アボカドの栄養と期待できる効果について。適切な摂取量とデメリットは?
豊富な栄養素が含まれており、美容や健康に良いとされている「アボカド」。しかし、具体的にどのような栄養や効果があるのかよくわからない、という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、アボカドの栄養素や効果、1日の適切な摂取量について解説します。また、アボカドをおいしく味わえる食べ方も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
アボカドの主な栄養素と効果
アボカドは「世界一栄養価の高い果物」としてギネスブックにも認定されています。では、どのような栄養素を含んでいるのか早速チェックしていきましょう。
※アボカドは文部科学省「日本食品標準成分表」において、果物に分類されています
ビタミン類
アボカドに含まれているビタミン類の中でも、特に多いのが以下の3つです。
- ビタミンK
- ビタミンC
- ビタミンE
1つの食べ物から同時に3つのビタミンを摂取できるとはうれしい限り。それぞれの効果も簡単に説明します。
ビタミンK
脂溶性ビタミンの仲間で骨の形成を促す働きがあります。そのため、骨粗鬆症の治療にも用いられています。
ビタミンC
皮膚や粘膜の健康維持や免疫力を高める効果があります。
ビタミンE
強い抗酸化作用があり、高血圧・動脈硬化・悪玉コレステロールの減少などの効果が期待できます。
パントテン酸
パントテン酸とは、ビタミンB群の一種で水溶性のビタミンです。アボカドには、このパントテン酸が豊富に含まれています。アボカド3分の1個で、1日に必要な14%のパントテン酸を補うことができます。
また、アボカドはダイエット中の食事にぴったりの食材だと言われています。アボカドに含まれるパントテン酸は、エネルギー代謝に欠かせない栄養素で、脂質の代謝を上げてくれるからです。
ただ、パントテン酸は熱に弱いという性質があるため、調理法にはやや注意が必要。アボカドの栄養素を壊さないようにする加熱方法は「高温で短時間で調理すること」です。加熱して調理する際は、高温でサッと炒めることを意識しましょう。
葉酸
葉酸は、脂溶性ビタミンの仲間で赤血球の生成や胎児の正常な発育に深く関係しています。そのため、厚生労働省も妊娠中の女性に葉酸の摂取を積極的に推奨しています。また、葉酸は赤血球の生成を促す作用があるので、貧血でお悩みの方にもアボカドはおすすめです。
この他にも葉酸には、以下のような効果があります。
- 髪・肌のターンオーバーを活性化
- 疲労回復
- 認知症予防
- 循環器疾患の予防
葉酸には、新陳代謝を促す働きがあるので、美肌や疲労回復などに効果があります。また、葉酸は造血作用があるため、認知症や心筋梗塞や狭心症の予防にも期待できます。
アボカドに多く含まれる葉酸は、妊婦だけでなく老若男女に摂取していただきたい栄養素です。
ミネラル
アボカドには、無機質と呼ばれるミネラルも豊富に含まれています。アボカドに含まれるミネラルの中でも、特に多いとされているのが以下の4つです。
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 銅
カリウム
アボカドに含まれるミネラルの中で、最も多いのがカリウムです。カリウムは、ナトリウム(塩分)による高血圧を抑制する効果があります。
カルシウム・マグネシウム
カルシウムやマグネシウムは、骨や筋肉の形成に欠かせない栄養素です。
銅
銅は、動脈硬化の予防や貧血に効果があります。厚生労働省の調査によると、現代人はミネラル不足だと言われていますので、アボカドは積極的に摂取したい食材です。
アボカドは毎日食べても問題ない?
栄養豊富なアボカドですが、毎日摂取しても問題はないのでしょうか?
結論からいうと、アボカドは毎日食べても問題はありません。ただ、毎日食べるメリット・デメリットを理解し適切な量を摂取することが大切です。この項目では、アボカドを毎日食べるメリット・デメリットと1日に適切な量を解説しています。
毎日食べることで得られるメリット
アボカドを毎日食べると、得られる主な効果は以下の4つです。
むくみを改善する
アボカドに多く含まれるカリウムには、むくみを改善・予防する効果があります。
便秘を解消する
アボカドには、食物繊維が多く含まれているため便秘を解消してくれる効果があります。
血行をよくする
アボカドに含まれる、葉酸やビタミンEには血行をよくし体温を保持する働きがあります。
心疾患を予防する
アメリカ心臓協会が発表した研究によると、アボカドを週2回以上食べる人は心疾患のリスクが16%も低いことが明らかになりました。
アボカドを毎日食べると、病気の予防やさまざまな効果があるといえるでしょう。
デメリット
栄養豊富なアボカドですが、当然食べ過ぎによる影響もないわけではありません。アボカドを過剰に摂取しすぎると、以下のようなデメリットがあります。
- 腹痛・下痢
- アレルギー
- カロリーオーバー
- ニキビができる
アボカドを食べ過ぎてしまうと、腹痛や下痢などの体調不良を引き起こす可能性があります。また、アボカドはアレルギー食材のひとつです。皮膚に湿疹や痒みがでた場合は、すみやかに医療機関を受診するようにしましょう。
さらにアボカドは、100gあたり186.9 kcalと果物の中でも比較的高カロリーで、脂質の多い食べ物です。そのため、食べ過ぎてしまうとカロリーのとり過ぎや、ニキビの原因にもなってしまいます。
1日に適切な量は半分〜1個まで
1日に食べても良いアボカドの適切な量は、半個~1個です。
先ほども紹介した通り、アボカドの食べ過ぎはカロリーオーバーやニキビの原因になります。また、自身の体型や毎日の摂取カロリーに合わせて、アボカドを食べるのがおすすめです。
食べごろと美味しい食べ方
アボカドを毎日美味しく食べるためには、調理にも気を使いたいところです。ここでは、美味しいアボカドの見分け方と簡単レシピを紹介します。
見分け方と食べごろ
美味しいアボカドの見分けるには、色や見た目など外から判断するしかありません。
- 鮮やかなグリーン:3日~7日程度熟成が必要
- 濃いグリーン:2日〜3日程度熟成が必要
- 黒っぽい:完熟で食べごろ
このように色合で、食べごろを見極めましょう。また、新鮮なアボカドの見分け方は“ヘタの有無を確認すること”です。ヘタが取れているアボカドは、劣化するスピードが早いと言われていますので、なるべくヘタがあるものを選びましょう。
アボカドとトマトのサラダ
定番のアボカドサラダは、トマトを入れることで彩りが華やかになります。
材料 | 分量 |
---|---|
アボカド | 1個 |
トマト | 1個 |
レモン汁 | 小さじ1 |
ドレッシング | ニンニクのみじん切り・・・少々 酢・・・大さじ1 サラダ油・・・小さじ2 醤油・・・小さじ2分の1 塩・・・・小さじ4分の1 こしょう・・・少々 |
作り方
- アボカドとトマトを食べやすい大きさ(2㎝角くらい)に切る
- ドレッシングの材料を混ぜ合わせる
- 切ったトマトをアボカドを盛り付けドレッシングをかける
アボカドディップソース
アボカドをペースト状にすることで、万能調味料に変身! パンやクラッカー、野菜スティックなどにディップして楽しめます。
材料 | 分量 |
---|---|
アボカド | 1個 |
マヨネーズ | 大さじ3 |
レモン汁 | 小さじ1 |
塩 | 小さじ4分の1 |
こしょう | 少々 |
作り方
- アボカドは皮を剥いて種を取り除く
- アボカドをボウルに入れてフォークやマッシャーなどでペースト上になるまでつぶす
- つぶしたアボカドにマヨネーズ・レモン汁・塩・こしょうを加えてよく混ぜる
アボカドのポン酢漬け
アボカドは、洋風だけでなく和風の味付けでも美味しく楽しめます。特に酸味のあるポン酢との相性は抜群なので、ぜひお試してほしいメニューです。
材料 | 分量 |
---|---|
アボカド | 1個 |
ポン酢 | 大さじ1 |
炒り白ごま | 小さじ1 |
砂糖 | 小さじ2分の1 |
ニンニクチューブ | 1〜2㎝ |
作り方
- アボカドは皮を剥いて種を取り除く
- アボカドを1〜1.5㎝角に切る
- ボウルにポン酢・砂糖・にんにくチューブを入れてよく混ぜ合わせる
- アボカドをボウルに入れて調味料とあえる
- 仕上げに炒り白ごまをかけて完成
アボカドとキノコのバター醤油炒め
アボカドが苦手な方でも、炒めることでホクホクの食感になり食べやすくなります。バターとキノコの風味が、さらに食欲をそそります。
材料 | 分量 |
---|---|
アボカド | 1個 |
キノコ | 1パック |
醤油 | 大さじ1 |
バター | 10g |
塩 | 少々 |
こしょう | 少々 |
作り方
- アボカドは皮を剥いて種を取り除く
- アボカドを1〜1.5㎝角に切る
- キノコは食べやすいようにバラしておく
- フライパンにバターを入れてきのこを炒める
- キノコに塩・こしょうをする
- キノコに火が通ったらアボカドを入れてさっと炒める
※アボカドは熱に弱いのでバターと馴染ませる程度でOK - 最後に醤油を入れて味を整えて完成
まとめ
栄養豊富で、美容と健康にさまざまな効果が期待できるアボカド。毎日適切な量(半分〜1個)摂取することで、生活習慣病の予防や健康・美容維持に役立ちます。ただ、食べ過ぎてしまうと逆効果になってしまう恐れがあるので、注意しましょう。
アボカドを美味しく調理して、毎日の食事にとり入れてみてくださいね。