ハムの賞味期限はいつまで?賞味期限切れでも食べられるハムの特徴を紹介
冷蔵庫で賞味期限切れのハムを見つけた時、「本当に食べても大丈夫?」と不安に思うことはありませんか?保存食としても知られるハムですが、実は賞味期限が切れた後も、状態によっては食べられる場合があります。賞味期限についての正しい知識や、適切な保存方法を知っておくことで、ハムを無駄なくおいしく食べることができますよ。
この記事では、ハムの賞味期限や、賞味期限が切れた場合にいつまで食べられるのかについて詳しく解説します。食べられるハムの見分け方や、保存方法も併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハムの賞味期限とは?
私たちの食卓に欠かせない食材のひとつであるハム。そんなハムのパッケージに記載されている「賞味期限」ですが、開封前と開封後では大きく異なります。それぞれの違いについて、まずはみていきましょう。
開封前の賞味期限
未開封のハムの賞味期限は、一般的には40日〜60日とされています。ハムは加熱殺菌や燻製後に真空パックされていることがほとんどです。そのため空気に触れていない、開封前の状態であれば、品質を保ちやすいことが特徴です。
なお、保存料や発色剤不使用のハムの賞味期限は、未開封であっても20日前後と短めに設定されています。商品や種類ごとに賞味期限が異なるため、パッケージなどに記載されている賞味期限を必ず確認しましょう。
また、たとえ賞味期限内で未開封の状態であっても、ハムの保存状態が悪い場合は品質が落ちることがあります。ハムの品質を保つためには、10℃以下の温度で冷蔵保存するなど、適切な管理が必要です。
開封後の賞味期限
開封後のハムの賞味期限は、冷蔵保存で2〜3日が目安です。一度開封すると、ハムが空気に触れることで品質が落ちはじめてしまいます。開封後のハムは早めに食べ切るようにしましょう。
もしすぐに食べ切れない場合には、小分けにして冷凍保存するのがおすすめです。冷凍するとハムの水分も凍ってしまうため、食感や風味が変わってしまうことがありますが、1か月ほど保存することができますよ。
ハムの種類によって賞味期限は異なる?
さまざまな種類があるハムですが、それぞれの特徴によって賞味期限も異なります。ここでは代表的なハムとして、ロースハム、ボンレスハム、ショルダーハム、生ハムの賞味期限についてご紹介します。
ロースハム
ロースハムとは、豚の背中や肩ロース肉を使用した、ジューシーで風味豊かなハムです。スーパーなどでスライスされた形でよく見かける、お馴染みの丸いハムがロースハム。サンドイッチやサラダなど、幅広い料理で手軽に使える便利な食材です。
ロースハムの賞味期限は、未開封で約40日間とされています。
ボンレスハム
ボンレスハムとは、骨を取り除いた豚もも肉を使ったハムのこと。もも肉を塩漬けした後、燻製や加熱して作られます。肉の旨味が凝縮されており、柔らかくて食べ応えのある味わいが特徴です。お歳暮やお中元などのギフトでよく見る、全体が網に包まれたハムといえば、イメージできる方も多いのでは?
賞味期限は未開封で約45日間と、ロースハムより少しだけ長めです。
ショルダーハム
ショルダーハムとはその名前の通り、豚の肩肉を使用したハムです。赤身が多く脂肪が少ないため、あっさりとした味わいが楽しめます。
賞味期限は他のハムに比べると短く、未開封で25日程度です。
生ハム
生ハムとは、豚肉を塩漬けした後、乾燥・熟成させて作るハムです。余分な水分を飛ばしているため、長期にわたって保存できることが特徴。そのまま食べるのはもちろん、サラダやピザのトッピングなど幅広い料理に活用できます。
生ハムの賞味期限は、未開封の場合で3か月から6か月です。「生」という名前がついていますが、意外にもハムの中で一番長持ちするのが生ハムなんですよ。
賞味期限と消費期限の違いとは?
日頃よく見かける「賞味期限」「消費期限」という言葉ですが、その違いについて改めて確認しておきましょう。
賞味期限とは、未開封の状態で適切に保存した場合に、その食品がおいしく消費できる期間のこと。そのため、期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。賞味期限は主に、加工食品や乾物、缶詰、冷凍食品などに表示されています。
一方、消費期限とは、食品を安全に消費できる期限のことを指します。消費期限を過ぎると食品の安全は保障されないため、健康に悪影響を与える恐れがあります。消費期限が過ぎたものを食べることは避けましょう。消費期限は主に、生鮮食品や弁当など、日持ちのしない食品に表示されています。
つまり賞味期限は「おいしさ」の期限、消費期限は「安全性」の期限と言えます。
どちらも大切な目安ですが、ハムに表示されているのは「賞味期限」。適切に保存されていれば、たとえ賞味期限切れであっても、食べることができるケースがありますよ。
賞味期限切れのハム、いつまでなら食べてもいい?
ハムは古くから保存食として活用されてきた歴史があります。そのため「おいしさの期限」である賞味期限が切れたからといって、すぐに食べられなくなるわけではありません。
しかし、ハムの保存状態や開封の有無によって、食べられる期間は大きく異なります。
ここからは、賞味期限切れのハムは、具体的にどのくらいの期間まで食べられるのかについて、みていきましょう。
未開封の場合
未開封のハムのパッケージに記載されている賞味期限は、通常2か月ほど。しかし、10℃以下の適切な温度で保存されている場合は、記載されている賞味期限を数日過ぎても食べられる可能性が高いです。
ただし、賞味期限が切れたハムを食べる際には、開封前にパッケージに膨らみや異常がないかを必ずチェックしてください。開封後はハムの表面にカビが生えていないか、いつもと違う臭いや見た目ではないかをよく確認し、少しでも異常を感じた場合には食べるのは避けた方が良いでしょう。
ハムが傷んでいないか判断するためのチェックポイントは、後ほど詳しくご紹介します。
賞味期限切れから1週間経った場合
賞味期限切れから1週間から10日ほどのハムであれば、まだ食べられる可能性があります。ただし、未開封のハムであり、適切な温度で冷蔵保存されている場合に限ります。
この期間内であっても、パッケージに異常はないか、ハムにカビや異臭がないか、変色していないかを必ず確認してください。特に夏の暑い時期には、慎重な判断が必要です。高温多湿の環境下など、保存条件が悪かった場合は、食べることは避けた方が良いでしょう。
賞味期限切れから1か月経った場合
賞味期限が1か月以上過ぎたハムについては、未開封であっても食べることはおすすめできません。長期間保存されたハムは、食中毒を引き起こす危険性が高まるだけでなく、ハムが本来持っている栄養価が低下している可能性もあります。
たとえハムが真空パックされている場合でも、健康と安全を優先し、食べずに廃棄することをおすすめします。
傷んだハムの特徴
賞味期限切れでも食べられる可能性があるハムですが、その判断のためには、傷んだハムの特徴を押さえておくことが重要です。
ハムが傷んでしまった場合の見極めポイントは、見た目、におい、味や食感にあります。ここからは、傷んだハムのそれぞれの特徴についてみていきましょう。
見た目
通常はピンク色をしているハムですが、傷み始めると緑がかったり、白や黒のカビが生えることがあります。
また、ハムが乾燥して硬くなっている場合や、ぬめりが出ている場合も傷んでいる可能性が高いです。これらの特徴を見つけた場合は、食べるのは避けて破棄しましょう。
におい
賞味期限切れや、保存状態が悪いためにハムが傷み始めると、酸っぱい臭いやカビの臭いなどがすることがあります。これらの臭いがある場合は、食べるのは避けましょう。
また、ハムを包んでいる真空パックが緩んでいたり、膨らんでいたりする場合も、中のハムが痛んでいる可能性があります。臭いとともに確認しましょう。
味や食感
ハムの味が異様に酸っぱい、苦いなど、普段とは違う味がする場合は傷んでいる可能性が高いです。
また、食感についても、傷んでいるハムはぐちゃっとしていたり、逆に硬過ぎたりする場合があります。ひと口食べて不自然な味や食感を感じた時には、すぐに食べるのをやめましょう。
賞味期限切れのハムの食べ方
賞味期限切れのハムでも、上記で紹介した特徴を目安に状態を確認し、ハムが傷んでいなければ食べることができます。
ただし、賞味期限切れのハムを食べる時はより慎重に、十分な加熱処理をすることをおすすめします。
賞味期限切れのハムのおすすめの食べ方は、揚げ物や炒め物に加えること。
たとえば賞味期限切れのロースハムなどスライスされたハムは、重ねてハムカツにするのがおすすめです。チーズや玉ねぎをサンドすることでボリュームアップします。
ボンレスハムなどのブロックタイプのハムなら、パスタに加えるのがおすすめ。こんがり焼いて、サラダのトッピングとして使うのも良いですよ。ハムにしっかり火を通すことで、風味を引き出すことがポイントです。
ハムの保存方法
ハムをより長く、安全に楽しむためには、正しい方法で保存することが大切です。適切な保存方法を実践することで、未開封はもちろん、開封後のハムでもおいしさを長持ちさせることができます。
ここでは、冷蔵保存と冷凍保存、それぞれのポイントをご紹介します。
冷蔵保存
ハムを冷蔵保存する際には、冷蔵庫内の「チルド室」に入れておくことをおすすめします。チルド室とは、冷蔵庫の中でも特に温度が低い場所。0〜3℃の温度帯で食品の発酵や熟成を遅らせるため、ハムの鮮度をキープすることができます。
また、ハムは乾燥に弱い食材です。開封後に冷蔵保存する際には、ハムが空気に触れないようラップでしっかりと包んだあと、ジッパー付きの保存袋や密閉容器に入れてから保存しましょう。なお、スライスされているハムは少し手間がかかりますが、1枚ずつ分けてラップに包んでおくのがおすすめ。ハムのフレッシュな状態を保ちやすく、調理で使う際にもくっつかずに済むので便利です。
冷凍保存
開封したハムを長期保存したい時には、冷凍保存がおすすめです。ポイントは、ハムを急速冷凍させること。ハムを小分けにしてラップでぴったり包み、さらにアルミホイルで覆って冷凍庫に入れることで急速冷凍でき、ハムの品質劣化を防ぎます。
冷凍したハムを解凍する場合は、冷蔵庫でゆっくりと自然解凍しましょう。常温解凍や電子レンジで解凍して急激に温度を上げると、ハムに含まれる水分と旨みが逃げてしまいます。食感や味を極力保つためには、冷凍ハムを調理する半日〜数時間前から冷蔵庫に移しておくのがおすすめです。なお、あらかじめ細かく切って冷凍したハムは、凍ったまま調理に使っても問題ありません。
また、一度解凍したハムの再冷凍は避けてください。品質が低下する可能性があるほか、溶かしたことで雑菌が繁殖し、食中毒のリスクが高まるためです。
まとめ
ハムをおいしく安全に食べ切るためには、賞味期限についての知識とともに、安全性の見極めがポイントです。賞味期限切れの場合でも、食べられる可能性は十分にあり。賞味期限が切れたハムを食べる際には、ご紹介した特徴を参考に、見た目やにおい、手触りなどをよく確認してください。少しでも異変を感じた場合は、食べるのは避けてくださいね。
食べ方、保存方法を工夫することで、さまざまな料理に活用できるハム。最後まで無駄なく、そのおいしさを楽しんでみてください。