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北海道で定番のホッキ貝ってどんな貝?特徴や選び方・さばき方・食べ方まで徹底解説

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北海道で多く水揚げされている海産物のひとつにホッキ貝があります。東北以南にはあまり生息していないため、ホッキ貝と言われてもピンとこないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなホッキ貝について徹底解説します。ホッキ貝とはどのような貝なのか、含まれている栄養やさばき方の他、おすすめの食べ方も紹介しています。ホッキ貝について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

    この記事でわかること

  • ホッキ貝の正式名称は「ウバガイ」
  • ホッキ貝の水揚げ日本一は北海道・苫小牧市
  • お刺身やホッキ飯、ホッキカレーなどさまざまな食べ方ができる
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

ホッキ貝とは

ホッキ貝とは

ホッキ貝は、北海道のほぼ全域、東北地方で水揚げされる2枚貝です。バカガイ科に属し、正式名称はウバガイ(姥貝)。殻の色が茶色がかって見えることから老婆が連想され、姥貝と名付けられたという説もあります。

正式名称はウバガイですが、一般的には「ホッキ貝」として流通しています。名前の由来として、北寄りの海に生息しているから「北寄(ホッキ)貝」と呼ばれるという説や、水揚げ地である北海道の先住民・アイヌ民族の言葉で「ポキセイ」と呼ばれることから「ホッキ貝」と名付けられたという説など、さまざまな言い伝えが残っていますが定かではありません。

殻長は10~15cm、殻高は8~12cmと比較的大きな2枚貝で、重さは600gを超えるものもあります。加熱すると身が鮮やかなピンク色になるのが特徴で、クセが少なく食べ応えがあり、生息地である北海道や東北では身近な魚介類として食べられている貝です。

VOGUE合同会社
北海道産北寄(ホッキ)スライス
3,480(税込)

北寄貝(ほっきがい)は、冷たい海域に生息する2枚貝。その身は薄い紫褐色をしており、湯通しすることで鮮やかな紅色になるのが特徴です。本商品は漁獲後、下処理をして湯通し済み。使いやすいようにスライスして瞬間冷凍してあるので、解凍後はそのまま調理可能です。刺身やお寿司で食べるだけでなく、焼く・煮る・炊く・和えるなど楽しみ方も豊富。火を通すことで食感も増します。

ホッキ貝の水揚げ量日本一は北海道・苫小牧市

ホッキ貝は、苫小牧市の独自調査によると、令和2年度の漁獲量は全国で約4,900トン、北海道で約4,500トンです。北海道で漁獲されたもののうち約800トンは苫小牧市で水揚げされたもので、全国の約16%を占め、日本一を誇っています。

苫小牧市は、ホッキ貝を「苫小牧市の貝」に制定。今でこそ盛んなホッキ貝漁業でしたが、一時漁獲量を制限し、資源の回復を図った時期もありました。ホッキ貝を守りながらも多くの漁獲量を維持することに成功し、漁業への理解や消費拡大への貢献を理由に、平成14年7月20日の「海の日」に市の貝にホッキ貝が選ばれました。

ホッキ貝の旬の時期

ホッキ貝の食べられるところ

ホッキ貝は1年中水揚げされている貝ですが、特に美味しい時期は3~4月など冬の終わりから初春にかけてです。

ホッキ貝は5~6月頃に産卵を迎えるため、冬の終わりから初春にかけて身が大きく栄養豊富になります。さらに、北海道の冷たい海で引き締まったプリプリの身を味わうことができるため、ツウは3~4月に水揚げされるホッキ貝を好んで食べるそうです。

1年中、いつ食べても美味しいホッキ貝ですが、3~4月に名産地である北海道・苫小牧に足を運ぶ機会があれば、新鮮で身付きも栄養も豊富なホッキ貝を味わってみるのがおすすめです。

ホッキ貝の相場価格

ホッキ貝の価格

ホッキ貝の相場価格は1kgあたり1500円前後と言われていますが、ここ数年は1kgあたり800~1300円程の価格で取引されています。

食用の2枚貝としては、それほど高価という訳ではありませんが、1個あたりが大きいため大きさによって価格が変動しやすいです。輸送コストのかかりにくい、北海道内のスーパーなどでは1個あたり200円程で売られていることもあるようですが、道外ではこれよりも高値になることがほとんどでしょう。

ホッキ貝に含まれる栄養

ホッキ貝は、やみつきになる味はもちろん、豊富な栄養分が魅力。うまみ成分のアラニンやグリシンに加えて、疲労回復に効果的なタウリン、身体づくりに欠かせないカルシウムやマグネシウム、鉄分などのミネラルを多く含んでいます。

アラニンやグリシン、タウリンはアミノ酸の一種。タウリンは高血圧の予防、アラニンは肝機能の保護、グリシンは脳卒中の予防などの効果を期待でき、様々な病気から身体を守ってくれます。

美味しいホッキ貝を選ぶポイント

ホッキ貝を選ぶポイント

美味しいホッキ貝を選ぶ際には、以下のポイントをチェックしてみてください。

  • 貝殻にツヤがある
  • 殻がしっかり閉じている(開いていても触ると直ぐに閉じる)
  • ずっしりと重みがある
  • 持って揺らした際に中で身が動いていない

ホッキ貝は、他の2枚貝に比べて貝を閉じる力が弱いため、鮮度が低いと貝柱が外れてしまっていることがあります。つまり、貝を揺らした際に中身が動いている感覚があるものは鮮度が低い可能性が高いため、避けた方がよいでしょう。

【下ごしらえの手順を解説】ホッキ貝のさばき方

ホッキ貝のさばき方

ホッキ貝を購入したり、もらったりしたら、そのまま食べるときも調理するときも、まずはさばくところから始まります。料理によっては、下ごしらえも必要です。手順さえわかれば、初めてでもできるので、さばき方をしっかりマスターしていきましょう。

ホッキ貝は、以下の手順でさばいていきましょう。

  1. バターナイフなどをホッキ貝に入れ、貝柱を殻から外す
  2. 殻を開き、身を取り出す
  3. 足の部分を切り取り、水管とワタを取り除く
  4. 身、ヒモ、貝柱を分けて、冷たい水で洗ってヌメリを取る

料理に使用するときは、さっと湯通しするのが基本です。沸騰させた水で5秒ほど茹でた後、氷水で冷やしましょう。保存する場合は、キッチンペーパーなどでしっかり水気をふき取るのがポイントです。

ホッキ貝の保存方法

ホッキ貝の保存

ホッキ貝を保存する時は、購入した時の状態によっても方法が異なります。殻付きで購入した場合と剥き身で購入した場合、それぞれの保存方法についてみていきましょう。

殻付きで購入した場合

ホッキ貝は殻付きで購入した場合、新鮮なものであれば冷蔵庫で2~3日生きた状態のまま保存できます。購入してから数日後に食べる場合は、濡れたキッチンペーパーを被せて冷蔵庫で保存しましょう。

キッチンペーパーが乾いてきたら、塗れたものと交換してください。

剥き身で購入した場合

剥き身のホッキ貝を購入した場合や殻付きのホッキ貝を捌いて剥き身にした場合は、冷凍保存がおすすめです。ホッキ貝の剥き身は生のまま冷凍保存すると解凍した際に食感が悪くなるため、早めに冷凍処理をして保存しておきましょう。

冷凍保存する際の手順は以下のとおりです。

  1. ホッキ貝をさっと湯通しする
  2. 湯通ししたホッキ貝を氷水に浸けて締める
  3. キッチンペーパーで水気をよく拭き取る
  4. ラップで包み、さらに冷凍保存用袋などに入れて冷凍保存する

ホッキ貝を湯通しした後のお湯には、旨味や栄養が豊富に溶けだしているため、汁物の出汁などに再利用するのもおすすめです。

冷凍ホッキ貝の解凍方法

冷凍したホッキ貝は、上手に解凍することで美味しく食べられます。お取り寄せなどで購入し冷凍状態で配送されたホッキ貝や、自分自身で冷凍したホッキ貝は、流水解凍がおすすめです。

冷凍保存用袋などに入れた状態のまま、冷たい流水にあてて解凍しましょう。約10分前後で柔らかくなるため、個別に分けられる程度に解凍した後はお皿に並べてラップをかけ冷蔵庫で1~2時間置いて完全に解凍してください。

お刺身として食べる場合でも、コリコリした食感を残したまま解凍できますよ。

ホッキ貝の美味しい食べ方

ホッキ貝はそのままお刺身で食べる以外にも、美味しい食べ方がたくさんあります。ローカルフードになっている料理もあり、自宅で北海道グルメを楽しめますよ。ホッキの味わいを存分に楽しめるおすすめの食べ方をご紹介します。

本来の味わいや食感を楽しめる「お刺身」

ホッキ貝のお刺身

ホッキ貝そのものの味わいを楽しむなら、お刺身がおすすめ。新鮮なホッキ貝のお刺身では、本来の味わいや食感を存分に味わうことができます。酢飯と合わせてホッキ寿司にしたり、サッと湯通ししたりすると、また違ったホッキのお刺身を楽しめますよ。

ご飯と一緒に味わう「ホッキ飯」

ホッキ飯

ホッキ貝とご飯を一緒に炊き上げる「ホッキ飯」もおすすめの料理です。ほっきとごぼう、にんじんなどを醤油や砂糖で煮て、具材とご飯を煮汁で炊くだけで出来上がります。ホッキの出汁が利いた炊き込みご飯は絶品。食感のアクセントに、ホッキのヒモを入れるのもおすすめです。

苫小牧の家庭料理「ホッキカレー」

ホッキカレー

ホッキカレーは、日本一ホッキ貝が水揚げされる苫小牧市の家庭料理であり、ソウルフードです。カレーの甘辛さとホッキ貝の風味がマッチし、絶妙な味わいを楽しめます。ホッキのコリコリした食感は、食べやすいカレーの中に食べ応えをプラス。カレー好きの方は、ぜひホッキカレーにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ご飯と一緒に楽しむ「ホッキ丼」

ホッキ丼

生ホッキをアツアツのごはんに乗せたホッキ丼は、ホッキ飯とは違ったご飯もの。シンプルな食べ方ですが、新鮮なホッキ貝の風味や食感を白いご飯と一緒に楽しめるのは、ご飯好きにはたまりません。

ホッキ貝のおすすめレシピ

ホッキ貝のレシピ

最後に、ホッキ貝を使ったおすすめレシピを紹介していきます。そのままお刺身として食べても美味しいホッキ貝ですが、調理することでさらに違った味わいを堪能できますよ。

ホッキ貝のサラダ

コリコリした食感でクセのないホッキ貝はサラダとの相性が抜群です。栄養豊富なので、子どもにもたくさん食べて欲しい一品になります。

材料

ホッキ貝のサラダの材料は以下のとおりです。

  • ホッキ貝
  • 玉ねぎ
  • きゅうり
  • マヨネーズ
  • ゴマ
  • 醤油

この他にも、ミニトマトやレタスなどお好みのサラダ野菜を使ってもOKです。

作り方

ホッキ貝のサラダの作り方は以下のとおりです。

  1. ホッキ貝をさばいて剥き身にする
  2. ホッキ貝を熱湯で湯通しして氷水に浸け、締める
  3. ホッキ貝を薄くスライスする
  4. キュウリを千切り、玉ねぎを薄くスライスし塩もみして水気を絞る
  5. マヨネーズに少量の醤油とごまを混ぜてドレッシングをつくる
  6. ホッキ貝、きゅうり、玉ねぎを混ぜ合わせドレッシングと和えて完成
  7. すりごまを使うと、よりゴマの風味が際立って香りの良いサラダになります。

ホッキ貝のムニエル

熱すると歯ごたえの増すホッキ貝は、ムニエルにしても美味しく頂けます。バターとの相性もよく、洋食のメインディッシュとしてもおすすめです。

材料

ホッキ貝のムニエルは以下のとおりです。

  • ホッキ貝
  • 塩コショウ
  • 小麦粉
  • バター
  • にんにく

バターを使ってムニエルにすることで、濃厚で凝り高い味わいが楽しめます。あっさり食べたい場合は、オリーブオイルを使って作るのもおすすめです。

作り方

ホッキ貝のムニエルの作り方は以下のとおりです。

  1. ホッキ貝を殻から取り出す
  2. 身の真ん中に切れ目を入れて開く(切り離さないよう注意する)
  3. 内臓、貝柱、貝ひもを取り除きよく洗う
  4. ホッキ貝の水気をキッチンぺーパーでしっかり拭き取る
  5. 塩コショウで下味をつけ、両面に小麦粉をまぶす
  6. フライパンにバターを溶かし、刻んだニンニクを弱火で加熱し香りを出す
  7. ホッキ貝がきつね色になるまで焼いて完成

ホッキ貝は、加熱しすぎないよう注意しましょう。片面約10秒ずつを目安に、表面がほんのりきつね色になる程度で充分です。歯ごたえを楽しみたい人は片面約30秒ずつを目安に、しっかり目に加熱するとコリコリした食感を味わいやすくなります。

まとめ

今回は北海道の名産品・ホッキ貝について紹介してきました。東北より北の海に生息する貝であるため、全国的に流通している貝ではありませんが、現在はお取り寄せなどで気軽に購入することもできます。

ぜひ、北海道が誇る絶品のホッキ貝を味わってみてはいかがでしょうか。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!