意外と知らない!?たらこと明太子の違いは辛さだけ?そもそもなんの卵なの?

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独特な触感と味わいが人気のたらこと明太子。よく似ていますが、その違いをご存知ですか?中には、「どっちがどっちか分からない」という人もいるのではないでしょうか。

この記事では、たらこと明太子の違いについて解説。原材料やそれぞれのルーツ、違いについて分かりやすく解説しています。たらこと明太子、どっちがどっちか分からないという人は是非参考にしてみて下さいね。

この記事のまとめ

  • たらこと明太子はどちらもスケトウダラの卵巣からできている
  • 辛味調味料で味付けされているのは明太子
  • 塩漬けになっているだけのものがたらこ
  • たらこや明太子の旬の時期は12月頃
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

たらこと明太子はどちらも同じ魚の卵

スケソウダラ

色を除けば、見た目が良く似てるたらこと明太子。それもその筈、たらこと明太子は同じスケトウダラの卵巣から作られている加工食品です。

スケトウダラは国内の海水温が低い海域や、海外でも多く水揚げされています。そのため、たらこと明太子は1年中安定して流通しています。

同じスケトウダラの卵巣からできているたらこと明太子。それぞれの違いを知るためにも、まずはたらこと明太子のルーツや名前の由来などについて見ていきましょう。

明太子(辛子明太子)とは

明太子とは

ピリリとした辛みが癖になる明太子は、料理やご飯のお供、お酒のあてにもぴったりの人気食品です。

そんな明太子が生まれたのは、実は日本国外であると言われています。「日本で生まれたものじゃなかったの?」と驚く人もいるでしょう。明太子のルーツを知ると、名前の由来がよく分かってきますよ。

明太子(辛子明太子)は朝鮮半島発祥の食べ物

明太子が作られたのは17世紀前後の朝鮮半島であったと言われています。昔から朝鮮半島では、キムチのような辛みの強い漬物が伝統的に食べられていました。明太子もそんな文化の中でうまれた加工食品のひとつです。

その後、日本人が朝鮮半島で食べた明太子に感銘を受けて、日本で記憶を頼りに明太子を製造し始めました。これが国内で明太子の製造・販売が始まったきっかけと言われています。国内で作った明太子は日本人が好む味付けに改良され、昭和初期に広く普及されるようになりました。

明太子は塩辛の一種

明太子もキムチのように辛みのある調味液に浸けて味付けされているものですが、漬物ではありません。明太子は塩辛に分類される加工食品です。

塩辛とは、生の魚介類を塩漬けし、発酵させて保存性を高めた加工食品のこと。明太子もこの方法で作られているため、生でも長期間保存できます。

明太子の名前の由来

明太子という名前を聞いて「どうしてこんな名前なんだろう?」と思ったことのある人は少なくないでしょう。明太子という名前の由来は、韓国にルーツがあります。

韓国では、スケトウダラのことを「明太魚(ミョンテ)」といいます。

そこから日本では、「明太(スケトウダラ)の子ども(卵)」という意味で「明太子」と呼ばれることになったようです。

博多の名物となっている理由

明太子はなぜ博多の名物なのか

スケトウダラは冷たい海域に生息する魚。しかし、明太子と言えば福岡の博多を連想する人が多いでしょう。スケトウダラが水揚げされる訳でも無いのに、明太子が博多の名物となったのには理由がありました。

明太子で有名なお店と言えば博多に本店を構える「ふくや」。博多で明太子の製造を始めたのは、ふくや創業者の川原俊夫氏と言われています。戦前に韓国で暮らしていた川原氏が博多で明太子の製造・販売を始めたことから、今なお博多の名物として有名です。

博多は日本の明太子発祥の地。だからこそ、「博多=明太子」という程、歴史の古い明太子店なども多くあり、博多の名物となっています。

たらことは

たらことは

塩気の効いた味が子どもから大人まで大人気のたらこ。たらこスパやたらこマヨなど、さまざまな料理や調味料との相性も抜群。明太子のように刺激的な辛みはないものの、ついつい箸が伸びてしまうという人も多いでしょう。

続いては、たらこの起源や名前の由来、生産地などを紹介します。

たらこはタラの卵巣を塩漬けしたもの

たらこはタラの卵巣を塩漬けしたもの

たらこは、スケトウダラをはじめとするタラの卵巣を塩漬けにしたもの。日本の沿岸部では、水揚げされた魚卵を保存するため、古くから塩漬けによる加工が行われて来ました。

しかし、たらこに関してはいつ頃から製造されていたのか不明。古い文献によると、江戸時代頃にはすでにたらこが製造・流通していたとされています。

たらこの語源は「たらのこ」

たらこは、スケトウダラをはじめとしたタラの魚卵を使って作る加工食品。そのため、「たらの子」としてたらこと名付けられたと言われています。

地域によっては違う呼び名があり、「紅葉子(もみじこ)」と呼ぶ地域もあります。

紅葉子という名前のルーツは北海道にあり、北海道の一部の地域で高品質なたらこを呼び分けるために使われてた言葉だそうです。現在では、石川県の方言とされ北陸方面では今でも、たらこのことを紅葉子と呼んでいます。

北海道はたらこの生産量日本一

低温の水域に生息するスケトウダラは、北海道や三陸地方で水揚げされることが多いです。特に北海道はたらこの生産量が日本一。とはいえ、年々スケトウダラの水揚げ量は減少しているため、今や国産たらこは高級品となっています。

そんな国産たらこの中でも、特に高品質な国産ブランドとして人気なのは北海道白老町・虎杖浜産のたらこです。 しっかりと熟しきったスケトウダラの卵巣で作ったたらこは、見た目、味共に最高品質。希少価値があり中々手に入らないため、見かけた際は是非購入して味わってみるのがおすすめです。

たらこと明太子の違い

たらこと明太子の違い

たらこと明太子、それぞれについて紹介してきました。同じ原料からできているものの、全く違うふたつの魚卵。先に紹介した情報も含めて、たらこと明太子の違いを解説していきます。

原材料の種類が違う

たらこと明太子の原材料は同じスケトウダラの卵巣。しかし、たらこと明太子には原材料に微妙な違いがあります。

明太子はスケトウダラの卵巣を使った時にのみ使用できる名称なのに対し、たらこはスケトウダラ以外の魚(マダラなど)でも作ることができます。

原料となる魚の種類に違いがあることも、たらこと明太子を区別するポイントです。

加工方法が違う

たらこと明太子は製造方法にも違いがあります。

たらこはスケトウダラの卵巣を塩蔵したものです。しかし、明太子はスケトウダラの卵巣を塩蔵し、さらに唐辛子などの辛味調味料で味付けしたもの。

加工方法に味付けがあるかどうかも、たらこと明太子の大きな違いと言えます。

たらこと明太子の旬

たらこと明太子も保存性に優れた食品なので、1年中流通しています。スーパーなどでも年中購入できますよね。

しかし、スケトウダラの卵巣が一番美味しく育っている旬の時期に作られた、たらこや明太子は特別に美味しいと言われています。

スケトウダラは12~4月頃に産卵を迎えます。そのため、最もスケトウダラの卵巣が成熟しているのは12月頃。旬の時期は、卵巣の中に魚卵がびっしりと詰まり通年のものと一味ちがうたらこや明太子を味わうことができます。

美味しいたらこ・明太子を選ぶポイント

美味しいたらこ・明太子を選ぶポイント

店頭などでたらこや明太子を購入する場合は、商品をよく観察してより新鮮なものを選ぶのがポイントです。

美味しいたらこ・明太子の特徴

  • 皮が薄くて透き通っているもの
  • 卵巣全体の皮がピンと張っている
  • たらこの場合、黒ずみがなく綺麗なピンク色をしている

切り身で販売されているものの場合、魚卵の粒がしっかりしているかどうかもチェックしてみて下さい。

まとめ

たらこと明太子について、それぞれの違いや旬の時期、美味しいものの選び方について紹介してきました。

どちらも保存食であり、原材料もほぼ同じですが「辛味のある味付けがされているものが明太子、塩漬け加工だけされているのはたらこ」と覚えると良いでしょう。

たらこと明太子。どちらもそれぞれの魅力があるので、ぜひ二つの違いを知った上で、一番美味しい旬の時期のたらこと明太子を味わってみて下さい。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!