLIGHT(ムーンライト)」
ビスケット ・原材料の数値がクッキー未満の焼き菓子 森永ビスケット「MARIE(マリー)」
ラングドシャ ・卵白を多く使用
・薄く、細長い形状
石屋製菓「白い恋人」
サブレ ・ベーキングパウダーを使わない
・小麦粉と同量のバターを使う
日清食品「ココナッツサブレ」
クラッカー ・イーストを使って生地を発酵
・高温、短時間で焼き上げる
・塩味がメイン
ナビスコ「リッツ」

シンプルな材料で違いがわかる!クッキー、ビスケットの作り方

クッキーの作り方

クッキーとビスケットを実際に作って食べてみることで、2つの違いを体感してみませんか?どちらもシンプルな材料で作ることができるため、自宅にあるもので挑戦できますよ。
クッキーはサクサク、ビスケットは外サクッと中ふわの食感が魅力。ぜひ2つの違いを楽しんでみてください!

基本の型抜きクッキー

型抜きクッキー

さまざまな種類があるクッキーですが、今回は基本の型抜きクッキーの作り方をご紹介します。

材料 (約15枚分)

  • 薄力粉 100g
  • 砂糖 50g
  • 無塩バター 50g
  • 卵黄 1個分

作り方

  1. バターは常温に戻しておく
  2. オーブンは170℃で予熱しておく
  3. ボウルにバターと砂糖を入れ、白っぽくなるまでしっかりと混ぜ合わせる
  4. ③に卵黄を加えてさらによく混ぜる
  5. ふるっておいた薄力粉を加えて、さっくりと混ぜる
  6. 生地がひとつにまとまったらラップで包み、30分ほど冷蔵庫で寝かせる
  7. 生地をめん棒で2mmほどの薄さにのばす
  8. お好みの型に適量の薄力粉をつけて、生地を抜く
  9. クッキングシートを敷いた天板に⑧をのせ、オーブンで15分ほど焼く
  10. 周りが薄く茶色く焼き上がったら完成!

参考: DELISH KITCHEN

クッキーはアレンジが自由自在!生地におからパウダーやアーモンドプードルを加えることで、栄養価がアップします。お子さんと一緒に、さまざまな形のクッキー型を使って楽しく作ってみてくださいね。

朝食にもおすすめ!ホットビスケット

ホットビスケット

今回ご紹介するのは、アメリカ風の少し厚みのあるビスケット。少し丁寧な作業が必要ですが、クッキーと同じくシンプルな材料で作ることができますよ。

材料 (約6個分)

  • 強力粉 100g
  • ベーキングパウダー 5g
  • 砂糖 20g
  • 塩小さじ 4分の1
  • 無塩バター 30g
  • 強力粉 (バター用にまぶす用) 小さじ1
  • 牛乳 45ml
  • 強力粉 (打ち粉用)適量
  • 牛乳 (仕上げ用) 大さじ1
  • メープルシロップ 大さじ2

作り方

  1. オーブンは200℃に予熱しておく
  2. 無塩バターを5mm角に切り、くっつかないよう強力粉をまぶして冷凍庫で15分ほど冷やす
  3. ※バターを冷やすことで、ビスケット特有のサクッとした食感が生まれます!
  4. ボウルに強力粉とベーキングパウダーを入れ、ゴムベラで混ぜ合わせる
  5. 粉類に冷やしたバターを入れ、バターをつぶすように手ですり合わせる
  6. ④に牛乳を加え、生地を折りたたみながらまとめる
  7. 打ち粉をした台の上に生地をのせ、めん棒で1.5cmほどの厚さにのばす
  8. 丸型で型抜きをする
  9. クッキングシートを敷いた天板の上に⑦をのせ、表面に牛乳を塗る
  10. 予熱しておいたオーブンで15分ほど焼いたら完成
  11. お好みでメープルシロップをかけてどうぞ!

参考: クラシル

焼きたてのビスケットは、特別な日の朝食にぴったり。チョコチップやドライフルーツを加えると、さらに味わい深いビスケットになります。週末の朝に家族でゆっくりと、出来たての手作りビスケットを堪能してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、クッキーとビスケットの細かな違い、ラングドシャ、サブレ、クラッカーの特徴をご紹介しました。

全て日常生活でよく目にするお菓子ですが、実はそれぞれに特徴があり、味わいや食感、作り方に違いがあります。異なる個性を知っておくことで、いつものティータイムがより特別な時間になるかもしれませんね。
ご紹介した簡単なレシピを参考に、お家で楽しむ朝食やおやつ作りにも、ぜひ挑戦してみてください!

writerprof_honma
本間 幸乃
ライター
北海道浦河町生まれ、札幌育ち。北海道の生産者・事業者にまつわるストーリー、食やカルチャー情報など「暮らしがちょっと豊かになる」記事を執筆中。好きな六花亭のおやつは『霜だたみ』。