世界観まで変わるかも?北海道の夏は「熱気球」に乗って空から地平線を眺めよう!
大きなバルーンから釣り下がったバスケットに乗り込んで、空を飛べる熱気球。風に乗って、ふわふわと流れていく熱気球をみたことのある方は「自分も乗ってみたい!」と思ったことがあるのではないでしょうか?
実は北海道は、熱気球が日本で初めてフライトした土地。日本熱気球連盟が初めて開催した『熱気球フェスティバル』の開催地である、十勝地方の上士幌町は「バルーン(熱気球)のまち」としても知られています。
熱気球のフライトに適した土地ともいえる北海道。実際に北海道では、熱気球体験ができるスポットが多くあります。そこで今回は、熱気球の魅力とともに、北海道でおすすめの熱気球体験ツアーについて、詳しくご紹介します。「北海道で熱気球に乗ってみたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事でわかること
- 熱気球はプロパンガスを使って大空を飛んでいる
- フライトには「フリーフライト」と「係留フライト」の2種類がある
- 熱気球と「ガス気球」「ロジエ気球」「飛行船」の違い
- 大空を舞う熱気球を楽しむための知識や魅力について
そもそも熱気球ってどんな乗り物?
「熱気球」は、その名のとおり「熱」を加えることで宙に浮かぶ、大きなバルーン状の乗り物です。一方で、熱気球はどのようにして飛んでいるのか、その仕組みを知らない方も多いのでは?
まずは熱気球の基礎知識からご紹介します!
熱気球が飛ぶ仕組み
熱気球は「空気は温めることで膨張する」という原理で飛んでいます。もう少し詳しく説明していきましょう。
熱気球内の空気はプロパンガスを燃料に、ガスバーナーで温められます。温められて膨張した空気は熱気球の外に溢れ出していき、内部は軽くなっていきます。軽くなった熱気球は、冷たくて重い外気に押し上げられた結果、空に浮かび上がるのです。そのため熱気球のフライトが、早朝などの気温が低い時間に開催される理由は、熱気球の中と外の「気温差」が必要だからといえるでしょう。
ちなみに、熱気球にはブレーキやハンドルはありません。コントロールできるのは上下の動きのみ。地上に降りるときはガスバーナーの火を弱めたり止めたりして、熱気球の中に空気を送り込んでいくことで降下していきます。
熱気球のフライトの種類
熱気球のフライト方法は、「フリーフライト」と「係留フライト」の2種類に分けられています。
ここでは、それぞれの特徴についてご紹介します。
フリーフライト
フリーフライトとは、熱気球が風に乗ることで、自由な遊覧飛行を体験できるフライト方法です。熱気球本体をロープなどに繋がずに飛ぶため、進路はまさに「風まかせ」。その高度は条件により、約1mから2,000mほどまで様々です。
ベテランのインストラクターの操縦で、大空を自由に飛ぶことができるのは、フリーフライトならではの体験。その開放感や浮遊感は、一度体験すると忘れられない感動だとか。高い所が得意な方や、より本格的な熱気球体験を味わいたい方にはおすすめです!
係留フライト
係留フライトとは、熱気球の本体を地上にあるアンカー(車などの重し)と繋いで上下させるフライト方法です。熱気球がどこかに飛んでいく心配がないため、多くの人が乗ることができるのが特徴です。
また、高度は約20~30mほどと低いため、小さなお子様や高い所が苦手な方などでも、安心して熱気球を楽しむことができます。
気球の種類
気球には「熱気球」以外にも種類があることをご存知でしょうか?空に浮かぶ原理や仕組みの違いによって、気球は大きく「熱気球」「ガス気球」「ロジエ気球」「飛行船」と、4つの種類に分けられています。
それぞれの特徴については以下のとおりです。
- 熱気球:気球の中の空気をガスバーナーで温めることによって、宙に浮かべている気球。「気球」といえば、この「熱気球」が一般的です。
- ガス気球:空気よりも軽いヘリウムや水素などのガスを入れることで、宙に浮かべる気球。熱気球に比べて、長時間飛ぶことができるのが特徴です。
- ロジエ気球:「熱気球」と「ガス気球」の機能を一体化させた気球。浮力の多くをガス気球の燃料でまかない、熱気球の燃料の消費を抑えることで、長期間の飛行が可能となりました。
- 飛行船:エンジンやプロペラがついているので、本体を操縦できるのが大きな特徴。宙に浮く仕組みは気球と同じです。
熱気球の魅力とは?
熱気球の魅力は、なんといっても「非日常」を体験できること。大きなバルーンに吊り下げられたバスケットに乗りこんで、空を飛ぶという体験は、まるで別世界にいるような非日常を味わうことができるでしょう。
しかし、熱気球の魅力はそれだけではありません!ここでは、さらなる熱気球体験の魅力についてご紹介します。
「風に乗りながら」仲間と会話を楽しめる!
熱気球の魅力は、特別な装備がいらないこと。ほぼ「生身」の状態で気軽に空を飛ぶ体験ができるのは、熱気球ならではの醍醐味といえるでしょう。
また、熱気球は風と一緒に動いているため、バスケットの中は無風状態です。さらに熱気球にはエンジンやプロペラはついていないため、聞こえるのはバーナーが燃える「ボーッ」という音だけ。特別な空間を仲間と共有しながら、会話を自由に楽しむことができるのも、熱気球の魅力のひとつです。
自然と一体になれる大パノラマビュー
熱気球から望む景色は、まさに360度を見渡せる大パノラマ。季節や天候、条件によって異なる景色や空の様子を見ることができるのが、熱気球の大きな魅力です。まるで人と自然が一体となったような、不思議な感覚を味わうことができます。
特に北海道でのフライトは、天気が良ければ雄大な山々が望めるほか、場所によっては、雲海などの神秘的な現象も見られるかも?自然が生み出す幻想的な風景を間近で見られるのも、熱気球体験ならではといえるでしょう。
北海道で楽しめる!おすすめ熱気球体験スポット
ここからは、北海道内でおすすめの熱気球体験スポットをご紹介します。北海道では、複数の熱気球体験ができる場所やイベントがありますが、今回はニセコ、富良野、十勝の3か所に絞ってご紹介していきます。
熱気球体験について気になっている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
OACニセコバルーン&ニセコラフト
日本のみならず、世界中から多くのスキーヤーが集まるニセコですが、冬だけでなく、夏期のアクティビティも充実しています!
ラフティングや、バンジートランポリンなどのアクティビティを提供している「OAC(アウトドア・アミューズメント・カンパニー)」では、ニセコアンヌプリンセススキー場内で「熱気球係留フライト」を開催しています。
開催時間は早朝と夕方の1日2回。地上約30mまで上がる熱気球から見渡す景色は、まさに圧巻。天気が良い日には、雄大なニセコ連峰も見ることができます。
また、OACの熱気球のゴンドラには透明なパネルがついているので、背の低いお子様でも安全に景色を楽しむことができます。お子様を抱っこしながら景観を楽しむのは大変ですが、これなら安心!家族みんなで、大迫力のパノラマビューを体感することができますよ。
名称 | OACニセコバルーン&ニセコラフト |
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住所 | 北海道虻田郡ニセコ町字曽我859-5 |
電話 | 0136-55-8128 |
料金 | 大人(中学生以上)/3,150円 、小人(4歳~小学生)/2,200円、幼児(1歳~3歳)650円、 ファミリーパック(大人2人&小人2人)/9,600円 |
予約 | 要 |
開催期間 | 6月~10月 |
開催場所 | ニセコアンヌプリ国際スキー場 第2駐車場(虻田郡ニセコ町字ニセコ482) |
アクセス | 後志自動車道「余市IC」より、車で約1時間10分 |
集合時間 | ①6:30~7:00 ②16:30~17:00 |
フライト時間 | 約5分程度 |
公式サイト | https://www.oac-japan.com |
レジャーガイド遊び屋ふらの
北海道でも観光地として人気が高い富良野でも、熱気球を体験することができます。「レジャーガイド遊び屋ふらの」では、夏期は熱気球をロープで地上と繋げる「係留フライト」、冬期はロープなしの「フリーフライト」を開催しています。
係留フライトは、地上約20mの高さから富良野の街並みや、十勝連峰を一望できるのが魅力。ロープでしっかり固定されているため、高い所が苦手な方でも安心です。
また、冬期限定開催の「熱気球フリーフライトツアー」では、一面の銀世界を風の赴くまま進む「冬空の旅」を体験することができます。日によってはマイナス30℃にもなる環境の中進むので、空中でキラキラと輝く「ダイアモンドダスト」を見ることができるかも!その高度は、条件が良ければ500mほどまで上がります。
尚、フリーフライトの参加は5歳から可能。1つの熱気球には4~5名まで乗ることができるので、北海道での思い出づくりにもぴったりです。
名称 | レジャーガイド遊び屋ふらの |
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住所 | 北海道富良野市字学田三区4746番 |
電話 | 0167-22-0534 |
料金 | 【夏期・係留フライト】大人(中学生以上)/ 2,750円、小学生以下/ 2,200円 【冬期・フリーフライト】大人(中学生以上)/ 17,100円~、小学生以下/ 11,400円~ |
予約 | 要 |
開催期間 | 【夏期・係留フライト】4月29日~5月7日、6月1日~10月9日 【冬期・フリーフライト】12月上旬~3月下旬 |
開催場所 | 富良野スキー場 北の峰ゴンドラターミナル横 気球広場(【MAPコード:450 058 020】北の峰地区) |
アクセス | JR「富良野」駅から車で約10分 |
集合時間 | 【夏期・係留フライト】①6:00~ 7:00(4/29~5/8、6/3~10/9)②18:30~19:00(7/1~9/23)【冬期・フリーフライト】7:00~ |
フライト時間 | 【夏期・係留フライト】約5分程度 【冬期・フリーフライト】20分/30分 |
公式サイト | https://asobiya.jp |
十勝ネイチャーセンター
北海道らしい平野や畑、山脈を一望できるのが十勝地方。十勝川温泉近くにある「十勝ネイチャーセンター」では、早朝限定の熱気球係留フライトを開催しています。
上空約30mまで上る係留フライトでは、広大な十勝平野をはじめ眼下を流れる十勝川、遠くには雄大な日高山脈と、まさに「北海道」を感じられる景色を楽しむことができます。
また、十勝ネイチャーセンターの熱気球は、2歳から搭乗可能です。ご家族全員で参加できるので、北海道旅行の思い出づくりにもぴったり。4月下旬から12月までのロングラン開催であることも、嬉しいポイントです。
名称 | 十勝ネイチャーセンター |
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住所 | 北海道河東郡音更町十勝川温泉南12丁目1‐12 |
電話 | 0155-32-6116 |
料金 | 大人/2,300円、子ども(2歳~小学6年生)/1,800円 |
予約 | 2023年4月29日~12月10日 ※10月~12月については土日祝日のみの開催 ※上記以外の日、冬期間については基本20名以上の団体にて受付可 |
開催期間 | 不要(会場にて受付) |
開催場所 | 十勝が丘公園ハナック広場(北海道河東郡音更町十勝川温泉北14丁目1) |
アクセス | JR帯広駅から車で約20分 |
集合時間 | 4月~6月、9月~11月/6:30~7:30、7・8月/6:00~7:30 |
フライト時間 | 約5分程度 |
公式サイト | http://www.nature-tokachi.co.jp/index.html |
北海道バルーンフェスティバルも見逃せない!
北海道バルーンフェスティバルは、1974年から開催されている上士幌町の名物とも言える熱気球の大会です。
今年は、今世紀最大数となる総勢「53機」もの熱気球が大空に舞い上がるとのことでその光景はまさに圧巻でしょう!さらに毎年アーティストによる演奏や子どもも楽しめるイベントなど盛りだくさんの内容となっており、2023年もすでに出演アーティストの情報など公式サイトにて掲載されています。
名称 | 第50回 北海道バルーンフェスティバル |
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開催期間 | 2023年8月10・11・12・13日 ※4日間 |
会場 | 上士幌町航空公園 北海道河東郡上士幌町上士幌241 |
お問い合わせ | 01564-2-4291 |
主催 | 北海道バルーンフェスティバル組織委員会 |
参加予定機数 | 63機(オフィシャル・係留含む) |
公式サイト | https://hbf.jp/ |
まとめ
澄んだ空気の中、広大な大地を上空から眺める熱気球体験は、まさに北海道ならではのアクティビティ。係留フライトとフリーフライト、夏期と冬期など、それぞれの違いを味わってみるのもおすすめです。
尚、熱気球体験は、妊娠中の方や心臓病などの持病をお持ちの方は、搭乗できない場合があります。参加前に主催団体へ条件などを確認しておきましょう。また、スカートやハイヒールでは不便なので、動きやすい服装での参加がおすすめです!
北海道を訪れた際には、熱気球体験で忘れられない思い出を作ってみてはいかがでしょうか。
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