北海道特産の「ハスカップ」ってどんな味?不老長寿と言われる理由やおいしい食べ方をご紹介

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知る人ぞ知る北海道名物「ハスカップ」。北海道以外の場所に住んでいる人にとってはなじみの薄い名前ではないでしょうか?

ハスカップって何?という方は、今からでもその正体を知っておくべきでしょう。近年ハスカップはジワジワと人気を博しているのですから。

この記事ではハスカップについて味や産地、旬の時期や流通について紹介。美味しい食べ方なども解説しています。ハスカップについて知りたい人や、ハスカップの味や食べ方に興味のある人はぜひ参考にしてみて下さいね。

この記事のまとめ

  • ハスカップは北海道の特産フルーツ
  • 栄養価が高く「不老長寿の実」とも呼ばれる
  • ハスカップは生ではほとんど流通しない
  • ハスカップはジュースやスイーツ、料理など様々ななものに使われている
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

ハスカップとは

ハスカップはスイカズラ科スイカズラ属の植物で、和名はクロミノウグイスカズラと言います。北海道以外の場所では殆ど自生や栽培もされていないため、どのような植物なのか検討も付かないという人も多いでしょう。

まずは、ハスカップという植物について紹介していきます。

ハスカップの花

ハスカップの花

ハスカップはオリーブに似た形の葉を持った、落葉性の低木。5月頃からクリーム色の花を咲かせます。

ハスカップの花は非常に珍しい咲き方をする事でも有名です。花それぞれは1つずつ咲くものの、2つの花が1組として付きます。どういった理由で、このような花の付き方をするのかは分かっていませんが、2つの鈴が並んでいるような小花はとても可愛らしく人気です。

ハスカップの実

ハスカップの実

ハスカップの実は、ブルーベリーのような青紫をしています。しかし、ブルーベリーと違って楕円形の形をしており、やや細長いラグビーボールのような形をした実を付けます。

皮がとても薄く、簡単に実が潰れてしまうため、丁寧に手作業で収穫した後は冷凍状態で保存するのが一般的です。さらに実は傷みやすいため、北海道に住んでいても生のハスカップはなかなかお目にかかれないそうです。

ハスカップの名前の由来

ハスカップという名前は北海道の先住民族アイヌの言葉が語源になっていると言われています。アイヌ語で「ハシカプ」と呼んだのが、ハスカップの名前の由来。ハシカプは「枝の上にたくさんなるもの」という意味です。

ハスカップに含まれる栄養

ハスカップに含まれる栄養

アロニアと並び、元々、北海道のローカルフルーツであったハスカップ。実は、近年ある理由から注目を集めているスーパーフードでもあります。

ハスカップが注目を集める理由は、その栄養素にあります。

ハスカップはカルシウム、鉄、ビタミンC、ビタミンEの他、アントシアニンやポリフェノールなども豊富に含んでいるそうです。
ブルーベリーと比較すると、5~10倍の栄養分が含まれています。

これらの豊富な栄養素から「不老長寿の果実」なんて呼ばれることも

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ハスカップをできるだけ手を加えずに、そのままの形でフリーズドライにした商品です。果実が本来持っているビタミンCやカルシウムなどの栄養成分を損なうことなく、ダイレクトに楽しむことができるので健康や美容目的にもおすすめです。

ハスカップの産地と旬

ハスカップの産地と旬

スーパーフードとして注目されているハスカップですが、北海道ならどこでも栽培されているという訳ではありません。

続いては、ハスカップの産地と旬の時期について紹介していきます。

ハスカップの産地

ハスカップの産地

ハスカップは元々、シベリア東部に自生していた植物です。渡り鳥がハスカップの種を運んできて北海道で自生し始めたと考えられ、道内でも限られた環境の中でしか栽培できないと言われています。

主な産地は勇払平野(ゆうふつへいや)周辺。ハスカップは寒冷地を好む高山植物なので、標高1,700~2,500m相当の亜高山地帯などで自生・栽培されています。

北海道内でも以下の市町村では、特にハスカップの生産が盛んに行われています。

千歳(ちとせ)市

新千歳空港があることで、道外の人にも知名度の高い千歳市。ハスカップ農家やハスカップを取り扱うお店も多くあります。

上富良野(かみふらの)町

ラベンダーの町として有名な上富良野町ですが、ハスカップの生産地としても知られています。上富良野町ではビールの原料となるホップの栽培にも力を入れていることから、ハスカップを使ったビールを作っている酒造メーカーなんかもあるそうです。

厚真(あつま)町

ハスカップ作付面積日本一として名高い厚真町は、品種改良したハスカップの栽培などにも精力的に取り組んでいます。特に難しい生のハスカップを出荷することに力を入れていて、糖度に出荷基準を定めた厚真町のハスカップは甘みが強く食べやすいと人気です。

美唄(びばい)市

のどかな田園地帯が広がる美唄市では、ハスカップ狩り体験なども行っています。観光協会での案内もされており、貴重な生のハスカップを自分で収穫して味わえるホットスポットとしても話題です。

美瑛(びえい)町

美瑛町にもハスカップ農場があり、初夏を迎える頃には鈴なりの可愛らしいハスカップの花が見られます。雄大な自然が広がる美瑛町では、サイクリングでの観光も人気。ハスカップ農場で可愛らしい花を眺めながらのサイクリングもおすすめです。

ハスカップの旬

ハスカップの旬は6月中旬頃から8月中旬頃まで。5月中旬から花が咲き、実が付き始めるのが6月頃です。生ハスカップを食べたいという人は8月上旬頃に足を運ぶと熟して甘みのあるハスカップに出会えるかもしれませんよ。

ハスカップの流通

ハスカップの流通

北海道民の間では、「北の真珠」などの呼び方でも愛されてきたハスカップですが、道外では中々お目にかかる機会もありません。

全国的に流通しない理由は、ハスカップのさまざまな性質にありました。

続いて、ハスカップの流通について紹介します。

主に加工品が流通

ハスカップは収穫して直ぐに冷凍されます。冷凍したハスカップを、さまざまな食品に用いて製造・流通します。そのため、ハスカップは加工品の方が圧倒的に多く流通していると言えるでしょう。生のハスカップは北海道内でも、ほとんど流通していません。

生では流通していない理由

生のハスカップが流通していない理由として以下の2つが考えられます。

  • 傷みやすいから
  • 皮が薄く少しの衝撃で実が潰れやすいから

これらの理由により、生のハスカップは北海道内でも貴重品とされています。

ハスカップを選ぶ時のポイント

ハスカップを選ぶ時のポイント

生では滅多に流通しないハスカップ。北海道内のお店で見つけると、思わず手に取ってしまいそうになりますが少し落ち着いて下さい。

ハスカップはとても傷みやすいので、陳列されている中からより新鮮なものを選ぶのがポイントです。

新鮮なハスカップには、実の表面に白い粉がついています。これはブルームと言い、実を保護するために生じるものです。新鮮なハスカップほどしっかりとブルームがついています。

また、濃い青紫色になっているものも成熟している証です。ハスカップを選ぶ時には、濃い青紫色で、白い粉(ブルーム)がついているものを選んでみて下さいね。

ハスカップの味

ハスカップの味

見た目はブルーベリーにそっくりなハスカップ。続いては、ハスカップの味について紹介していきます。

ハスカップの味は爽やかな酸味が特徴

ハスカップ味はしばしば「鮮烈な酸味」とも評されます。酸味と甘みの割合でいうと、酸味の方が多く若干の苦味を感じるという人も多いです。酸味と甘み、そこから舌にほんの少し残る苦味こそが、ハスカップ特有の味で魅力とも言われています。

品種改良により甘みの強いものも増えている

独特の味をしているハスカップですが、近年は多くの人に愛されるよう甘みの強いハスカップも栽培されています。品種改良で甘みを増したハスカップは、ブルーベリーと似た味わいです。

ハスカップは土によって甘さが変わる

ハスカップは品種改良によって甘みの増したものもありますが、基本は栽培している土地によって甘みや酸味のバランスが変わってくると言われています。

元々、痩せた土地でも自生できるハスカップですが、その実はとても酸味が強くなるんだとか。痩せた土地程酸味の強い実がなり、肥沃な土地程甘みの強い実がなるそうです。

ハスカップの食べ方

ハスカップの食べ方

ハスカップの爽やかな酸味は他の素材と調和しやすく、様々な製品に加工されて流通しています。

ジュース・スムージー

ハスカップはジュースやスムージーとして人気を集めています。サイダーやリンゴジュースで割ったものや、ハスカップを絞った100%ジュースやスムージーなども。高い栄養価のハスカップを手軽に取り入れることができ、健康志向の人からも注目されています。

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(苺・ハスカップ・ブルーベリー)
5,460(税込)

ジャムだけどジャムじゃない!一般的なジャムとはまた違う、実をしっかりと感じられる新しいジャムです。あえて実をそのまま残すことで、シロップ全体に果実本来の美味しさが浸透し、口に運んだときに華やかな香りが広がります。シロップは炭酸や牛乳と割ってフルーツドリンクとして楽しむのもおすすめ!

スイーツ

ハスカップの爽やかな酸味は小麦の風味や乳製品などと相性が良く、さまざまなスイーツにも使われています。特に、北海道の銘菓に使われることが多く、道内でしか生産されていないハスカップスイーツは旅行などのお土産としても人気です。

塩漬け

北海道では酸味の強いハスカップを塩漬けにして食べることもあるそうです。その味は、梅干しを彷彿とさせるようで、中にはおにぎりの具材にする人も。作り方も簡単で、酒のつまみに丁度良いと好まれているそうです。

ワイン

酸味が強くフルーティな香りが特徴のハスカップは、ワインの原料としても選ばれています。大変風味が良く、すっきりとした飲み口が人気です。

ハスカップを使った有名なお菓子や飲み物

北海道は農業や酪農が盛んなこともあり、有名なスイーツ店が多くあります。星の数ほどある北海道産スイーツの中でも、ハスカップを使っている人気のお菓子を紹介していきましょう。

ハスカップジュエリー

ハスカップジュエリー

ハスカップジュエリーは、北海道で多数の店舗を展開している人気洋菓子店のmorimotoで販売されているハスカップを使ったお菓子です。ハスカップジャムをバタークリームとクッキーでサンドしたお菓子で、甘さと酸味のバランスが絶妙。老若男女に愛される北海道で有名なスイーツです。

よいとまけ

よいとまけ

ハスカップを使ったお菓子として北海道民に広く知れ渡っているのが、三星のよいとまけです。苫小牧を代表する銘菓としても親しまれ、ハスカップジャムを贅沢に使ったロールケーキは百貨店からイベント出店を打診されるほどの人気です。

よいとまけ
北海道土産専門店ちどりや
【三星】よいとまけ
780(税込)

しっとりと柔らかなロールカステラに苫小牧市の特産品である“ハスカップ”のジャムを合わせた、誕生から70年を超える北海道の銘菓です。ハスカップの果肉感を程良く残しながらじっくり煮詰めて、とろ~り甘いジャムに加工。ロールカステラのアクセントになるよう、絶妙な甘酸っぱさに仕上げています。

北海道限定「いろはすハスカップ味」

い・ろ・は・すハスカップ

さまざまなフレーバーウォーターを製造している日本コカ・コーラ社の「いろはす」。北海道では、道内限定で「いろはす ハスカップ味」が製造・販売されています。地域限定のため、お土産にもぴったり。手軽にハスカップの味を体験できます。

【7/7】ハスカップの日とは

最後にハスカップにまつわる豆知識を紹介しましょう。

7月7日、世間では七夕の日として有名ですが、ハスカップの生産地では「ハスカップの日」としても注目されます。

ハスカップの日は、北海道美唄市農協同組合、とまこまい広域農業同組合、ハスカップ協会®によって制定されたハスカップの記念日です。

7月7日周辺に北海道へ足を運ぶ際は、ハスカップの生産が盛んな地域に足を運んでみてください。ハスカップの日にちなんで、さまざまなイベントが行われていることもありますよ。

まとめ

北海道の貴重なフルーツ、ハスカップについて紹介してきました。名前や見た目からは味の想像もつきにくいですが、一度食べたらその爽やかな酸味の虜になること間違い無し。栄養豊富で、スイーツからお漬物までアレンジ方法も多いハスカップ。

生のハスカップを入手するのは難しいので、ぜひ冷凍ハスカップや加工品を取り寄せ「不老長寿の果実」「北の真珠」と名高いハスカップを味わってみて下さいね。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!