お米の賞味期限と正しい保存方法は?冷蔵庫がいいの?1年前でも食べられる?あらゆる疑問を解決

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日本人の主食であるお米。毎日食べているという人も少なくないでしょう。毎日口にするものだからこそ、衛生面や品質が気になるところです。そこで気になるのが賞味期限ではないでしょうか。

本記事では、お米の賞味期限や保存方法について徹底解説しています。合わせて、未開封ならお米の品質は変わらないのか、1年前のお米は食べられるのか、劣化してしまったお米の特徴、炊いたご飯の保存方法などの疑問についてもお答えしています。お米をおいしく食べたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • お米は保存方法によって品質が変わるため賞味期限を設定できない
  • お米は未開封でも品質が劣化していく
  • 暑い時期は3週間、寒い時期は2ヶ月を目安に食べ切るのがベスト
  • 自宅でお米を保存する際は密閉容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保管するのがおすすめ
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お米に賞味期限はある?

こめ

お米の食品表示はJAS法によって定められています。JAS法によってお米への表示が定められているのは、精米年月日のみです。それ以外の表示がないため、お米に賞味期限はないと言えます。

お米は保存方法によって品質に大きな差が出てしまうため賞味期限を設定できませんしかし、賞味期限の表示がないからといって、お米がいつまでも品質を変えずに美味しいままという訳でもありません。

お米にも美味しく食べられる期間の目安はあります。この記事では、お米を美味しく食べられる期限として賞味期限について解説していきます。

【季節別】お米の賞味期限

ご飯

お米の賞味期限は季節によっても異なります。まずは、季節ごとの賞味期限についてみていきましょう。

春になり、徐々に気温が上がってくるとお米の保存環境は悪くなっていきます。特に温度と共に湿度も上昇していく5月後半は要注意です。

春のお米は、精米後1カ月以内に食べ切るようにしてください。

夏は温度、湿度ともに高く、お米の保存には適さない時期です。虫やカビなども発生しやすいため、衛生環境も常に気を付けておくべきでしょう。

夏のお米は、精米後できる限り早く食べ切り、保存期間は長くても3週間以内にしてください。

気温が下がって来る秋や冬はお米の保管に適している時期と言われますが、近年温暖化が進み残暑が長く続いています。秋でも10月中旬位までは気温が高くなる日も多いため、夏と同じく虫やカビの発生に注意してください。

10月中旬までは、精米後3週間から1カ月を目安に食べ切るのが理想です。また、10月下旬以降で気温が15度を下回るなら精米後1カ月~2カ月間保存できます。

温度、湿度共に低下する冬はお米の保存に適しています。基本的に、精米してから約2カ月間は美味しい状態で保存できるでしょう。

ただし、寒さの厳しい地域では凍結に注意してください。お米は凍ってしまうと一気に味が劣化してしまうため、降雪などの多い地域では気温が氷点下を下回らない場所にお米を保存するのがおすすめです。

お米の賞味期限は未開封でも一緒

食品のなかには、パッケージから開封し空気に触れることで一気に劣化が始まるものもあります。そのため、お米に関しても「開封していないなら劣化しない」と思っている方が多くいます。しかし、これは大きな間違いです。

お米を包装している袋には、目には見えない小さな穴が空いています。これは、流通過程で米袋が衝撃を受けて破れてしまうことを避けるためです。

お米は、未開封でも精米すると酸素に触れて酸化が進み品質が劣化してしまうことを覚えておきましょう。

玄米は賞味期限が3年以上もつこともある

玄米

お米は精米するまで玄米の状態で保管されるのが一般的です。お米を白米として流通させる際には、玄米を精米して糠(ぬか)を取り除いて出荷します。

玄米の場合、糠の層が米を酸化から守ってくれるため、長期間保管しても品質を保ちやすいのが特徴です。そのため、玄米を購入して自宅で家庭用精米機などを利用して精米し、常に美味しいお米を食べるという人もいます。

精米

適切な環境で虫やカビなどが発生しないよう衛生的に保存された玄米は、収穫から3年経っていても美味しく食べられるものもあります。

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大正4年創業の澤田米穀店が目指すのは、「よりおいしいお米」を届けること。湿度と温度を徹底管理した自前の低温倉庫で保管。鮮度を保つチャック付真空パックでお届けします。

美味しいお米を選ぶなら精米年月日をチェックして

お米には賞味期限が記載されていないため、品質が良いお米を選ぶ際に迷ってしまうこともあるでしょう。そんな時は、お米のパッケージに必ず記載されている精米年月日を確認してみてください。

精米年月日とは、その名の通り精米を行った時期を指す表示です。お米は、精米して糠が取り除かれると一気に酸化が進み品質が低下していきます。そのため、鮮度の高いお米を選ぶなら精米直後のものがおすすめ。精米年月日がなるべく近いものを選べば、品質がよく美味しいお米を選ぶことができるでしょう。


精米してから1年経っているお米は食べられるの?

精米したてのお米

お米は、精米すると徐々に酸化が進んで品質が劣化してしまいますが、適切な環境で保管されていたものであれば1年経っていても美味しく食べることができます。

お米は、その年に収穫・精米・包装されたものが「新米」として流通します。さらに翌年11月1日以降に流通したものに関しては「古米(こまい)」、さらに1年後に流通しているものは「古古米(ここまい)」と呼ばれ、新米と味わいなどは変わるものの、普通に食べることができます。

精米してから1年以上経過していたとしても、適切な保存環境で保存されているものであれば食べられるでしょう。古米は、炒飯や酢飯などパラパラとした食感が必要な料理にピッタリです。

お米の保存方法で気を付けるポイント

お米は美味しく食べられる目安の期間以内に食べ切るのが理想ですが、保存方法が悪いと劣化が急速に進んでしまうこともあります。賞味期限以内に食べきるだけでなく、その間も適切に保存することが大切です。

続いては、お米の品質劣化を遅らせ、家庭で美味しい状態を保つポイントについて解説します。

密閉容器で保存する

精米後のお米は表面の脂質が酸化しやすいため、密閉容器で空気に触れないように保存するのが理想です。また、お米は臭いを吸収しやすい性質を持っているため、臭いの粒子を含んだ空気に触れていることで臭い移りが発生します。密閉性の高い容器で保存することで、酸化を遅らせつつ臭い移りも防ぎ、美味しい状態を長く保つことができるでしょう。

なお、密閉容器で保存することで虫の発生も防ぐことができます。

涼しい場所で保存する

お米に発生する虫は、約15度以上で活動的になるといわれています。そのため、保存する際には15度以下の涼しい場所が適しているでしょう。

ただし、涼しいからといって氷点下になってしまう場所や乾燥しやすい場所はNGです。お米は凍ったり乾燥したりすると、割れやすくなり美味しさや栄養が流出してしまいます。

高温多湿を避けて保存する

ご飯

お米は豊富なでんぷん質を含んでいるため、高温多湿な環境ではカビや雑菌にとって絶好の温床になってしまいます。濡れた手や軽量カップなどでお米に触れると、付着した水分から湿度が上がりカビが発生してしまうことも少なくありません。

お米は高温多湿を避けて保存してください。

清潔な容器で保存する

こめ

お米は精米後も、わずかなゴミなどが付着しやすいです。そのため、米びつのなかにほこりや小さなゴミなどが蓄積してしまうことがあります。

ほこりやゴミが溜まっていると、虫やカビが発生しやすくなることもあるでしょう。また、古くなったお米は特に虫が発生しやすいと言われているため、古いお米と新しいお米は混ぜないようにしてください。新しいお米を入れる際には、保存容器をしっかりと洗い乾燥させてから使うのがおすすめです。

保存容器は常に衛生的に保てるよう、洗いやすいものを選ぶのもよいでしょう。

臭い移りしにくい場所に保存する

お米は臭い移りしやすい食品です。そのため、シンク下などで保存してしまうと、下水の臭いなどが移りやすくなってしまいます。

また、洗剤や灯油など臭いの強いものも近くに置かないようにしましょう。冷蔵庫などで保存する場合は、キムチや味噌など臭いの強い食品の近くに置かないことも大切です。

お米を保存するときにおすすめの容器

お米を保存する際には、購入した時のパッケージから他の容器に移して保存するのが理想です。続いてはお米の保存に適した容器についてみていきましょう。

桐の米びつ

こめ

昔から、お米は米びつに入れて保存されてきました。時代の流れと共に、洗いやすさやデザインの面でプラスチック製が主流となってきましたが、実はお米の保存に適しているのは桐製の米びつであることをご存知でしょうか。

桐は吸水性が高く、透水性が低い素材です。つまり、桐の容器の中で湿度を一定に保ちやすいという性質があります。抗菌性も持っているため、虫やカビが発生しにくい特徴があり、米びつに最適と言われています。

桐の米びつを使っているなら、涼しい地域なら常温での保存も可能です。特に、春や秋など、気温の変化が著しい時期は、桐の米びつに入れておくと良い状態で保存しやすいでしょう。

密閉保存袋

お米を密閉する様子

冷蔵や冷凍での保存に便利なジッパー式密閉保存袋を使えば、手軽にお米を保存することができます。形が固定されないため、僅かな隙間でも収納しやすく冷蔵庫で保存する際にもおすすめです。米農家や米穀店では、“お米は生鮮品”と考えられており、鮮度や食味を保つには密閉したうえで冷蔵保管するのが一番と言います。

スライドジッパー式のものを選べば、美味しさもキープできるうえ、お米の出し入れもさらに手軽になるので便利です。

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お米は開封と同時に、どんどん食味が落ちていきます。「一番おいしい状態で味わってほしい」との想いから、同店ではオリジナルの真空パックを導入。未開封の状態であれば、製造日から約半年の保存が可能に。

タッパー

タッパー

ガラスやプラスチックなど、透明で中身の見えるタッパーなら、お米の残量も一目で分かり保存におすすめです。積み重ねることもできるため、収納もしやすいでしょう。

新しいお米を購入した際にも、洗いやすいタッパーなら容器を常に清潔に保つことができます。密閉率が気になる場合は、お米の上に一枚ラップを敷いておくと空気に触れる場所を減らすことができるでしょう。

ペットボトル

収納場所によっては、立てて保存ができるペットボトルもお米を保存する容器としておすすめです。特に冷蔵室などで保存する場合は、立てて保存できる方が収納しやすいでしょう。お米を使う時にも、ペットボトルの注ぎ口から直接お米を計量できるため、使い勝手もよいです。

ただし、洗ったペットボトルは充分に乾燥させてから使うようにしてください。少しでも水分が残ってしまうとカビが発生しやすくなってしまいます。

常温はNG!おすすめの保存方法は冷蔵庫

お米を保存する時のポイントについて解説しましたが、「結局どんな保存方法がベストなの?」と思った方もいるのではないでしょうか?

ずばり、お米は冷蔵庫で保存するのがおすすめです。涼しく、湿度・温度ともに一定に保ちやすいため、虫やカビの発生や乾燥によるひび割れも防ぐことができます。さらに密閉容器に入れて野菜室で保存すれば、酸化や臭い移りも防ぐことができるでしょう。

お米の保存方法

一方で、お米は常温で保存すると品質の劣化が進みやすく、虫が発生するリスクも上昇します。気温や湿度が高ければカビも発生しやすいでしょう。お米の存在を忘れて、ついつい洗剤など臭いに強いものを近くに置いてしまうこともあります。保存容器などを工夫して上手に冷蔵庫を活用しながら保存してみてください。

10kgや30kgなど大量のお米を保存するときには

お米を購入する際には、賞味期限内に食べ切れる小分けパックがおすすめですが、家族が多い場合や食費を節約したい場合など、10kgや30kgなどの大容量のものを購入したい場合もあるでしょう。

あまりにお米が多いと容器に移すのも大変で保存に困ってしまうことがあります。

そんな時は、虫の発生を防ぐためにお米専用の虫よけ剤や防虫効果の高い唐辛子などをお米のなかに入れて保存しておくのがおすすめです。また、購入した時の袋には小さな穴が空いていて酸化が進んでしまうため、密閉できるタイプの大きなポリ袋などに購入した時の袋のまま入れて保管してしまうのもよいでしょう。

直ぐに食べる分を米びつや保存容器に移し、残りは物置など温度や湿度・臭い移りに配慮した場所に保管しておくのがおすすめです。

【令和4年産】ゆめぴりか&ななつぼし各5kgセット
坂井ファーム
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北海道・旭川市で三代にわたって米作りを行う、坂井ファームの人気種セットです。天然のミネラルを豊富に含む土壌で育った「ゆめぴりか」と「ななつぼし」は、甘みと粘りのバランスが良い上質な仕上がりです。

【こんな場合は食べられないかも】お米が劣化した時の特徴

こめ

気を付けて保存していても、知らず知らずの内にお米が劣化してしまうこともあるでしょう。以下のような特徴が見られる場合には、お米が劣化している可能性が高いです。場合によっては味が悪くなっていたり、食べられなくなってしまったりしているものもあるため、注意してください。

変色している

保存しているお米が黒や茶、灰色などに変色している場合は、カビが発生している可能性が高いです。食中毒の原因にもなるため、同じ容器に入っているお米も全て廃棄した方がよいでしょう。

やや黄色っぽくなっている程度であれば、酸化が進んでいるだけなので食べられます。ただし、精米直後に比べると味わいや栄養面では劣化してしまっているケースが多いです。

割れてしまう

お米にヒビが入っていたり、水に濡らした際に割れてしまう場合には、乾燥による劣化が進んでいる状態です。お米は食べられますが、味わいや香り、栄養面も劣化しており、美味しいとは言い難いでしょう。

おかゆ

炊き込みご飯や、お粥、リゾットなど調理方法を工夫して食べるのがおすすめです。

虫が発生している

お米にはコクゾウムシやノシメマダラメイガなどの穀物害虫が発生してしまうことがあります。これらの虫はわずかな隙間からお米のなかに潜み、強い繁殖力で一気に増殖します。

お米のなかに1匹でも虫を見つけたら、全体に虫が大量発生していると考えてもよいでしょう。

これらの虫に害はなく、虫を取り除けば普通に食べることができます。しかし、小さな虫を全て取り除くことは難しく、多少混入してしまう可能性も否定できません。

エビやカニなどの甲殻類や、ダニやノミなどにアレルギーを持つ人が、これらの虫を口にしてしまった場合、アレルギー症状を起こす可能性があるため注意が必要です。見た目的にも不快感を伴うことが多いため、虫が発生してしまったお米を廃棄する人も少なくありません。

臭いがする

こめ

お米から、カビの臭いや発酵臭がする場合は、目に見えない程度のカビや雑菌が繁殖している場合があります。これらも食中毒の原因になるため、同じ容器に入っているお米は廃棄した方がよいでしょう。

近くに置いていたものの臭いが移ってしまった場合は、特に問題なく食べられますが、これらの臭いを取り除く方法はありません。炊きあがっても臭いが残ることもあるため、風味は悪くなってしまいます。

炊いたご飯は冷凍保存がおすすめ

冷凍ご飯

お米を上手に保管して、美味しく炊き上げたものの、余ってしまうこともあるでしょう。そんな時には、炊いたご飯を以下の方法で保存すると美味しさを保つことができます。

  1. 炊きあがってすぐのご飯をラップで包む
  2. ラップで包んだご飯を薄く長方形の形に整える
  3. ラップの上からアルミホイルで包む
  4. 冷凍庫で冷凍させる
  5. 冷凍したものをアルミホイルから取り出して、冷凍用保存袋に入れて保存する

食べる時には、電子レンジで解凍すればOKです。薄めの長方形に形を整えておくことで、解凍時に均一に解凍できるでしょう。また、アルミホイルに包んで冷凍することで急速冷凍でき、ご飯の美味しさを逃しにくくなります。

まとめ

お米の賞味期限や保存方法について紹介してきました。お米は、適切な保存方法を実践するほど賞味期限が長くなります。美味しさを保つためにも、ぜひ今回紹介した方法でお米を保存してみてください。


PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!