トマトジュースに期待できる10の効果!毎日飲むメリット・デメリットや選び方も徹底解説
健康によいと言われるトマトの栄養を手軽に摂れるトマトジュース。トマトの栄養を効率的に摂りたい人や、美容効果・ダイエット効果などを期待している人にも人気です。
今回はトマトジュースについて、含まれる栄養や期待できる効果・効能、積極的に飲むメリット・デメリット、トマトジュースを選ぶポイントを紹介します。
- カリウム含有量は生のトマトよりトマトジュースの方が多い
- トマトジュースの食塩は飲みやすくするために入っている
- トマトジュースの一日の摂取目安は200cc
この記事でわかること
トマトジュースは体にいい!トマトジュースが健康に良いと言われる理由
トマトにはさまざまな栄養が含まれています。健康増進や美容効果・ダイエット効果も期待され、ハウス栽培によって年中流通していることで、今や食卓に欠かせない野菜と言えます。
トマトには以下の栄養が豊富に含まれています。
トマトの栄養に期待できる効果
- リコピン→抗酸化作用・新陳代謝の向上
- βカロテン→免疫力向上・肌や粘膜の調子を整える作用
- ビタミンC→ホルモンやコラーゲンの生成・非ヘム鉄の吸収促進
- カリウム→過剰な塩分の排出・臓器や筋肉機能の調整
ここで紹介している以外にも、トマトには豊富な栄養が含まれています。トマトジュースを飲むメリットは、これらの栄養を効率良く摂れることと言えるでしょう。
コップ1杯200ccと同量のトマトを食べようとすると、標準的な大きさのトマト1個~1.5個程の量が必要です。1個~1.5個のトマトを手軽に摂れるトマトジュースは、トマトの持つ栄養の恩恵を受けたい人に最適な飲み物なのです。
トマトジュースに含まれる栄養
日本食品標準成分表2020年版によると、トマトとトマトジュースそれぞれ100gに含まれる栄養は以下のとおりです。
トマトジュース (食塩添加) |
トマトジュース (食塩無添加) |
|
---|---|---|
エネルギー(kcal) | 15 | 18 |
炭水化物(g) | 4.0 | 4.0 |
ナトリウム(mg) | 120 | 8 |
カリウム(mg) | 260 | 260 |
カルシウム(mg) | 6 | 6 |
リン(mg) | 18 | 18 |
鉄(mg) | 0.3 | 0.3 |
βカロテン(μg) | 310 | 310 |
アミノ酸総量(mg) | 830 | 830 |
これらの栄養の他、カロテノイドの一種であるリコピンやアミノ酸の一種であるGAVAなども含まれています。これらのさまざまな栄養によって、トマトジュースには健康や美容への高い効果が期待できると言われています。
トマトに含まれる栄養とトマトジュースに含まれる栄養は違う?
トマトとトマトジュースでは、含まれる栄養に異なる点が多々あります。トマトだからこそ豊富に摂れる栄養があれば、トマトジュースだからこそ豊富に摂れる栄養もあります。
トマト |
トマトジュース (食塩添加) |
トマトジュース (食塩無添加) |
|
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 20 | 15 | 18 |
炭水化物(g) | 4.7 | 4.0 | 4.0 |
ナトリウム(mg) | 3 | 120 | 8 |
カリウム(mg) | 210 | 260 | 260 |
カルシウム(mg) | 7 | 6 | 6 |
リン(mg) | 26 | 18 | 18 |
鉄(mg) | 0.2 | 0.3 | 0.3 |
βカロテン(μg) | 540 | 310 | 310 |
アミノ酸総量(mg) | 580 | 830 | 830 |
カルシウムやリン、βカロテンにおいては生のトマトの方が含有量が多いです。しかし、カリウムやアミノ酸総量については、トマトジュースの方が多く含まれています。
また、これらのデータは同じ100gを摂取した場合の含有量なので、トマトジュースを飲めば生トマトに多く含まれている栄養素も効率良く摂ることができるでしょう。
トマトジュースに期待できる10つの効果・効能
トマトジュースに含まれる栄養には、さまざまな健康効果や美容効果が期待できると言われています。続いては、トマトジュースを飲むことで期待できる効果・効能についてみていきましょう。
1.美肌効果
トマトジュースに含まれる以下の栄養には、高い美肌効果が期待できると言われています。
- βカロテン
- ビタミンC
- リコピン
βカロテンやリコピンは高い抗酸化作用を持つため、しわやたるみなど肌の老化を防ぐ効果が期待できるでしょう。そのほか、ビタミンCは肌のハリを保つために欠かせないコラーゲンの生成を促し、リコピンはメラニン色素の増殖を抑制してシミやそばかすを防ぐ働きを持ちます。
美肌になりたい人は、継続的にトマトジュースを飲むのがおすすめです。
2.抗酸化作用
トマトジュースには、βカロテンやリコピン、ビタミンC強い抗酸化作用を持つ栄養が豊富に含まれています。
体内で発生した過剰な活性酸素は、動脈硬化、がん、老化、免疫力の低下などを引き起こすリスクがあります。抗酸化作用とは、過剰な活性酸素を抑制・排出する働きのことです。
トマトジュースの健康効果の大部分を担っているのは、抗酸化作用であると言っても過言ではないでしょう。健康や美容の効果を引き出す、重要な作用です。
3.血圧の上昇抑制効果
トマトジュースにはGABAと呼ばれるアミノ酸が含まれています。GABAは交感神経の働きを緩やかにし、血圧を下げる効果が期待できると言われています。
また、トマトジュースには豊富なカリウムも含まれているため、塩分を排出する効果も期待できます。無添加のトマトジュースは、高血圧に悩まされる人におすすめの飲み物です。
塩分が添加されたトマトジュースの場合、含まれているナトリウムによって血圧が上昇しやすくなってしまうリスクもあるため注意しましょう。
4.基礎代謝の向上効果
トマトジュースに含まれるリコピンには、血液をサラサラにする効果も期待できます。リコピンの働きによって血流が良くなれば、基礎代謝の向上効果も期待できるでしょう。
基礎代謝が向上することで、風邪をひきにくい体作りや痩せやすい体作りなど、健康へさまざまな効果が期待できます。
5.悪玉コレステロール値の低減効果
トマトジュースに含まれるリコピンには、悪玉コレステロールの生成を抑制する働きがあると言われています。これは、リコピンの持つ抗酸化作用によるものです。
悪玉コレステロール値を低減することで、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防にも繋がります。
6.免疫力の向上効果
トマトジュースには、免疫力の向上効果も期待できると言われています。
体を細菌やウイルスなどの脅威から守る免疫機構は、ストレスによって低下してしまうことがあります。トマトジュースに含まれるGABAには、ストレスを低減させる働きを持っています。
また、強いストレスがかかると体内では活性酸素の生成が過剰になることが分かっています。活性酸素は免疫力低下の原因となるため、強い抗酸化作用を持つトマトジュースは免疫力の向上にも期待できると言えるでしょう。
7.ダイエット効果
トマトジュースは低カロリーであり、含まれる食物繊維によって便通の改善効果や腹持ち良くする効果も期待できるため、ダイエットをしている人におすすめです。
その他、リコピンには脂肪燃焼効果もあるため、綺麗に痩せたいという人は、積極的にトマトジュースを飲んでみてください。
8.むくみの軽減・予防効果
トマトジュースは、むくみに悩む人にもおすすめです。むくみは、皮下組織に水分が溜まってしまうことでおきる症状のひとつです。
トマトジュースに含まれるカリウムには、体内の水分量をコントロールし、余分な水分を排出する働きがあります。
9.便秘の改善効果
トマトジュースには、水溶性食物繊維が含まれています。水溶性食物繊維は、水分を保って便を柔らかくする効果があり、便通をよくする働きがあります。
また、腸内で発酵して善玉菌の増殖に適した環境を保つ働きもあるため、腸内の細菌バランスを良くする効果も期待できるでしょう。
10.貧血の予防効果
トマトジュースには、鉄分や葉酸など貧血の予防に必要な栄養が含まれています。しかし、含有量としては多くありません。
トマトジュースが貧血の予防にすすめられる理由としては、鉄分の吸収効果を高めるビタミンCが含まれているからです。鉄分を効率良く吸収できる飲み物として、トマトジュースは貧血の予防効果が期待できるでしょう。
トマトジュースは毎日飲まないと効果がないの?
トマトジュースの健康効果については、さまざまな意見が聞かれます。そのなかでも特に多いのが「毎日飲まないと高い効果が期待できない」というものです。
今回紹介しているトマトジュースを飲むことで得られる効果は、含まれている栄養に由来しているものです。1日だけでも飲まないより、効果が期待できると言ってよいでしょう。
一方で、免疫効果や悪玉コレステロールの低減効果、腸内環境の正常化など、実際に研究が行われてエビデンスをもつ効果の多くは、継続的にトマトジュースを飲んだ結果によるものです。
トマトジュースに効果を期待するのであれば、適量を毎日継続的に飲むのがおすすめです。
トマトジュースを毎日飲むとデメリットがあるって本当?
トマトジュースを飲むことで期待できるメリットは多くあります。一方で、メリットがあればデメリットがあるのでは?と考える人もいるでしょう。
一般的に、適切な量のトマトジュースであれば、毎日飲む事に対するデメリットはありません。
メーカー等の規定量以上のトマトジュースを毎日飲み続けた場合、以下のデメリットが考えられます。
- 糖質過多による血糖コントロールの乱れ
- (加塩タイプのトマトジュースの場合)塩分過多・血圧の上昇
薬も用法用量を守らなければ毒になってしまうように、トマトジュースもむやみに摂取するのではなく一日の摂取目安量を守って取り入れることが大切です。
トマトジュースの1日あたりの目安量
トマトジュースの1日の摂取目安量はおよそ200ccです。ダイエットなどの目的で食事の一部をトマトジュースに置き換える場合でも、1日の総摂取量は400ccまでに抑えた方がよいでしょう。
それぞれの栄養素には摂取目安量があります。例えば、カリウムの1日当たりの摂取目安量は成人男性で2,500mg、成人女性で2,000mgです。リコピンは1日あたり15mg程度が摂取量として適切だと言われています。
栄養素の中には、多く摂り過ぎることで健康に害を与える可能性があるものも存在するため、適量を摂取するようトマトジュースも1日の接種目安量を守って摂り入れてみてください。
トマトジュースを選ぶときのポイント
トマトジュースはさまざまな種類があり、どれが自分に合っているのか分からないという人も少なくありません。続いては自分にぴったりのトマトジュースを選ぶポイントについて紹介していきます。
【口当たりのよさを重視】濃縮還元タイプ
濃縮還元とは、原料となる果汁から水分を取り除いて作る濃縮原料に、別の水分を足して飲料を作る方法です。濃縮還元することで、保存性が高まり、輸送コストを抑えることができるため低価格での販売が可能になります。濃縮原料を水で薄めているため、口当たりがよく飲みやすいのも特徴です。
サラサラした飲みやすいトマトジュースを選びたい人には濃縮還元タイプがおすすめです。
【トマトの味をしっかり感じたい】ストレートタイプ
ストレートタイプは原料となる野菜や果物をそのまま絞って作った飲料のことです。低温で殺菌処理はしているものの、濃縮還元タイプに比較すると保存性は低くなります。
トマト本来の味を感じやすく、濃厚で満腹感を得やすいのが特徴です。ブランドトマトジュースの多くはストレートタイプで、トマトの旨味や甘みを味わうことができます。
【美容効果・ダイエット効果を重視したい】リコピン高含有タイプ
トマトジュースのリコピン含有量は製品によって異なります。それは、トマトの品種によってリコピン含有量が異なるからです。美容効果やダイエット効果を期待してトマトジュースを飲む人は、リコピン高含有タイプを選ぶとよいでしょう。
【飲みやすさ重視】食塩添加タイプ
トマトジュースを普段から飲み慣れていない人や、飲みやすさを重視したい人は食塩添加タイプを選ぶのがおすすめです。食塩が添加されることで、トマトジュースがグッと飲みやすくなります。
【血圧が気になる】食塩無添加・GABA含有タイプ
高血圧や普段の食事が塩分過多になっている人は、食塩無添加タイプやGABA含有タイプを選んでみてください。GABAはアミノ酸の一種で、腎臓の働きをサポートする効果が期待されます。
トマトジュースの栄養を最大限に引き出す飲み方3つ
健康や美容など、さまざまな効果を期待してトマトジュースを飲むのであれば飲み方も重要です。ここでは、トマトジュースの栄養を最大限に引き出す飲み方について紹介していきます。
朝に飲む
健康効果や美容効果などに効果が期待できるリコピンは、摂取する時間帯によって吸収率に変化がみられます。
特に朝はリコピンの吸収率が高いと言われているため、トマトジュースを毎日飲むのであれば、朝に飲むのがおすすめです。
吸収を高める他の栄養素と一緒に摂る
トマトジュースに含まれる栄養を最大限に摂取するためには、吸収力を高める他の栄養素と一緒に摂ることも大切です。
特に、リコピンやβカロテンなどの脂溶性の栄養素は、脂質を含むものと一緒に摂ることで吸収率がアップします。トマトジュースを牛乳で割ったり、オリーブオイルを加えて飲んだりすることで、吸収率をアップさせることができるでしょう。
料理に加える
トマトジュースは料理に加えることもできます。トマトソースやミネストローネなど、トマトジュースを使うレシピは数多くあるため、料理からトマトジュースの栄養を摂るのもよいでしょう。
トマトジュースに含まれる脂溶性の栄養を効果的に吸収できる他、ヘム鉄などを含む食材を用いることで鉄分の吸収力を底上げすることもできます。
トマトジュースの味が苦手な人でも、料理であれば食べやすいというケースも少なくありません。
トマトジュースを美味しく飲みやすくするアレンジレシピ
健康を維持するためにトマトジュースを飲んでいても、毎日同じものだと飽きてしまうこともあるでしょう。最後に、トマトジュースを美味しくするおすすめのアレンジレシピを紹介します。
健康や美容・ダイエットのためにトマトジュースを飲みたいけれども、味が苦手という人にもおすすめなトマトジュースが飲みやすくなるレシピなので、ぜひ一度試してみてください。
トマトジュース×豆乳
トマトジュースと豆乳を混ぜると、トマトの酸味が抑えられてまろやかな味わいになります。豆乳には美容効果の期待できるイソフラボンを始めとした栄養素も多く含まれる他、腹持ちもよいためダイエット効果を求める人にもおすすめです。
トマトジュース×甘酒
トマトジュースと混ぜるなら、甘酒もおすすめです。甘酒のコク深い甘みが、トマトの酸味や青臭さを抑えてとても飲みやすくなります。
ホットにすると、体の芯からポカポカになるので寒い季節の飲み方にぴったりです。
トマトジュース×甘いヨーグルト
とにかくトマトジュースを飲みやすくしたいという人には、甘いヨーグルトを混ぜるアレンジレシピがおすすめです。砂糖や蜂蜜を加えた甘いヨーグルトをトマトジュースの中に流し込むと、酸味や青臭さ、えぐみなどが抑えられ子どもでも飲みやすいデザートのような味わいになります。
トマトジュース×アルコール
トマトジュースを毎日飲んでいて飽きてしまった場合には、アルコールを加えてカクテルで飲むのもおすすめです。
ブラッディメアリー
ブラッディメアリーはトマトジュースとウォッカを使ったカクテルです。レモンの絞り汁を加えて仕上げると、さっぱりした口当たりで飲みやすいカクテルになります。
レッドアイ
レッドアイは、トマトジュースとビールを使ったカクテルです。シンプルながらも、トマトのコクとビールの苦味がよく合い、フルーティーなビールとして楽しめます。
まとめ
トマトジュースの持つ魅力や自分に合った選び方などを紹介してきましたが、健康や美容、ダイエットに効果が期待できるミラクルドリンクであることをご理解頂けたでしょうか。
飲むだけで豊富な栄養を摂れるトマトジュースですが、適切な量に留めることも大切です。ぜひ、健康増進や美容・ダイエットに効果が期待できるトマトジュースを飲んでみてください。