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年越しそばはいつ食べる?地域ごとの違いや食べる理由も紹介

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1年間の最終日となる大晦日には、年越しそばを食べる伝統がありますよね。しかし、年越しそばを食べるタイミングについては各家庭や地域による差があり、昼食に食べる人もいれば夕食に食べる人、除夜の鐘を聞きながら年越し中に夜食として食べる人、年が明けた元旦に食べる人もいます。

今回は、年越しそばはいつ食べるべきなのかについて解説します。食べる時間帯や地域による違い、年越しそばを食べる理由、年越しそばに込められた意味なども紹介します。

この記事でわかること

  • 年越しそばは12月31日に食べるのが一般的
  • 昼食、夕食、夜食など、いつ食べてもいい
  • 年越しそばは、奉公人を年末にねぎらう為に振舞われた「三十日そば」がルーツ
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年越しそばはいつ食べるべき?

年越しそばを食べるタイミング

参考:PRTIMES|年末の風物詩「年越しそば」を食べる人はなんと9割超!「大晦日の夕食時」と「除夜の鐘をきく頃」に食べる二派に分かれる

年を越す大晦日の日に食べられる年越しそば。しかし、地域や家庭によって年越しそばに対する考え方にはさまざまな違いがあります。

特に多く聞かれるのが、「年越しそばっていつ食べるのが正解なの?」という疑問です。年越しそばというからには、年を越しながら食べるものと考えている人も多いでしょう。しかし、年内に食べ切ってから年越しをした方が良いとされる考え方もあります。

そんな、年越しそばを食べるタイミングについて調べたあるアンケートがありました。

年越しそばを食べるタイミングについてのアンケート結果は以下の内容となっています。

  • 大晦日の夕食に食べる…59.1%
  • 夜食として除夜の鐘を聞きながら食べる…29.4%
  • 大晦日の昼食に食べる…7.2%
  • 除夜の鐘を聞き終わった後(年を越した後)に食べる…7.2%
  • 大晦日になる前に食べる…1.2%

もっとも多かったのは、大晦日の夕食として食べるという回答でした。この結果は「当たり前じゃないの?」と思っている人もいれば、驚く人もいるでしょう。

なかには、大晦日になる前に食べるという超少数派もいました。地域や家庭によってさまざまなタイミングで年越しそばが食べられていることが分かりますね。

年越しそばを食べる日はいつ?

除夜の鐘

年越しそばについては、さまざまな風習や考え方によって食べる日にちやタイミングが違います。「結局のところ、いつ食べるのが正解なの?」と思っている人も多いでしょう。

まずは、年越しそばを食べる日にちについてみていきます。

12月31日に食べるのが一般的

年越しそばを食べる日については、地域の風習によって多少異なるものの全国的に12月31日の大晦日に食べる地域が多いです。

年が明ける前に食べきるものと伝わっていることが、12月31日に年越しそばを食べる理由と考えられます。

元旦にそばを食べる風習がある地域も

一般的には12月31日に食べられることの多い年越しそばですが、なかには元旦など年が明けてからそばを食べる風習がある地域もあります。

福島県の会津地方では、そばが縁起のよい食べ物であることから元旦にそばを食べる風習が伝わっています。「元旦そば、二日もち、三日とろろ」と言い、1月1日にはそば、1月2日には餅、1月3日にはとろろを食べるのが縁起が良いと考えられているそうです。

また、新潟県の一部でも小正月にあたる1月14日までにそばを食べる風習が伝わっている地域もあります。

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年越しそばを食べる時間は?

天ぷらそば

年越しそばには1年の労をねぎらう意味があるため、12月31日であればいつ食べてもよいとされています。

夜は正月の準備で忙しいという場合は昼食に。反対に日中が正月の準備で忙しいという人は、夕食をそばにすれば食事の準備が簡単に済むでしょう。

また、そばはカロリーが低くさっぱりと食べられることから夜食にも向いています。そのため、日付が変わる頃に食べるという人も少なくありません。

年越しそばの由来

年越しそばを食べる風習が生まれたのは江戸時代中期頃という説があります。

一説によると、大阪のとある商家の主人が、年末に忙しなく働いてくれる奉公人をねぎらうため、「三十日(みそか)そば」としてそばをふるまったことが年越しそばの発祥と言われています。

年越しそばに込められた意味

そばは縁起の良い食べ物と考えられており、年越しにそばを食べることにはゲン担ぎの意味合いも大きいです。続いては、そばに込められた意味についてもみていきましょう。

1.厄払い

麺類にはさまざまな種類がありますが、そばはそば粉を原料にして作るため粘りやコシが出にくく、小麦粉をメインに使ううどんなどの麺類に比べると非常に切れやすい食べ物です。

年越しそばは、簡単に切れてしまうことから、1年の厄を切り落として新年を迎えるという意味があると言われています。

2.長寿祈願

長いものは、長寿の象徴であると考えられています。いつまでも長く続くようにという願いが込められており、中国では1本の長い麺「長寿麺」が縁起物として食べられることが有名です。

そばも、細く長い形状から、長寿祈願として食べられています。

温かいそば

3.健康祈願

そばの生育適温は0~45度と幅広く、比較的育てやすい作物です。病気や害虫の被害にも合いにくいことから、健康祈願の意味でも食べられています。

また、そばにはポリフェノール、ビタミン、カリウム、マグネシウムなどさまざまな栄養が含まれていることから、そばを食べて健康を維持するという意味があります。

4.金運アップ

江戸時代では金箔の加工をする際、飛び散った金箔を集めるためにそば粉で作った団子が使われていたと言われています。

そば粉で作った団子に金箔をくっつけて、金のついたそば粉団子を水に浸けると、団子は溶けてしまい水に沈んだ金箔をスムーズに回収できます。

このことから、そばには「金を集める」力があると言われ、金運アップを願ってそばが食べられるようになりました。

そば団子

5.運気アップ

鎌倉時代、福岡県の博多市に現存する承天寺では「世直しそば」が振舞われていたと伝わっています。

ここで言う「世直しそば」とは、現在の汁そばのようなものではなく、そば粉を練って作った団子であったと言われています。承天寺では、貧しい暮らしを送る人々が年を越せるよう世直しそばと呼ばれるそば粉団子を配っており、世直しそばを食べた人から「年が明けたら運が向いてきた」と喜ばれたそうです。

このことから、そばは運気を呼ぶ縁起物と考えられ、翌年の運気アップを願って年越しそばが食べられています。

年越しはそばじゃないとだめ?うどんでもいいの?

年明けうどん

年越しそばは縁起ものとして食べられていることが分かりましたが、しかし、なかには「そばよりうどんの方が好きなんだけど…」という人もいるでしょう。

地域によっては、年越しそばの代わりに「年越しうどん」を食べるケースもあります。うどんは、細く長い形状をしていることから長寿祈願となる食べ物ですし、消化しやすく年代問わず食べやすい食材です。そばにアレルギーがある人の代用としても適しています。

うどんは、年明けに食べるという地域も多く、讃岐うどんの本場香川県で食べられる「年明けうどん」が有名です。新年の幸福を願って、紅白の色付けがされた年明けうどんを小正月までに食べるという風習があり、香川県では年明けうどんにちなんだイベントなどが開催されることもあります。

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【種類豊富】日本各地の年越しそば

年越しそばとして食べるそばは、汁そばやえび天そば、きつねそば、ざるそばなど家庭によってさまざまです。また、地方によっても特色があり、地域に根付いたそばがふるまわれています。

最後に、日本各地の年越しそばについて紹介します。

にしんそば(北海道)

にしんそば

にしんの水揚げ量全国トップの北海道では、にしんの身欠きをそばにのせた「にしんそば」を食べる地域も少なくありません。

にしんそばの発祥は諸説あり、京都発であるとも言われていますが、留萌郡にあるにしん御殿など北海道はにしんの名産地であることから、年越しそばとしてにしんそば食べる家庭が多いようです。

わんこそば(岩手県)

わんこそば

岩手県のなかでも花巻や盛岡に古くから伝わるわんこそば。給仕によって軽快なリズムで椀に入ったそばが入れられる特徴的な食べ方から、観光客に人気の名物料理としても親しまれています。

岩手県では、年越しそばとしてわんこそばを食べる人も多いそうです。わんこそばを食べる際には、お店で給仕をしてもらうことかた昼食に年越しそばを食べる人が多いのも、岩手県の特徴と言えるでしょう。

越前おろしそば(福井県)

おろしそば

福井県では、名物の越前おろしそばを年越しに食べる人もいます。

越前おろしそばとは、大根おろしと刻みねぎをトッピングしたシンプルなそばです。太めの麺が特徴的で、大根おろしの辛みがピリッと刺激的な絶品郷土料理として好まれています。

へぎそば(新潟県)

へぎそば

へぎそばとは、「へぎ」と呼ばれる器に盛られた手繰りそばです。1口サイズに丸めて盛られたざるそばのようなもので、一般的なそばとは違いつなぎに布海苔(ふのり)を使っています。

新潟県の郷土料理で、地元の人は年越しそばとしてへぎそばを食べる人も多く、そば店は大晦日まで大繁盛するようです。

釜揚げそば(島根県)

釜揚げそば

出雲そばなどで有名な島根県では、一部の地域で年越しそばとして釜揚げそばを食べることもあります。

釜揚げそばは、釜茹でしたそばを茹で汁と一緒に器に盛り、つゆをかけて食べるそばです。ねぎ、もみじおろし、海苔などさまざまな薬味をトッピングして食べます。

ソーキそば(沖縄県)

ソーキそば

沖縄県では、全国的にも有名なソーキそばを年越しそばとして食べる家庭も少なくありません。ソーキそばとは、スペアリブと紅ショウガ、カマボコなどを乗せた甘辛い味付けのそばです。

ただし、ソーキそばには蕎麦粉を使っておらず、100%小麦粉で作られているため、どちらかと言えばうどんに近いかもしれません。

まとめ

年越しそばの歴史や意味を知ると、いつ食べるものなのかが分かってきましたね。年越しそばは、1年の厄を切り落とし、翌年の長寿・健康・金運上昇などを願って食べる縁起物です。昼食や夕食、夜食など、12月31日であればどんなタイミングで食べても良いと言われているので、都合の良い時間帯に召し上がってみてくださいね。

PREZO編集部
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