美容にもうれしい♪ 人参の栄養価と知られざる効果
カレーや肉じゃがなど、定番メニューに使われることの多い人参。程よい食感と甘みがあって、彩りを加えてくれる身近な野菜です。何気なく食べていることも多い人参ですが、実は栄養価が高く、様々な効果・効能を期待できます。
この記事では、人参に含まれている栄養素や秘めたる効果を詳しく解説。美容にうれしい効果も期待できるので、女性の方も必見です!
- βカロテン・カリウム・食物繊維が豊富
- 免疫力アップ・冷え性やむくみ解消が期待できる
- 生で食べると栄養満点
- 油と一緒に食べるとβカロテンが増える!
この記事でわかること
人参に含まれる栄養素と効果・効能
人参は、緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンのほか、色々な栄養素を摂取できるスーパーな野菜のひとつです。どれも身体づくりや健康の維持に欠かせないもので、明日からでも食べたくなくなる栄養ばかり。
ここでは、主な栄養素と効果・効能をチェックしていきましょう。
βカロテン
緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンは、人参にも豊富。様々な緑黄色野菜に含まれる栄養ですが、「キャロット」が「カロテン」の由来になったという説もあります。
βカロテンは、体内で吸収されるときにビタミンAに変換されるのが特徴。ビタミンAを構成するレチノールという成分は、粘膜を健康に保つ働きがあります。視力を保ったり、皮膚の調子を維持したりできるのが、主な効果です。
カリウム
カリウムは、臓器・筋肉の働き、神経刺激の伝達、細胞の浸透圧など、様々な機能を調節しています。塩分を尿から排泄しやすくする働きもあり、血圧の抑制に効果的です。
人参以外にも多くの食品に含まれているため、これまでは欠乏症になりにくいと言われていました。しかし、味の濃い食事が増え、カリウムよりも塩分摂取が増えていると指摘されています。そのため、人参をはじめとした、カリウムが豊富な食材を積極的に摂取する必要があるでしょう。
食物繊維
食物繊維は、言わずと知れたお通じをよくしてくれる栄養素です。便通に関わるのは不溶性食物繊維で、便秘解消に効果を発揮します。もう一つの水溶性食物繊維は、脂質や糖、塩分などを体外に排出する働きを持ち、生活習慣病の予防に期待が大きいです。
人参には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が両方含まれています。2つの効果を期待できるので、食べて損のない野菜のひとつと言えるでしょう。
人参の知られざる効果
豊富な栄養を含んだ人参を食べると、身体への良い効果を期待できます。意外にも知られていない効果もあり、健康や体のケアのために食べたくなるはず。ヴェールに包まれた4つの効果を解説していきます。
免疫力を高める
人参に含まれるβカロテンは、皮膚や粘膜を正常に保ちつつ、粘膜を強化する働きがあります。風邪や感染症は、鼻やのどなどの粘膜から感染することが多いため、βカロテンによって免疫力を高めることが可能です。体内の免疫にも働きかけ、がんを抑制する効果も期待できると言われています。
便秘を解消する
人参は、お通じを改善してくれる不溶性食物繊維を多く含んでいます。水分を吸収する性質があり、胃や腸でふくらむことで、腸のぜん動運動を活発にしてくれるのが、便通改善の仕組みです。
大腸内で発酵・分解する性質も持っています。整腸作用のあるビフィズス菌などが発生し、腸内環境を整えてくれるのも、人参の嬉しい効果です。
アンチエイジング・美肌
βカロテンは、抗酸化作用を持っているため、老化につながる活性酵素を除去・抑制してくれます。アンチエイジングに効果的なだけではなく、身体の中から健康になることから、生活習慣病やがんの予防も期待できます。
また、人参にはポリフェノールやビタミンも含まれていて、皮膚の免疫や新陳代謝を活性化してくれるのも特徴。肌荒れやニキビ、シミなどを予防し、美肌づくりをサポートしてくれます。
冷え性やむくみの改善
人参に含まれるポリフェノールの一種・クマリンは、血行促進効果を持っています。血液の元となる鉄分も多く含み、血行を良くして冷え性の改善を期待できます。
カリウムは、余分な水分や塩分を排出する効果のある栄養素。体外に排出されやすくなるので、むくみの改善にも効果的です。
人参の効果・栄養を逃さない食べ方
人参の栄養を逃さずに摂り入れ、効果を実感するためには食べ方が大切。下ごしらえや調理方法をちょっと工夫するだけでも、栄養を最大限に生かすことができます。好みにもよるので、試しやすい食べ方から始めてみてください。
スティックや千切りにして生で食べる
栄養を余すことなく摂り入れるなら、生のまま食べるのがベストです。水溶性の栄養は茹でると溶けだしてしまうので、そのままが一番栄養を残せます。
野菜スティックにしてマヨネーズや味噌で食べたり、千切りにしてサラダにしたりすると、食べやすいです。
ただ、茹でたり炒めたりするよりも固かったり、人参そのものの味が強かったりするので、そのままが苦手な方も多いかもしれません。そのような場合は、無理せず柔らかく調理して食べましょう。
油と一緒に調理する
生で食べる方が栄養を逃しにくいと説明しましたが、油と一緒に調理するとβカロテンは増えます。油によってβカロテンの効果が高まり、身体に吸収されやすくなるのが特徴です。お肉と一緒に炒めたり、ドレッシングをかけたりすると、βカロテンをしっかり摂取できます。
また、茹でて中まで火を通すことが多いかと思いますが、お湯にはカリウムやビタミンCなど水に溶けやすい栄養が流れ出しています。栄養を逃さないためには、煮汁ごと食べるのがベター。カレーやシチューなどの煮込み料理、ポトフといったスープがおすすめです。
皮を残したまま食べる
人参の皮には、中身よりもβカロテンが多く含まれています。そのため、視力や肌などの調子を整えたいなら、皮も一緒に食べるのがおすすめです。
とはいえ、他の栄養素は皮と中身でそれほど変わりはありません。皮を食べるのに抵抗がある方は、普段通り皮をむいたり、少しだけ皮を残したりして、自分に合った食べ方をしましょう。
また、人参の葉も実は栄養豊富です。ビタミンCやカリウム、鉄などが多く含まれているので、皮や中身と一緒に食べられると、より栄養を摂取できます。調理する時は、葉物と同じように炒め物などが良いでしょう。
食べすぎても害はあまりない
人参は、食べすぎてもあまり害はないと言われています。ビタミンAが過剰になると肝機能の低下などが起きる可能性がありますが、βカロテンは体内の状況を見てビタミンAに変換されるので、過剰になることはありません。
とはいえ、人参ばかり食べていると、必要な栄養素が不足する場合はあります。栄養が偏らないに、バランスよく人参を食事に取り入れるのがおすすめです。
まとめ
人参には、βカロテンやカリウム、食物繊維などの栄養が豊富。身体に良い栄養ばかりで、免疫力アップや便通の改善、アンチエイジングなど、様々な健康効果を期待できます。
栄養を逃さないためには、生で食べるのが一番ですが、苦手な方は調理してもOK。葉や皮を一緒に食べたり、煮汁も料理に使ったりすれば、栄養をしっかり摂取できます。