池田ワイン城の見どころをチェック!十勝ワインの歴史や魅力も解説

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池田ワイン城は、北海道中川郡池田町にあるワイン醸造所。中世ヨーロッパを彷彿とさせる、お城のような建物の中で昼夜十勝ワイン作りが行われています。本記事では、観光スポットとしても人気の高い池田ワイン城の見どころとともに、醸造されている十勝ワインの歴史をフカボリ紹介します。

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池田ワイン城とは?

池田ワイン城とは?

池田ワイン城は、北海道中川郡池田町にある自治体が運営するワイナリーです。正式名称は「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」ですが、建物が古城のような特徴であることから、いつしか『ワイン城』と呼ばれるようになりました。

そんな日本初の自治体経営ワイナリーとして1974年に誕生した池田ワイン城は、2020年6月にリニューアルオープン。リニューアル後の城内にはワインショップが設けられ、十勝ワインの試飲もスタート。数多くの賞を受賞した十勝ワインが楽しめるようになったことで、より魅力が増しました。

施設名 池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(池田ワイン城)
住所 北海道中川郡池田町字清見83-4
アクセス JR池田駅から徒歩約15分
電話番号 015-572-2467
営業時間 9:00~17:00
定休日 レストランのみ毎週火曜日(祝日の場合は、翌平日休み)
*年末年始は全館休業
公式サイト https://ikeda-wj.org/

十勝ワインの歴史

十勝ワインの歴史

池田ワイン城で作られているワインは、総称して「十勝ワイン」と呼ばれています。近年、各ワインコンクールでも高い評価を得ている十勝ワインですが、上質なワイン作りにはこれまで幾多の困難があったのだそう。

ここでは、十勝ワインの誕生と歴史について紹介します。

誕生のきっかけは地震と凶作

池田町は1952年に十勝沖地震に見舞われ、その翌年には冷害による大きな凶作に悩まされていました。

当時の町長である丸谷金保氏は、打開策として野山に実るヤマブドウに着目し1960年に「ブドウ愛好会」を結成し、ブドウ栽培を開始。1963年に自治体として初となる「酒類試験製造免許」を取得し、ワイン醸造に乗り出します。

苦難を乗り越え十勝ワイン誕生

池田町がある十勝地方は、元々ブドウ栽培に適している地域ではありませんでした。池田町の低気温や乾燥などの環境は、ブドウにとって大きなダメージを与えます。その一方で、日照時間が長いことや寒暖差が大きい環境は、ブドウの糖度・酸味のバランスに良い影響を与える要素でもあったわけです。

その環境を生かし、寒冷地でも栽培しやすいブドウを育成するために品種改良を重ね、ついに「清見(きよみ)」を誕生させます。それ以降も美味しいワインを作るために品種改良を重ね、これまでに育てた交配種は​​21,000種を超えると言います。その工程を経て、現在の十勝ワインブランドが完成しました。

数々の賞を受賞

苦難を乗り越え誕生した十勝ワインは、専門家が集うワインコンクールにて数々の賞を授賞。今や国内外から高い評価を得る、北海道・十勝産ワインのブランド化に成功しました。

これまでの受賞歴(抜粋)

  • 1964年 第4回 国際ブドウ酒コンクール 銅賞
  • 1968年 国際コンクール 金賞
  • 1984年 第4回ワイン・コニャック国際コンクール 大賞
  • 2021年 北海道加工食品コンクール 会長賞

また、十勝ワインを広く知ってもらう目的で2004年に「十勝ワインバイザー」を創設し、認証制度を開始したことでも話題となりました。合格者には認定バッジ・認定証を配布し、十勝ワインの知識を広める活動を行ってもらうことでより多くのファンを獲得することに繋がるほか、人材育成にも力を入れています。

リニューアルした池田ワイン城の見どころ

リニューアルした池田ワイン城の見どころ

池田ワイン城は2019年から8カ月におよぶ大規模なリニューアルを行い、2020年6月に新たに生まれ変わりました。ここでは、気になる池田ワイン城の見どころを詳しくご紹介します。

ワイン作りを見学できるワイナリーツアー

土曜・日曜・祝日限定で、ワイナリースタッフによる説明が受けられる「ワイナリーツアー」を開催。このツアーでは普段は立ち入ることができないワイン製造所や地下熟成室の見学ができるほか、生ワインやここでしか飲めないブランデーの原酒などが試飲できます。

参加にはツアー2日前の事前予約が必要になるので、興味がある方は下記を参考に申し込みをお忘れなく!

開催日 毎週土曜・日曜・祝日
見学時間 ①11:00~12:15
②14:00~15:15
定員 各回10名
参加費 1名2,000円(税込)
最終受付 開催日の2日前
詳細 https://ikeda-wj.org/castle_guidetour.php

巨大ブランデー蒸留器

ワイン城1階のブランデー蒸留室では、ワインから造られるブランデーを製造しています。

巨大なブランデー蒸留器と熟成樽は、ガラス越しに見学が可能。十勝ブランデーは、本場フランスのコニャック地方の手法で製造されているのだそう。1984年にはブルガリア・スランチェフ・ブリャグの国際コンクールで「十勝ブランデーX・O」が大金賞を受賞。ワインだけでなく、高い評価を受けているブランデーにも注目してみてください。

試飲コーナーとショッピングエリア

ブランデー蒸留室のすぐ隣にある試飲コーナーでは、有料でワインの試飲ができます。

経験豊富なワインアドバイザーが好みに合わせて、オリジナルグラスにワインを注いでくれるサービス付き。期間限定ワインが試飲できる可能性もあるので、おすすめです。試飲したワインが気に入った場合は、隣接するショッピングエリアで購入可能。

ショッピングエリアには、長さが10メートルもある棚にワインがびっしりと陳列されており、まさに圧巻のひと言。数量限定の商品や、ここでしか買えないワインがずらりと並んでいます。ほかにもブランデーや十勝の食材を使ったケーキ・お菓子などワインに合うおつまみも人気。自分へのご褒美、大切な人へのお土産をぜひじっくりと選んでみてください。

ワイン選びに迷ったら、スタッフに聞いてみるのもおすすめです。

DCT garden IKEDA

池田ワイン城の敷地内には、ドリカムとコラボした​​「DCT garden IKEDA」があります。

DREAMS COME TRUEのボーカル・吉田美和さんが池田町出身という縁で、彼女の熱い想いにより実現したファンにもうれしいスポットです。実際にコンサートで着用した衣装をはじめ、ツアーグッズなど貴重なアイテムが多数展示されています。

また、2009年には「DREAMS COME TRUE VINEYARD」(通称:ドリカムブドウ園)がオープンし、ブドウの収穫イベントの会場にもなっています。

池田町を一望できるレストラン

池田ワイン城4階には、池田町をはじめとする北海道の食材をふんだんに使用した料理を提供するレストランがあります。レストランからの景観も素晴らしく、池田町を一望しながら味わうワインと食事がさらに格別なものに。

おすすめは、池田牛のサーロインステーキ。ほどよい霜降りで余計な脂がなく、甘みのある味は他の和牛にはないジューシーさです。お肉のほかにも、パスタやテリーヌなど本格的なメニューが多数揃っています。

レストランのみ、毎週火曜日が定休なので要注意です。

テイクアウトOKのフードカウンター

レストランフロアに隣接するフードカウンターでは、気軽にワイン・おつまみ・スイーツを楽しめます。糖度の高い「インカのめざめ」を使用したフライドポテトが人気なほか、十勝産の生乳を使った濃厚なソフトクリーム、ビーフカレーや十勝牛のハンバーグステーキ弁当などの食事メニューも充実しています。

気軽にテイクアウトして、敷地内でピクニック感覚で楽しむのもおすすめです。

まとめ

池田ワイン城では、苦境を乗り越えて誕生した十勝ワインの歴史に触れることができます。また、美味しいワインや池田町ならではのグルメを同時に堪能できるのも魅力。今回紹介した見どころを参考に、リニューアルした池田ワイン城に足を運んでみてはいかがでしょう。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!