ホタテに含まれる栄養素がすごい! 知って納得の健康効果

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北海道の特産品のひとつ、ホタテ。あっさりとした味わいとヘルシーさで、子供から大人まで誰もが美味しく食べられる海の幸です。お刺身はもちろん、煮ても、焼いてもその美味しさは変わりません。

その美味しさの秘密は、貝柱に多く含まれるグリコーゲンです。グリコーゲンは糖タンパクの一種で、疲労回復に効果的ですが、食べると甘みを感じます。また、イノシン酸やグルタミン酸などの旨み成分を含んでいるため、料理に加えると他の旨みとの相乗効果でより美味しく感じられます。このように、ホタテはその美味しさが注目されがちですが、実は栄養豊富なことはあまり知られていません。

この記事では、ホタテの栄養面にスポットを当ててご紹介します。

    この記事でわかること

  • ホタテは脂質が少なく、高タンパク
  • 低糖質なので糖質制限中の人におすすめ
  • ベビーホタテでも栄養成分は変わらない
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

冷たい海で生きるホタテは栄養たっぷり!

タンパク質

ホタテは100gあたり13.5gのタンパク質を含んでいます。

タンパク質は、筋肉や臓器、体内のホルモン・酵素・抗体を作るのに欠かせない栄養素です。タンパク質が不足すると筋力も低下してしまいます。積極的に摂取していきましょう。

ホタテは低カロリーなので、とくにダイエット中は積極的に取り入れたい食べ物です。ただし、ホタテはトリプトファンなどのアミノ酸が不足しているため、ホタテのタンパク質を無駄なく摂りたいなら、肉類・魚介類・大豆製品といったタンパク質食品と一緒に食べるのが望ましいと言われています。

タウリン

ホタテにはタウリンも豊富に含まれています。タウリンと聞いて思い浮かべるのは牡蠣かもしれませんが、100g中に含まれるタウリン量は牡蠣が1100mg、ホタテは1000mgなので、その差はわずか。

タウリンはタンパク質が分解される途中でできる、アミノ酸に似た物質のことです。タウリンは胆汁酸と結びつく働きをもっていますが、胆汁酸の原料はコレステロールなので、タウリンが胆汁酸と結びついて排出が促されると、血中のコレステロールが消費されます。コレステロールは血液をドロドロにして血管を詰まらせる原因のひとつであるため、これを消費することで血液がサラサラになる効果が期待できます

また、肝機能を高める効果もあるので、お酒の量が増えそうな時にはホタテを一緒に食べると二日酔いになりにくいかもしれません。タウリンは水に溶けやすい性質があるので、鍋物やスープなど汁ごと食べる料理がおすすめです。

タウリン

カリウム

カリウムが豊富なのもホタテの嬉しいところです。カリウムは血中のナトリウム(塩分)を体外に排出する作用があるので、高血圧の予防に効果的です。余分な水分を排出する働きもあるので、むくみの改善にもつながります。

カリウムはホタテの中でも貝柱に多く含まれています。また、ホタテはカリウムの他にマグネシウムも含んでいます。これはどちらも血管をやわらかくする栄養素。カリウムとマグネシウムを適切に摂取することで、血圧を下げ、心臓病のリスクを下げるとも言われています。

亜鉛

100g中、2.7mg含まれる亜鉛は、細胞を作ることや代謝を助ける酵素の成分のひとつです。亜細胞を作ることをサポートするので、肌や髪などを健康的に保ってくれます。

また、血糖値を下げる働きや免疫反応にも関係するため、不足すると全身にさまざまな症状が現れてしまいます。とくに注目されているのは、舌にある味蕾(みらい)という、味を感じる細胞を作るのに関与していること。亜鉛は味覚を正常に保つ働きがあるため、亜鉛が不足すると味覚障害になってしまうこともあります。食生活が乱れると亜鉛が不足がちになるのでご注意を!

ビタミンB1

ホタテにはビタミンB1も含まれています。

ビタミンB1は、糖質が代謝されてエネルギーになるのを助ける働きがあります。ビタミンB1があることで体内で効率的にエネルギーが作られていくのです。不足してしまうと糖質がうまくエネルギーにならないため、食欲がなくなり、疲れやすく、だるいなど夏バテのような症状が出てきます。さらに不足すると脚気になってしまうことも。

また、ビタミンB1には脳内の神経伝達物質を正常に保つ働きもあるので、しっかり摂取することで集中力アップにも効果的です。

ビタミンB12

ビタミンB12は、タンパク質や核酸の合成、アミノ酸や脂肪酸の代謝などに関係しているほか、血液の成分である赤血球に含まれるヘモグロビンを作るのに関係しています。

そのため、不足するとたとえ鉄分が足りていても貧血になってしまうこともあります。また、ビタミンB12が不足すると神経痛や神経麻痺など、神経にも障害が起こるため、神経の機能を保つ作用があるといわれています。

ビタミンB12

葉酸

ホタテには貧血予防に効果的な葉酸も含まれています。

葉酸はビタミンB群のひとつで、赤血球の生産を助ける働きがあり、このことから別名「造血ビタミン」とも呼ばれています。また、細胞が作られる際に欠かせないDNAを合成する働きもあり、細胞分裂が盛んな胎児ではとくに必要な成分です。そのため、妊娠を考えている女性や妊娠中は意識して摂りたい栄養素です

ホタテとお肉の栄養価を比較!

生でも加熱しても美味しいホタテですが、その栄養価をお肉と比べてみました。

ホタテの栄養成分表

こちらの表を見ると、まず目を引くのが、カロリーの低さです。

お肉に比べて圧倒的に脂質が少ないため、カロリーが低く、豊富なタンパク質や亜鉛は加熱や乾燥など、加工をしてもあまり減りません。干し貝柱などは乾燥して重さが減った分、相対的な栄養価が高くなっていますね。

糖質(=炭水化物)も低いため、低糖質ダイエットの強い味方です。ダイエット中は貧血になりがちですが、ホタテならビタミンB12と葉酸、鉄分も含まれているため、ダイエット中には積極的にとりたいですね。

乾燥ほたて貝柱

また、市販のホタテは生・加熱の他に乾燥したものも売っていますが、上の表では乾燥しても栄養価が損なわれていないことがわかります。乾燥して水分が減った分、相対的に数値が高くなっているものもあります。

干し貝柱はおつまみとしてそのまま食べたり、水で戻して炊き込みご飯などにしても美味しいですね。ひと晩かけてゆっくり戻すのが、一番旨みを損なわないのでおすすめです。

ベビーホタテ

鮮魚売り場などでは、ベビーホタテが売っていることも。その名前の通り「ホタテの稚貝」で、生後1年ほどで収穫したものをベビーホタテと言います。

ベビーホタテは養殖する際に間引いたもので、大きさはかなり小さいですが、種類は同じなので栄養や成分は変わりません。ベビーホタテは貝柱以外の「ヒモ」の部分も一緒に食べるので、食感や風味の違いを楽しめます。ボイルしてサラダにトッピングしたり、鍋料理や汁物に入れると美味しいですよ。


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まとめ

ホタテの栄養面にスポットを当ててみましたが、いかがでしたでしょうか。冷凍技術や流通、養殖技術の発達で、ホタテは通年食べられるのも嬉しいポイントです。

高タンパクで低カロリー、牡蠣に次ぐほどのタウリン、カリウム、亜鉛など健康な体を作る栄養素が豊富なホタテ。調理法も、お刺身はもちろん、焼いたり揚げたり煮たり……和食や洋食、中華などどんな調理法でも美味しくいただけます。ホタテ料理を食べる際には、栄養のことも思い出してみてください。より美味しく味わえるかもしれません。

writerprof_minagawa
皆川 今日子
ライター
札幌在住。旅行誌を中心に、観光・グルメ系メディアにて執筆中。趣味は料理とゲーム。長年、掃除を苦手としていることで悩んでいたが、「掃除に必要な才能を生まれ持たなかった」と割り切ることで気が楽になった。