イワシは栄養たっぷり! 積極的に摂りたい「 7つの栄養素」とは?
日本各地で大量に水揚げされているイワシは、小さな体にたくさんの栄養素を含んでいます。リーズナブルな価格な上に栄養たっぷりな魚なので、美味しく日々の食卓を飾る料理にしたいものです。
本記事では、イワシの栄養はもちろん、健康に良いレシピも紹介します。
イワシってどんな魚?
イワシは体長25cmほどの魚で、大きい個体だと30cmほどにもなる魚です。
北海道全域に分布しており、ほとんどの時期で美味しくいただけるのが魅力。フライや塩漬け、ショウガ煮など様々な料理で親しまれています。
イワシが持つうれしい栄養
イワシの体にはたくさんの栄養素がギュッと詰まっており、私たちの健康促進にぴったりの食材です。ここでは、イワシが含んでいる栄養素や体への効果を紹介します。
貧血リスクを抑えてくれる「鉄分」
イワシには、体内の赤血球を作るために必要な鉄が多く含まれています。鉄分を摂ることで、貧血になるリスクや集中力の低下を防ぐことができます。
動脈硬化の予防にも繋がる「EPA」
EPAとは、アレルギー疾患や動脈硬化の予防と改善に効果がある栄養素です。体内で作れない栄養素なので、食品やサプリメントから摂取する必要があります。魚介類のなかでも新鮮なものや、旬のものに多く含まれています。
皮膚炎の予防改善には「DHA」
DHAは高血圧や皮膚炎の予防改善だけでなく、記憶力の向上にも効果があると言われています。こちらも体内では生成できない栄養素のため、食品から摂取する必要があります。
サバやイワシの缶詰めを料理するときは、汁まで残さず使うと、DHAをしっかりと取ることができます。
コレステロール値の正常化を助ける「タウリン」
イワシをはじめ、牡蠣・サバ・マグロなどの魚介類に含まれているタウリン。タウリンが胆汁を生成するときは体内のコレステロールを消費するため、コレステロール値を正常化させる働きがあります。
また、アルコールの分解で負荷がかかる肝臓を守り、再生させる役割も果たしています。二日酔いのもとでもあるアセトアルデヒドの分解もできるため、お酒好きやお酒に弱い方にもおすすめの栄養素です。
アンチエイジングが期待できる「ペプチド」
ペプチドは、魚由来のイワシペプチドや魚肉ペプチド、大豆由来の大豆ペプチドなど、様々な種類があるのが特徴。イワシが含んでいるペプチドには、血圧の安定化やアンチエイジングに効果があります。
毎日続けて摂取することで、生活習慣病の予防に繋がると考えられています。
エネルギー源の「たんぱく質」」
三大栄養素のひとつ、たんぱく質。日々のエネルギー源としてはもちろん、体重の約5分の1を占めており、体を作るために必要不可欠な栄養素です。たんぱく質の材料のなかには体内で作れないものもあるため、私たちは毎日食品からたんぱく質を摂取しなければなりません。
イワシは100gあたり24.6gのたんぱく質を含んでいるとされています。1日の推奨量は成人男性で60g、成人女性で50gです。チーズや卵などと一緒に摂取すると、推奨量を達成しやすいでしょう。
骨を強くする「カルシウム」
牛乳やヨーグルトなどの乳製品に含まれているイメージがあるカルシウム。カルシウムには、骨を強くする働きがあります。体内のカルシウムの99%は骨と歯にあることからも、その重要性がよくわかりますね。
残りの1%は血液中や細胞に含まれています。血液中のカルシウムが不足すると骨から溶け出して補強するのですが、放っておくと骨がもろくなり、骨粗しょう症のリスクが高まります。
調理が面倒な人はイワシ缶を使ってみよう
生のイワシだけでなく、イワシ缶にも豊富な栄養が含まれています。なかには、生のイワシよりも栄養量が多いものも。
例えばかば焼きのイワシ缶は、生のイワシよりDHAを1.6倍、EPAを2.3倍も含んでいます。醤油や味噌などで味付けを施した缶詰はカルシウムが豊富で、100gあたり生のイワシの5倍ものカルシウムがあります。
面倒な下処理が要らず、ふたを開けてお皿に盛り付けるだけで1品完成するのがイワシ缶のうれしいポイント。「普段の食事にイワシを取り入れたいけど、調理が面倒だな」という方は、イワシ缶を使ってみましょう。
たっぷりと栄養が取れる食べ方
イワシには鉄分やEPAなどの栄養素が豊富に含まれていますので、「普段の食卓に取り入れないともったない!」と思う方も多いのではないでしょうか。
ここではイワシのおすすめの食べ方を3つご紹介します。どれもしっかりとした味付けで、魚の生臭さを感じにくいため、魚介類が苦手な方にもおすすめです。
イワシの甘露煮
醤油やみりんでしっかりと味付けをした、イワシの甘露煮。ショウガの風味が利いていて、白ご飯との相性が抜群です。
じっくりと火を通しており、骨までホロホロと柔らかくなります。圧力鍋がなくても作れるので、ぜひ試してみてください。
作り方の簡単な説明
- イワシの頭と内臓を取る
- ショウガの皮をむき、千切りにする
- イワシをザルに入れてお湯をかけ、臭みを取る
- フライパンに水と日本酒を入れて沸騰させる
- 沸騰したら臭みを取ったイワシを入れてじっくり煮込む
- 醤油・砂糖・みりんを加えて汁気がなくなるまで火を通す
- 盛り付けるときに②を乗せる
イワシのから揚げ
塩とコショウで味付けをした、シンプルなから揚げ。素朴な味わいで、何度でも作りたくなるレシピです。
作り方の簡単な説明
- イワシの頭と内臓を取り、バットに並べる
- バットに並べたイワシに塩をふり、臭みを取る
- イワシの水気をキッチンペーパーで拭き取ったら、塩とコショウを振る
- 全体に片栗粉をまぶし、油で揚げていく
- 焼き色が付いたら完成
野菜も一緒に!イワシの南蛮漬け
酢のさっぱりとした味わいで、暑い日もいただきやすい南蛮漬け。お好みで唐辛子をトッピングすると、ピリ辛で食欲が刺激される料理になりますよ。
イワシは、揚げたてのものを南蛮酢にすぐに入れると、衣が味をしっかりと吸い込みます。野菜の歯ごたえも残っており、どんどんご飯が進みます。
作り方の簡単な説明
- イワシに塩を振り、余分な水分を取る
- 玉ねぎ・にんじん・ピーマンを薄く切る
- 水・酢・砂糖・醤油・塩を火にかけて南蛮酢を作る
- 薄く切った玉ねぎ・にんじん・ピーマンと、南蛮酢を混ぜる
- 余分な水分を取ったイワシに片栗粉をまぶして油で揚げる
- 野菜と南蛮酢を混ぜたものに、油で揚げたイワシを入れる
- 冷蔵庫で冷やす
イワシの脂質は太りやすい?
イワシをはじめとした青魚は脂質を含んでいますが、適切な量であればダイエット中に召し上がっても問題ありません。血液をサラサラにするほか、炎症を抑えるなど、様々な健康効果を期待できます。
イワシの稚魚を使った煮干しだと、1日15gが摂取量の目安。煮干しが苦手な方は、粉末状の煮干しをふりかけにしたり、出汁代わりに味噌汁に混ぜたりするのがおすすめです。
まとめ
イワシは人間の体内では作れないDHAやEPAを含んでいる、健康的な食生活を送るのにぴったりの食材。
煮る・焼く・揚げるなど様々な調理法に対応できるのも魅力で、何度でもイワシを使った料理を食卓に並べたくなります。今回紹介したレシピを参考に、毎日の食生活に取り入れてみてください。