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ザンギと唐揚げの違いって何? 北海道名物誕生の由来を解説

ザンギと唐揚げの違いって何? 北海道名物誕生の由来を解説の画像

北海道は、ジンギスカンやスープカレーなど様々な絶品グルメの宝庫。その中でも、道民のソウルフードとして最も親しまれているのが「ザンギ」です。

近年は道外の方にも広く知られるようになりましたが、『ザンギって何?』という疑問を持っている人もまだまだ少なくありません。郷土料理と言っても過言ではないザンギについて、名前の由来や唐揚げ・竜田揚げ・鶏天との違い、特徴的なタレなどをフカボリ紹介! これを読めば、もう道産子!?

この記事のまとめ

  • ザンギは“鶏の唐揚げ”で間違いはない
  • ザンギは釧路発祥説が濃厚、名称は外来語の造語
  • 北海道ではザンギのタレを「ザンタレ」と呼ぶ
  • 他の揚げものとは、下味の有無や揚げ粉に違いがある
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

ザンギは北海道発祥の食べもの

ザンギとは、北海道で古くから愛されている若鶏の唐揚げのこと。醤油やニンニク、生姜で濃いめに下味をつけた鶏肉を、ふっくらジューシーに揚げます。北海道の居酒屋には必ずと言っていいほど、メニューにザンギがあり、そして道民ならほとんどの人が注文する定番料理です。

唐揚げの歴史

唐揚げを揚げているところ

そもそも唐揚げは、いつ誕生したのか? その答えは、なんと江戸時代にまで遡ります。江戸時代初期に中国から伝来した普茶料理で、「唐揚げ」と書いて「からあげ」「とうあげ」と呼ばれていたそうです。しかしながら、この時代の唐揚げは、豆腐を小さく切って油で揚げ、お酒と醤油で煮たものだったとか。私たちが良く知る “鶏” の唐揚げが誕生したのは、昭和初期だったようです。

現代の「唐揚げ」が外食メニューに登場したのは昭和7年頃、現在の(株)三笠会館(東京・銀座五丁目)の前身「食堂・三笠」が営業不振をなんとかしようと知恵を絞り、打開策として考案したメニューが「若鶏の唐揚げ」でした。唐揚げは日本独特のもので、戦後食料難に備え養鶏場を多く作るという国の政策の下、美味しい食べ方が色々な形で発展していき、唐揚げも多く食べられるようになりました。唐揚げが食卓に多く見られるようになったのは、ここ30~40年のことです。

引用元(一部抜粋):日本唐揚協会
昭和40年台の北海道

鶏肉は高級食材のひとつでしたが、昭和初期にアメリカで品種改良されたブロイラーという若鶏が輸入されるようになったことも、唐揚げの普及に大きく関係しているようです。通常の鶏よりも早く育つブロイラーは、安くて美味しいと当時たちまち人気に。昭和40年代には日本国内でもブロイラー産業が盛んとなり、一般家庭でも広く食卓にあがるようになりました。

北海道でザンギが誕生したのは昭和30年頃

鳥松

所説ありますが、ブロイラーが出回るようになった昭和30年頃、北海道東部の釧路市にある末広歓楽街に店を構えていた鶏料理店が鶏一羽をぶつ切りにして揚げたのがザンギの始まりと言われています。発祥の店とされる「鳥松」は現在も釧路市内にあり、二代目が伝統の味を継承。近年の唐揚げ・ザンギは骨なしが主流ですが、同店では同時のまま、骨付きザンギを提供しています。

ザンギの特徴

醤油ベースで甘辛く下味を付けた若鶏に、スパイスを混ぜた小麦粉や片栗粉などの揚げ粉をまぶしカラっと揚げたものをザンギと呼びます。日常的な食卓に上がるのはもちろん、お酒のツマミやお弁当のおかずとして、北海道では子どもから大人まで年齢を問わず親しまれています。本来ザンギは、若鶏をぶつ切りにしているので、骨付きで肉の部位も様々なものがありました。現在は食べやすさを重視して、骨なしのザンギが一般的になってきています。

ザンギの名前の由来

北海道ではジンギスカンやかすべ(エイ)、ルイベ漬け(生サケとイクラを漬けこんで冷凍させたもの)など、珍しい名前の食べものがたくさんあります。これらは北海道の先住民であるアイヌの言葉が由来となっているものもあれば、外国にルーツを持つものもあります。

ザンギの名前も外国にルーツを持つ物のひとつ。

ザンギの名称

ザンギは中国語で鶏の唐揚げという意味の「炸鶏(ザーギー)」に、幸運が訪れるようにと「運(ン)」という字を当てて名付けられたという説があります。これは、前述の「鳥松」の初代店主が命名したと言われています。
またこの他にも若鶏を散切りにするからザンギと名付けられたという説や、若鶏と唐辛子、花椒を一緒に炒めた中国料理「炸子鶏(ジャーズーチー)」が語源になっていると言われることもあるようです。

なおザンギという名称は、北海道だけでなく中国・四国地方や山形県などでも使われている言葉。各地でさまざまな名前のルーツがあるのかもしれませんね。

本場・釧路ではタレをつけて食べる

ザンタレ

素材にも衣にもしっかりと味がついているザンギですが、タレをつけるのが本場の食べ方とされています。ザンギに付けるタレは「ザンタレ」とも呼ばれ、お店ごとに創意工夫が施されているんだとか。

ザンタレ2

甘辛いタレや酸味の効いたタレ、中農ソース風のこってりタレなどバリエーションも豊富です。ザンギはサイズが大きく食べ応えも抜群。だからこそ、タレを付けることで味わいに変化を付けることができます。これはザンギを最後まで美味しく食べるための工夫とも言えます。

ザンギと唐揚げ・竜田揚げ・鶏天の違い

ザンギのレシピなどを見てみると、唐揚げをはじめとする他の揚げ物とよく似ていることが分かります。若鶏を揚げる料理と言えば、唐揚げ、竜田揚げ、鶏天などがありますが、これらの料理とザンギの違いとは一体どこにあるのでしょうか。

唐揚げとの違い

鶏の唐揚げ

ザンギと唐揚げは大変良く似た料理で、その違いを明確にするのはとても難しいことです。北海道民は「味が濃いのはザンギ、薄いのが唐揚げ」なんてザックリとした認識でいる人も多いんだとか。元々は、素材に下味を付けたものがザンギ、素材をそのまま揚げたものは唐揚げという様に分別されていましたが、現在では唐揚げも下味を付けるのが一般的になりました。

実際「ザンギと唐揚げに違いなんてない」という北海道民も多いです。

竜田揚げとの違い

竜田揚げ

竜田揚げは下味を付けた鶏肉に片栗粉をまぶして揚げたものです。ザンギとの決定的な違いは、衣にあります。竜田揚げは衣が片栗粉ですが、ザンギは片栗粉でも小麦粉でもOK。衣として使う粉に決まりがありません。中には片栗粉と小麦粉をミックスして揚げられているザンギも多いです。

鶏天との違い

鶏天

鶏天との違いも、竜田揚げと同じく衣にあります。鶏天は天ぷらなので、小麦粉を水で溶かした専用の衣で揚げるのが一般的。ザンギはどちらかと言えば唐揚げ寄りなので、粉をふるって揚げることの方が多いと言えます。
また、鶏天はサクサクした食感なのに対し、ザンギはカリっとした食感であることも違いのひとつです。

ザンギは鶏肉以外にもあるって本当?

たこザンギ

ザンギは若鶏の唐揚げのことを言いますが、北海道では味付けした揚げ物全般を「〇〇ザンギ」と呼ぶこともあります。例えば、たこの唐揚げなら「たこザンギ」(画像)。鮭を揚げ物にした「鮭ザンギ」。その他にもラム肉を揚げた「ラムザンギ」なんてものもあるのだそうです。

定番のザンギを食べた後は、北海道ならではの〇〇ザンギを味わってみるのもおすすめですよ。

北海道のザンギ有名店3選

北海道ではザンギを取り扱っているお店が数多くありますが、中には全国的にその名を轟かせる有名店が存在します。今回は数多くの有名店の中から、特におすすめなお店を3店ご紹介。北海道に行く機会があるなら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

中国料理 布袋

布袋本店

絶品のザンギが食べられるということで有名な「中国料理 布袋」。ザンギのルーツとも言われている中国料理のお店で、拳骨サイズのザンギは迫力満点です。

「日本からあげグランプリ」で、過去に数回優勝したこともある実力派のお店として有名です。

小樽なると屋

なると屋の半身揚げ

創業1952年の老舗で、ザンギと同じく北海道の名物とされる若鶏の半身揚げ発祥のお店とも言われています。小樽なると屋では通常のザンギだけでなく、手羽先を使った手羽先ザンギが味わえるのもポイント。
旨味の強い手羽先ザンギは子どもから大人まで虜になること間違いなし。小樽なると屋に訪れたなら、必ず食べておきたい定番メニューです。

焼き鳥ダイニングいただきコッコちゃん

北海道だけでなく、東北や関東にも出店している人気チェーン店。

焼き鳥ダイニングいただきコッコちゃんなら、北海道以外でも本場のザンギを味わうことができます。特におすすめなのは塩ベースで味付けされた塩ザンギ。さっぱりなのにジューシーでコク深い塩ザンギは病みつきになること間違いなしです。


お取り寄せでザンギを堪能する

本場・北海道でザンギを食べたいと思っても、道外に住んでいるとそう簡単には行きませんよね。レシピサイトを参考に自分でザンギを作ってみるのも良いですが、本場の味を確認するという意味でお取り寄せを試してみるのもおすすめです。

最近では北海道を代表する有名店が、自宅で気軽に楽しめる調理済みザンギの商品をリリースしています。お取り寄せなら、自分で加熱調理をするだけなのでとっても簡単。急速冷凍技術も活用されているものがほとんどなので、まるで北海道や釧路のお店で食べたような美味しさを楽しむことができます。本場のザンギを食べてみたいけれど、北海道を訪れるのは難しいという人は、ぜひお取り寄せを検討してみてはいかがでしょう。

ザンギはソウルフードのイメージ

道外の方に説明をするために「若鶏の唐揚げ」という表現を使いますが、道産子にとって「ザンギ」は他には代えがたい食べもののひとつ。北海道の中でも地方やお店によって、さまざまなバリエーションがあります。ひとつの味を知ると、また違うお店で新しいザンギに出会いたいと思うことでしょう。さらにザンタレや若鶏以外の素材を使った派生ザンギなど、楽しみ方も無限大です。

北海道旅行に訪れた際には、ぜひお店で有名店で定番の味を。そして今すぐ自宅で楽しみたいという方は、お取り寄せしてみてくださいね。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!