無洗米と精米は何が違うの?お米に関する素朴な疑問を解消します

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無洗米は「研がずに炊ける」ので、調理時間を短縮することができます。忙しい方には大助かりなお米です。しかし、無洗米を使ったことがない方は、洗わない無洗米に若干抵抗を感じるかもしれません。

「本当に洗わなくていいの?」

「味は変わらないの?」

このような疑問を抱く方が多いのではないでしょうか。この記事では、精米と無洗米の違いやメリット・デメリットなどを紹介します。また、お米に関する素朴な疑問にもお答えしていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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精米と無洗米の違い

精米と無洗米の違い

精米と無洗米の違いは、研がずに炊けるか、炊けないかの違いです。

精米とは、玄米から米ヌカと胚芽を取り除いたお米のことを言います。精米には「肌ヌカ」と呼ばれる層が残っており、肌ヌカが残った状態で炊飯してしまうと、ヌカ臭さの原因になります。お米をおいしく炊くためにも「研ぐ」という行為が必要になります。

一方、無洗米は精米時に米の表面を覆う肌ヌカを取り除き、研がずに炊けるお米です。研ぎすぎによる旨味の流出やお米の割れなどを防ぐことができます。一粒一粒しっかり吸水してふっくらおいしく炊けるのが特徴です。

無洗米のメリット・デメリット

無洗米は「研がなくてもいい」というメリットがありますが、他にもたくさんのメリットがあります。また、この項目ではデメリットについてもご紹介します。

無洗米の4つのメリットとは?

無洗米の4つのメリットとは?

無洗米のメリットは、以下の4つです。

  • 研ぎ汁が出ないから環境に優しい
  • 研がないから栄養価が残りやすい
  • 忙しい時に時短できる
  • 精米よりも正味(食べられる部分)が多い

環境に優しい

無洗米は、研ぎ汁が出ないため環境にやさしいと言われています。研ぎ汁には水質汚濁の原因となる、りんや窒素が含まれています。家庭でも研ぐ必要がないので、環境にやさしく、エコであるといえるでしょう。

栄養価が残りやすい

無洗米は、洗米しないことで水溶性ビタミンであるB1やナイアシンが、そのまま摂取できます。普通の精米を研ぐよりも1.8倍も多く残ると言われています。

家事の時短に繋がる

無洗米は、精米のように何回も研ぐ必要がないので、忙しい人におすすめです。日々の家事を時短できれば、空いた時間を有効利用できるでしょう。

精米よりも食べられる部分が多い

精米より無洗米のほうが経済的。精米は研ぐ時に肌ヌカを除去するので実質、正味量が減るからです。無洗米のほうが約3%(5kg袋の場合で約200g)正味量が多いようです。

無洗米の4つのデメリットとは?

無洗米の4つのデメリットとは?

無洗米のデメリットは、以下の4つです。

  • 銘柄が限られる
  • 製造コストがかかるのでで少し割高
  • 炊き上がりが少し硬め
  • 乾燥しやすい

銘柄が限られる

無洗米は、精米よりも銘柄が少なく種類が限られてしまうのがデメリットです。そのため、精米から無洗米に切り替える際には、食べている品種の無洗米があるか調べてみましょう。

少し割高!?

無洗米は、精米に比べて肌ヌカを取り除く工程がプラスされます。そのため、工程コストとして無洗米は精米よりも少し割高で販売されています。ただ、正味量は無洗米の方が多いことと、工程コストを考えると値段相応だといえるでしょう。

炊き上がりが少し硬め

無洗米は、肌ヌカが除去されているので水分が蒸発しやすく、炊き上がりが少し硬めになります。無洗米を炊く際は、少し多めに水を加えるようにするのがおすすめです。

乾燥しやすい

無洗米は乾燥しやすく、精米よりも吸水時間が長くなります。また、無洗米は周りの環境を受けやすいので、保存場所にも注意が必要です。無洗米を保存する場所は、高温多湿や極端に乾燥するところは避けたほうが良いでしょう。

精米のメリット・デメリット

無洗米と同様に、精米にもメリット・デメリットがありますので、それぞれ解説します。

精米の4つのメリット

精米の4つのメリット

精米のメリットは、以下の4つです。

  • ふっくら炊ける
  • 自分好みの精米具合研ぎ加減にできる
  • 銘柄が自由に選べる
  • 無洗米よりも吸水時間が短くて済む

ふっくら炊ける

精米は、肌ヌカがついたまま保存されているため、乾燥しにくく水分が保たれやすいようです。そのため、ふっくらと炊き上がりやすくなります。

研ぎ加減を調整できる!?

無洗米は、あらかじめお米を研いである状態のため、研ぎ加減を自分では調節できません。

一方で、精米は自分で研ぐ具合が調節しやすいので、自分好みの研ぎ加減で炊飯することができます。

銘柄が自由に選べる

精米は、無洗米と比較して銘柄が豊富です。そのため、さまざまな品種のお米を楽しみたいという方にはメリットです。

無洗米よりも吸水時間が短くて済む

精米は無洗米よりも水分保持力が高いため、吸水時間が短くて済みます。吸水時間を短縮したい方は、無洗米よりも精米の方がおすすめです。

精米の3つのデメリット

精米の3つのデメリット

精米のデメリットは、以下の3つです。

  • 研ぐのが手間
  • 水が冷たい
  • 研ぎ汁が出るのでエコじゃない

研ぐのが手間

精米のデメリットは、やはり研ぐのが手間であるという点です。何回も水を変える必要があるので、忙しい人にとっては煩わしく感じてしまうでしょう。

水が冷たく、手が冷える

精米は、お湯で洗ってしまうと余計なヌカ成分を吸収し、ヌカ臭くなってしまいます。そのため、精米は冷たい水で研がなければいけません。

水質汚濁の原因に繋がる

精米の研ぎ汁には、窒素やりんが含まれており、この2つの物質は、現在の下水処理方法では十分な除去ができません。そのため、研ぎ汁を流すと水質汚濁の原因になります。

無洗米・精米のおいしい炊き方を解説

無洗米・精米のおいしい炊き方を解説

ここでは、無洗米・精米をよりおいしく炊き上げるためのコツをご紹介します。

無洗米のおいしい炊き方

無洗米をおいしく炊くには、精米よりも異なるポイントがあります。

炊飯前に軽くすすぐ

無洗米は、そのまま水を加えて炊いてもおいしく炊けますが、炊飯前に軽くすすぐことでゴミや汚れを取り除けます。ただ、何回もすすいでしまうとお米の旨みまで流れてしまうので、すすぐのは1回にしておきましょう。

吸水時間は精米よりも長めにとる

無洗米は、精米よりも水を吸水しにくいという性質があります。そのため、無洗米を炊く時は冬場なら1時間、夏場でも最低30分程度は吸水時間をとるようにしましょう。

少し多めに水を加えて炊く

無洗米は、精米よりも正味量が多いので水を少し多めに加えて炊きましょう。お米1合につき精米よりも、大さじ1杯くらいの水を多く加えるのが目安です。

精米のおいしい炊き方

いつも炊いている精米でもちょっとした工夫で、おいしく炊くことができます。

1回目の水はすぐに捨てる

はじめに精米を研ぐ時は、水を加えて軽くすすぐと思いますが、その1回目の水はすぐに捨てましょう。研ぎ汁が出た水は、肌ヌカの成分が溶け込んでいますので、そのまま放置しておくと精米がヌカを吸収して、ヌカ臭くなってしまうからです。

力を入れずに研ぐ

精米を研ぐときに、力を入れて研いでいませんか?

力を入れて研いでしまうと、お米の欠けや割れの原因になります。お米を研ぐときは、手に力を入れずに掻き回すように優しく研ぐのがポイントです。

ベストな米の透明度とは?

精米の研ぎ具合は、お米がうっすらと見える程度の水の透明度がベストです。研ぐ回数の目安としては、3回程度の水の入れ替えとなるでしょう。

無洗米に関する素朴な疑問を解消

無洗米に関する素朴な疑問を解消

ここでは、無洗米に関する素朴な疑問を解消しておきましょう。

本当に洗わなくても大丈夫?

無洗米は、本来研いで除去する肌ヌカを取り除いていますので、洗わなくても大丈夫です。

ただ、汚れが気になる場合は一度軽くすすいでも問題ありません。

精米に比べて味は落ちるの?

無洗米だからと言って、精米より味が落ちることはありません。むしろ、ご自宅で研ぐことによるお米の欠けや割れを防ぐことができます。

無洗米を研いでしまった場合

無洗米を研いでしまうと、お米が余計な水分を吸収してしまうので、炊き上がりが柔らかくなってしまいます。無洗米を研いでしまった場合は、水を少なめにして炊くようにしましょう。

水を入れると白く濁るのはどうして?

無洗米に水を加えると、精米のように白く濁る場合があります。無洗米が白く濁るのは、研ぎ汁ではなくお米の表面のでんぷん質が溶け出したものです。濁っていても炊き上がりには、全く問題ありません。

まとめ

ここまで、無洗米・精米それぞれのメリットデメリットを解説してきました。

無洗米は研ぐ手間が省け、研ぎ汁が出ないので環境にもやさしいお米。また、味や栄養素もほとんど変わらないので、無洗米はデメリットよりもメリットの方が大きいようです。

ぜひ、この記事を参考に無洗米を試してみてはいかがでしょうか?

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!