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北海道名物ザンギと唐揚げの違いって何?レシピやおすすめのお店・ザンギの歴史も紹介

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北海道は、ジンギスカンやスープカレーなど様々な絶品グルメの宝庫。その中でも、道民のソウルフードとして最も親しまれているのが「ザンギ」です。

近年は道外の方にも広く知られるようになりましたが、『ザンギって何?』という疑問を持っている人もまだまだ少なくありません。郷土料理と言っても過言ではないザンギについて、名前の由来や唐揚げ・竜田揚げ・鶏天との違い、特徴的なタレなどをフカボリ紹介! これを読めば、もう道産子!?

この記事のまとめ

  • ザンギは“鶏の唐揚げ”で間違いはない
  • ザンギは釧路発祥説が濃厚、名称は外来語の造語
  • 北海道ではザンギのタレを「ザンタレ」と呼ぶ
  • 他の揚げものとは、下味の有無や揚げ粉に違いがある
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

ザンギってどんな食べ物?

ザンギ

ザンギとは、北海道で古くから愛されている若鶏の唐揚げのこと。醤油やニンニク、生姜で濃いめに下味をつけた鶏肉を、ふっくらジューシーに揚げます。北海道の居酒屋には必ずと言っていいほど、メニューにザンギがあり、そして道民ならほとんどの人が注文する定番料理です。

ザンギの特徴

ザンギ

北海道民のソウルフードとして愛されているザンギですが、その作り方やレシピにはいくつかの特徴が見られます。続いては、ザンギの特徴についてみていきましょう。

醤油ベースで下味をつける

ザンギの特徴は何と言っても、濃い醤油ベースの味付けです。甘辛く味付けされたザンギは、ご飯のおかずはもちろんお酒のツマミにも最適。醤油だけでなく、スパイスなどを混ぜ込み、各家庭やお店・地域によってバラエティに富んだ味付けがされます。しかし、どのザンギも必ず味付けは「醤油ベースの濃いめ」が定番となっており、ガツンとパンチの効いた醤油味こそザンギの魅力と言えるでしょう。

今でこそ、塩ベースや出汁ベースなどの変わり味ザンギも人気を博していますが、元々は醤油ベースで作られていました。

衣は下味に混ぜ込み厚めにする

肉を揚げる場合、衣は小麦粉や片栗粉などの粉をまぶして揚げるケースが多いですが、ザンギは違います。ザンギは下味の中に粉を混ぜ込むため、衣は粉をまぶすよりも厚くなり食べ応えのある食感になるのが特徴です。

衣にも下味がついているため、分厚い衣自体も甘辛くバリバリと衣を食べ進む独特の食感を味わうことができます。

ザンギと唐揚げ・竜田揚げ・鶏天の違い

ザンギのレシピなどを見てみると、唐揚げをはじめとする他の揚げ物とよく似ていることが分かります。若鶏を揚げる料理と言えば、唐揚げ、竜田揚げ、鶏天などがありますが、これらの料理とザンギの違いとは一体どこにあるのでしょうか。

唐揚げとの違い

鶏の唐揚げ

ザンギと唐揚げは大変良く似た料理で、その違いを明確にするのはとても難しいことです。北海道民は「味が濃いのはザンギ、薄いのが唐揚げ」なんてザックリとした認識でいる人も多いです。元々は、素材に下味を付けたものがザンギ、素材をそのまま揚げたものは唐揚げという様に分別されていましたが、現在では唐揚げも下味を付けるのが一般的になりました。

実際「ザンギと唐揚げに違いなんてない」という北海道民も多いです。

竜田揚げとの違い

竜田揚げ

竜田揚げは下味を付けた鶏肉に片栗粉をまぶして揚げたものです。ザンギとの決定的な違いは、衣にあります。竜田揚げは衣が片栗粉ですが、ザンギは片栗粉でも小麦粉でもOK。衣として使う粉に決まりがありません。中には片栗粉と小麦粉をミックスして揚げられているザンギも多いです。

ザンギの歴史

日本では古くから鶏肉を食べることはあったものの、現代ほど習慣化されていませんでした。現在のように鶏肉が食べられるようになったのは、昭和初期に食肉用鶏としてブロイラー生産が活発になった後であり、ザンギも昭和時代中期に生まれた料理です。

続いては、ザンギの歴史について紹介します。

ザンギのルーツ・唐揚げはいつから食べられている?

唐揚げを揚げているところ

そもそも唐揚げは、いつ誕生したのか? その答えは、なんと江戸時代にまで遡ります。江戸時代初期に中国から伝来した普茶料理で、「唐揚げ」と書いて「からあげ」「とうあげ」と呼ばれていたそうです。しかしながら、この時代の唐揚げは、豆腐を小さく切って油で揚げ、お酒と醤油で煮たものだったとか。私たちが良く知る “鶏” の唐揚げが誕生したのは、昭和初期だったようです。

昭和40年台の北海道

鶏肉は高級食材のひとつでしたが、昭和初期にアメリカで品種改良されたブロイラーという若鶏が輸入されるようになったことも、唐揚げの普及に大きく関係しているようです。通常の鶏よりも早く育つブロイラーは、安くて美味しいと当時たちまち人気に。昭和40年代には日本国内でもブロイラー産業が盛んとなり、一般家庭でも広く食卓にあがるようになりました。

北海道でザンギが誕生したのは昭和30年頃

鳥松

所説ありますが、ブロイラーが出回るようになった昭和30年頃、北海道東部の釧路市にある末広歓楽街に店を構えていた鶏料理店が鶏一羽をぶつ切りにして揚げたのがザンギの始まりと言われています。発祥の店とされる「鳥松」は現在も釧路市内にあり、二代目が伝統の味を継承。近年の唐揚げ・ザンギは骨なしが主流ですが、同店では同時のまま、骨付きザンギを提供しています。

ザンギの名前の由来

北海道ではジンギスカンやかすべ(エイ)、ルイベ漬け(生サケとイクラを漬けこんで冷凍させたもの)など、珍しい名前の食べものがたくさんあります。これらは北海道の先住民であるアイヌの言葉が由来となっているものもあれば、外国にルーツを持つものもあります。

ザンギの名前も外国にルーツを持つ物のひとつ。

ザンギの名称

ザンギは中国語で鶏の唐揚げという意味の「炸鶏(ザーギー)」に、幸運が訪れるようにと「運(ン)」という字を当てて名付けられたという説があります。これは、前述の「鳥松」の初代店主が命名したと言われています。
またこの他にも若鶏を散切りにするからザンギと名付けられたという説や、若鶏と唐辛子、花椒を一緒に炒めた中国料理「炸子鶏(ジャーズーチー)」が語源になっていると言われることもあるようです。

なおザンギという名称は、北海道だけでなく中国・四国地方や山形県などでも使われている言葉。各地でさまざまな名前のルーツがあるのかもしれませんね。

ザンギの本場・釧路ではタレをつけて食べる

ザンタレ

素材にも衣にもしっかりと味がついているザンギですが、タレをつけるのが本場の食べ方とされています。ザンギに付けるタレは「ザンタレ」とも呼ばれ、創意工夫しているお店が多いです。

ザンタレ2

甘辛いタレや酸味の効いたタレ、中農ソース風のこってりタレなどバリエーションも豊富です。ザンギはサイズが大きく食べ応えも抜群。だからこそ、タレを付けることで味わいに変化を付けることができます。これはザンギを最後まで美味しく食べるための工夫とも言えます。

ザンギは鶏肉以外にもあるって本当?

たこザンギ

ザンギは若鶏の唐揚げのことを言いますが、北海道では味付けした揚げ物全般を「〇〇ザンギ」と呼ぶこともあります。例えば、たこの唐揚げなら「たこザンギ」(画像)。鮭を揚げ物にした「鮭ザンギ」。その他にもラム肉を揚げた「ラムザンギ」なんてものもあるのだそうです。

定番のザンギを食べた後は、北海道ならではの〇〇ザンギを味わってみるのもおすすめですよ。

北海道のザンギ有名店3選

北海道ではザンギを取り扱っているお店が数多くありますが、中には全国的にその名を轟かせる有名店が存在します。今回は数多くの有名店の中から、特におすすめなお店を3店ご紹介。北海道に行く機会があるなら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

中国料理 布袋

布袋本店

絶品のザンギが食べられるということで有名な「中国料理 布袋」。ザンギのルーツとも言われている中国料理のお店で、拳骨サイズのザンギは迫力満点です。

「日本からあげグランプリ」で、過去に数回優勝したこともある実力派のお店として有名です。

小樽なると屋

なると屋の半身揚げ

創業1952年の老舗で、ザンギと同じく北海道の名物とされる若鶏の半身揚げ発祥のお店とも言われています。小樽なると屋では通常のザンギだけでなく、手羽先を使った手羽先ザンギが味わえるのもポイント。
旨味の強い手羽先ザンギは子どもから大人まで虜になること間違いなし。小樽なると屋に訪れたなら、必ず食べておきたい定番メニューです。

焼き鳥ダイニングいただきコッコちゃん

北海道だけでなく、東北や関東にも出店している人気チェーン店。

焼き鳥ダイニングいただきコッコちゃんなら、北海道以外でも本場のザンギを味わうことができます。特におすすめなのは塩ベースで味付けされた塩ザンギ。さっぱりなのにジューシーでコク深い塩ザンギは病みつきになること間違いなしです。


【簡単レシピ】基本のザンギの作り方

ザンギは北海道の定番家庭料理でもあります。材料も特別なものなどは必要なく、比較的簡単に作れる料理と言えるでしょう。

子どもから大人まで喜ばれるザンギを、ご家庭でも作ってみてください。

材料

ザンギの材料は以下のとおりです。

  • 鶏もも肉
  • 醤油
  • 調理酒
  • 摺り下ろし生姜(チューブでも可)
  • 摺り下ろしにんにく(チューブでも可)
  • 小麦粉

重めの衣にしたい場合は小麦粉のみ、サクッとした食感の衣にしたい時には小麦粉に片栗粉を足すのもおすすめです。

作り方

ザンギの作り方は以下のとおりです。

  1. 醤油、調理酒、摺り下ろし生姜、摺り下ろしにんにくをポリ袋などで混ぜ合わせる
  2. 鶏もも肉を適当なサイズに切り分ける
  3. 調味液に鶏もも肉を漬け込む
  4. 揚げる直前に小麦粉を加え、よく混ぜる
  5. 衣をよく絡めながら180℃に熱した油で揚げる

鶏もも肉を調味液に浸ける場合は、最低でも30分は浸け込みましょう。可能であれば、半日から一晩漬け込むと、より濃厚な味わいで美味しいザンギに仕上がります。

お取り寄せでザンギを堪能する

本場・北海道でザンギを食べたいと思っても、道外に住んでいるとそう簡単には行きませんよね。レシピサイトを参考に自分でザンギを作ってみるのも良いですが、本場の味を確認するという意味でお取り寄せを試してみるのもおすすめです。

最近では北海道を代表する有名店が、自宅で気軽に楽しめる調理済みザンギの商品をリリースしています。お取り寄せなら、自分で加熱調理をするだけなのでとっても簡単。急速冷凍技術も活用されているものがほとんどなので、まるで北海道や釧路のお店で食べたような美味しさを楽しむことができます。本場のザンギを食べてみたいけれど、北海道を訪れるのは難しいという人は、ぜひお取り寄せを検討してみてはいかがでしょう。

ザンギはソウルフードのイメージ

まとめ

今回は北海道民のソウルフード・ザンギについて紹介してきました。唐揚げや竜田揚げと違い、骨付きのまま厚めの衣でボリューム満点に作るのがザンギの特徴です。ご飯のおかずにもお酒のツマミにもぴったりなザンギは、一度食べたら病みつきになること間違いなし。

北海道の中でも地方やお店によって、さまざまなバリエーションがあります。ひとつの味を知ると、また違うお店で新しいザンギに出会いたいと思うことでしょう。さらにザンタレや若鶏以外の素材を使った派生ザンギなど、楽しみ方も無限大です。

北海道旅行に訪れた際には、ぜひお店で有名店で定番の味を。そして今すぐ自宅で楽しみたいという方は、手作りやお取り寄せしてみてくださいね。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!