北海道神宮の5つの鳥居の御利益とは?鳥居のくぐり方や参拝情報を紹介
北海道札幌市中央区にある北海道神宮。道内最大のパワースポットとしても知られ、大小5つの鳥居が建てられています。縁切りの意味がある「第二鳥居」や金運アップの意味がある「第三鳥居」など、鳥居によって御利益が異なります。鳥居以外にも、3つの境内社や判官さま、エゾリスなど見どころがたくさんある神社です。
こちらの記事では、北海道神宮の歴史のほか、鳥居や鳥居のくぐり方、その他の見どころを紹介します。
この記事でわかること
- 北海道神宮には5つの鳥居がある
- 北海道神宮の3つの境内社にも鳥居がある
- 六花亭のお菓子「判官さま」は北海道神宮の名物
北海道神宮とは?道内最大のパワースポット
北海道神宮とは、道内最大のパワースポットとして人気を集めている神社です。札幌市中央区の円山公園と隣接しており、近くには円山動物園もあるので、多くの観光客が訪れます。
北海道神宮のきっかけは、1870年7月に東京で開催された「北海道鎮座神祭」です。当時「蝦夷(えぞ)」と呼ばれた北の大地は「北海道」と呼ばれることになり、開拓が開始されました。明治天皇が北海道の開拓を願い、「開拓三神」という3つの神様を祀る詔(みことのり)を発し、現在の位置に社殿が建てられて「北海道神宮」という名前が付けられたのがはじまりです。1974年に火災が発生したことで北海道神宮は全焼しましたが、1978年に復興して現在の姿となりました。
北海道神宮は、北海道の開拓と発展に深く関わる神社であり、多くの人々から崇敬を受けています。また、約18万平方メートルの境内地は桜の名所としても知られ、市民と観光客から親しまれています。
北海道神宮の御祭神・御利益は?参拝情報を紹介
北海道神宮の御祭神・御利益をはじめとする参拝情報は次の通りです。
御祭神 | 大國魂神(おおくにたまのかみ) 大那牟遲神(おおなむちのかみ) 少彦名神(すくなひこなのかみ) 明治天皇(めいじてんのう) |
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御利益 | 金運上昇 商売繁盛 厄除け 子孫繁栄 縁結び 安産祈願 など |
参拝時間 | 元旦|0:00~19:00 通年|6:00~17:00(または7:00~16:00) (年末年始や時期により異なります) |
参拝所要時間 | 30分~1時間 |
授与品の受取時間 | 元旦|0:00~閉門まで 通常日|9:00~閉門まで |
公式サイト | 北海道神宮の公式ホームページ |
神門は重厚な構えにしめ縄が特徴的で、門の両側に通り抜けられる入り口がありますが、しめ縄のある中央の門をくぐりましょう。参拝時間は時期により異なるので、詳細を知りたい方は、北海道神宮の公式ホームページから確認しましょう。
北海道神宮へのアクセス方法
北海道神宮へのアクセス情報は次の通りです。
住所 | 札幌市中央区宮ケ丘474 |
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電話番号 | 011-611-0261(北海道神宮社務所) |
アクセス | 新千歳空港から車で約70分(4カ所の駐車場あり) JRバス「北海道神宮」から徒歩で約1分 東西線「円山公園駅」から徒歩で約15分 JR「札幌駅」からタクシーで約15分 |
駐車料金 | 1時間無料(以降1時間ごとに500円) 御祈祷・昇殿参拝は2時間無料 |
北海道神宮へのアクセス方法はさまざまで、車やバス、地下鉄などを利用して行けます。駐車場は4カ所あり、合計約1,200台分停められるスペースがあります。
北海道神宮の駐車場
北海道神宮の駐車場は「北一条駐車場」と「南一条駐車場」のほか、円山公園の駐車場を加えれば合計4カ所あります。それぞれの基本情報は次の通りです。
駐車台数 | 営業時間 | 休業日 | 住所 | |
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北一条駐車場(西駐車場) | 170台 | 6:00~21:00 | なし | 北海道札幌市中央区宮の森1239-1 |
南一条駐車場(東駐車場) | 70台 | 6:00~21:00 | なし | 北海道札幌市中央区宮ケ丘474-35 |
円山公園(第一駐車場) | 約680台 | 2月~10月|9:00~17:30 11月~1月|9:00~16:30 |
12月29日~31日 | 北海道札幌市中央区宮ケ丘3-1 |
円山公園(第二駐車場) | 約270台 | 2月~10月|9:00~17:30 11月~1月|9:00~16:30 |
12月29日~31日 11月上旬~4月下旬 |
北海道札幌市中央区宮ケ丘3-1 |
メインとなる駐車場は「北一条駐車場(西駐車場)」で、170台停められるスペースがあります。混雑しやすいので、混雑状況に応じて「南一条駐車場(東駐車場)」を利用しましょう。南一条駐車場は空きやすいものの一部舗装されていません。天気が悪いと足元が悪くなりやすいので注意が必要です。
また、円山公園駐車場を利用することもできます。ただし、円山公園駐車場から北海道神宮までは距離があるので、円山動物園が目的の場合や北海道神宮の駐車場が空いていない場合に利用しましょう。
北海道神宮にある5つの鳥居
北海道神宮には合計5つの鳥居があります。
北海道神宮の鳥居
- 第一鳥居
- 第二鳥居
- 第三鳥居
- 公園口鳥居
- 令和の鳥居
以下では、5つの鳥居の詳細について紹介します。
1.第一鳥居
第一鳥居は北海道神宮の敷地外にあり、「北一条・宮の沢通」に建てられている高さ8.7mの鳥居です。1985年に石像で建てられた後、1928年に外側に銅板が巻かれたため鉄筋コンクリート造になります。道路をまたぐように設置されており、周りの車と比べてその大きさと存在感に圧倒されます。
神宮内にあるほかの鳥居とは異なり、市街地にあるのが特徴です。拝殿から1kmも離れているため、わざわざくぐりに行く必要はなく、地下鉄で円山公園駅前まで移動した場合は見ることもないでしょう。全ての鳥居を巡りたいという方にとっては、一度見ておきたいスポットと言えます。
2.第二鳥居
第二鳥居は北海道神宮の参道入口にあり、御祭神や由緒書が設置されている鳥居です。通常、正門にあたる第二鳥居から北海道神宮に入る方がほとんどなので、第二鳥居を第一鳥居と思っている方も多いかもしれません。
第二鳥居をくぐると、まっすぐに伸びた参道の先に神門があり、参道の両側には石灯籠が並んでいます。手水舎が神門の左側に設置されているので心身を清めましょう。また、本殿へ続く参道は春に桜が咲き誇る花見スポットとしても知られます。ソメイヨシノなどが合計1,100本植えられ、参道両側がピンク色に染まる光景は圧巻です。例年、桜の満開時期であるゴールデンウィークは観光客で大混雑になります。
3.第三鳥居
第三鳥居は北海道神宮の円山動物園側、南一条駐車場のすぐ近くにある鳥居です。他の鳥居に比べると小さく、こじんまりとした印象がありますが、北海道神宮のなかでも人気のスポットで多くの人で賑わっています。
また、第三鳥居はもともと裏参道から訪れた場合の鳥居として建てられており、鳥居の後ろ側には円山公園の登山コースがあります。円山公園で登山や遊歩道を散策した後、第三鳥居から境内に入るのもおすすめです。
4.公園口鳥居
公園口鳥居は円山公園の中にある鳥居です。一般的にもっとも利用しやすい場所に位置しており、円山公園を散策した後にそのままくぐることができます。円山公園の方から北海道神宮に訪れた方の中には、公園口鳥居を第一鳥居と勘違いしてしまうかもしれません。
公園口鳥居から本殿までの道は雑木林となっており、道中にはパワースポットの「札幌鉱霊神社」や「穂多木神社」があります。それぞれの神社を参拝しながら本殿へ向かうのがおすすめです。また、夏場は葉が生い茂り鳥居の一部が隠れてしまいますが、秋から春の季節は葉が落ちるため視界が開け、鳥居の全体を見ることができます。
5.令和の鳥居
令和の鳥居は北海道神宮の中でもっとも新しい鳥居です。令和元年(2019年)に「御鎮斎百五十年」を記念して建てられました。
北一条駐車場から境内に入る途中に設置されており、ステンレス製で光沢のある美しいデザインが特徴的です。また、本殿に対して北西の方角に位置しており、令和の鳥居に御利益や意味は特にありません。
北海道神宮の鳥居には御利益があるの?ないの?
「北海道神宮の鳥居には、それぞれに違った御利益がある」という噂を聞いた事がある人もいるのではないでしょうか。
第二鳥居は縁起り、第三鳥居は金運アップなど、鳥居をくぐる事で御利益を得られるという噂がまことしやかに囁かれています。しかし、鳥居とは神仏において神様の住む世界と人間の住む世界を繋ぐ門であると考えられています。鳥居自体に神様が宿っていたり、神様を奉っていたりする訳ではないため、くぐったからといって御利益を得られるという事はないでしょう。
実際に、北海道神宮の公式ホームページでは鳥居の御利益について以下のように回答されています。
神道において鳥居とは神域の入り口を示すものであり、神域と俗界を分ける結界の役割を持つものです。それ自体になんらかの御利益を求めるものではなく、建てられている場所によって何かが異なるということはありません。どうぞお越しになりやすい鳥居からお入り下さい。
鳥居はあくまで、神仏の世界にある神宮へお詣りに行くための門です。御利益を期待してくぐる鳥居を選ぶのではなく、丁寧に参拝のマナーを守って神様の世界への信仰を持ってくぐるのがよいでしょう。
北海道神宮の鳥居のくぐり方
鳥居は聖域に入る玄関口です。北海道神宮に限らず、鳥居をくぐる時は本殿に向かって軽く一礼しましょう。鳥居から参拝するまでの礼儀・作法は以下の通りです。
鳥居をくぐる時・参拝の作法
- 本殿に向かって一礼
- 参道は中心を外して通る
- 手水舎で心身を清める
- 神前では二礼・二拍手・一礼
本殿に向かって一礼して鳥居をくぐります。参道の中心は神様が通る道「正中」と呼ばれているため、参道は中心から少しずれて通ります。北海道神宮を参拝する前には、神門の脇にある手水舎で手を手と口を清めましょう。
また、参拝の際は鐘を鳴らした後にお賽銭を入れ、二礼して2回拍手、お願い事を唱えて一礼します(二礼・二拍手・一礼)。神前は神様と対話する場所なので、大声で騒いだり正面で写真撮影したりなどの行為は避けましょう。
北海道神宮にある3つの境内社
北海道神宮には3つの境内社があります。境内社とは、本社とは別で神社の境内に祀られている社(やしろ)のことです。
北海道神宮の3つの境内社
- 開拓神社
- 札幌鉱霊神社
- 穂多木神社
1.開拓神社
開拓神社は、北海道の開拓者たちの勇気と努力をたたえ、北海道の発展と繁栄を祈願する境内社です。北海道の開拓時代に大きな役割を果たした人物や、地域の歴史的な出来事を祀っています。祀られているのは伊能忠敬や間宮林蔵、松浦武四郎のほか、北海道開拓の父と呼ばれた島義勇など計37柱です。
開拓神社では「御礼(神恩感謝)」「恋愛成就」「心願成就」「受験合格」「家内安全」「商売繁昌」「厄除開運」「身体健全」「病気平癒」の祈願札をそれぞれ初穂料300円で受け取ることができます。御祈祷札に名前や年齢を記入して開拓神社収札所に収めることで、開拓神社に奉られた37柱に祈祷できますよ。
また、開拓神社は公園口鳥居のすぐ近くにあり、御朱印をいただくこともできます。
2.札幌鉱霊神社
開拓神社の隣にある札幌鉱霊神社(さっぽろこうれいじんじゃ)は、鉱業従事者の殉職者を祀っている境内社です。1943年に札幌鉱山監督局50周年記念事業として、同局の庭に建てられたのがはじまりで、1949年に北海道神宮の境内に遷座されました。
3.穂多木神社
穂多木神社(ほたきじんじゃ)は、北海道拓殖銀行に功績があった人を祀っている境内社です。北海道神宮の境内社の中でも小さな社ですが、多くの人がお詣りに足を運んでいます。珍しいブロンズ製の狛犬様が印象的で、狛犬様を見に訪れる観光客も多いです。
鳥居以外にもたくさん!北海道神宮の見どころ・楽しみ方6選
北海道神宮のメインとなる観光スポットは本殿・鳥居・境内社の3つです。しかし、北海道神宮にはほかにも見どころが多くあります。
北海道神宮の見どころ
- 六花亭と神宮茶屋
- 御朱印をいただく
- 絵馬やお守りなどの授与品
- 島義勇の像
- 野生のエゾリス
- 狛犬様
以下では、それぞれの見どころ・楽しみ方を詳しく紹介します。
その1.六花や神宮茶屋などグルメを楽しむ
六花亭と神宮茶屋は北海道神宮のグルメスポットです。北海道神宮には、バターサンドで有名な北海道のお菓子メーカー六花亭(ろっかてい)の「北海道神宮店」があり、お土産を購入したり店内で食べたりできます。中でも、ほかの店舗にはない「判官さま」は北海道神宮店の名物です。店内には鉄板で焼いてくれるサービスを行っており、焼きたてのパリッとした食感とあんこの甘さは相性抜群。そば風味の香ばしさも感じられます。
また、神宮茶屋は北海道神宮内にあるもうひとつのグルメスポットです。2019年9月に新しくオープンしたお店で、店内は木目調に作られているため温かみを感じられます。ガラス張りで開放感があるため、森の中にあるカフェのような雰囲気で居心地の良さが魅力です。札幌農学校クッキーやわかさいもなど、北海道の銘菓が販売されており、店内で食べることもできます。お店の外にはベンチもあり、晴れた日は外でお菓子を食べながらゆっくりと休憩することも可能です。
その2.御朱印をいただく
北海道神宮に訪れたら、御朱印をいただきましょう。御朱印は、神社やお寺を参拝した時に参拝証明として、押印してもらえる印章印影です。北海道神宮の御朱印授与の時間は以下の通りです。
元旦 | 0:00~閉門まで |
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1月2日~3日 | 6:30~閉門まで |
1月4日~7日 | 7:00~閉門まで |
通常日 | 9:00~閉門まで |
年始と通常日は授与時間が変わるので、御朱印をいただこうと考えている方は日時に注意しましょう。
その3.絵馬やお守りなどの授与品を求める
北海道神宮で購入できる絵馬やお守りなどの授与品もチェックしましょう。北海道神宮では、交通安全や厄除け開運、金運などの幅広い御利益があるお守りが販売されています。
また、北海道神宮でしか購入できない御朱印帳などがあり、祈願したいことを絵馬にして奉納するのもおすすめです。北海道神宮で購入できる授与品を確認したい方は、「授与品|北海道神宮」からご覧ください。
その4.島義勇の像の観光をする
島義勇の像は、北海道神宮の隠れた観光スポット・撮影スポットです。島義勇(しまよしたけ)は北海道開拓使判官であり、1872年(明治3年)に札幌で仮社殿を建てた人物です。北海道開拓の父と呼ばれるほか、当時は「判官さま」と呼ばれていたとされ、六花亭の焼きもちの由来となっています。島義勇の像は神門の左側で見ることができます。
その5.野生のエゾリスを探す
野生のエゾリスは北海道神宮の見どころのひとつです。エゾリスは北海道に生息するリスで、冬は灰褐色、夏は茶色に毛色が変化します。毛色の変化は季節ごとの保護色の役割があると考えられています。
北海道神宮にもエゾリスが生息しており、冬眠しないので一年を通して見られますが、必ずしも目撃できるとは限らないため出会えたらラッキーです。エゾリスは自然が多い場所で活動していることが多いので、エゾリスを見たい方は、特に森林に近い第三鳥居や公園口鳥居の近くを散策してみるのがおすすめです。
その6.狛犬様巡りをする
北海道神宮へ訪れたら、狛犬様も見ておきましょう。北海道神宮では特定の場所で狛犬様を目にすることができ、本殿隣にある「島義勇の像」のそばにある道の先に、狛犬様が2体おり、見つかりにくいことから幸運が期待できるとされています。
また、穂多木神社にはブロンズ製の狛犬様を見ることができ、金運アップの御利益があるとされ観光客に人気です。狛犬様を探しながら北海道神宮をまわるのもおもしろいかもしれません。
まとめ
北海道神宮は、道内最大のパワースポットとして知られる神社です。合計5つの鳥居があり、中には縁切りや金運アップなどの御利益を持つ鳥居があります。
鳥居や本殿以外にも、判官さまやエゾリスなど見どころがたくさんある北海道神宮へ、ぜひ足を運んでみてください。