四元豚とは?読み方や三元豚との違い、豚の品種について解説
「四元豚(よんげんとん)」という豚肉をご存知でしょうか。日本では3種類の品種を掛け合わせた豚肉「三元豚(さんげんとん)」はよく知られていますが、4種類の品種を掛け合わせた四元豚について知っている方は少ないかと思います。
こちらの記事では、四元豚の特徴や三元豚との違い、肉質や味わいについて解説します。
この記事でわかること
- 四元豚は甘みのある脂やサシが多くのった肉質
- 複数の品種を交配させるのはいい品質の豚肉を供給するため
- 三元豚と四元豚のどちらがおいしいかは好みによる
- オンラインショッピングなら手軽に四元豚を購入できる
四元豚(よんげんとん)とは?4種類の品種を掛け合わせた豚
四元豚(よんげんとん)とは、4つの純粋品種を掛け合わせた豚のことです。チェスターホワイト、ランドレース、ヨークシャーを掛け合わせた豚に、デュロックを交配させて生まれた豚です。四元豚は、サシや甘みのある脂が多くのった肉質が特徴で、くせがなくジューシーな味わいを楽しめます。一般的な三元豚よりも品質がよくて、おいしくなりやすいです。飼料には植物由来の原料を多く使用していることから、悪玉コレステロールを抑制するとされる「オレイン酸」が豊富に含まれています。また、アメリカで生産される食用豚は四元豚がほとんどで、アメリカから輸入される豚肉は四元豚が多いと言われています。
日本で飼われている豚の純粋品種
日本で飼われている豚の純粋品種は次のとおりです。
純粋品種 | 特徴 |
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ランドレース |
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大ヨークシャー |
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中ヨークシャー |
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バークシャー |
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デュロック |
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ハンプシャー |
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チェスターホワイト |
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これらの品種を交配させ、風味や品質、食感を追求した豚を「交雑種」と言います。3つの品種を掛け合わせた豚が「三元豚」、4つの品種を掛け合わせた豚が「四元豚」です。
複数の品種を交配させる理由
三元豚や四元豚は、複数の品種を交配させて生まれる豚肉です。複数の品種を交配させるのは、バランスのいい良質な豚肉を安定して供給するためで、品種改良を行っているわけではありません。品種改良であれば、一度掛け合わせた品種を増やしていくだけですが、三元豚などの場合は掛け合わせた豚に子どもを産ませることはありません。
三元豚などは掛け合わせた品種の長所をいいとこどりができますが、さらにその子どもを産ませても、その子どもが長所を受け継いでくれる可能性は低いとされています。そのため、三元豚や四元豚は一代限りで作られ、この方法を「雑種強勢(ざっしゅきょうせい)」と言います。
三元豚と四元豚はどっちがおいしい?特徴の違いを解説
三元豚は、主にランドレース、大ヨークシャー、デュロックの3つの品種を掛け合わせて作られる三元交配豚です。日本では昭和40年代から急速に普及しはじめ、昭和50年には8割近い豚肉が三元豚となっていたとされ、日本で昔から食べられています。
それに対して四元豚は、三元豚の3つの品種に加えて「チェスターホワイト」とよばれる日本では珍しい品種を掛け合わせた交配豚です。四元豚はよりよい肉質とくさみのない豚肉を追求して作られた豚肉で、三元豚よりも値段が高価となっています。ただし、三元豚や四元豚などの交配豚は飼育環境や飼料などによって味わいが変わることが多く、三元豚と四元豚のどちらがおいしいのかは好みによります。
ブランド豚や銘柄豚とは?
ブランド豚や銘柄豚とは、より優れた豚として登録されたものを指します。品種や飼料、飼育環境などにこだわって作られて商標登録された豚で、全国に数百種類のブランド豚・銘柄豚がいるとされます。代表的なブランド豚・銘柄豚には以下があります。
ブランド豚・銘柄豚
- アグー豚(沖縄県)
- かごしま黒豚(鹿児島県)
- とようら旨み麦豚(北海道)
- 京丹波ぽーく(京都府)
- ゆめの大地(北海道)
- 四元豚シルキーポーク(アメリカ)
ブランド豚や銘柄豚は豚の脂身や赤身のバランス、肉質などにこだわって作られているので、それぞれ違う味わいを楽しめます。
四元豚を購入するならオンラインショッピングがおすすめ
四元豚を購入するならオンラインショッピング(ネット通販)がおすすめです。四元豚は高級スーパーなどで見かけることがありますが、一般的なスーパーではあまり市販されていません。オンラインショッピングであれば重たいものを運ぶ必要がなく、実店舗に足を運ぶ必要がないため、四元豚をより気軽に購入できます。
まとめ
四元豚とはチェスターホワイト、ランドレース、ヨークシャー、デュロックの4つの品種の豚を掛け合わせた交配豚です。三元豚よりもいい肉質とくさみのない豚肉を追求して作られており、三元豚と比べて高価なのが一般的です。日本では珍しい四元豚をぜひ一度試してみてください。