揚げ玉と天かすは違うもの?保存方法やレシピを紹介
揚げ玉は、うどんやそばのトッピング、たこ焼きやお好み焼きなどの具材に使われています。とても使い勝手がよいので、常備している家庭も多いはず。スーパーのお総菜コーナーなどで「揚げ玉」や「天かす」という名前で販売されていますが、両者の違いをご存じでしょうか。
この記事では揚げ玉と天かすの違いや、おすすめレシピを紹介。いつもと違う使い方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
揚げ玉について
みなさんは揚げ玉と聞いてどんな料理を想像しますか? 揚げ玉は様々な料理に使われており、味の決め手になることも。揚げ玉が料理に活用されるようになった経緯や天かすとの違いを紹介します。
揚げ玉とは
天ぷらを作るときに、衣が種(具材)から離れて小さな玉状に揚がったものを揚げ玉と呼びます。揚げ玉は、天ぷらを作るときに偶然できたものだったのです。昔は天ぷら屋さんから無料でもらえるものだったそうです。
揚げ玉が広まった理由
家庭で揚げ玉を使うようになったのは、江戸の蕎麦屋さんが揚げ玉を無料で提供したのが始まりです。その後、徐々に家庭での揚げ玉の需要が増え、商品として提供されるようになりました。
今では、スーパーのお総菜コーナーで商品として売られるようになり、多くの家庭に重宝されています。
揚げ玉と天かすの違い
一般的に「揚げ玉」と「天かす」は同じものをさします。
NHK放送文化研究所の調査で、地域によって「揚げ玉」の呼び方が異なることが分かりました。西日本では「天かす」、東日本では「揚げ玉」と呼ぶ人が多いそう。
また、天ぷらを揚げるときに偶然できたものが「天かす」、食材として意図的に作ったものを「揚げ玉」と区別しているという説もあります。
揚げ玉の保存期間・賞味期限
揚げ玉は油の酸化が進みやすいため、基本的に保存には向いていない食材です。冷蔵庫での保存は油臭くなり、風味が損なわれてしまいます。
ここでは揚げ玉の賞味期限と適切な保存方法を紹介します。
保存方法
揚げ玉を保存するときのおすすめは、冷凍庫で保管することです。すぐに消費してしまう場合は、空気に触れないように密閉容器などに保管し、酸化を防いで置いておきましょう。
消費しきれないときは、保存袋などに入れて空気を抜き、冷凍保存するのがおすすめです。揚げ玉同士は油が含まれているのでくっついてしまうことはなく、パラパラな状態のまま冷凍されます。そのため、使いたいときに必要な量だけ取り出すことが可能です。
冷凍庫から取り出してすぐに料理に入れて使うこともできますが、温めたい場合はトースターで焼くとカリッと仕上がります。
賞味期限
冷凍庫で保管しない場合の揚げ玉は、賞味期限が短いので注意が必要です。油は酸化のスピードが早いため匂いが変わったり風味が落ちてしまいます。
その日のうちに使わないのであれば、すぐに冷凍保存してしまうのが良いでしょう。冷凍庫で保管した揚げ玉は、1カ月ほど日持ちすると言われています。ただし、冷凍庫の中でも少しずつ酸化は進みます。できるだけ早く消費するようにしましょう。
おすすめの揚げ玉レシピ3選
料理のトッピングから主役の食材まで、幅広い使い方ができる揚げ玉。この項目では、おすすめのレシピをご紹介します。
たぬきおにぎり
揚げ玉と麺つゆをご飯に混ぜるだけで、やみつきになるおにぎりができます。
材料
- ご飯 どんぶり2杯分
- 揚げ玉 大さじ2
- 麺つゆ(3倍濃縮) 大さじ1
- 細ネギ 大さじ2
作り方は、ご飯に材料全てを混ぜ合わせ、おにぎりにするだけ。お好みで薬味やゴマを足してもおいしくいただけます。
また、大葉や干しエビなどを使ったりゴマ油などを加えると、香りの良いおにぎりが作れます。
豚たぬき丼
たぬき丼はハイカラ丼と呼ばれることもあり、関東の蕎麦屋さんで提供されていることが多い料理です。揚げ玉をメインの具材にしたコクと旨味たっぷりのどんぶり料理です。材料も手軽で作り方も簡単なので、ご家庭でも作ることができます。
材料
- ご飯 一人分
- 豚バラ薄切り肉 70g
- 卵 1個
- 揚げ玉 大さじ3
- 細ネギ 大さじ1
- 麺つゆ(3倍濃縮) 大さじ2
- 水 70㏄
作り方の簡単な説明
- 豚バラを食べやすい大きさに切ります。
- ボウルに卵を割り入れてかき混ぜます。
- フライパンで豚肉を炒めて、麺つゆ、水を加えて煮立たせます。
- 卵を回し入れて天かすとネギを入れます。
- 蓋をして、卵がお好みの硬さになったら、ご飯にかけてできあがり。
豚バラの代わりに干しエビを使っても美味しいたぬき丼になるので、食材を変えて試してみてください。
のり塩揚げ玉唐揚げ
揚げ玉を衣の代わりに使うと、揚げ物はサクサクに仕上がります。揚げ油も少量あれば調理可能なので、後片付けも楽々。揚げ物料理が苦手という方もチャレンジしやすいレシピです。
材料
- 鶏むね肉 1枚(250g)
- 揚げ玉 100g
- 塩こしょう 少々
- サラダ油(揚げ油用) 大さじ3
- 溶き卵(衣用) 1個
- 薄力粉(衣用) 大さじ3
- 塩 小さじ1/3
- 青のり 0.5g
作り方の簡単な説明
- 鶏むね肉を縦半分に切った後、一口大にそぎ切りにします。
- ボウルに鶏肉と塩コショウを入れて混ぜて、溶き卵、薄力粉を混ぜ合わせます。
- バットに揚げ玉を拡げ、鶏肉にまぶします。
- フライパンに油を入れて中火にかけ、鶏肉に火が通るまで両面3分ずつ揚げ焼きにします。
- お皿に盛り付けて、混ぜ合わせた塩と青のりをかければ完成です。
青のりの風味が食欲をそそる逸品です。
たぬき冷奴
簡単な副菜やお酒のおつまみなどとしても人気の冷奴。簡単に準備できる冷奴は、忙しい日の食事でも活躍してくれます。
いつもの冷奴に揚げ玉をプラスしてアクセントを加えてみましょう。
材料
- 絹豆腐 一兆
- 揚げ玉 大さじ4
- 細ネギ 適量
- 麺つゆ(3倍濃縮) 大さじ2と½
- 水 大さじ1
- 七味唐辛子 少々
作り方の簡単な説明
- 豆腐はお好みの大きさに切り分け、麺つゆと水を混ぜ合わせておきます。
- 豆腐を器に盛り付けたら、材料を全て乗せて麵つゆをかけます。
- 最後に七味唐辛子をかけて完成です。
麺つゆの濃さや七味唐辛子の量はお好みで調整してください。
冷奴のトッピングはマンネリしがちな人も多いのではないでしょうか。揚げ玉のサクサクとした食感で、いつもの冷奴と違った味わいが楽しめますよ。
揚げ玉は自宅でも作れる!?
揚げ玉はもちろん自宅でも美味しく作れます。材料にお酢を混ぜることで、サクサクの揚げ玉になります。
材料
- 薄力粉 大さじ3
- 水 大さじ3
- 酢 小さじ1/2
- サラダ油 適量
作り方の簡単な説明
- ボウルに水とお酢を入れて、薄力粉をふるいながら入れて混ぜ合わせます。
- 鍋に深さ2㎝くらいになるようにサラダ油を入れて170℃に熱します。
- はけなどに生地をたっぷりと付けて、少しずつ油の中に落としていきます。
- きつね色になるまで2分程揚げて、油から取り出してできあがり。
たくさん作って冷凍保存しておくと、いつでも使うことができて便利ですね。
まとめ
コクと旨味をたっぷりと含んだ揚げ玉は、隠し味としてもメイン料理としても活躍できる万能食材です。
すぐに酸化してしまうため長期保存には向いていませんが、いつもの料理にアレンジを加えたり、忙しいときに簡単に作ったりとこれからも重宝される食材ですね。