簡単・美味しい本格たこわさの作り方を紹介!発祥やおすすめアレンジレシピ5選も
コリコリした歯ごたえに鼻をツンと刺すような辛みが病みつきになる「たこわさ」。居酒屋メニューの定番で、お酒のツマミとして食べる方も多いのではないでしょうか。
そんな「たこわさ」ですが、実は簡単に自宅で作れることをご存知でしょうか。
この記事では、自宅で簡単に作れる本格たこわさの作り方を紹介します。合わせて、たこわさ発祥の歴史やお酒のアテに選ばれる理由、おすすめのアレンジレシピも解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
この記事でわかること
- たこわさの正式名称は「たこわさび」
- 初めてたこわさを作ったのは三重県の食品加工会社あづまフーズ
- 海外では茹でだこを使ったたこわさが人気
たこわさとは?
たこわさの正式名称は「たこわさび」です。たこを加工した食品で、三重県の食品加工会社あづまフーズで開発されて以来、居酒屋の定番スピードメニューとして親しまれてきました。
タコのコリコリした食感や旨味に刺激的なわさびの辛みがマッチし、病みつきになる人が続出しています。いまや、全国に名の知れたお酒のツマミを代表する食べ物と言えるでしょう。
たこわさ誕生の歴史
たこわさが開発されたのは、1992年です。三重県の食品加工会社あづまフーズでは、「いかの塩辛はあるのに、どうしてたこの塩辛はないんだろう?」という素朴な疑問からたこを使った商品開発が進められていました。
そこで偶然生まれたのが「たこわさび」こと「たこわさ」です。見た目の色合いから「これは美味しそうに見えないのでは?」など、社員からは不評も多かったそうです。しかし、一度食べて見ると、その美味しさにハマる社員が続出し、たこわさびとして商品化することが決定されました。
色合いや見た目から商品の売れ行きも心配されましたが、居酒屋の全国チェーン店として有名な「白木屋」のメニューに採用されたこともあり、瞬く間に人気に火が付きました。現在では、定番の居酒屋メニューとしてさまざまなお店で取り扱われています。
たこわさが居酒屋の定番メニューに選ばれるには理由があった
たこわさと聞くとお酒のツマミを連想する人が多いでしょう。実は、たこわさをお酒のツマミにするのには、合理的な理由があることを知っていますか?
たこは肝臓の働きを高めてくれるタウリンを豊富に含んでいます。そのため、お酒のツマミにすることで、アルコールの分解を助けてくれる効果が期待できるでしょう。
たこの刺身やたこの料理よりも簡単でスピーディーに提供でき、翌日の2日酔いを防ぐ効果が期待できるとあれば、お酒のツマミにたこわさを選ばない理由がありませんね。
たこわさは海外でも人気
日本人は古くからたこを食用としてきました。その歴史は弥生時代まで遡ると言われています。一方、海外ではたこを食用としない地域の方が圧倒的に多く、イギリスではDevilfish(悪魔の魚)と呼ばれて嫌悪されていたほどです。
しかし、近年の日本食ブームにあやかり、海外でも魚の生食が受け入れられ始めています。たこもそのひとつです。また、日本の伝統的な薬味として使われてきたわさびは元々海外から高い評価を受けており、たことわさびがひとつになったたこわさは、海外で人気を集めています。
ただし、海外ではたこの生食に抵抗を持つ人もまだまだ多く、海外で人気のたこわさはボイルした茹でたこを使って作られているのが特徴です。
国ごとの食文化に合わせて提供されていることも多く、カナダではたこわさをナチョス(トルティーヤチップスをソースや具材につけて食べる料理)として提供している日本食レストランもあります。
家庭でも簡単に作れる本格たこわさ【レシピ】
たこわさは、お店で食べたり市販されたりしているものを購入するのもよいですが、わさびの量などを自由に調整したいなら自家製で作るのもおすすめです。今回は、生だこを使った場合と茹でだこを使った場合の2パターンで、本格的なたこわさの作り方を紹介します。
生だこで作る場合
生だこで作る本格的なたこさわの作り方を紹介します。今回紹介しているのは、香りが立ちやすい花わさびを使ったたこわさのレシピです。
材料
材料は以下のとおりです。
- 生だこ
- 塩(ぬめり取り用)
- 花わさび
- 白だし
- みりん
- 醤油
- 鷹の爪
たこは新鮮なイイダコを使うのがおすすめです。コリコリと瑞々しくたこの旨味を味わうことができます。
作り方
たこわさの作り方は以下のとおりです。
- ぬめりが残っている生だこは、塩でもんで洗い流しぬめりを綺麗にとる
- 洗った生だこをキッチンペーパーで拭き水気をとる
- 生だこを小さめにカットする
- 花わさびと鷹の爪を刻み、白だし、みりん、醤油を混ぜ合わせる
- 4に生だこを加えてよく混ぜる
- 冷蔵庫で1~2時間寝かせて味が馴染んだら完成
生だこはさざ波切りをしてから、小さめにカットしていくと味がよく絡んで美味しさが際立ちます。花わさびで辛みが足りない場合は、摺り下ろした本わさびを加えてみてください。
茹でだこで作る場合
生だこは足が早く、必ずしも新鮮なものを手に入れられるという訳ではありませんよね。そこで、もっと購入しやすく手軽に作れる茹だこを使ったたこわさのレシピも紹介します。
手軽に作りたい茹だこのたこわさは、市販のわさびチューブで作ってみてください。
材料
材料は以下のとおりです。
- 茹でだこ
- 白だし
- わさびチューブ
- 醤油
- みりん
- 七味唐辛子
茹だこは、なるべく柔らかくお刺身として食べられるものを選びましょう。
作り方
作り方は以下のとおりです。
- 白だし、わさび、醤油、みりん、七味唐辛子を混ぜ合わせる
- 小さくカットしたたこを1に加えてよく混ぜる
- 冷蔵庫で1~2時間寝かせて味が馴染んだら完成
茹でだこを使っている場合も、さざ波切りをした方が味がよく辛みます。ボイルしてある茹でだこはぬめりが全くなくカットしやすいので、皮、吸盤、足の部分に分けてカットするのもおすすめです。しっかりカットする部位を分けることで、それぞれの食感が際立ちます。
たこわさは生だこ・茹だこどっちで作るのがいいの?
たこわさは、生だこでも茹でだこでも、どちらで作っても構いません。それぞれ味わいに違いがあるため、好みで選んでよいでしょう。
生だこは、瑞々しくとろけるような味わいが特徴です。どうしても多少ぬめりが残ってしまいやすいため、魚特有のにおいが嫌いではない場合、生だこで作るたこわさの方が好みに合うかもしれません。
一方、ボイルした茹でだこは臭みを感じることなくあっさりと食べられ、生だこに比べると弾力のある食感を味わえます。味にクセのないものを好む場合、茹でだこで作るたこわさの方がおすすめです。
絶品!たこわさアレンジレシピ5選
そのまま食べても美味しいたこわさですが、実はさまざまなアレンジを加えることでさらに美味しくいただけます。最後に、たこわさを使ったおすすめアレンジレシピを紹介します。ぜひ、試してみてくださいね。
1.たこわさ×冷奴
ツーンと刺激的なたこわさは、さっぱりした冷奴とも相性抜群です。冷奴に適量のたこわさをのせるだけで完成します。たこわさの味わいをそのまま活かして食べても良いですし、醤油をかけて食べても絶品です。
たこわさをそのまま食べるのに飽きてきたな、と思ったら直ぐに試せる簡単アレンジです。
2.たこわさ×ブロッコリー炒め
たこわさは炒めものに使うこともできます。よく熱したオリーブオイルに刻んだニンニクを加えてブロッコリーを炒めましょう。ブロッコリーに火が通ったら、たこわさを加え、塩胡椒で味を整えて完成です。
わさびの風味の香る絶品の一皿が手軽に作れます。
3.たこわさ茶漬け
お酒のシメや夜食に食べるなら、お茶漬けがおすすめです。ご飯の上に梅干しとたこわさを乗せ、お湯で薄めた白だしをかければ簡単に和風のさっぱりお茶漬けが完成します。
たこわさを多めに入れればツーンとした香りがより際立ちます。受験生の夜食としてもおすすめの一品です。
4.たこわさ×パスタ
たこわさは意外にも洋風の料理と相性抜群です。
茹でたパスタにたこわさとオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を加え、醤油で味を整えれば、簡単たこわさペペロンチーノが完成します。
ツンとしたわさびの辛さとたこの旨味がマッチし、食べる手が止まらない一品になるでしょう。
5.たこわさ×カプレーゼ
たこわさはイタリア料理を代表する前菜、カプレーゼとしていただくこともできます。
作り方はとても簡単です。一口サイズにカットしたトマトとモッツァレラチーズを用意しましょう。オリーブオイルにたこわさ、レモン汁、醤油を加えたドレッシングを作っておき、カットしたチーズとトマトにかけるだけです。
さっぱりとした酸味とわさびの風味、たこの旨味が絶妙にマッチするサラダに仕上がります。
まとめ
コリコリした食感が楽しくわさびのツンとした辛みが癖になる、たこわさについて紹介してきました。「この組み合わせはどうかな?」という開発者の思いつきから生まれた商品が、全国のお酒好きから支持される定番メニューになったというのは驚きですよね。
お店で食べるイメージの強いたこわさですが、実は自宅でも簡単に本格的なたこわさを作ることができます。ぜひ、ご自宅でも世界に一品だけの自分好みなたこわさわを作ってみてください。