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糖質制限に玄米は適しているの? 白米との比較やメリット・デメリットを解説

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糖質制限ダイエットの定番食材である玄米。歯ごたえがある分よく噛むため満腹中枢が刺激され、食事量を抑制できるステキなお米です。栄養も豊富で、ダイエットしながら体調を整えるほか、美容効果も期待できます。

この記事では、糖質制限に適している玄米の特徴や白米との違い、美味しく炊き上げる方法などを紹介します。

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糖質制限とは

糖質制限とは

糖質とは、食事に含まれる糖質の摂取量を制限する食事方法です。ダイエットや筋力増強などの目的で一般人からアスリートまで、幅広く用いられ糖質制限が御こなれています。

糖質制限では、1食あたりの糖質量を20~40g程度に抑えるのが望ましいと考えられています。

糖質制限ではお肉なども気兼ねなく食べられることから、近年特にダイエットを目的として行う人が増えています。

糖質制限のメリット

糖質制限のメリットは大きく2つあります。

  • 脂肪がつきにくくなる
  • 不要な水分が排出される

糖質とは、糖を最小の単位に分解したものです。食事をした際、食べ物に含まれる糖質が多いと血糖値が上昇し、必要以上の量を脂肪として蓄えようと働きます。しかし、糖質の少ない食事を摂ると、血糖値は急上昇せず、必要なエネルギーだけを使用し、脂肪として定着することを防いでくれます。

また、糖質制限をして体内のブドウ糖が不足すると、体内でグリコーゲンと結合しているブドウ糖を分解・使用しようと働きます。その際、グリコーゲンと共に結合した水分が分解・排出され、体重低下やむくみ解消などにも繋がります。

糖質制限のデメリット

糖質は、人間に必要不可欠な栄養素です。そのため、極端な制限を行うとデメリットが発生してしまうこともあるでしょう。

  • 筋肉量が低下してしまう
  • 代謝が低下してしまう
  • 肌荒れや体調不良などが起きてしまう

体内の糖質が不足すると、人体は筋肉や骨などを分解してエネルギーを作ろうとします。筋肉がエネルギーに分解されて減ってしまうと、代謝が低下し太りやすい体になってしまう恐れもあるでしょう。

また、代謝が低下することで免疫力の低下や肌荒れ、疲労感などを感じてしまう場合もあります。

糖質制限はあくまで適切な方法に従い、人体が活動する際に必要不可欠な糖質量を摂取しつつ行う必要があります。

【糖質制限では白米と玄米どっちがいい?】主食に含まれている糖質

主食に含まれている糖質
玄米 白米
カロリー 152kcal 156kcal
たんぱく質 2.8g 2.5g
炭水化物 35.6g 37.1g
食物繊維総量 1.4g 0.3g

白米と玄米の違いは、なんといっても色の違いです。白米はその名の通り白っぽく、玄米はベージュ系の色味です。玄米は白い胚乳を包んでいる層を残しながら精米しているため茶色く発色しています。
また、玄米は胚乳以外の層も残している分、糠層や果皮などに含まれている栄養素もそのまま残っており、白米よりも食物繊維やビタミンなどの豊富さなどの違いもあります。

基本的な栄養成分についても、玄米の方が栄養価などが高いと言えるでしょう。

糖質は【炭水化物ー食物繊維=糖質】の計算式で算出できます。

  • 玄米の場合
  • (炭水化物)35.6gー(食物繊維)1.4g=(糖質)34.2g

  • 白米の場合
  • (炭水化物)37.1gー(食物繊維)0.3g=(糖質)36.8g

玄米(100gあたり) 白米(100gあたり)
糖質量 34.2g 36.8g

主食としては、玄米の方が低糖質である事が分かります。

糖質制限で玄米を主食にするメリット

糖質制限に玄米を食べるメリット

食べたいものを我慢したり運動量を増やしたり、何かと負担が多い糖質制限。玄米にはそんな糖質制限の悩みを軽減する効果がたくさんあります。主食を白米から玄米に変えるだけで糖質の摂取量が減り、糖質制限を楽に進められるようになります。

この項目では、糖質制限に玄米を食べるメリットを紹介します。

メリット1.栄養価が高い

玄米が糖質制限用の食品としておすすめされる理由は、栄養の豊富さです。同じ量を摂取しても、玄米の方が白米よりはるかに多くの栄養を摂取することができます。

100gあたりに含まれる栄養素の比較

参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
玄米 白米
糖質 34.2g 35.6g
不溶性食物繊維 1.2g 0.3g
水溶性食物繊維 0.2g 0g
ビタミンE 0.5μg 0μg
葉酸 10μg 3μg
ミネラル 7mg 3mg
マグネシウム 49mg 7mg
亜鉛 0.8mg 0.6mg

玄米と白米の糖質はほぼ変わらないのですが、玄米のほうが豊富な栄養が含まれているのがわかるはず。美容や健康のためにも白米を選ぶより、玄米のほうがおすすめです。

普段の食卓に並べる白米を玄米に変えるだけで済むため、糖質制限をされる方は気軽に取り入れてみてください。

血糖値の上昇抑制作用がある

玄米に含まれている食物繊維は、血糖値の上昇の抑制に効果があります。歯ごたえがあって消化や吸収に時間を要する玄米は、炭水化物を消化して糖に変換する動きも遅くなるため、血糖値が上がりづらくなると言われています。

玄米のように血糖値の上昇を抑制する働きを持つ食品を「低GI食品」と呼びます。

GI値は以下の基準によって高から低に分けられており、GI値が高いほど血糖値が上昇しやすいという事です。

GI値
70以上 高GI食品
56-69 中GI食品
55以下 低GI食品

白米はGI値が73で高GI食品にあたるのに対し、玄米はGI値55の低GI食品です。さらに、玄米をお粥にするとGI値は47となります。

血糖値が急上昇することで、体内では必要以上に糖質を溜め込み脂肪に変換してしまいます。低GI食品である玄米を選ぶことで、脂肪に変換されにくい食事に変えることができるでしょう。

腹持ちがよい

白米と玄米の違い

玄米には食物繊維が豊富に含まれています。そのため、消化・吸収スピードが白米に比べて遅く、体内に長く留まるため空腹を感じにくくなります。

また、玄米に含まれる植物性コレステロールの一種であるオリザノールは、栄養の吸収を緩やかにする働きを持つのが特徴です。食べ物の吸収が穏やかになることで、体は満腹感を得やすく「レプチン」というホルモンを分泌します。

レプチンの働きによって満腹中枢が刺激され、より長時間空腹を感じにくくなります。

満腹感を得やすい

もっちりとした白米と比べると、ぼそぼそとした食感で噛み応えがあるのが玄米の特徴。胚乳を包んでいる層を歯ですりつぶしている間に咀嚼(そしゃく)の回数が増え、一口を飲み込むまでの時間が無意識のうちに長くなり、早食いの防止に繋がります。

満腹中枢が作用し始めるまでの約20分の間に食べる量を自然に減らせるため、「今日食べる量はこれくらいにしないと」などと我慢を強いる気持ちも軽減できるのが嬉しいポイント。ゆっくり食べることで食事量が減り、最小限の負担で糖質制限ができます。

腸内環境が改善する

玄米には豊富な食物繊維が含まれています。食物繊維には、腸内で細菌の餌となり善玉菌を増やす効果が期待できるでしょう。

腸内環境が改善することで、便秘の改善、免疫力の向上、代謝の促進などの効果も期待できます。

糖質制限をする際に玄米を食べる量

玄米ってどんなお米?

糖質制限に玄米が向いている事は分かりましたが、1食につきどの位なら食べてもよいのか疑問に思っている人もいるでしょう。

糖質制限は1食の糖質量を20~40gにする食事方法です。

主食以外にも糖質が含まれることを考えると、玄米の量は100g程度にするのがよいでしょう。玄米100gは、小さめのお茶碗1杯程度です。

糖質制限で主食を玄米にする際の注意点

糖質制限に玄米を食べるデメリット

栄養素が豊富で、血糖値の抑制と早食い防止に効果があり魅力的に映る玄米ですが、糖質制限を阻害してしまうようなデメリットもあります。適切な食べ方や調理法を知っておかないと、玄米の良さを十分引き出せないと言われています。

この項目では、糖質制限で主食を玄米にする際の注意点を解説します。

食べ過ぎると太る可能性がある

玄米が低糖質で栄養豊富だからといって、食べ過ぎると太ってしまう可能性があります。カロリー自体は白米とそれほど変わりません。糖質制限中は、食べる量にも充分注意してください。

消化不良を起こすことがある

玄米を上手に炊けなかったり、咀嚼の回数が少なかったりすると、消化しにくくなるのがデメリット。白米と同じ要領で調理するほか、一口ごとの咀嚼の回数が不足していると、便秘や下痢の原因にもなります。

玄米を調理する際はしっかりと米粒に水分を含ませ、柔らかく炊き上げるのがコツです。一口ごとの噛む回数は最低でも30回、理想は100回を目安にしてみてください。

よく噛むことで満腹中枢も刺激できるので、食べ過ぎの防止にも効果が期待できます。特に胃腸が弱い方と体調を崩している方は、調理法と咀嚼数を意識することが大切です。

栄養バランスに気を付ける

玄米が含んでいる栄養素の1つの「フィチン酸」は、有害な物質を体外に排出する一方で、カルシウムやミネラルといった他の栄養成分の吸収を阻害する働きがあります。吸収しきれなかった玄米の栄養分は、ほかの食材から補給しなければなりません。

玄米ご飯を含んだ献立の中に、海藻を入れたお味噌汁や野菜をたっぷり使ったサラダも入れて、足りない分は積極的に補っていきましょう。身体の機能が低下しやすい高齢者や、育ち盛りの子ども達が食事をするときは、より意識しながら栄養バランスが取れた料理を用意してみてくださいね。

玄米をおいしく炊くコツ

玄米をおいしく炊くコツ

玄米の基本の炊き方は米粒を洗って炊飯器や土鍋で炊いて、10分程度蒸らすだけなので、白米と同じと言えます。しかし白米と全く同じ要領で調理すると、米に芯が残って不自然な食感になったり、胚乳を包んでいる層が硬くてパサパサとした舌触りになったりすることも。

おいしく炊くコツを取り入れて、白米と遜色ないくらい玄米をふっくらと炊き上げましょう。上手に炊くことができると、ぬか層がプチプチと弾けて中から柔らかいお米が出てくる食感がクセになるかもしれませんよ。

①洗い方に気をつける

玄米を洗うときは、チリの除去ともみ洗いの2段階に分けて洗うのがコツです。

ボウルに玄米を入れたら水を入れ、中身をクルクル混ぜて細かいチリを浮かび上がらせます。チリが浮いた水を捨てて新しい水でもう一度洗うことを、2〜3回繰り返して表面の汚れを落としていきましょう。

チリをしっかりと落とせたら、次はもみ洗いをして表面に傷を付けていきます。表面に傷を付けることで、真ん中にある胚乳まで水を届けやすくするのです。両手のひらで玄米をすくい上げて、ジャリジャリとすり合わせるように洗ってみてくださいね。

②水をしっかり浸透させる

お米を柔らかく炊くには、食物繊維に水分をしっかりと含ませることが重要です。玄米は白米と比べると硬いため、時間をかけて隅々まで水を浸透させていきましょう。最低でも2〜3時間、できれば6〜7時間浸けておくよう心がけてください。

夜寝る前に浸け始めたり、出勤前に炊飯器にセットして帰宅後に炊けるようにしたりするなど、自分のライフスタイルに合わせるのがポイント。夏場は熱でお米が傷みやすいため、冷蔵庫で冷やしながら水を浸透させるのがおすすめです。

もし、水を十分浸透させる時間が取れない場合は、40度くらいのお湯を使うと時間の短縮ができます。冷たい水を使った方が美味しく炊けるので、炊飯器にセットする前にお湯は捨てて新しい水をつかってください。

③炊きあがったら蒸らそう

③炊きあがったら蒸らそう

炊きあがったらすぐには蓋を開けず、10分ほど蒸らしましょう。釜の中で循環している水蒸気が米粒の表面に馴染み、より粘り気のあるご飯になります。

蒸らしが終わったら蓋を開いて、お米をしゃもじで混ぜていきます。炊き上がった米粒同士が水分で張り付き、固まって舌触りが悪くなるのを防ぐためです。釜の中身を十字に四等分して、底から大きくひっくり返して玄米をほぐしていきましょう。

まとめ

玄米は噛み応えがあり、少量でも満腹感を得やすい食材です。食事の量を無理なく減らせるので、糖質制限にも適しています。また、炊き方のコツを抑えるだけで固い食感を軽減でき、白米と同じくらいおいしく食べられます。

玄米を毎日の食卓に取り入れて、栄養をたっぷり摂取しながら糖質制限ダイエットに取り組んでみてくださいね。

PREZO編集部
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