い、いまさら聞けない。ドライカレーとキーマカレーの明確な違い。具材は何が正解?
レストランやカフェで見かける人気メニュー「ドライカレー」。名前の通りに水気の少ないカレーですが、よく似た料理に「キーマカレー」というのもあります。なんとな~く違いを理解しているつもりですが、実は曖昧という人も少なくないのでは? SNSを覗くと相当数、同じ料理と勘違いしている人もいるよう。
ということで、これを機に2つの違いをはっきりさせておきましょう! ついでにそれぞれに合う具材・食材も調査しました。
ドライカレーとキーマカレーの違い
はじめに、ドライカレーとキーマカレーのそもそもの定義を確認しましょう。
ドライカレーとは
ドライカレーは、カレー粉で味付けしたご飯のことです。使用する食材や野菜については特に指定はなく、カレー粉を用いた米料理であればドライカレーに分類されます。
野菜とひき肉をいためてカレー粉を入れたもの。カレー粉で味を付けた炒めご飯。
引用元:デジタル大辞典(小学館)
キーマカレーとは
キーマカレーは、インド発祥のカレー。キーマとはヒンディー語で「ひき肉」を意味するので、ひき肉の使用が必須のカレーと覚えておきましょう。
キーマはヒンディー語でひき肉。みじん切りにした野菜とひき肉を炒めて作る、汁気の少ないカレー。
引用元:デジタル大辞典(小学館)
水分と材料で違いを見極める
それぞれの定義は理解しましたが、とは言え両者とも基本的にはみじん切りした野菜とひき肉を用いたカレーです。このままでは違いが分かりにくいので、水分量と材料の相違点も洗い出してみました。
水分の有無
ドライカレーとキーマカレーを分けるには、水分の量もひとつの目安になります。
ドライカレーは、水分が少ないまたは水分を一切加えないで作ります。
キーマカレーは水分の量は関係ない。
ん・・・? ということは、ひき肉を使った水分の少ないカレーはキーマカレーに属する可能性がまだ残ります。そう、キーマカレーにはペースト状のものからスープ状のものまで様々なタイプがあるのです。
材料の違い
ドライカレーの材料は、特に指定はなく水分の量が少なければ、ドライカレーと言えます。一方でキーマカレーは、具材に必ずひき肉を用いるのがルールというのは前述のとおり。これでは釈然としないので、さらにフカボリして調べたところ、それらしい答えを発見。
日本で使われているひき肉は、豚肉や牛肉が一般的。「キーマ」の語源でもあるンドでは、宗教上の理由から豚肉や牛肉はほとんど食べられていません。本場・インドで使われるひき肉は、鶏肉や羊肉が一般的です。
ということで、明確に2つを分けるのであれば、ドライカレーは“水分なし”でキーマカレーは“鶏肉か羊肉のひき肉を使っている”という判断が今のところ懸命のようです。
ドライカレーの作り方とおすすめの具材
ドライカレーは、水分をほとんど使わずに作ることができます。お米を用いてカレー粉で炒めれば良いのです。
材料 | 分量(4人分) |
---|---|
カレー粉 | 3片 |
合挽き肉 | 200g |
玉ねぎ | 1/2 |
にんじん | 1/2 |
トマト | 1個 |
ピーマン | 1個 |
しいたけ | 2個 |
ニンニク | 1片 |
ご飯 | 茶碗4杯 |
サラダ油 | 大さじ1 |
【作り方の手順】
- あらかじめカレー粉を刻んでおく(パウダータイプを使用してもOK)
- 玉ねぎ・にんじん・トマト・ピーマン・しいたけ・ニンニクをみじん切りにする
- フライパンにサラダ油を敷き中火で玉ねぎを炒めたのち、ニンニクと合挽き肉を加えて炒める
- 合挽き肉に火が通ったら、にんじん・トマト・ピーマン・しいたけ・ご飯を加えさらに炒める
- 全体がしんなりしてきたら一度火を止めて、カレー粉を入れてよく混ぜます
- 再び火にかけ具材から出た水分を飛ばしながら炒める
これはもう、カレー炒飯というやつなのでは・・・。という疑問は持たないようにしましょう。
ドライカレーに合うおすすめの具材
野菜類
ドライカレーに合う野菜は、玉ねぎやにんじんなど定番の野菜はもちろん、ズッキーニやピーマン、ゴーヤなど夏野菜がおすすめです。
玉ねぎ / にんじん / なす
ズッキーニ / ピーマン / オクラ
トマト / ゴーヤ / グリーンピース
肉類
ドライカレーに合う肉類は、牛・豚挽肉、合挽き肉などが定番です。小さな子供がいる家庭では、魚肉ソーセージも意外とおいしいですよ。
牛挽肉 / 豚挽肉 / 合挽き肉
魚肉ソーセージ
魚介類
ドライカレーに合う魚介類は、サバ缶やツナ缶、イカ・エビ類です。また、スーパーに売っているシーフードミックスもおすすめします。
サバ缶 / ツナ缶 / イカ
エビ
きのこ類
ドライカレーに合うきのこ類は、しいたけやエリンギ、食感の良いえのきや歯応えのあるマッシュルームがおすすめ。きのこ類は、うまみ成分が豊富なのでぜひドライカレーに入れてみましょう。
しいたけ / エリンギ / えのき
マッシュルーム
その他の具材
その他にドライカレーに合う具材としては、コーンやレーズンなどです。また、レモンをドライカレーに少し加えることで、さっぱりとした味わいになります。納豆は、ドライカレーの上にのせるトッピングとしてGOOD!
コーン / レモン / レーズン
納豆
キーマカレーの作り方とおすすめの具材
本場・インドのキーマカレーを目指すなら、鶏挽肉を使うのがベターです。
材料 | 分量(4人分) |
---|---|
カレー粉 | 3片 |
鳥挽肉 | 200g |
玉ねぎ | 1/2 |
にんじん | 1/2 |
トマト | 1個 |
なす | 1個 |
パプリカ | 1個 |
ニンニク | 1片 |
サラダ油 | 大さじ1 |
水 | 100ml |
【作り方の簡単な説明】
- あらかじめカレー粉を刻んでおく(パウダーよりも固形を刻んだ方がしっとり仕上がる)
- 玉ねぎ・にんじん・トマト・なす・パプリカ・ニンニクをみじん切りに
- フライパンにサラダ油をまわし入れて中火で玉ねぎを炒め、ニンニクと鶏挽肉を加えてさらに炒める
- 鶏挽肉に火が通ったら、にんじん・トマト・なす・パプリカを加えて炒める
- 全体がしんなりしてきたら水を加えて5分ほど煮込む
- 一旦火を止めて、カレー粉を入れてよく混ぜる
- 再び火にかけ水分を飛ばしながら少し煮込む
キーマカレーに合うおすすめの具材
野菜類
キーマカレーに合う野菜類は、定番の玉ねぎやにんじんなどです。また、なすやほうれん草、パプリカ、カボチャ、セロリなど緑黄色野菜などもおすすめ。
玉ねぎ / ほうれん草 / にんじん
なす / カボチャ / パプリカ
セロリ / トマト
肉類
キーマカレーに合う肉類は、本場インドのキーマカレーのように鶏挽肉や羊の挽肉です。もちろん、牛肉や豚肉の挽肉もキーマカレーとの相性はいいですが、また違った挽肉で作るキーマカレーもおすすめします。
鶏挽肉 / 羊の挽肉
魚介類
キーマカレーに合う魚介類は、エビやホタテなど定番のシーフード。また、あさりやムール貝などの貝類もおすすめです。
エビ / ホタテ / イカ
あさり / ムール貝
きのこ類
キーマカレーに合うきのこ類は、エリンギやしめじ、まいたけです。キーマカレーにきのこを入れるだけで、うま味がグッと上がりますよ。
エリンギ / しめじ / まいたけ
その他の具材
豆の歯ごたえが、キーマカレーと相性が抜群です。
大豆 / ひよこ豆 / レッドキドニー
まとめ
ここまで、ドライカレーとキーマカレーの特徴や違いを解説してきました。ドライカレーは、水分を使わずに作られる日本発祥のカレー料理。キーマカレーは、インド発祥で挽肉(鶏肉or羊肉)を使っているカレー料理です。
2つともよく似た料理ですが、多少なりと違いがお分かりいただけたでしょうか? どちらのカレーも、さまざまな具材を入れて楽しむことができます。今回紹介したレシピやおすすめの具材を参考に、自宅でもオリジナルのドライカレーとキーマカレーを作ってみてください!