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釧路の蕎麦は緑色。その理由と他の蕎麦との違いとは?

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「蕎麦の色は?」と聞かれたら、何色を思い浮かべますか?

白っぽい色、灰色がかった色をイメージする方がほとんどだと思いますが、北海道釧路市で馴染みがあるのは実は緑色のお蕎麦なんです。

なぜ緑色なのか、一般的な蕎麦と何が違うのか、蕎麦好きの方はもちろん、知的好奇心の豊かな方は気になってしまうのではないでしょうか。

そこで、この記事では、釧路の蕎麦が緑色の理由と他の蕎麦との違いを解説。

緑色お蕎麦を食べられるお店も紹介しますので、気になる方にはぜひ食べに行ってみてください。

    この記事でわかること

  • 由来は新蕎麦の色
  • 緑色の正体はクロレラ
  • 緑色お蕎麦は「東家」で食べられる
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

釧路の蕎麦はどうして緑色?

釧路の蕎麦はどうして緑色?

蕎麦の色は、気を付けて見てみると、どれも同じではありません。

白っぽかったり、黒っぽかったり、はたまた灰色に近かったり。その理由は、そばの実の構造にあるそうで、場所によって胚乳の色が違うことから、蕎麦の色も変わってきます。

釧路の蕎麦はどうして緑色?

中心に近いほど白く、外側に行くにつれて濃くなっていくのが特徴です。そば殻も一緒に挽きこむそば粉は、実だけのそば粉よりも黒っぽくなります。そのため、割合に関わらず、どのそば粉を使ったかで蕎麦の色が変わるんですね。

鋭い方は、「あれ、釧路の蕎麦が緑色になるのはなぜ?」と疑問を覚えたのではないでしょうか。

釧路で長い歴史のある「竹老園東家総本店」によると、初代が考案した夜啼き蕎麦屋がきっかけとのこと。新蕎麦の色は緑色であり、東京神田の蕎麦店「やぶそば」の新蕎麦から着想を得て、新蕎麦を食べている気分になれるように、緑色に着色したそうです。

人口着色料が禁止されてからは、藻の一種であるクロレラの粉末で蕎麦を着色しており、緑色の蕎麦に仕上げています。

着色によって味が変わることはありません。「東家」は暖簾分けが行われ、釧路に多くの店舗があります。伝統である緑色の蕎麦を振る舞っているお店も多く、「釧路の蕎麦は緑色」という印象が根付いていったといえるでしょう。

釧路の緑色お蕎麦と一般的な蕎麦はどう違う?

釧路の緑色お蕎麦と一般的な蕎麦はどう違う?

蕎麦を大きく分類すると、白色の更科(さらしな)蕎麦、黒っぽい蕎麦、ほんのり緑色のやぶ蕎麦の3種類です。

更科蕎麦は、一番粉と呼ばれるそばの実を挽いて一番目に出るそば粉のみを使用し、まっさらな白色になります。

黒っぽい蕎麦は、そばの実の皮も一緒に挽きこむため、黒色やつぶつぶの入ったまだら模様に。更科蕎麦は上品な味わいで、黒っぽい蕎麦は風味をダイレクトに感じられる味わいが特徴です。

やぶ蕎麦は、収穫してすぐのそばの実を使用。甘皮が緑色のため、蕎麦にしたときにほのかに緑色になります。

釧路の蕎麦はどうして緑色?

色だけで見ると、釧路の蕎麦と最も近いのはやぶ蕎麦。風味は更科蕎麦に近いといわれ、その理由は更科蕎麦をクロレラで着色することが多いからです。

純白の一番粉には色が入りやすく、翡翠のようなきれいな緑色になります。色はやぶ蕎麦、味は更科蕎麦と覚えておくと、釧路の蕎麦と一般的な蕎麦の違いがわかりやすいかもしれませんね!

釧路ならではの緑色お蕎麦が食べられるお店

緑色お蕎麦を食べられるのは、「竹老園 東家総本店」から端を発した「東家」が多いです。ここでは、おすすめのお店として、「竹老園」と「北大通 東家」をご紹介。

釧路に訪れる機会があったら、ぜひ見た目も楽しめる緑色のお蕎麦を食べてみてくださいね!

竹老園 東家総本店

竹老園 東家総本店

1874年に創業した夜啼きそば「やまなか」から130年以上の歴史を紡ぐ蕎麦屋。1912年に現在の釧路市に「東家」を開業し、1927年に「東家総本店」がスタートしました。

店名 竹老園 東家総本店
住所 北海道釧路市柏木町3番19号
アクセス JR釧路駅から車で約7分
電話番号 0154-41-6291
公式サイト https://bsystem.boo.jp/chikurouen_2/

北大通 東家

福井県福井市、釧路市西幣舞など、場所を変えながら、4代の歴史を受け継いできた「北大通 東家」。

平成27年に創業100年を迎え、現在も自慢の蕎麦を振る舞っています。

店名 北大通 東家
住所 北海道釧路市北大通4-3 パステルタウン
アクセス JR釧路駅から徒歩で約3分
電話番号 0154-23-9391
公式サイト http://blog.livedoor.jp/azumaya_kitaodori/
writerprof_sugawara
菅原 光拳
ライター / フリーエディター
札幌生まれ、北広島市育ち。学生時代に釧路で環境と自然教育を学んだのち、卒業後も北見を拠点に道東で7年間を過ごす。現在は北海道観光をはじめ、ライフスタイルメディアなど多様なジャンルの記事を執筆中。