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とうもろこし1本あたりのカロリーや栄養は?太るって本当?ダイエット効果も解説

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甘くておいしいとうもろこし。ほかの野菜と比べると糖質が多くカロリーが高いというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、米よりもカロリーと糖質が低く、実はとうもろこしはダイエットに適した食品なのです。

こちらの記事では、とうもろこし1本あたりのカロリーからとうもろこしの栄養、ダイエットに取り入れるポイントを紹介しています。とうもろこしの歴史や名前の由来についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること

  • とうもろこし1本(可食部150g)のカロリーは約138kcal
  • 米よりもカロリーは低いが、食べ過ぎは体重増加の原因になる
  • とうもろこしは野菜ではなく米や麦と同じ穀物
  • 鉄やカリウム、食物繊維が豊富で栄養価が高い
  • 寝る前にとうもろこしを食べると脂肪になりやすい
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

とうもろこし1本あたりのカロリーと糖質量

とうもろこし

とうもろこし(生)1本あたりのカロリーと糖質量は次のとおりです。

カロリー 糖質(単糖当量)
1本(可食部150g) 138kcal 18.75g
100g 92kcal 12.5g

参照:第2章 日本食品標準成分表 – 6 野菜類|文部科学省

とうもろこしは1本約300gほどですが、可食部は黄色い実の部分で約150gほどになります。おにぎり1個分のカロリーは約170kcal〜180kcal、糖質量は約40gなので、とうもろこし1本のカロリーや糖質量は、おにぎり1個と比べると低いことがわかります。さらに、食物繊維が豊富で腹持ちがいいので、主食やおやつとして取り入れるのがおすすめです。

ただし、糖質量の多い芋類や野菜と比べるとややカロリーが高い傾向にあるので注意が必要です。たとえば、じゃがいも(生)のカロリーは100gあたり76kcal、かぼちゃ(生)のカロリーは100gあたり約49kcalなので、とうもろこしは野菜などと比べるとカロリーがやや高いと言えます。

缶詰のコーンのカロリーは?

とうもろこし缶

製品により異なりますが、缶詰のコーンのカロリーは100gあたり約84kcalです。缶詰のコーンは、缶詰用の品種が使用されているほか、缶詰内の水分に栄養が流れ出るため、一般的なとうもろこしとはカロリーに少し差があります。また、生のとうもろこしは100gあたり290mgのカリウムがあるのに対し、缶詰のコーンには130mgのカリウムしか含まれていないので、基本的に生のとうもろこしのほうが栄養価が高いです。

参照:第2章 日本食品標準成分表 – 6 野菜類|文部科学省

とうもろこしはどんな野菜?

穀物

とうもろこしは野菜と思われやすいですが、米や麦と並ぶ「主要穀物」のひとつです。スーパーや青果店でよく売られており、一般的になじみ深い品種は「スイートコーン(甘味種)」です。スイートコーンは糖分が多く甘みがある一方、収穫後は鮮度が落ちるのが早いという特徴があります。そのため、とうもろこしは採れたてが一番おいしく食べられます。

とうもろこしの名前の由来

コーンは、日本では「とうもろこし」とよばれています。かつて中国から日本に渡来してきたイネ科の植物「モロコシ」に似ていたことから、外来種を意味する「唐」がついて「とうもろこし」とよばれるようになったそうです。また、玉のような蜀黍(もろこし)の見た目をしていることから、漢字では「玉蜀黍」と書きます。

とうもろこしは別名「南蛮黍(なんばんきび)」「高麗黍(こうらいきび)」と言うほか、北海道では「とうきび」「とうきみ」とよばれることもあります。

とうもろこしの原産地

とうもろこしの原産地はアメリカ大陸で間違いありませんが、栽培起源には諸説あり、南アメリカまたはメキシコが原産地と考えられています。温暖な気候で育ち、主に温帯や熱帯の土地で栽培されています。

とうもろこしの歴史は古く、様々な調査からメキシコ南部で約5000年以上前から栽培されていたと思われる痕跡が見つかっています。1492年にアメリカ大陸に到達したコロンブスによってヨーロッパから世界中に広まりました。日本には16世紀後半にポルトガル人により伝えられ、現在は北海道を中心に千葉県や長野県などでも生産されています。

北海道はとうもろこしの生産量が多い

とうもろこし畑

とうもろこしの生産量が日本で最も多いのは北海道です。北海道のスイートコーンの収穫量は全国一位で、2015年(平成27年)の収穫量は110,100トンと全国の46%を占めています。北海道は夜間の気温が低く、日中に形成された糖分が蓄積されるため、北海道のスイートコーンは甘みが強いと言われています。

参照:スイートコーン|国土交通省 北海道開発局

また、とうもろこしは北海道の広い範囲で栽培されていますが、特に十勝地方と上川地方が主な産地です。加工用のとうもろこしは道東で多く栽培されており、富良野などの上川エリアでは生食用が多く栽培されています。以下の記事では、とうもろこしの種類や地域による違い、とうもろこしの旬について解説しているのでぜひあわせてご覧ください。

とうもろこしの主な栄養素と効能

とうもろこし

とうもろこしの主成分は炭水化物ですが、ほかにも健康にいいさまざまな栄養素が含まれています。

とうもろこしの主な栄養素と効能

  • 鉄|貧血予防につながる
  • カリウム|むくみの解消
  • ビタミンB1|糖質を代謝
  • 不溶性食物繊維|排便を促して便秘を改善
  • リノール酸|中性脂肪の値を下げる
  • 葉酸|胎児の健康な発育に必要

ここからは、文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)」の情報をもとにしたサイト「食品成分データベース」を参考に、それぞれの詳細について解説します。

鉄|貧血予防につながる

とうもろこし(ゆで)には100gあたり0.8mgの鉄が含まれています。その他の野菜と比べるととうもろこしは鉄が多く、鉄が豊富なことで知られるほうれん草(ゆで)は100gあたり0.9mgの鉄が含まれるのでほぼ同程度です。

鉄は必須ミネラルのひとつで、全身の細胞や組織へ酸素を運ぶ役割があります。体内の鉄が不足すると疲労や頭痛、息切れなどの症状を引き起こす「鉄欠乏性貧血」を起こす可能性があるため、体には欠かせない栄養素です。また、鉄はビタミンCと同時に摂取することで吸収率が高まることがわかっており、とうもろこしにはビタミンCも含まれるので鉄を効率よく摂取できる野菜と言えます。

カリウム|むくみの解消

とうもろこしには、100gあたりカリウムが290mg含まれており、ご飯の10倍の量を誇ります。カリウムは体内の余分な塩分と水分を排出し、血圧の調節やむくみの解消や予防につながる重要なミネラルです。また、カリウムには心臓機能や筋肉の動きを支えるはたらきもあるため、カリウムが不足すると筋肉痛や足がつるなどの症状が現れることがあります。塩分を摂り過ぎた際などは、とうもろこしを食べてカリウムを摂取しましょう。

ビタミンB1|糖質を代謝

元気な女性

とうもろこしには、100g当たりビタミンB1が0.12mg含まれています。にんじんの約1.7倍、もやしの3倍にあたり、主食のご飯と比べても6倍の量になります。ビタミンB1は糖質の代謝を助け、食事から得たエネルギーへの変換に不可欠な栄養素です。また、脳の機能を支えるブドウ糖の代謝にも関与しており、ビタミンB1が不足すると集中力の低下や疲労の原因となります。日々の食事で米の量を少し減らし、とうもろこしを取り入れることで、適度に糖質を摂取しながらビタミンB1を効率よく補うことが可能です。ただし、ビタミンB1は熱に弱いので、栄養を逃さないよう調理法に注意しましょう。

不溶性食物繊維|排便を促して便秘を改善

とうもろこしには不溶性食物繊維が豊富に含まれており、特に粒の皮部分に多く集まっています。食物繊維には大きく分けて水溶性と不溶性の2種類があり、不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収し膨らむことで、満腹感を長く保持します。さらに腸の運動を活発にすることで、排便を促進する作用をもつ栄養素です。

便秘の改善や予防に有効で、同時に腸内環境を整えることで善玉菌の増加をサポートし、肌質や免疫力アップも期待できます。また、糖質の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を抑える効果も期待できるため、不溶性食物繊維が豊富なとうもろこしは健康維持に優れた食品と言えます。

リノール酸|中性脂肪の値を下げる

お腹スッキリ

とうもろこしには、リノール酸と呼ばれるオメガ6系(n-6系)の不飽和脂肪酸が含まれています。リノール酸は体内で合成できない必須脂肪酸で、皮膚や細胞膜の健康維持に欠かせません。リノール酸が不足すると、乾燥肌や免疫低下を引き起こす可能性があるため、食事で摂取することが重要です。

また、リノール酸は中性脂肪値を下げたり、悪玉コレステロールを減らしたりすることで、動脈硬化の予防にもつながります。ただし、摂り過ぎは善玉コレステロールの減少につながるため、ほかの栄養素も含めてバランスよく摂ることが大切です。

葉酸|胎児の健康な発育に必要

とうもろこしには100gあたり葉酸が約86μg含まれています。葉酸はビタミンB群のひとつで、健康な細胞の増殖やDNA、RNA(リボ核酸)の合成に不可欠です。特に、細胞の分裂と成長を促すため、胎児の健康な発育に重要な役割を担っています。

妊娠中の女性が適切な量の葉酸を摂取することで、胎児の先天異常のリスクを低減させることがわかっています。また、葉酸の不足は貧血や神経系の障害を引き起こすことがあり、妊娠中の方だけでなく、全ての人が摂取することが大切です。

とうもろこしの芯にも栄養がたくさん

とうもろこしの芯

とうもろこしは実(粒)の部分だけでなく、芯にも栄養が豊富です。芯は一般的に廃棄される非可食部分ですが、食物繊維が豊富で、可食部分の実よりも約3倍もの食物繊維が含まれています。とうもろこしを食べる際は、芯の部分も捨てずに炊き込みご飯やスープのだしに活用したり、お茶にして飲んだりするのがおすすめです。

このように、これまで廃棄されていた部分も活用することは「フードロス対策」としても有効ですので、地球環境も考えたSDGsな取り組みとしてぜひ行っていきたいものです。
その他の食材でできるフードロス対策については以下の記事もあわせてご覧になってみてください。

とうもろこしはヘルシー?ダイエット向きとされる理由

とうもろこし

とうもろこし1本分のカロリーは、おにぎり1個分よりも低いため、ダイエットにおすすめの食品です。ご飯に比べて糖質量も低く、一方で食物繊維の量は多いので、ダイエット時には積極的に取り入れたい食品と言えます。また、カロリーが比較的低いという以外にも、とうもろこしがダイエットにいいとされる理由には次の3つがあげられます。

とうもろこしがダイエットに向いている理由

  • GI値が低い
  • カリウム|むくみの解消
  • たんぱく質や食物繊維が豊富
  • カリウムが豊富

それぞれの理由について詳しく解説します。

GI値が低い

とうもろこしはGI値が低いため、ダイエットに向いていると言えます。GI値(グリセミック・インデックス)とは、食後の血糖値の上昇度を示す指標で、GI値が低いほど血糖値の上昇が緩やかです。血糖値が急激に上昇すると、体は血液中の糖を処理するために多量のインスリンを分泌します。インスリンは、血液中の糖分を脂肪に換えて蓄えようとするため、脂肪の蓄積につながります。とうもろこしのGI値は中程度で、米やパンよりもGI値は低いです。とうもろこしは血糖値が急上昇しにくいため、米やパンよりもダイエット中の食事に適していると言えます

たんぱく質や食物繊維が豊富

たんぱく質と食物繊維が豊富に含まれていることも、とうもろこしがダイエットに適している理由のひとつです。たんぱく質は筋肉の構築に必要な栄養素で、満腹感を与えるはたらきもあるので食べ過ぎを防ぐことができます。さらに、食物繊維は腹持ちを良くし、便通を促進する役割があります。特にとうもろこしには不溶性食物繊維が多く含まれているので、消化器系の健康をサポートしつつ、長時間の満腹感を保つことが可能です。

カリウムが豊富

とうもろこしにはカリウムが豊富な点も、ダイエット食品として注目すべき理由です。カリウムは体内の余分なナトリウムと水分を排出する役割を持っているため、むくみ解消につながります。カリウムには脂肪燃焼効果はありませんが、むくみを解消することで、すっきりとした見た目を維持することが可能です。

とうもろこしをダイエットに取り入れるポイント

とうもろこし

とうもろこしをダイエットに取り入れるためには、食べ方を工夫することが大切です。

とうもろこしをダイエットに取り入れるポイント

  • 主食として食べる
  • おやつにして食べる
  • 寝る前に食べない

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

主食として食べる

とうもろこしをダイエットに取り入れる際は、主食として食べるのがポイントです。日本で一般的に主食として食べられる米やパンと比べて、とうもろこしはカロリーやGI値が低く、食物繊維も豊富なのでダイエットに適しています。ご飯の量を減らしてとうもろこしを加えるなど、日常の食事にうまく組み込むことで、カロリーと糖質の摂取量を抑えることが可能です。また、とうもろこし単体で食べることはもちろん、米と混ぜて炊いて「とうもろこしご飯」にすることで、甘みと食感の変化を楽しむこともできます。

おやつにして食べる

おやつとして食べるのも、とうもろこしをダイエットに取り入れるポイントです。小腹が空いたときに、糖質が高いお菓子や菓子パンを食べる代わりに、とうもろこしを選ぶことで、摂取カロリーを抑えることができます。調理する際は、カロリーを抑えるためにバターなどの脂質を避け、蒸したり焼いたりして、シンプルに塩で味付けをするのがおすすめです。

寝る前に食べない

とうもろこしは寝る前に食べないことも大切です。夜遅くに食事をすると、消費するエネルギー量が減少するため、摂取したカロリーが脂肪として体内に蓄積されやすくなります。特に、とうもろこしのように炭水化物を含む食品は、夜遅くに食べることで太りやすくなる可能性が高いため、ダイエット中は特に注意が必要です。夕食を寝る2時間前には済ませるようにし、夜遅くの食事は避けましょう。

とうもろこしの食べ過ぎは太る可能性!1日1本まで

とうもろこしは米などと比べるとカロリーは低いですが、ヘルシーだからといって食べ過ぎると太る可能性があるため注意が必要です。野菜として見られることの多いとうもろこしですが、野菜類と比べると糖質量が多いので、食べ過ぎは糖尿病のリスクも高めてしまいます。ダイエット中にとうもろこしを食べるのであれば、1日半分〜1本を目安にしましょう。

とうもろこしの栄養素を逃さず摂取する食べ方

とうもろこし

とうもろこしの栄養素を逃さずに摂取するためには、調理法を工夫することが大切です。とうもろこしにはカリウムやビタミンB1といった水溶性の栄養素が含まれています。茹でるととうもろこしの貴重な栄養素が水に溶け出してしまうので、蒸して食べるのがおすすめです。蒸し器がない場合は、電子レンジを使用して加熱してもかまいません。また、とうもろこしの粒を取り除いた芯も米と一緒に炊いて食べたり、だしやお茶にして飲んだりすると、栄養を無駄なく摂取することができます。

まとめ

とうもろこし1本(可食部150g)あたりのカロリーは138kcalです。おにぎり1個分よりもカロリーと糖質量が低いので、主食に置き換えることでダイエット効果が期待できます。とうもろこしには鉄やカリウム、食物繊維などの栄養が豊富なので、ぜひ日々の食事に取り入れてみてください。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!