日本海を一望できる!? 道の駅 石狩「あいろーど厚田」の魅力とグルメを紹介
2018年(平成30年)の春に石狩市の厚田に誕生した、道の駅 石狩「あいろーど厚田」。国道231号線(通称オロロンライン)沿いにあり、北海道内で120番目の道の駅です。すでに道の駅ファンの間で知られた人気スポットですが、国土交通省の「完走者が選ぶ北海道『道の駅ランキング』」では「景色がきれいだと感じた道の駅」部門の第2位を2年連続で受賞するなど、名実ともにその人気ぶりが伺えます。
今回は、道の駅 石狩「あいろーど厚田」とその周辺のおすすめスポットについて紹介します。
道の駅 石狩「あいろーど厚田」とは?
道の駅 石狩「あいろーど厚田」は、開業半年で55万人の来場者を記録した人気の道の駅。2018年のオープン直後のゴールデンウィークには、駐車場が最大2時間待ち、国道231号線も大渋滞になったと話題になりました。
この項目では、基本情報や設立背景などを解説していきます。
「あいろーど厚田」の基本情報
住所 | 北海道石狩市厚田区厚田98-2 |
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電話番号 | 0133-78-2300 |
営業時間 | 10:00~16:00(飲食テナントは10:30~) |
定休日 | 2階飲食テナントと別館ANNEXのみ11/1~3/31は休業 |
駐車場 | 約200台 |
公式サイト | http://aikaze.co.jp/ |
設立の背景
厚田地区は広大で豊かな日本海を望み、かつては「にしん漁」で栄えたエリア。4,000人ほどの住民が暮らしていましたが、平成17年に厚田郡が石狩市に編入合併。その後は徐々に過疎化が進み、現在の人口は半分ほどに減少しています。
住民の高齢化、若者の流出、減少する観光客という現状に歯止めをかけたい! かつての賑わいを取り戻したい! と地元の有志が立ち上がり、平成25年に厚田公園の再整備とともに複合施設として道の駅建設の構想が浮上しました。
地元住民も大切にした複合施設
複合施設のテーマとして、“近き者説(よろこ)び、遠き者来る”という意味を持つ「近説遠来」を掲げました。これは、近隣住民が気軽に立ち寄ることができて、遠くからも人が来るという願いを込めたもの。道の駅を単なる休憩所ではなく、地元民と観光客の交流の場であると考えました。さらに、魅力のある産物を発信することで、地域の振興や産業の活性化に寄与することを期待して構想が練られたと言います。
現在は、石狩市と石狩市が出資する第3セクターが事業運営を行っています。
展望テラスから見える絶景
「あいろーど厚田」は日本海沿いに位置し、最上階の展望テラスやデッキから雄大な日本海を一望できます。また、厚田の街並みを見渡せるのも地方ならではの景色です。
美しい夕日に感動
日本海をオレンジに染める夕焼けは、まさに絶景。また、日没直後の赤く染まった空や雲と、暗さを増す海とのコントラストも素晴らしいものがあります。残照と刻々と移ろう空の色を、展望テラスでじっくりと楽しめます。
日没前後のマジックアワーは、道の駅ファンの間でも有名。遠くに石狩湾の夜景がきらめくので、景色を楽しみたい方は、この時間を目掛けて訪れると良いでしょう。
3階建ては実はめずらしい
「あいろーど厚田」は、全国的にも珍しい3階建ての道の駅です。ホールが吹き抜けになっているため、開放的な空間設計なのも魅力。エスカレーターやエレベーターが設置されており、北海道内の道の駅としては大きい規模になります。
1階は地場産品販売コーナーと飲食店
お買い物を楽しむ
地場産品の販売コーナーである「i-STORE」へ。農産物や生鮮品の取り扱いはありませんが、ここには地元でしか買えないアイテムが600点ほど並んでいます。石狩市に関連したグッズも幅広く取り揃えられており、お土産探しにぴったりです。
食を楽しむ
飲食店として「そば処 一純」が入っています。地元産のそば粉・海産物・米を使ったメニューが魅力。十割そばのテイクアウトメニューもあり、こちらは賞味期限がなんと10分。おいしいうちに食べてほしいというお店のこだわりが感じられます。
情報をGET
道路情報提供コーナーやインフォメーションがあり、幅広く情報を集められます。また、ライブカメラを通して、オロロンラインをはじめとする近隣道路状況の確認も可能。石狩市を中心とした観光情報などが閲覧できるタブレット端末が設置されているのも、新しい道の駅ならでは。
2階はテイクアウトコーナーと郷土資料展示館
2階は「グルメとまちの文化を楽しむ」がコンセプト。食べて学んで、ゆっくり過ごしたい場所です。
目移りしてしまうグルメがいっぱい
テイクアウトコーナーには、3軒のテナントが入っています。
札幌にある海鮮寿司居酒屋の姉妹店「石狩二三一(ふみいち)」、限定ジェラートをいくつも揃える「Lico Licoジェラート」、焼き立てパンとピザの香りがたまらない「Bakery & Pizza Home」の3店です。
まちの文化にふれよう
地域情報コーナー、「歴史・自然資料室(自然・歴史コーナー)、歴史・自然資料室(文学・芸術コーナー)の3つがあります。地域情報コーナーでは、地形図を用いた石狩の紹介ブースやこれからの旅に役立つパンフレット(観光パンフレット・厚田キャンプ場ガイド・マップ・各種イベントリーフレット)が揃っています。
石狩の自然遺産、動植物のパネル展示や映像上映が行われている自然・歴史コーナーにも足を運びましょう。石狩市全域を再現したジオラマは、見応え十分。北前船の歴史や、かつてのにしん漁の様子を再現した模型が展示され、石狩についての理解を深めることができますよ。
文学・芸術コーナーには、作家の子母澤寛(しもざわかん)や宗教家・戸田城聖(とだじょうせい)、画家の三岸好太郎、元横綱・吉葉山潤之輔など厚田ゆかりの偉人を紹介しています。展望・休憩スペースからは、オーシャンビューも眺められるのでおすすめです。
こども広場(ふわふわドーム)へ行くなら2階へ
2階には「こども広場(ふわふわドーム)」への連絡通路があります。屋外にある山型の大きなトランポリンで遊べる「ふわふわドーム」は、小さな子供たちに大人気。ドームの上で飛んだり跳ねたりできるスペースもありますよ。
道の駅の締めくくりは展望デッキで
3階は「厚田の絶景・夕日を眺める」をコンセプトに、美しい情景が楽しめる場所となっています。
展望バルコニーからは、眼下に厚田の街並みが広がり、晴れた日は石狩湾新港や手稲山、遠くに積丹半島まで一望できます。
天候に左右されない「展望ラウンジ」から日本海を見渡すのもおすすめ。ラウンジ内には、展望案内図や石狩の自然現象を解説したパネル展示も行われています。
恋人の聖地「厚田展望台」へもどうぞ
「あいろーど厚田」から徒歩約15分の小高い丘に「恋人の聖地:厚田展望台」があります。厚田展望台では、恋人たちが固く結ばれることを願って、フェンスに南京錠をかけられる仕組みが。南京錠でいっぱいのフェンスにも驚きます(笑)。絶景をバックに、プロポーズというのも素敵かもしれませんね。
あいろーど厚田のおすすめグルメ
そば処 一純
1階にある「そば処 一純」は、有機栽培による厚田産のそば粉を使い、つなぎを一切使わない十割そばを味わうことができます。厚田産のお米と具材を使ったおにぎりも自慢です。
なかでも、厚田で捕れたにしんの甘露煮を使った「にしんそば」はテッパンメニュー。香り高いソバ粉をのど越しを追究したソバ粉と独自でブレンドした麺を使用しており、コシのある食感を楽しめます。
石狩二三一
2階の寿司「石狩二三一」は、「二三一バッテラ」と「ねぎとろ丼」が名物。どちらも連日売り切れ必死の人気商品です。特に「二三一バッテラ」は、バッテラの中に数の子が入っているという驚きのメニュー。甘いタレがアクセントの「シャコの押しずし」も人気のようです。
にしん街道 ヤン衆の店
国道を挟んだ向かい側にある別館ANNEXには、テイクアウトメニューが豊富な「にしん街道:ヤン衆の店」があります。ホタテ・アワビ・ホッキ貝・カツの4種類のカレーが特に人気です。
周辺おすすめスポット
せっかく「あいろーど厚田」を訪れたら、あわせて周辺のおすすめスポットにも足を延ばしましょう。
厚田キャンプ場
「あいろーどパーク」にあるキャンプ場で、炊事場・水洗トイレ・遊具を備えた人気のキャンプ場です。場内を流れる牧佐内川では水遊びが楽しめるので、子供連れにも◎。水位はさほど深くないので、ご安心を。
また、9月中旬~10月中旬には鮭の遡上が見られ、手の届く距離で観察が可能。近年は、迫力満点のジップラインも登場してさらに注目が集まっています。
厚田漁港
「あいろーど厚田」から車で約3分(800m)の場所に、地元民で賑わう厚田漁港があります。4月~10月中旬には毎日朝市が開催されており(7時~14時)、捕れたて魚介類が市場価格で手に入りますよ。
厚田漁港の情報
住所 | 北海道石狩市厚田区厚田7-4 |
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電話番号 | 0133-62-3331 (石狩湾漁業協同組合 厚田支所) |
戸田記念墓地公園
「あいろーど厚田」から車で約30分の場所にある「戸田記念墓地公園」は、札幌ドーム約28個分もある広大な公園。桜の名所として知られ、ソメイヨシノをはじめ、春には約8,000本もの桜が咲き誇ります。公園中心部の散策路は、“桜冠の道”とも呼ばれているほどです。
住所 | 北海道石狩市厚田区望来327 |
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電話番号 | 0133-77-2321 |
周辺のおすすめグルメ
「あいろーど厚田」にもグルメがたくさん揃っていますが、もっと楽しみたい! という方はエリア内のグルメ店にも出かけてみてください。
妹尾豆腐店
住宅街にある創業100年以上の歴史を持つ豆腐店。手作り豆腐と肉厚な油揚げが人気で、毎日10時には売り切れてしまうんだとか。
住所 | 北海道石狩市厚田区厚田31 |
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電話番号 | 0133-78-2408 |
営業時間 | 8:30~12:00 |
定休日 | 月曜日 |
宮崎商店(宮崎一菓子店)
創業1902年の老舗の菓子店で、名物「厚田もなか」は「あいろーど厚田」でも取り扱いがあります。「厚田もなか」は2種類(粒あんのしゃこもなか・白あんのはたはたもなか)あり、どちらも魚の形をしているのが特徴。ふるさと納税の返礼品にもなっているほど、地元を代表する銘菓です。
また、もうひとつの看板商品が「手焼き田舎せんべい」です。創業の当時から使われている焼き型で、一枚一枚手作りされています。香ばしい素朴な味わいをお楽しみいただけます。
住所 | 北海道石狩市厚田区厚田55 |
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電話番号 | 0133-78-2418 |
営業時間 | 8:00~17:00 |
定休日 | 不定 |
まとめ
ほぼすべての区間で、雄大な日本海を一望できる国道231号線。その沿線にある道の駅 石狩「あいろーど厚田」では、雄大で美しい眺望と地元の美味しい名産品が楽しめる稀有なスポットです。見所や遊び場も多いので、ドライブがてらぜひ訪れてみてはいかがでしょう。