トマトジュースの選び方やおすすめの飲み方とは?飲むメリットやダイエット効果も徹底解説
健康によいと言われるトマトの栄養を手軽に補えるトマトジュース。トマトの栄養を効率的に摂りたい人や、美容効果・ダイエット効果などを期待している人にも人気です。
今回はトマトジュースについて、積極的に飲むメリットやデメリット、好みのトマトジュースを選ぶポイントを紹介します。さらにトマトジュースを美味しく飲めるアレンジレシピも解説。健康や美容に効果が期待できるトマトジュースを美味しく飲みたいという人は是非参考にしてみてください。
- カリウム含有量は生のトマトよりトマトジュースの方が多い
- トマトジュースの食塩は飲みやすくするために入っている
- トマトジュースの一日の摂取目安は200cc
この記事でわかること
トマトジュースは体にいい!トマトジュースをおすすめする理由と飲むメリット
トマトにはさまざまな栄養が含まれています。健康増進や美容効果・ダイエット効果も期待され、ハウス栽培によって年中流通していることで、今や食卓に欠かせない野菜と言えます。
トマトジュースを飲むことで得られるメリットにはさまざまなものがあります。
トマトの栄養を効率良く摂れる
トマトには以下の栄養が豊富に含まれています。
- リコピン→抗酸化作用・新陳代謝の向上
- βカロテン→免疫力向上・肌や粘膜の調子を整える作用
- ビタミンC→ホルモンやコラーゲンの生成・非ヘム鉄の吸収促進
- カリウム→過剰な塩分の排出・臓器や筋肉機能の調整
ここで紹介している以外にも、トマトには豊富な栄養が含まれています。トマトジュースを飲むメリットは、これらの栄養を効率良く摂れることと言えるでしょう。
そんなトマトですが、毎日欠かさず食べようと思うと案外大変です。トマトは比較的生で食べられることが多い野菜ですが、洗ってカットして、人によっては皮を剥くこともあります。毎日トマトを食べようと目標を立てたものの、食べるまでの下準備が面倒で断念してしまったという人もいるのではないでしょうか。
トマトジュースはこれらの手間が一切いらず、蓋を開けてコップに注ぐだけ。個包装のものなら、コップに注ぐ手間もかかりません。
また、コップ1杯200ccと同量のトマトを食べようとすると、標準的な大きさのトマト丸1個~1個半程の量が必要です。1個~1個半のトマトを手軽に摂れるトマトジュースは、トマトの持つ栄養の恩恵を受けたい人に最適な飲み物なのです。
トマトジュースは生のトマトよりも多くの栄養がある
日本食品標準成分表2020年版によると、トマトとトマトジュースそれぞれ100gに含まれる栄養は以下のとおりです。
トマト |
トマトジュース (食塩添加) |
トマトジュース (食塩無添加) |
|
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 20 | 15 | 18 |
炭水化物(g) | 4.7 | 4.0 | 4.0 |
ナトリウム(mg) | 3 | 120 | 8 |
カリウム(mg) | 210 | 260 | 260 |
カルシウム(mg) | 7 | 6 | 6 |
リン(mg) | 26 | 18 | 18 |
鉄(mg) | 0.2 | 0.3 | 0.3 |
βカロテン(μg) | 540 | 310 | 310 |
アミノ酸総量(mg) | 580 | 830 | 830 |
カルシウムやリン、βカロテンにおいては生のトマトの方が含有量が多いです。しかし、カリウムやアミノ酸総量については、トマトジュースの方が多く含まれています。
また、これらのデータは同じ100gを摂取した場合の含有量なので、トマトジュースを飲めば生トマトに多く含まれている栄養素も効率良く摂ることができるでしょう。
トマトジュースを飲むデメリット
メリットがあれば、デメリットもあります。続いては、トマトジュースを飲むデメリットについてもみていきましょう。
トマトのえぐみを感じやすい
トマトは青臭さやえぐみを感じやすい野菜でもあります。そのため、トマトが苦手な人も少なくないでしょう。特に、トマトの果肉も種もいっしょくたにするトマトジュースは、生のトマトに比べてえぐみを感じやすい傾向にあります。
生のトマトは食べれるけれど、トマトジュースが苦手という人もいるほどです。トマトジュースのえぐみが苦手な人は、完熟トマトを使用しているものや甘み・塩などを添加している製品を選んでみてください。どうしてもえぐみが気になる人はトマトジュースをアレンジして飲むのもおすすめです。
飲みすぎると体に悪いこともある
トマトの栄養素として広く知られているリコピンですが、リコピン含有量の多いトマトは糖質も高くなっています。健康のためにリコピンが豊富なトマトジュースをたくさん飲んでいると、糖質過多になり血糖コントロールの乱れを招いてしまうこともあるでしょう。
また、塩が添加されているトマトジュースはナトリウム含有量が高いため、元々高血圧などの持病を持っている人は、体の負担になってしまう可能性があります。
とは言え、一日の摂取推奨量を守っていれば体の害になることは少ないです。
薬も用法用量を守らなければ毒になってしまうように、トマトジュースもむやみに摂取するのではなく一日の摂取目安量を守って取り入れることが大切です。
話題のトマトジュースダイエットってどんなもの?
普段の食事メニューや運動メニューを変えずにダイエットしたいという人に人気のトマトジュースダイエット。トマトの持つ栄養を充分に活用したダイエット方法で、手軽で健康に痩せられると注目を集めています。
トマトジュースダイエットで効果が期待できる理由
トマトジュースダイエットでは以下の栄養と、それらの栄養が持つ効果によって体重減少を目指します。
- リコピン
代謝アップ。代謝を挙げることで、いつもと同じ運動量でもより多くのエネルギーを消費できる - 水溶性食物繊維
便秘の解消。食物繊維の中でも水に溶けやすい水溶性食物繊維は便を柔らかくして排出を促す - カリウム
むくみ解消。むくみが解消することで、足や顔などがすっきりして見える
代謝を上げて不要な便と水分を排出することで、体重減少やスタイルアップ効果が期待できます。
トマトジュースダイエットのやり方
トマトジュースダイエットでは、食事の際にお米をトマトジュースに置き換えます。トマトジュースは充分な糖質が含まれるため腹持ちがよいです。つまり、お米の糖質をトマトジュースに置き換えつつ、ダイエットに必要な栄養を補っていくのがトマトジュースダイエットと言えるでしょう。
さらに代謝を高め満腹感を得るために、トマトジュースをホットで飲むのもおすすめです。
トマトジュースに塩が入っている理由
近年、食塩無添加のトマトジュースも多く販売されるようになりましたが、元々はトマトジュースと言えば食塩が添加されているのが一般的でした。
ここで疑問なのが「何のためにトマトジュースに塩を入れているのか?」ということです。続いては、トマトジュースに食塩が添加されている理由について紹介していきます。
青臭さやえぐみを打ち消して飲みやすくするため
トマトは他の野菜やフルーツと混ぜれば調和して飲みやすくなりますが、トマト単品となると青臭さとえぐみが強調されやすくなります。
そこで、青臭さとえぐみを抑えるために入れられたのが食塩です。
食塩を加えることで、青臭さとえぐみが打ち消され飲みやすいトマトジュースになります。
トマトの旨味と甘みを引き出す為
トマトに含まれる旨味成分はグルタミン酸です。グルタミン酸は加熱したり塩を加えたりすることで、旨味がアップする性質があります。
また、スイカに塩をかけると甘く感じるように、トマトに塩をかけることでトマト本来の甘みを感じやすくすることもできます。
つまり、トマトジュースに塩を入れる理由のひとつは、トマトの旨味や甘さを引き出すためです。
トマトジュースの塩分は排出できるって本当?
食塩添加のトマトジュースコップ1杯(およそ200cc)に含まれる塩分は約2.4gです。これは、成人男性の1日の塩分摂取量の約30%相当に当たります。他の食事などから摂取する塩分量を考慮すると、トマトジュースに含まれる塩分量は明らかに多いと言えます。
しかし、トマトジュースには多くのカリウムが含まれています。食塩添加のトマトジュースコップ1杯(およそ200cc)に含まれるカリウムは約5.2gです。
カリウムには過剰な塩分を尿として排出する効果や体内の水分濃度を適切に保つ効果が期待できます。また、カリウムとナトリウム(塩)は共に作用し合うことで体内のバランスを保っており、理想的な摂取バランスはカリウム:ナトリウム=2:1と言われています。
つまり、食塩添加のトマトジュースは塩分もカリウムも理想的なバランスで配合されているため、そこまで塩分過多などを気にしなくても大丈夫なケースが多いのです。
心配なら低塩や無塩のトマトジュースを選ぼう
食塩添加のトマトジュースは理想的なバランスで塩分とカリウムが含まれていますが、普段の食事で塩分過多になっている人や高血圧の人などはトマトジュースに含まれるカリウムで過剰摂取した塩分の排出を促したいところ。そういったケースでは低塩タイプや塩無添加タイプを選ぶのがよいでしょう。
「塩が入っているから体に悪い」「塩が入っていないから体によい」と端的に考えるのではなく、自分自身の食生活や健康状態に合わせてトマトジュースを日々の食生活に摂り入れるのがおすすめです。
トマトジュースの1日の摂取目安量
トマトジュースの1日の摂取目安量はおよそ200ccです。ダイエットなどの目的で食事の一部をトマトジュースに置き換える場合でも、1日の総摂取量は400ccまでに抑えた方がよいでしょう。
それぞれの栄養素には摂取目安量があります。例えば、カリウムの1日当たりの摂取目安量は成人男性で2,500mg、成人女性で2,000mgです。リコピンは1日あたり15mg程度が摂取量として適切だと言われています。
栄養素の中には、多く摂り過ぎることで健康に害を与える可能性があるものも存在するため、適量を摂取するようトマトジュースも1日の接種目安量を守って摂り入れてみてください。
自分にぴったりのトマトジュースを選ぶポイント
トマトジュースはさまざまな種類があり、どれが自分に合っているのか分からないという人も少なくありません。続いては自分にぴったりのトマトジュースを選ぶポイントについて紹介していきます。
【口当たりのよさを重視】濃縮還元タイプ
濃縮還元とは、原料となる果汁から水分を取り除いて作る濃縮原料に、別の水分を足して飲料を作る方法です。濃縮還元することで、保存性が高まり、輸送コストを抑えることができるため低価格での販売が可能になります。濃縮原料を水で薄めているため、口当たりがよく飲みやすいのも特徴です。
サラサラした飲みやすいトマトジュースを選びたい人には濃縮還元タイプがおすすめです。
【トマトの味をしっかり感じたい】ストレートタイプ
ストレートタイプは原料となる野菜や果物をそのまま絞って作った飲料のことです。低温で殺菌処理はしているものの、濃縮還元タイプに比較すると保存性は低くなります。
トマト本来の味を感じやすく、濃厚で満腹感を得やすいのが特徴です。ブランドトマトジュースの多くはストレートタイプで、トマトの旨味や甘みを味わうことができます。
【美容効果・ダイエット効果を重視したい】リコピン高含有タイプ
トマトジュースのリコピン含有量は製品によって異なります。それは、トマトの品種によってリコピン含有量が異なるからです。美容効果やダイエット効果を期待してトマトジュースを飲む人は、リコピン高含有タイプを選ぶとよいでしょう。
【飲みやすさ重視】食塩添加タイプ
トマトジュースを普段から飲み慣れていない人や、飲みやすさを重視したい人は食塩添加タイプを選ぶのがおすすめです。食塩が添加されることで、トマトジュースがグッと飲みやすくなります。
【血圧が気になる】食塩無添加・GABA含有タイプ
高血圧や普段の食事が塩分過多になっている人は、食塩無添加タイプやGABA含有タイプを選んでみてください。GABAはアミノ酸の一種で、腎臓の働きをサポートする効果が期待されます。
トマトジュースを美味しく飲みやすくするアレンジレシピ
健康を維持するためにトマトジュースを飲んでいても、毎日同じものだと飽きてしまうこともあるでしょう。最後に、トマトジュースを美味しくするおすすめのアレンジレシピを紹介します。
健康や美容・ダイエットのためにトマトジュースを飲みたいけれども、味が苦手という人にもおすすめなトマトジュースが飲みやすくなるレシピなので、ぜひ一度試してみてください。
トマトジュース×豆乳
トマトジュースと豆乳を混ぜると、トマトの酸味が抑えられてまろやかな味わいになります。豆乳には美容効果の期待できるイソフラボンを始めとした栄養素も多く含まれる他、腹持ちもよいためダイエット効果を求める人にもおすすめです。
トマトジュース×甘酒
トマトジュースと混ぜるなら、甘酒もおすすめです。甘酒のコク深い甘みが、トマトの酸味や青臭さを抑えてとても飲みやすくなります。
ホットにすると、体の芯からポカポカになるので寒い季節の飲み方にぴったりです。
トマトジュース×甘いヨーグルト
とにかくトマトジュースを飲みやすくしたいという人には、甘いヨーグルトを混ぜるアレンジレシピがおすすめです。砂糖や蜂蜜を加えた甘いヨーグルトをトマトジュースの中に流し込むと、酸味や青臭さ、えぐみなどが抑えられ子どもでも飲みやすいデザートのような味わいになります。
トマトジュース×アルコール
トマトジュースを毎日飲んでいて飽きてしまった場合には、アルコールを加えてカクテルで飲むのもおすすめです。
ブラッディメアリー
ブラッディメアリーはトマトジュースとウォッカを使ったカクテルです。レモンの絞り汁を加えて仕上げると、さっぱりした口当たりで飲みやすいカクテルになります。
レッドアイ
レッドアイは、トマトジュースとビールを使ったカクテルです。シンプルながらも、トマトのコクとビールの苦味がよく合い、フルーティーなビールとして楽しめます。
まとめ
トマトジュースの持つ魅力や自分に合った選び方などを紹介してきましたが、健康や美容、ダイエットに効果が期待できるミラクルドリンクであることをご理解頂けたでしょうか。
飲むだけで豊富な栄養を摂れるトマトジュースですが、適切な量に留めることも大切です。ぜひ、健康増進や美容・ダイエットに効果が期待できるトマトジュースを飲んでみてください。