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梅干しの健康効果がすごい!栄養成分や食べる時のポイントを解説

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健康に優れた食品「梅干し」。疲労回復や血行促進の効果が期待できるほか、ダイエット効果や美肌効果など、美容にもよい食品として知られています。梅干しは保存性に優れており、栄養も豊富なため古くから食べられており、戦国時代には武士たちが戦の携帯食として用いられていたと言われています。

こちらの記事では、梅干しの健康・美容効果や主な栄養成分、食べ過ぎの注意点、食べる時のポイントを紹介します。

この記事でわかること

  • 梅干しに含まれるクエン酸は疲労回復につながる
  • 梅干しはカテキン酸や梅リグナンなどのポリフェノールが豊富
  • 梅干しを温めると栄養効率が高まる
  • 梅干しを夜に食べるとカルシウムの吸収率が高まる
  • 梅干しは1日1〜2個が目安
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梅干しは健康に良い?悪い?

食欲増進

梅干しは、日本に古くから伝わる保存食のひとつです。発祥は約2000年前の中国と言われており、平安時代の書物ではじめて登場しています。

「梅はその日の難逃れ」とは、古くから使われていることわざです。朝に梅干しを食べれば、その健康効果によって難を逃れ、1日を健やかに過ごせるという意味を持っています。

結果を先に言えば、梅干しは健康に良い効果を多く持っている食べ物と言えます。一方で、デメリットもあるため、食べ方や食べる量に気を付ける必要があるでしょう。

梅干しによる健康効果を期待するのであれば、まずは梅干しの栄養や健康効果、デメリットなどについても知り、効果的な摂り方を実践する必要があります。

梅干しに含まれる栄養

梅干し

梅干しに含まれる主な栄養成分には以下があります。

梅干しの成分

  • クエン酸
  • ポリフェノール
  • ミネラル(カリウム・カルシウムなど)
  • カテキン酸
  • ビタミンE
  • エポキシリオニレシノール
  • オレアノール酸
  • コロソリン酸
  • 梅リグナン
  • バニリン
  • 植物性乳酸菌

梅干しと言えば、塩分が高い食品というイメージが強く、これほど多くの栄養が含まれていることを知らない人も多いでしょう。特に、植物性乳酸菌は野菜を使った発酵食品などに多く含まれ、その健康効果が注目を集めています。

梅干しの他には、塩麹や納豆、キムチなどに多く含まれています。これらのラインナップを見るだけでも、健康効果が期待できそうだと感じられますよね。


梅干しに期待できる健康効果9つ

梅干しは一日1~2個

梅干しにはさまざまな健康効果が期待できます。それぞれの健康効果について、詳しく解説します。

健康効果その1.疲労回復

梅干しには疲労回復の効果が期待できます。筋疲労は、運動すると筋肉に乳酸が蓄積し、筋肉組織が酸性化することで生じるメカニズムです。梅干しに含まれている「アミノ酸」「クエン酸」「リンゴ酸」は、エネルギー代謝の効率を高めることがわかっており、筋肉に蓄積した乳酸の分解を促進する作用があると考えられています。

また、東京女子体育大学が行った調査によれば、梅干しを運動後に摂取すると疲労感が回復するほか、運動が原因の翌日の不快感・疲れが軽減されることも示唆されています。そのため、運動後などに梅干しを食べると疲労回復の効果が期待できると言えるでしょう。

参照:運動後の梅干摂取が血中乳酸値動態及び自覚的体調に及ぼす影響 IV.考察|東京女子体育大学・東京女子体育短期大学紀要

健康効果その2.血行促進

近年の研究では、加熱した梅干しには血行促進の効果も期待されています。梅干しを加熱すると、血流をよくする「ムメフラール」という成分が発生します。さらに、梅干しに含まれる「オレアノール酸」は、糖質の消化吸収をおだやかにする働きがあり、食後の血糖値上昇をゆるやかにします。そのため、梅干しは血行促進による高血圧の予防、冷え性改善などの健康効果が期待されています。

健康効果その3.食欲増進

梅干しには、食欲増進の効果も期待されています。梅干しには酸味があるため、食べると唾液の分泌量が増加し、食欲増進につながります。特に、夏バテや病中・病後など体が衰弱している際の食欲減退の予防に有効です。さらに、梅干しの酸味のもととなる「クエン酸」や「リンゴ酸」などは、糖の代謝を促進し、栄養素をエネルギーへ変換するはたらきを助ける成分です。そのため、食後の消化不良の予防にもつながります。

健康効果その4.整腸作用

整腸作用も梅干しに期待できる健康効果のひとつです。基本的に、腸内環境を良好に保つためには善玉菌の存在が必要です。腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やすことで便通が改善されます。

梅干しは、善玉菌のエサとなる「植物性乳酸菌」を多く含んでいるうえ、悪玉菌の増殖を抑制する「アミノ酸」も豊富です。さらに、梅干しに含まれる「クエン酸」は食中毒菌の増殖を抑制する作用があり、「エポキシリオニレシノール」も悪玉菌の増殖を抑制する作用がある成分です。このことから梅干しは整腸作用があり、腸内環境の改善につながる食品と言えます。

健康効果その5.血糖値の上昇抑制

梅に含まれるオレアノール酸には、血糖値の上昇を抑制する効果が期待できます。オレアノール酸は、オリーブやローズマリー、タイム、オレガノなどに多く含まれていますが、和食派の人にとっては身近な食材とは言えないでしょう。

梅干しなら、手軽にオレアノール酸を摂ることができます。オレアノール酸は、血糖値の上昇抑制以外にも抗酸化作用や抗炎症作用など、さまざまな効果が期待できます。

健康効果その6.骨密度の増加

梅に含まれるコロソリン酸には、骨密度を増加させる効果が期待できます。

その他、梅干しに含まれるポリフェノールの一種「3,4-DHBA」には、女性ホルモンの分泌を促す働きがあると言われています。女性の場合、閉経と共に女性ホルモンの分泌が激減することで骨粗鬆症のリスクが上昇します。

梅干しを食べることで骨密度を高め、骨粗鬆症の予防効果が期待できると言えるでしょう。

健康効果その7.ダイエット効果

梅干しにはダイエット効果が期待されています。梅干しがダイエットにつながると考えられる理由は次の6つです。

  1. 植物性乳酸菌が便秘を予防
  2. 食物繊維が腸内環境を整える
  3. ポリフェノールが体重増加を抑制
  4. クエン酸が新陳代謝を高める
  5. バニリンが脂肪細胞の肥大・増加を防止
  6. ムメフラールが脂肪の蓄積を抑制、脂肪燃焼を促進

梅干しに含まれる栄養が組み合わさることによってダイエット効果が期待できます。たとえば、乳酸菌や食物繊維のはたらきにより腸内環境がよくなり便秘が解消されれば、スムーズな排便が可能となり体内の老廃物の排出が可能です。また、脂肪細胞の肥大・増加を防ぐバニリンは、梅干しを温めるとはたらきが活発になるとされているため、美容目的として梅干しを温めて食べるのも選択肢のひとつです。

健康効果その8.美肌効果

梅干しには美肌効果も期待できます。梅干しに含まれるポリフェノールの一種「3,4-DHBA」には抗酸化作用があり、女性の卵子の老化・変性の原因にもなる「酸化ストレス」から肌を保護したり、女性ホルモンの分泌を促したりするはたらきがある成分です。さらに、クエン酸がカルシウムの吸収率を向上させることにより肌の健康維持につながり、ビタミンEがホルモンバランスを整えて血管の老化防止にも関係します。これらの成分を組み合わせて摂取できる梅干しは、健康的な肌を維持するのに効果的と言えるでしょう。

健康効果その9.免疫力の上昇

梅干しに含まれる植物性乳酸菌は、味噌や醤油、漬物などの野菜発酵食品にも含まれている成分です。植物性乳酸菌をとることで、整腸作用による便秘予防、肥満対策、免疫力アップ、抗アレルギー効果などが期待されています。

その他、梅ポリフェノールやエポキシリオニレシノールなど、抗ウイルス作用が期待される成分についても注目が集まっています。

梅干しが健康に与えるデメリット

減塩

梅干しにはさまざまな健康効果が期待できますが、一方で気を付けたいデメリットも存在します。

梅干しを食べる最大のデメリットは、豊富な塩分による健康被害です。

梅干し1個に含まれる塩分量は梅の種類や製品にもよりますが、約20gの梅干し1個あたり約1〜2gの塩分(塩分10%)が含まれています。成人の1日の塩分摂取量は男性が7.5g、女性が6.5gとなっており、梅干し以外の食事でも塩分を摂取することを考慮すると、1日に10個など梅干しを食べ過ぎると塩分過多になってしまいます。

塩分の摂りすぎは高血圧になり、高血圧の状態が続けば動脈硬化や腎臓障害、心疾患、脳障害などのリスクが高まるため塩分の過剰摂取は控えなければなりません。梅干しには血圧を下げるはたらきがありますが、食べ過ぎると意味がありません。梅干しを食べる場合は、適量を心がけましょう。

梅干しの1日当たりの適量は?

食べ過ぎ注意

梅干しの適切な摂取量は、梅干しの大きさにもよりますが1日1〜2個が目安です。梅干しに含まれる塩分量が1個あたり1〜2gと仮定すると、3個以上食べると塩分の過剰摂取になる可能性があります。ただし、1個あたり10g程度の小さなものであれば、3〜4個食べても塩分過多にはなりにくいでしょう。

梅干しの健康効果を高める食べ方

梅干し

梅干しの健康効果を高めるためには、食べ方も重要です。より、高い健康効果を得られるよう、梅干しのおすすめの食べ方を紹介します。

効果を高める食べ合わせを意識する

梅干しと食べ合わせがいい食べ物には、以下があります。

緑茶 緑茶は血中コレステロールを低下させるはたらきがある
しらす しらすにはカルシウムが豊富に含まれており、梅干しに含まれるクエン酸と相性が良い。一緒に食べることで効率的にカルシウムを体内に吸収できる
うなぎ うなぎに含まれるビタミンB1と梅干しに含まれるクエン酸は、どちらも疲労回復に優れている。梅干しは脂の分解を促す成分が含まれており、うなぎの脂の消化を助けるのに役立つ
湯(梅湯) 梅干しを加熱すると、脂肪燃焼を促進させる成分「バニリン」が増加するほか、血行を促進する成分「ムメフラール」が発生する

夜に食べる

梅干しを食べるタイミングは、夕食時や寝る前がおすすめです。夜は成長ホルモンの分泌が活発になり、カルシウムの吸収率も高まると言われています。梅干しに含まれるクエン酸はカルシウムの吸収率を高めるため、夜に梅干しを食べるとより効率よくカルシウムを体内に吸収することができます。また、梅干しには自律神経を整えたり疲労を回復したりする効果も期待できるため、1日の疲れを癒す目的でも夕食時や寝る前に食べるのが効果的です。

加熱して食べる

梅干しを加熱するとバニリンやムメフラールなどの栄養素が増加します。なかには、約10%も含有量が増える栄養もあるため、そのまま梅干しを食べるよりも加熱して食べる方が高い健康効果が期待できるでしょう。

焼き梅の作り方

焼き梅ぼし

焼き梅の作り方は以下のとおりです。

  • フライパンで素焼きにする
  • アルミホイルで包んでオーブンで焼く

どちらも、梅干しが焦げてしまわないよう注意しましょう。
一度焼いて増加した栄養は、冷めても損なわれることがないため、冷ましてから食べるのもよいでしょう。
一手間で栄養がグンと増えるため、ぜひ試してみてください。

まとめ

梅干しは健康効果に優れた食べ物です。疲労回復や血行促進、食欲増進などの効果が期待できます。ただし、食べ過ぎると塩分過多になってしまうため1日1〜2個が適量です。ぜひ、日々の食事に梅干しを取り入れてみてください。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!