ココアの効果で健康と美容を手に入れる! 積極的に摂りたい4つの理由

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寒い季節には指先に伝わるぬくもりも心地良いホットココア、夏にはミルクをたっぷり入れたアイスココアなど、どの季節でもそばにあるとなんとなくうれしいココアは子供から大人まで人気のドリンク。甘くてほろ苦く、ミルクやクリームを加えると、こっくりとした豊かな味わいを楽しめます。朝食に、寝る前に、休憩のひとときに……自分で作ると好みの甘さにできるのもうれしいですね。

そして実はココアはダイエットや美肌、動脈硬化改善、腸内環境改善、リラックス効果、集中力アップ、ストレス緩和などなど、うれしい効果がたくさんあります。この記事ではココアを積極的に飲みたい4つの理由とココアの豆知識、思わずまねしてみたくなるアレンジココアもご紹介します。

    この記事でわかること

  • ココアは健康と美容にいい飲み物!
  • ココアの歴史と豆知識
  • ちょい足しでアレンジココア
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

理由① カカオポリフェノールの抗酸化作用

カカオポリフェノールの抗酸化作用

ココアに含まれるカカオポリフェノールは抗酸化作用のある物質として知られています。健康を損ねたり、老化現象が起こったりするのは、体内で「酸化」=「体内のサビつき」が起きているためだといわれており、この原因のひとつとして考えられているのが、活性酸素です。ストレスや喫煙、紫外線など、さまざまな因子がきっかけで発生する有害物質であり、年齢を重ねるにつれ、体内での活性酸素の処理能力が衰えてしまいます。

抗酸化作用がある栄養素とは

抗酸化作用とは、体内のサビつきを防止する働きのこと。それによって若々しく健康な体を保つことができます。抗酸化作用をもつ物質は、主に野菜や果物などの植物に多く、代表的なものではビタミンEやβ-カロテンなどのカロテノイド、ポリフェノールなどがあげられます。

ダイエット効果

具体的なうれしい効果は、まず食欲の抑制効果や脂肪燃焼効果、さらに脂肪分解効果。つまり、ダイエットに効果的という事実です。活性酸素を除去することで、美肌効果にも期待できるので、ダイエットだけではなく、エイジングケアにも効果的だとか。また、脳に疲労物質が蓄積するのを防ぎ、おやつの過剰摂取を抑えられるとされているので、仕事や勉強で疲れたときに甘いものが欲しくなったら、ココアを選ぶのがよさそうです。

冷えやむくみ、アレルギー症状の緩和

ココアに含まれるカカオポリフェノールには末梢血管を拡張し、手足の血流をよくする働きがあるともされ、冷えや手足のむくみなども改善されるそう。活性酸素によってコレステロールが酸化し、血管の内側に付着してしまう動脈硬化を防ぐのにも効果的。抗酸化作用によってコレステロールが血管に留まるのを防ぐそうです。また、ポリフェノールにはアレルギーの原因物質でもある活性酸素の働きを抑制する効果があるため、症状の緩和が期待できます。花粉症などのアレルギーに悩んでいる方は対策の一環としてココアを飲んでみてはいかがでしょうか。

エイジングケア、ダイエット、美肌効果、動脈硬化の改善、アレルギー症状の軽減などなど、カカオポリフェノールだけでもうれしい効果がたくさん!

理由② 食物繊維リグニンで腸内環境改善

食物繊維リグニンで腸内環境改善

ココアには「リグニン」という食物繊維が含まれていると言われています。食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類がありますが、リグニンは不溶性食物繊維。水に溶けず、胃や腸の中で水分を吸収して膨らむので、腸の働きを活性化させることでお通じを改善するなど腸内改善効果が期待されています。

野菜越えの食物繊維

食物繊維と聞いて思い浮かべる食材といえばゴボウですが、ココアに含まれる食物繊維はゴボウを上回ります。市販のココアの中には、本来含まれる不溶性食物繊維の他に、水溶性食物繊維を加えているものもあるようです。水溶性の食物繊維は腸内フローラの改善にも役立つとのことなので、ダブルの食物繊維で効果アップを狙うのもいいですね。

血糖値の上昇を緩やかに

また、食物繊維を摂取することは高めのコレステロールを改善するのにも効果的。ちょっとメタボが気になる……という方はココアがおすすめです。市販のココアにはミルクココアとピュアココアがありますが、ミルクココアには、あらかじめ砂糖やミルクなどが加えられているので、カロリーは高め。健康のためには、自分で砂糖やミルクの量を調整できるピュアココアを選ぶのがいいかもしれません。ピュアココアに甘みが欲しいときはハチミツを加えるようにすると、砂糖よりも、急激な血糖値の上昇を抑えるので健康的です。

理由③ テオブロミンで集中力、記憶力、思考力を高める

カカオに含まれる天然成分テオブロミン。この成分は脳を活性化して集中力や記憶力を高める働きがあります。そのため、テオブロミンが不足すると、判断力が鈍ったりすることも。

テオブロミンは薬として利用されており、以前は動脈硬化や高血圧などの治療薬としても利用されてきました。現在では、血管拡張薬や利尿薬として使われています。

テオブロミンで集中力、記憶力、思考力を高める

このことから、テオブロミンを摂取することで脳の血流が良くなり、大脳皮質への刺激で、集中力や記憶力を高める効果があると言われています。血流が良くなることで基礎代謝が上がるので、テオブロミンもダイエットに効果的です。また、幸せホルモンとも呼ばれている脳内物質のセロトニンに作用する働きがあるため、リラックス効果も得られます。カフェインによく似た効果ですが、テオブロミンのほうがゆるやかに吸収されるので、効果が穏やかです。

テオブロミンが含まれる自然界の食品はカカオだけです。仕事や勉強のおともには、集中力や思考力を高め、なおかつリラックス効果も得られるココアがぴったりですね。

理由④ 女性に嬉しいビタミンB6とビタミンB12

女性に嬉しいビタミンB6とビタミンB12

ビタミンB6

ココアに豊富に含まれているビタミンB6はタンパク質の分解や合成をサポートする働きがある栄養素です。タンパク質の代謝がスムーズになることで、健康的な肌や髪、爪、歯、粘膜などの成長が促進されると言われています。ポリフェノールの抗酸化作用と合わせると、美容・美肌効果やエイジングケアの心強い味方です。

ビタミンB6はアレルギー症状を抑えたり、精神的なストレスを緩和させる働きも期待されているのだとか。女性ホルモン「エストロゲン」の代謝にも関わっているので、月経前症候群(PMS)の症状に悩んでいる人にも有効な栄養素だと言われています。

ビタミンB12

ビタミンB12は睡眠のリズムを整えるのに有効とされる栄養素。質の良い睡眠には、規則正しい生活や適度な運動が関連していますが、ビタミンB12も自律神経の乱れを整え、正しい睡眠リズムに整えてくれる作用が期待されています。また、ビタミンB12は貧血の予防や神経機能の維持にも必要な栄養素です。ビタミンB12はDNA合成に欠かせないビタミンで、足りなくなるとDNA合成が抑制され、巨赤芽球性貧血となります。また、悪化すると末梢神経障害や骨髄障害が引き起こされてしまうことも。

ビタミンB12を十分に摂取することで貧血を予防し、精神的に安定し、記憶力や集中力を高める効果も期待できます。

“豆”知識 ココアもチョコレートも原料はカカオ豆

“豆”知識 ココアもチョコレートも原料はカカオ豆

ココアとチョコレートは、どちらも同じカカオ豆を原料としています。しかも途中までは工程も同じ。カカオの実の中で白い果肉に包まれているのがカカオ豆です。これを発酵させて砕いて焙煎したものが、カカオマスとなります。ここからが、ココアとチョコレートの違うところ。

カカオマスに含まれる脂肪分、ココアバターを取り除いたものがココアです。反対にカカオマスにココアバターと砂糖・ミルクなどを加えたものがチョコレートになります。一般的に、チョコレートをミルクに溶かしたものをホットチョコレートと呼び、ココアパウダーに砂糖とミルクを加えたものをココアと呼びますが、もともと原料は同じもの。お店によってはココアをホットチョコレートと呼ぶこともあるようです。

カカオは神様の食べ物

ココアとしてもチョコレートとしても、今では世界中で親しまれているカカオですが、その歴史はかなり古いです。中南米原産のカカオは、現地ではもともと果肉を食用とされていましたが、熱した豆の香りが素晴らしいことが発見され、やがてアステカ文明などでは貴重な食べ物として貴族に好まれるようになりました。カカオの学名は「テオブロマ カカオ」ですが、これは「神様の食べ物」を意味しています。神様にも愛されていたのかもしれませんね。

植民地栽培によって一気に普及

やがてスペイン人がカカオをヨーロッパに持ち込みます。これが1528年、日本の室町時代末期にあたる頃です。当初は苦みの強い飲み物で受け入れられませんでしたが、バニラや砂糖を加えることで甘く美味しい飲み物へと変化!宮廷と上流階級にブームを巻き起こします。

カカオ豆の価値に気づいたヨーロッパの人々は、次々に植民地での栽培に乗り出します。栽培場所を求めてカカオは西アフリカや東南アジアへと広がっていきました。カカオは温度と湿度が高く、水はけのよい土地でしか育ちません。その条件に最も適していたのがアフリカ。現在でも世界のカカオのうち、約4分の3がアフリカで生産されています。

あの“バンホーテン”の登場

あの“バンホーテン”の登場

18世紀までのココアはペースト状にしたカカオマスをお湯に混ぜて飲んでいました。ただカカオペーストには脂肪分が多く含まれるため、水とのなじみが悪く、しかも発酵した酸が残っていて刺激が強い状態でした。

19世紀の初め、焙煎したカカオ豆を絞ってココアバター(脂肪分)を取り除くことでココアの難題を解決し、今では世界中に広まっているココアパウダーの製造法を発明したのが、バンホーテン社の創始者です。

アレンジでさらに美味しく!

まずはスタンダードなココアの飲み方

ダイエット効果を狙ってココアを飲む場合は、ピュアココアを朝晩の食事前にカップ1杯とると良いそうです。食欲抑制効果があり、食べ過ぎを抑えてくれるのだとか。夜に飲むココアはリラックス効果もあり、質の良い睡眠のためにもうれしいですね。ピュアココアを鍋で作るのはちょっと面倒、という方には電子レンジがおすすめです。

  1. ココアと砂糖をマグカップで混ぜる
  2. 少量の牛乳を入れて練り混ぜる
  3. 残りの牛乳をゆっくりと注いで混ぜる
  4. 電子レンジ(600W)で1分半温めて完成!

牛乳の代わりに豆乳を使うのもおすすめです。脂肪分を抑え、大豆に含まれる栄養分も一緒にとれてしまうすぐれもの。作り方は普通の牛乳で作るココアと同じです。牛乳の分をそのまま豆乳に置き換えてください。

ココアにちょい足しアレンジ!

マシュマロココア

マシュマロココア

マシュマロを数個ココアにのせて。もちろん、数はお好みで。ふんわりと溶けるマシュマロがココアにクリームのような甘みをプラスしてくれます。見た目もかわいらしくてカフェみたいですね!

しょうがココア

すりおろしたしょうがを小さじ半分~1杯程度、ココアに混ぜます。体を温める効果があるので、冷え性の方や、夜眠る前におすすめの一杯。意外としょうがの自己主張も強くなく、スッと鼻に抜けていく感じがさわやかです。

きなこココア

牛乳を入れる前に、ココアにきなこを混ぜましょう。ココアのほろ苦さにきなこの香ばしさがプラスされてほんのり和風の香りが心地良いです。きなこも美容やダイエットに効果的と言われる食品なので、ココアとの相乗効果が期待できそうです。

甘酒ココア

牛乳の代わりに麹甘酒を使います。甘酒に甘みがあるので砂糖は入れなくてもOKです。麹ならではの優しい甘さと甘酒の栄養が疲れた体にしみ渡ります。甘酒は飲む点滴と言われるほど栄養価が高い飲み物。こちらもぜひ試したい組み合わせです。

塩ココア

最近はむしろ定番になりつつある、スイーツに塩という組み合わせ。ココアにも塩をほんのひとつまみ入れてみてください。塩の効果でココアのコクと甘さが引き立ちます。少しずつ入れて、好みの加減を見極めてくださいね。

スパイスココア

カルダモン・クローブ・黒コショウを加えてスパイシーな一杯に。いつもの甘いココアにスパイスを加えることで、ピリッと心地良い味わいになります。ただし、あまり入れすぎるとむせてしまうこともあるので、こちらも加減を見極めて!

シナモンココア

シナモンココア

シナモンの粉末をお好みで。シナモンの甘い香りが鼻に心地良いです。ココアのほろ苦さとあいまって、豊かなコクが味わえます。体を温めてくれる効果もあるので秋冬におすすめ。

writerprof_minagawa
皆川 今日子
ライター
札幌在住。旅行誌を中心に、観光・グルメ系メディアにて執筆中。趣味は料理とゲーム。長年、掃除を苦手としていることで悩んでいたが、「掃除に必要な才能を生まれ持たなかった」と割り切ることで気が楽になった。