阿寒湖のまりもを見に行こう!世界で唯一の天然記念物が見れる場所
人気の観光スポット阿寒湖。雄大な自然を感じられることで人気ですが、実は世界でも唯一の天然球状まりもを見ることができる場所として国内外から注目を集めています。特別天然記念物であるまりもを見るために阿寒湖を訪れる人も少なくありません。
この記事では、阿寒湖のまりもについて徹底解説。まりもの生態や、阿寒湖のまりもが注目される理由なども合わせて紹介していきます。
この記事でわかること
- まりもは藻の一種
- 国の特別天然記念物に指定されている
- 巨大な球状の天然まりもが見れるのは阿寒湖だけ
- 天然まりもが見れるのは「まりも展示観察センター」と「阿寒湖畔エコミュージアムセンター」のみ
まりもとは
まりもと言えば、深い緑色をした球状のものをイメージする人が多いです。しかし、植物なのか、生物なのか分からないという人も中にはいるのではないでしょうか。最初に、まりもとはどのような生態なのか詳しくみていきましょう。
まりもの生態
まりもは淡水性の藻の一種でシオグサ属に分類される植物です。まりも本体は糸くずのような細い繊維状のものを指し、特別な条件下でのみ球状を形成すると言われています。
藻の集合体なので、塊になっているまりもを切っても中には何もありません。餌なども不要で他の植物同様、光合成によって成長することが分かっています。
まりもの生息地
まりもは北半球の水温が低い湖などに生息しています。国内では北海道釧路市にある阿寒湖や山梨県の河口湖など17カ所で生息が確認されています。
まりもの寿命
植物は種を作ると枯れてしまうものが多いですが、まりもは長寿の植物であることが分かっています。中には300年近い寿命があるとも言われ、光や水など環境要因が適切であれば何十年でも成長を続ける植物です。
阿寒湖のまりもは特別天然記念物に指定されている
まりもはとてもデリケートな植物で、生育自体にもさまざまな環境条件が必要です。一般的に糸くずのような状態で湖畔を漂っていたり、歪な形に固まっている方が多いでしょう。
阿寒湖で見られる球状のまりもは大変珍しいもので、昭和27年に国の特別天然記念物に指定されています。
阿寒湖のまりもが有名な理由
日本や北半球の国々でもまりもは生息しています。しかし、その中でも特に注目されているのが阿寒湖。そこには、確かな理由があります。
阿寒湖のまりもは球状をしており、大きいものだと直径30cmを優に超える物もあります。前述したように、まりもが球状に形成されるのは、さまざまな環境条件を満たしている必要があり、全世界でもこの条件を満たしているのは阿寒湖だけ。
世界で唯一という点で、阿寒湖は国内に留まらず国外からも注目を集めるまりもの群生地となっています。
阿寒湖でまりもが見れるスポット
阿寒湖の湖底にはまりもの群生地があり、世界でもここでしか見られない大きなまりもがいます。しかし、特別天然記念物に指定され保護対象となっているため、一般人は群生地に入ることができません。
しかし、阿寒湖に行くならまりもを見たいという人も多いはず。そこで、阿寒湖周辺でまりもが見れる2つのスポットについて紹介していきましょう。
まりも展示観察センター
阿寒湖には大島、小島、ヤイタイ島、チュウルイ島の4つの島があり、その中のひとつチュウルイ島にはまりも展示観察センターがあります。チュウルイ島には遊覧船で移動可能です。
阿寒湖の湖底を再現した巨大水槽には、巨大なまりもが展示されています。時期などに関係なくいつでもまりもを観察できるため、阿寒湖に行くならぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
阿寒湖畔エコミュージアムセンター
阿寒湖周辺にある阿寒湖畔エコミュージアムセンターは、阿寒湖の自然を展示している施設です。
阿寒湖周辺の自然のひとつとして、まりもを展示しています。入館料無料で、まりもをはじめとする阿寒湖の自然について資料や映像で学ぶことができますよ。
阿寒湖観光のお土産に!おすすめのまりも関連商品4選
阿寒湖を観光したなら、まりもに関連するお土産を買って帰りたいという人も多いでしょう。阿寒湖周辺で購入できるまりもに関連するおすすめ商品を紹介します。
【おすすめその1】まりも羊羹
北海まりも製菓の販売する「まりも羊羹」は阿寒湖土産にぴったりです。まりもを模した丸い緑の羊羹はインパクトも抜群。阿寒の定番土産として長く愛されているまりも羊羹は、他府県の観光客だけでなく道民にも人気の高い商品です。
【おすすめその2】まりも茶ん
甘い物が苦手な人や変わった物をお土産に選びたい人には「まりも茶ん」がおすすめです。中の小袋には深緑のまりもに似た球体が入っており、熱いお湯をかけると昆布茶になるという代物。
抹茶、梅、昆布をブレンドしたお茶で、ホッと一息つきたい時にぴったりの飲み物です。北海道土産は物産展や空港などでも買えるものが多いですが、まりも茶んは阿寒湖限定の商品。販売先が限定されているため、道民でも知らない人が多いレアなお土産です。
【おすすめその3】阿寒シンプイ
シンプイとはアイヌ語で「生命の宿る所」という意味を持つ言葉です。阿寒湖のマリモは、アイヌの人々にとって神の遣いと崇められていた神聖なもの。そんな阿寒湖のまりもをスイーツにしたのが阿寒シンプイです。
阿寒湖の湖底にあるまりもをイメージしたゼリーは、りんご味で爽やかな味わいが特徴的。ゼリーの中に入っている2つのまりもはアイヌに伝わる悲恋の物語に例えられ、愛し合っていても結ばれなかった恋人達を表しているそうです。
【おすすめその4】まりもっこりグッズ
阿寒湖のまりものイメージキャラクター「まりもっこり」と言えば、一時ブームになり全国的に知名度を誇っています。ユーモアの溢れたまりもっこりグッズは、クスリと笑いを誘うので友人へのお土産にもぴったりです。
阿寒湖のまりもを買うことはできるの?
阿寒湖でまりもの魅力に触れると「自宅に持って帰りたい」と思う人も多いでしょう。本物のまりもは特別天然記念物なので持ち帰ることができませんが、養殖されたまりもなら阿寒湖周辺で購入可能です。
解れた糸状のまりもを丸めた養殖まりもですが、藻として生きているためお世話をすれば大きくなります。綺麗な水と温度管理や陽光管理をして大きく育ててみてはいかがでしょう。
売られているまりもは本物?偽物?
お土産屋さんなどで小瓶やケースに入ったまりもが売られているのを見た事がある人も多いでしょう。球状のまりもは国の天然記念物として保護されているため、売られているものは養殖されたものです。
糸くずのようなまりもを集めて球状に押し固めているものが多く、外国産のまりもは殆どがこれに当てはまります。まりもという植物を使っているため、偽物という訳ではありませんが、押し固めただけの養殖まりもだと衝撃でバラバラになったりすることも多いため取り扱いには注意しましょう。
まりもの育て方
まりもを購入し、育てる場合は水温に注意が必要です。まりもは高温に弱い為、水温は15~20度がベスト。30度以上になってしまうと、まりもが弱ってしまうため、直射日光が当たる場所に置くのは控えた方が良いでしょう。
一方で、光合成のために太陽光も必要です。レースカーテン越しに日が当たる場所などで適切に光合成を促すようにしてください。
水槽などで淡水魚と共に飼育することもできますが、金魚のような藻を餌にする魚と一緒にするとまりもが食べられてしまうことがあるので注意しましょう。
まとめ
阿寒湖のまりもについて紹介してきました。まりもは世界各地さまざまな場所で見られる植物ですが、大きな球状になるまりもを見れるのは阿寒湖だけ。世界で唯一となる巨大球状のまりもをぜひ、阿寒湖に見に行ってみてはいかがでしょうか。