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味噌の種類を徹底解説!全国の郷土味噌や原料・辛さ・色による違いも分かりやすく紹介

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日本の食卓に欠かせない味噌。全国各地で様々な種類の味噌が生産されており、地域色豊かな食材です。
本記事では、地域によって異なるさまざまな味噌の種類について詳しく紹介します。味噌について知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

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味噌にはさまざまな種類がある

味噌について

普段何気なく食べている味噌ですが、旅先などで「家で食べる味噌とは全然味が違う」と驚いたことはありませんか?

味噌は、原料(麹)、辛さ、色などで、さまざまな種類に分類できる調味料です。

地域性が現れやすく、郷土料理として伝えられている味噌もあります。地域によって好まれる味噌の種類が違うため、市販されている味噌も影響を受けやすく「旅先のお店で見たことのない味噌をみつけた」なんて声が聞かれることも多いです。

奥深い味噌の種類について知ると、バリエーションの豊かさに驚くことでしょう。

全国各地の味噌の種類

地方の味噌分布図

最初に、全国各地の味噌について紹介していきます。

北海道・東北エリアの味噌

北海道・東北エリアでは以下の味噌が有名です。

  • 北海道味噌(北海道)
  • 津軽味噌(青森県)
  • 秋田味噌(秋田県)
  • 仙台味噌(宮城県)
  • 会津味噌(福島県)

赤味噌の割合が高く、濃い色合いが特徴です。厳しい寒さを超えなければいけない北海道・東北エリアでは、塩味の強い辛口味噌が好まれ、特に東北エリアでは辛口味噌が好まれています。

一方、開拓期に全国各地から人が集まった北海道では、故郷の味噌を懐かしむ人により東北エリアよりも甘めの中辛口の味噌が根付いたのが特徴です。全国各地の味噌の良いところを集めた北海道味噌は、万人受けしやすくクセのないさっぱりした味わいになっています。

北陸・甲信越エリアの味噌

北陸・甲信越エリアでは以下の味噌が有名です。

  • 加賀味噌(石川県)
  • 越後味噌(新潟県)
  • 佐渡味噌(新潟県)
  • 信州味噌(長野県)

米どころである長野県は、味噌生産量日本一です。コク深く旨味の広がる王道の信州味噌は、長野を代表する郷土味噌として親しまれています。
一方、関西と関東が交わるように文化が広がった北陸エリアでは、関西・関東のそれぞれの良さを加えた味噌が加賀味噌として伝わりました。

関東・東海エリアの味噌

関東・東海エリアでは以下の味噌が有名です。

  • 江戸甘味噌(東京都)
  • 東海豆味噌(愛知県・三重県・岐阜県など)

関東では、濃い赤味噌の見た目と優しい甘さが特徴的な江戸甘味噌が好まれていました。しかし、時代の流れと共に東京にはさまざまな地域の人が移り住むようになり、現在は辛口味噌が好まれている傾向にあります。

東海エリアで好まれる東海豆味噌ですが、聞き馴染みのないという方が多いのではないでしょうか?東海豆味噌とは、東海エリアに伝わる製造方法で作られた豆味噌のことで、銘柄としては名古屋味噌や八丁味噌などが有名です。名古屋の名物である味噌カツや味噌煮込みうどんなども、東海豆味噌(名古屋味噌)が使われていることが多いです。

関西・中国・四国エリアの味噌

関西・中国・四国エリアでは以下の味噌が有名です。

  • 関西白味噌(京都府を中心に関西全域)
  • 瀬戸内麦味噌(山口県・広島県・愛媛県など)
  • 府中味噌(広島県)
  • 讃岐白味噌(香川県)
  • 御前味噌(徳島県)

関西の料理文化は都のあった京都府から広まったものが多く、京都府で好まれる関西白味噌が今も関西全域で好まれています。

中国・四国エリアでは甘口の味噌が好まれる傾向にあり、府中味噌は甘口味噌の代表格とも言われる味噌です。

九州・沖縄エリアの味噌

九州・沖縄エリアでは以下の味噌が有名です。

  • 九州麦味噌(熊本県・鹿児島県中心に九州全域)
  • 久米島味噌(沖縄県)

九州は、古くから麦味噌の生産が盛んな地域でした。甘みが強くさっぱりとした口当たりの麦味噌が好まれ、現代でも九州では麦味噌が人気です。麦味噌特有のさっぱりした甘みは、出汁の味にも影響を受けやすく、いりこ出汁やあご出汁との相性も抜群です。

【原料(麹)・辛さ・色】味噌の違い

味噌の色

味噌は、原料(麹)、辛さ、色などの違いで、全く違う味わいや風味を持つ調味料です。続いては、原料や辛さ、色などで変わる味噌の種類や違いについて紹介します。

原料(麹)によって違う味噌の種類

原料 塩分濃度 代表的な味噌
米味噌 米こうじ 5~13%のものが多い 北海道味噌、信州味噌、江戸甘味噌など
麦味噌 麦こうじ 9~13%のものが多い 九州麦味噌、瀬戸内麦味噌など
豆味噌 豆こうじ 10~12%のものが多い 東海豆味噌など
調合味噌 2種類以上の味噌を調合 使用する味噌による

味噌を原材料で分けると、米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌の4種類に分類されます。

米味噌は大豆に米麹、麦みそは麦麹を混ぜて作ったものです。豆味噌は大豆のみを材料にしています。調合味噌は米麹と麦麴をブレンドして発酵させた味噌や、ほかのどの3種類にも分類されない味噌のことを指します。

米味噌

米味噌は、原料である大豆に米こうじを加えて作ります。クセのない味わいが特徴で、全国各地で作られている味噌です。

こうじ味噌とは、米こうじを使って作る米味噌の一種で、米こうじの割合を多くして味噌を作ることで、熟成・発酵しても米こうじの粒が残り深いコクや風味を味わうことができます。

麦味噌

麦味噌は、大豆に麦こうじを加えて作る味噌です。麦の持つ甘さが際立ち、特有な味わいが楽しめます。比較的好みが分かれやすい味わいですが、九州や瀬戸内海周辺では根強く支持されている味噌です。

豆味噌

豆味噌は、大豆に豆こうじを加えて作る味噌です。他の味噌と比べて熟成期間が長くかかり、熟成中に水分が抜けるため硬いペースト状である点も特徴的です。

豆味噌が主流である東海地方では、「赤味噌=豆味噌」として認識されており、豆味噌を調味して味を整えカツにつける味噌カツが地域の麺際伊グルメとして知られています。

調合味噌

2種類以上の味噌を混ぜ合わせて作ったものを、調合味噌と言います。

原料や辛さが違うさまざまな味噌を混ぜ合わせることで、自分好みの味噌を作ることができ、比較的マイルドな味わいになりやすいのが特徴です。

辛さによって違う味噌の種類

味噌
塩分濃度 特徴 代表的な味噌
辛口 12%前後 大豆のコクを感じやすい。すっきりしたあと味 仙台味噌、信州味噌など
甘口 10%前後 まろやかな味わい。口当たりがよい 御前味噌、越中味噌など
甘味噌 6%前後 甘みが強く大豆の味を感じやすい 江戸甘味噌、関西白味噌など

辛みは塩の量だけでなく、麹歩合にも左右されます。麹歩合とは、原材料である大豆の分量に対する麹の比率のことです。塩分量が一定の場合、大豆の量に対して麹の方を多く使用していると、味は甘口になります。甘い味噌は西日本や太平洋沿岸地域、辛い味噌は東北地方や日本海側などで生産される傾向にあります。

赤・白の色によって違う味噌の種類

みそ
特徴 代表的な味噌
赤味噌 熟成期間が長い 北海道味噌、仙台味噌、江戸甘味噌など
白味噌 熟成期間が短い 関西白味噌、讃岐白味噌など

味噌は出来上がった色をもとに、赤味噌、淡色味噌、白味噌の3種類に分類されることもあります。
味噌づくりに使う原料や、製造工程の違いによって味噌の色味も変化します。色の変化をもたらすのは、発酵中に発生するメイラード反応が原因。アミノ酸と糖が反応して、褐色へと変色します。赤味噌と淡色味噌はほぼ全国的に、白味噌は近畿地方と瀬戸内の一部地域に分布しています。

日本で一番多く食べられている味噌は?

味噌使用割合

参考:みその種類別出荷数量<全味工連集計>

味噌の種類について紹介しましたが、日本で一番多く食べられている味噌はどのような種類の味噌なのかご存知でしょうか。

全国味噌工業協同組合連合会の調べによると、2022年に出荷された味噌で最も多かったのは米味噌でした。

全国に出荷される8割以上が米味噌です。日本では、全国に米どころがあるため、米味噌の文化が広がりやすかったのでしょう。

味噌についての豆知識

みそ

最後に、味噌に関するさまざまな豆知識を紹介します。

味噌の歴史

味噌の起源は、中国で作られていた「醤(しょう・ひしお)」という食品と言われています。いつ日本に伝来したかは正確には明らかになっていませんが、701年に制定された「大宝律令」には「末醬」という言葉が登場しており、「みしょう」「みしょ」「みそ」と変化していったと考えられています。

味噌の作り方(米味噌の場合)

米味噌を作る場合は初めに大豆に水分を含ませ、約2倍の大きさになるまで膨らませます。次に大豆を蒸してペースト状に潰し、塩や麴などをよく混ぜ込みます。最後に混ぜたものを大きい樽に仕込んで、数カ月熟成させると完成です。

味噌の栄養

主な原料である大豆は、“畑の肉”と呼ばれるほどタンパク質を豊富に含んでいるのが特徴です。
麹を混ぜて発酵させることでさらに栄養価はアップし、アミノ酸やビタミンも大量に生成されるため、美肌効果が期待できます。ほかにも味噌は炭水化物、ミネラル、マグネシウムなども含んでおり、栄養バランスが非常に良い食品です。 タンパク質は薄口醬油の約2倍、ビタミンB2は豆乳の約5倍、食物繊維は油揚げの約4倍もあります。

無添加味噌とは

市販の味噌には、食品を安全かつ美味しい状態で流通させるために酒精、調味料、甘味料、着色料などの添加物を加えているものがあります。無添加味噌とは、添加物を一切含まず大豆、米(または麦、豆)、塩のみで作られている味噌です。

添加物が含まれていないため、味噌本来の味わいを楽しめることが特徴です。

一方で、添加物が含まれないことで熟成や発酵が進んでしまい、時間が経つにつれて味わいが変わりやすい特徴を持っています。また、熟成・発酵が止まらないまま流通するため、容器が膨張してしまうことも珍しくありません。

味噌の保存方法

味噌の保存方法

開封したあと適当に放っておくと、味噌は黒っぽく変色したり、固まったりしてしまいます。
味が落ちる原因でもあるので、正しい方法で保存しておきましょう。ポイントは冷蔵庫に入れることと、ラップで密閉することです。

冷蔵庫で保存する

味噌の保存に適した環境は、直接光が当たらず、湿度が高すぎず、気温が比較的低いところです。その全ての条件を満たしているのが冷蔵庫。特に高温多湿で日差しが強い夏は、冷蔵庫での保管がおすすめです。
味噌をまとめ買いしてすぐに使わない場合は、冷凍室で凍らして保存しておくことも可能。少々固くなってしまいますが、特別な処理を施さなくてもそのまま料理に使用できます。

密閉して保存する

味噌を開封した後は、ラップで密閉して保存するのが長持ちのコツです。容器の上にラップを被せるのではなく、ラップと味噌の表面がくっつくように覆います。ラップの隙間から空気が入り、表面が乾いたり酸化したりするのを防ぐためです。
プラスチック容器に入った味噌をほかの容器に移して保管する場合も、ラップがピッタリと味噌の表面につくようにしてみてください。

まとめ

地域によって様々な味わいのものが生産されている味噌。味噌汁はもちろん、ソースや煮込み料理での調味料として欠かせない食材です。味噌は栄養を含んでおり、健康な生活をおくるためにも重要な役割を果たします。
今回紹介した種類による違いや保存方法を参考に、おいしく正しく毎日の食生活に取り入れてみてください。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!