甘エビの水揚げ量日本一、羽幌へ! 人気の「はぼろ甘エビ祭り」と絶品グルメを紹介
寿司ネタで外せないという人も多いであろう、甘エビ。ぷりぷりの食感と甘みが特徴の甘エビは、子供から大人まで幅広く愛されている海産物と言えるでしょう。日本一甘エビが捕れる町は、北海道の羽幌町なのはご存じでしょうか?
羽幌町では毎年6月になると「はぼろ甘エビ祭り」が開催され、この日は道内外から多くの甘エビファンが一同に駆け付けるほどです。
本記事では、羽幌町の甘エビの特徴と人気の「はぼろ甘エビ祭り」について紹介します。
羽幌は甘エビの漁獲量日本一
「はぼろ甘エビ祭り」には、毎年3トン以上もの甘エビが用意されるそうです。多い時は10トンを超える年もあったとか。
海産物が豊富な北海道の中で、羽幌町が甘エビは日本一の漁獲量を誇っている要因はどこにあるのでしょうか? 少しだけ、その秘密を覗いてみましょう。
「海の山」がキーポイント
羽幌町が甘エビの漁獲量日本一である理由、それは町の沖合にある「武蔵堆(たい)」という漁場にあります。堆(たい)とは、海底から突き出している海山のこと。
海山の複雑な地形に海流がぶつかることで、武蔵堆にはプランクトンが豊富に蓄えられます。甘エビや他の魚にとって、まさに最適な住処となっているのです。この武蔵堆という最高の漁場に一番近いからこそ、羽幌は日本一甘エビの捕れる町になったと考えられています。
こだわりの漁法
羽幌は漁場に恵まれているだけでなく、漁の方法にもこだわっています。甘エビを大量に採ることだけ考えれば、網を仕掛けて一気に漁獲するのが一般的です。しかし羽幌では、甘エビを傷つけないため「エビ籠」というカゴを使って漁をしています。
このエビ籠は、やや網目が大きく作ってあります。これは、子エビを採りすぎて甘エビ全体が減らないようにするための工夫。さらに甘エビ漁をする漁船すべての船底には、鮮度を保ったまま港へ運べるよう、冷却・滅菌システムのついた水槽を設置。甘エビが生きた状態で港まで運べるようになっています。
味の違いは?
武蔵堆の漁場で捕れる甘エビは、スーパーで見かける甘エビとはまったく違います。
一般的な市場では全体的に白っぽい甘エビを見かけますが、羽幌の甘エビは最初からとても鮮やかな赤色をしています。
また、北海道の冷たい荒波の中で育った甘エビの身は、とても弾力が強くぷりっぷり! 味も凝縮されて非常に甘みが濃くなる、というわけです。ちなみに、甘エビが最も美味しくなるのは水揚げされてから少し熟成させた2日〜3日目と言われています。
はぼろ甘エビ祭りとは?
「はぼろ甘エビ祭り」は、羽幌町で毎年6月に開催されている、町をあげて行われるイベントです。会場となるのは、羽幌町の道の駅「ほっとはぼろ」にある「はぼろバラ園」。その日水揚げされた鮮度抜群の甘エビは販売されるほか、様々なショーやイベントが開催される特設ステージも人気です。
過去には、豪華賞品がもらえる“甘エビ大食い大会”が行われたこともあります。大人も子供もお腹いっぱい楽しめる、それがはぼろ甘エビ祭りです。
はぼろ甘エビ祭りに行こう
はぼろ甘エビ祭りの例年情報は、以下の通りです。世界的感染症拡大によって、この数年は中止や変更がみられます。お出かけの際は、必ず事前に開催元に確認されることをおすすめします。
開催日 | 6月下旬の土曜・日曜(2日間) ※2022年は中止 |
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場所 | 道の駅 ほっとはぼろ「はぼろバラ園」 北海道苫前郡羽幌町南5条1丁目1 |
アクセス | 札幌からは車で約4時間 |
時間 | 10:00~15:00 |
入場料金 | 無料 |
備考 | 駐車場700台(無料) ※例年バスツアーもあり |
はぼろ甘エビ祭りのおすすめ情報
ここからは、毎年どのようなイベントが行われているのかを紹介します。
甘エビ・海産物の即売会
一番の目玉といえば、2日間で10トン以上売り出された年もある、甘エビの限定販売。朝9時からの販売にもかかわらず、朝の6時にはすでに長い行列ができるほど。早い人では朝の3時から並ぶ人もいるようです。
甘エビが1Kg~2Kg入った箱が飛ぶように売れていく光景は圧巻で、どれだけ大量に用意しても毎年あっという間に完売してしまいます。
羽幌町屋台村で限定甘エビグルメ
羽幌町屋台村では毎年30店舗近くの屋台が立ち並び、オリジナル甘エビメニューを提供しています。もし甘エビを買いそびれても、ここでたくさん食べられるので心配無用。
提供されているオリジナル甘エビメニューは、「甘エビの素揚げ」などシンプルなものから、ラーメン、パスタ、おむすびにスープカレーなど、どれも甘エビの旨味を活かした一品ばかり。海の幸たっぷりの浜鍋もおすすめです。
甘エビのほかにも、ウニやホタテなどの海産物や、北海道のご当地グルメを召し上がれることもお忘れなく!
大人から子供まで楽しめるステージ
バンド演奏やバルーンアート、白熱のヒーローショーなどイベントが目白押し。最近は、子供も大人も参加できるダンスコンテストなどが盛り上がりをみせているようです。
カレーの大食い大会やアイスの早食い大会がある年もありました。優勝商品として、甘エビ2kgが贈呈された年もあったみたいですよ。
甘エビはみ出し情報
甘エビの旬は3月~5月頃と言われています。お祭りがない時期でも、羽幌町には甘エビや海産物を楽しめるお店があります。ここでは、羽幌町で甘エビや海産物を楽しめる、おすすめのお店を紹介していきます。
甘エビファクトリー蝦名漁業部
甘エビ漁師直営の店で、鮮度も味も各段に違います。
看板メニューの甘エビ丼は、ぷりぷりの甘エビがご飯が見えなくなるようにびっしりと敷き詰められています。ワサビと漬物というシンプルさですが、甘エビの美味しさがしっかり楽しめる究極のメニューと言えるでしょう。
住所 | 北海道苫前郡羽幌町北4条1丁目 |
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営業時間 | 9:00~16:00 |
アクセス | 「道の駅 ほっとはぼろ」から車で約3分 |
定休日 | 月曜日 |
おろろん食堂
甘エビのシーズンは朝9時からお店を開けてくれる、道の駅からすぐの食堂です。海鮮丼を注文すると、お味噌汁に加えて、カレイのから揚げなどの一品料理が付いてくるのもうれしい。透き通った塩味のスープに、甘エビがたっぷり入った「甘エビラーメン」もおすすめです。
住所 | 北海道苫前郡羽幌町北4条1丁目 |
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営業時間 | 9:00~18:00 (12月~3月は10:00~16:00) |
アクセス | 「道の駅 ほっとはぼろ」から徒歩圏 |
定休日 | 不定 |
北のにしん屋さん
水産会社直営のお店。日本海オロロンライン沿いにある、大きな看板が目印です。甘エビだけでなく、ウニやカニなどの海産物メニューも豊富に揃っています。羽幌でとれた海の幸を贅沢にのせた「はぼろ丼」が看板メニューで、エビ出汁の澄まし汁も堪らなくおいしいです。
直売所が併設しているので、活きのいい魚介類が地元価格で手に入るのも魅力です。
住所 | 北海道苫前郡羽幌町栄町89 |
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営業時間 | 11:00~15:00 |
アクセス | 「道の駅 ほっとはぼろ」から車で約3分 |
定休日 | 火曜日 |
まとめ
甘エビをここまで沢山食べられる機会は、なかなかありません。羽幌町を訪れるなら、「はぼろ甘エビ祭り」の時期を狙って出かけるのがおすすめです。
一度、羽幌の甘エビを食べたら、もう他の甘エビが食べられなくなるかも!? それほど羽幌町の甘エビは格別です。