ブルーベリーは栄養満点のスーパーフード?主な栄養素や効果効能などを解説
「青い宝石」と呼ばれるほど、綺麗な実をつけるブルーベリー。その小さな果実には、豊富な栄養と優れた健康効果があることで知られています。栄養価が高く食べやすいブルーベリーは、近年では「スーパーフード」としても注目を集めています。
この記事では、そんなブルーベリーに含まれる主な栄養素や効果・効能について詳しく解説します。
また、「冷凍すると栄養は減るの?」「食べすぎるとどうなるの?」といったブルーベリーに関するギモンについても解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
ブルーベリーの主な栄養とその効果
ブルーベリーは、さまざまな健康効果をもたらす栄養素が豊富に含まれています。特にビタミンやアントシアニン、食物繊維などは、日々の健康維持に役立つ栄養素です。 ここでは、ブルーベリーに含まれる主な栄養素とその効果について詳しく見ていきましょう。
ブルーベリーの主な栄養素
ブルーベリー(生)100gに含まれる成分・栄養素は下記表のとおりです。
栄養成分 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 48kcal |
水分 | 86.4g |
たんぱく質 | 0.5g |
炭水化物 | 12.9g |
脂質 | 0.1g |
食物繊維 | 3.3g |
ビタミンA | 5μg |
ビタミンC | 9mg |
ビタミンE | 1.7mg |
カリウム | 70mg |
マグネシウム | 5mg |
カルシウム | 8mg |
マンガン | 0.26mg |
鉄 | 0.2mg |
亜鉛 | 0.1mg |
葉酸 | 12μg |
食物繊維やビタミン、ミネラルがバランスよく含まれているのが、ブルーベリーの特徴です。中でも食物繊維はバナナの約3倍の含有量を誇ります。
次からは、ブルーベリーに含まれる栄養成分の中でも、特に注目すべき栄養とその効果についてみていきましょう。
美肌に欠かせない!ビタミンC
ブルーベリーに豊富に含まれるビタミンCは、免疫力を高めたり、お肌の健康をサポートしたりする効果があります。特にビタミンCには、コラーゲンの生成を助ける作用があるため、美肌キープには欠かせない栄養素といえるでしょう。
また、ビタミンCにはメラニン色素の生成を抑える効果もあるので、シミやくすみの予防も期待できます。
ただし、ビタミンCは熱に弱いため、できる限りブルーベリーに火を加えない、生の状態で摂取するのがベストです。さらに、余分な量のビタミンCは体外に排出されてしまうため、毎日の食事でこまめに補給することが大切です。
強力な抗酸化作用・ビタミンE
ブルーベリーには、ビタミンEも多く含まれています。ビタミンEには強力な抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぐことで、アンチエイジングや動脈硬化、心疾患を予防する効果が期待できます。
また、血管を健康に保つことで肌のシミやシワを防ぐので、美肌効果にもつながります。ブルーベリーに含まれるビタミンEは、女性に嬉しい、美容と健康の維持に役立つ栄養素といえるでしょう。
バランスのよいミネラルで身体機能を調整
ブルーベリーには、鉄分や亜鉛、マンガン、カリウム、マグネシウムなどのミネラルがバランスよく含まれています。
鉄分は貧血予防に、亜鉛は細胞の代謝をサポートし、マンガンは骨を丈夫にする作用があります。
特に多く含まれているカリウムにはナトリウムを体外に出しやすくする作用があるため、塩分を調整し、血圧を下げる効果があります。また、マグネシウムには神経や筋肉の機能を正常に保つ作用があります。
これらのミネラルをバランスよく摂取できるのが、ブルーベリーの魅力です。栄養のバランスや身体の調子を整え、健康維持に役立つフルーツといえます。
目の疲れ・視力低下に効く「アントシアニン」
ブルーベリーに含まれる「アントシアニン」という栄養成分は、目の健康をサポートするポリフェノールの一種です。
アントシアニンには、目の網膜にある光を感知する「ロドプシン」というタンパク質の分解と再合成を助ける作用があり、視力の低下や目の疲れを軽減することがわかっています。目を酷使しがちな現代社会、特にスマートフォンやパソコンを長時間使用することが多い方にとっては嬉しい効果ですよね。
また、アントシアニンは抗酸化作用も強く、活性酸素の働きを抑える作用もあるため、美容にも良い栄養成分といえるでしょう。
便秘解消に!豊富な食物繊維
ブルーベリーの食物繊維には、不溶性食物繊維が多く含まれています。この繊維が水分を吸収し、腸を刺激することで、便秘解消と優れた整腸作用が期待できます。腸内環境を整えることで、美肌にもつながります。
また、不溶性食物繊維には、体内の有害物質を吸着・排出する作用もあるため、大腸がんのリスクを減らす効果もあるといわれています。
ブルーベリーは冷凍すると栄養価が下がる?
「ブルーベリーは冷凍すると栄養価が下がるのでは?」と気になる方もいらっしゃるかもしれません。
実際には、冷凍することでブルーベリーの栄養価が大きく下がることはありません。市販されている冷凍ブルーベリーのほとんどは急速冷凍されるため、ビタミンやミネラルなどの栄養がキープされやすいのです。
さらに、冷凍により細胞組織が壊れ、アントシアニンなどの有効成分が体内に取り入れやすくなるという報告もあります。
一方で、ビタミンCは水に溶けやすいため、解凍時に水分とともに流れ出る可能性があるので注意が必要です。
注意点があるとはいえ、ブルーベリーは冷凍することで、鮮度を保ちながら栄養を効率よく摂取できます。おいしさを長く楽しむこともできるのでおすすめです!
ブルーベリーもそのひとつ?「スーパーフード」とは?
スーパーフードとは、一般的な食品よりも多くのビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素を豊富に含む食品を指します。1980年代にアメリカやカナダで注目され始め、健康効果が期待される食品として世界に広がっています。
実はブルーベリーもスーパーフードのひとつ。特にブルーベリーにはアントシアニンが多く含まれていることから、目の健康改善やアンチエイジングへの効果が期待されています。
さらに、ブルーベリーにはビタミンCやビタミンEといった栄養成分も豊富に含まれているため、スーパーフードであるブルーベリーがもたらす健康効果について、研究が進められています。
ブルーベリーの効果的な食べ方
ブルーベリーの効果を最大限に引き出すためには、食べるタイミングも重要です。食前と食後で得られる効果が異なるため、それぞれの違いについてみていきましょう。
ブルーベリーを食前に食べる効果
食前にブルーベリーを食べておくことで、食物繊維が腸内環境を整え、便秘予防に役立ちます。
また、ブルーベリーに含まれるブドウ糖や果糖は、脳のエネルギー源となる成分。眠気をすっきりさせたり、仕事や勉強への集中力アップにつながります。特に忙しい平日の朝に取り入れるのがおすすめです!
ブルーベリーを食後に食べる効果
食後にブルーベリーを食べるメリットのひとつに、食物繊維による「腹持ちの良さ」があります。食事で摂った栄養素の吸収をゆるやかにして、血糖値の急な上昇を防いでくれるのです。さらに、食物繊維の作用で満腹感が続きやすくなり、食べ過ぎの防止につながります。
また、ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、ストレスを和らげる作用があると言われている、ポリフェノールの一種です。ブルーベリーにはリラックス効果もあるといえるでしょう。
ブルーベリーの1日の摂取量目安
ブルーベリーの摂取量の目安は1日あたり約200gです。これは農林水産省の「食事バランスガイド」で推奨されている果物の摂取量であり、健康的な食生活を維持するための目安となります。
ブルーベリーは栄養豊富ですが、食べ過ぎは便秘や肥満の原因になります。そのため一度にたくさん食べるのではなく、毎日こまめに取り入れるのがポイントです。複数回に分けて摂ることで、効率的に無駄なく栄養を取り入れることができます。
食物繊維が豊富なブルーベリーの消化吸収を良くするためにも、適量を心がけて摂取しましょう。
ブルーベリーを食べすぎるとどうなる?
ブルーベリーは栄養効果に優れたフルーツですが、食べすぎには注意が必要です。ブルーベリーには特に不溶性食物繊維が多く含まれるため、摂りすぎると便秘の悪化や、下痢や腹痛などを引き起こす場合があります。
また、ブルーベリーには果糖が含まれているため、食べすぎることで肥満のリスクが高まる可能性があります。
なお、アントシアニンは一度にたくさん摂取しても、長期間その効果は持続しないとされています。ブルーベリーは大量にまとめて食べるのではなく、体調にあわせて少しずつ食べることが大切です。
ブルーベリーの種類
ブルーベリーは、ハイブッシュブルーベリー、ラビットアイブルーベリー、ローブッシュブルーベリーの主に3つの品種に分けることができます。
それぞれ異なる産地や特徴、味わいがあるため、食べ比べてお好みの味わいを見つけるのもおすすめです。それでは、各品種について詳しくみてみましょう。
ハイブッシュブルーベリー
ハイブッシュブルーベリーは、北アメリカを原産とする品種で耐寒性があるため、日本では特に関東より北の寒冷地や高地で栽培されています。
バイブッシュブルーベリーの果実は大きくしっかりとしており、食べ応えがあるのが特徴です。また、酸味と甘みのバランスが良く、皮が薄く舌触りが良いので、フレッシュな生食に適した品種とされています。
ブルーベリーには抗酸化作用があることで知られていますが、特にハイブッシュブルーベリーはその栄養が豊富です。美肌や健康に効果的な栄養をしっかり取り入れるには、ぴったりの品種といえるでしょう。
ラビットアイブルーベリー
ラビットアイブルーベリーはアメリカ東南部が原産の品種で、温暖な気候を好みます。「ラビットアイ」という名は、熟していく過程で果実が赤く変化することから名付けられたとか。
ラビットアイブルーベリーは耐寒性が低いことから、日本では関東以南の地域で多く育てられています。また、栽培が比較的簡単なことから、家庭菜園でも人気がある品種でもあります。
ラビットアイブルーベリーならではの特徴は、その甘さ。生のまま食べるのはもちろん、デザートやスムージーの材料にも向いています。
ローブッシュブルーベリー
ローブッシュブルーベリーは、アメリカ北東部やカナダ東部、また北欧に自生する野生種をもとに開発された品種で、日本ではあまり栽培されていません。
ローブッシュブルーベリーの特徴は、他の2品種に比べて果実が小さく、酸味が強いことです。そのため生食には向きませんが、その酸味からジャムやソースなどの加工用として利用されることが多い品種です。
ブルーベリーの旬と産地
ブルーベリーの旬は主に6月〜8月です。中でもその品種によって旬が微妙に異なり、ハイブッシュブルーベリーは6〜7月、ラビットアイブルーベリーは7〜8月にかけて旬を迎えます。一部の産地では、両方の品種を栽培することで、長期間にわたって新鮮なブルーベリーを楽しめるよう工夫しています。
主な国内の生産地は、東京都をはじめ、長野県、静岡県、千葉県、北海道などがあります。特に東京都小平市は「ブルーベリー栽培の発祥地」として知られており、今でも一大産地としてブルーベリー生産に力を入れています。
また、北海道でも道北から道南まで、多くの地域でブルーベリーの栽培を行っています。北海道のブルーベリーは「ハイブッシュ系」がメイン。主な収穫時期は7月下旬〜8月下旬です。
新鮮な国産ブルーベリーを楽しむには、産地からの購入がおすすめ!新鮮なブルーベリーは栄養価が高く、健康や美容に対する効果を最大限に引き出します。
まとめ
ブルーベリーは、小さなひと粒にぎゅっと栄養が詰まったスーパーフード。美容効果だけでなく、視力回復や眼精疲労にも効果があるとされ、世界中で親しまれています。
冷凍しても、ブルーベリーがもつ栄養価が大きく損なわれないのも魅力的。そのまま食べたり、ヨーグルトやスムージーに混ぜたりと、日々の食事にぜひ取り入れてください。
ただし、食べ過ぎには注意が必要!1日の摂取量の目安を意識しながら、ブルーベリーをご自身の美容・健康に役立ててくださいね。