[チーズの種類と特徴]日本で人気のチーズや世界の珍しいチーズまで一挙紹介!

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私達が普段何気なく食べているチーズですが、実は世界中にさまざまな種類があることをご存知でしょうか。それぞれに、製造方法や発酵方法、原料に違いがあり、一言にチーズといっても全く違う味わいや香りを持っています。

今回は、チーズの種類や名前、特徴などを徹底解説します。日本で人気のカマンベールやチェダーチーズなど有名どころの他、世界三大ブルーチーズや日本では馴染みのないシェーブルチーズなどについても紹介します。

知れば知る程奥深いチーズの種類について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • プロセスチーズは、ナチュラルチーズを一度溶かして再び固めたもの
  • ナチュラルチーズは発酵方法や原料によって種類が分けられる
  • 日本で人気のカマンベールは白カビで作るチーズ
  • 近年人気が高まっているラクレットチーズはハードタイプ
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ナチュラルチーズとプロセスチーズの違いとは?

プロセスチーズ

チーズの種類と聞いて、まっさきに思い浮かぶのが「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」ではないでしょうか。日本ではナチュラルチーズとプロセスチーズが4:6の割合で流通していると言われており、プロセスチーズは日本人にとって馴染み深いものです。

そんなプロセスチーズですが、実はナチュラルチーズから作られていることはあまり知られていません。

プロセスチーズは、ナチュラルチーズを1種類もしくは数種類混ぜ、一度溶かして再び固めたものを言います。一度加熱しているため、発酵が完全に止まり、品質を維持しやすいのが特徴です。

チーズはプロセスチーズとそれ以外(ナチュラルチーズ)に分類され、ナチュラルチーズは発酵方法や原料によって分別されます。

作り方によって変わるチーズの種類

チーズは、原料や発酵に使う菌、熟成の有無などによってさまざまな種類に分けられます。最初に、作り方によって分けられるチーズの種類について紹介していきます。

フレッシュタイプ

フレッシュタイプ

できたチーズを熟成させず、そのまま食べるものをフレッシュタイプと呼びます。フレッシュタイプのチーズは熟成期間を置かないため、クセがなくさっぱりした味わいが特徴です。香りが薄く、チーズ特有の風味が苦手な人にも食べやすいでしょう。

ハードタイプ

ハードタイプ

長い熟成期間を置き、水分をしっかりと減らし固めたものをハードタイプと呼びます。水分をほとんど含まないため、チーズの味わいがギュッと濃縮されるのが特徴です。

ハードタイプのものは固く重いものが多いです。濃厚な味わいが好まれ、ファンが多いのもハードタイプの特徴と言えるでしょう。

セミハードタイプ

セミハードタイプ

ハードタイプと同じく、適度に水分を減らし固めたものをセミハードタイプと呼びます。セミハードタイプもハードタイプと同じく、チーズの味わいがギュッと濃縮されるのが特徴です。

ハードタイプに比べると、味わいはマイルドで比較的食べやすいものが多いです。

白カビタイプ

白カビタイプ

チーズのなかには、カビを用いて発酵させるものもあります。

白カビをチーズの表面に増殖させて発酵を促すものを白カビタイプと呼び、表面が真っ白になっているのが特徴です。一方、カットすると中は柔らかくクリーム色をしており、滑らかな口当たりで好まれやすい味わいです。

青カビタイプ

青カビタイプ

青カビをチーズに増殖させて発酵を促すものを青カビタイプと呼び、チーズ内部の空洞で青カビが増殖するためカットすると大理石のような模様が現れるのが特徴です。

青カビタイプはクセが強く、独特な風味や味わい、青カビのピリリとした刺激性を持っています。

ウォッシュタイプ

ウォッシュタイプ

チーズの発酵に分解力の強い菌を用いて、熟成中何度も外皮を塩水や地元の酒などで洗いながら発酵をコントロールして作るチーズをウォッシュタイプと言います。

香りが強く、好みの分かれる風味が特徴です。味わいは濃厚で旨味が強くマイルドに楽しめるチーズと言えます。

シェーブルタイプ

シェーブルタイプ

一般的にチーズは牛乳を使って作る場合が殆どですが、なかには山羊乳で作るものもあります。それが、シェーブルタイプです。山羊乳を原料に用いたシェーブルタイプのチーズは、個性的な味わいと山羊乳特有の香りが特徴です。

山羊乳を使い、白カビで発酵させるものなどもあり、ツウ向けなチーズと言えるでしょう。

フレッシュタイプチーズの種類と名前・特徴

クセがなく食べやすいフレッシュタイプのチーズは、スイーツの材料として使ったり、クラッカーやパンに付けてそのまま食べられるものも多いです。
滑らかな口当たりで、万人受けしやすいチーズが多いでしょう。

カッテージチーズ

カッテージチーズ

カッテージチーズは、一般的なチーズと異なりポロポロとした小さな塊が集まっている形状が特徴です。原料には脱脂乳が使われており低カロリーなのにも関わらず、タンパク質やカルシウムが豊富に含まれています。

あっさりとした軽い口当たりで、フルーツやジャムなどとの相性も抜群のチーズです。

クリームチーズ

クリームチーズ

クリームチーズはその名の通り、白くきめ細かいクリームのような口当たりが特徴のチーズです。チーズケーキの材料として用いられたり、クラッカーやパンに乗せても美味しく味わえます。

他のチーズに比べると、含まれるたんぱく質はやや少な目です。

マスカルポーネチーズ

マスカルポーネチーズ

ホイップクリームのような形状が特徴的なマスカルポーネチーズ。原料であるミルクの水分を減らして固形化させていったものなので、チーズ特有の風味がほとんどなく、生クリームに近い味わいです。

ティラミスに用いられることで知られていますが、ナッツや香辛料、果物との相性も良く、パフェやクレープ、ドレッシングに用いられることもあります。

モッツァレラチーズ

モッツァレラチーズ

白くて球状をした形が特徴的なモッツァレラチーズは、原料に水牛の乳を用いているチーズです。そのままでもモチモチと弾力があり、加熱すると溶け、糸を引く粘性の高いチーズとして知られています。

日本では、ピザ用チーズに用いられることが多いですが、発祥の地・イタリアではサラダやカプレーゼなどの前菜に用いられ、そのまま食べるチーズとして好まれています。

ハードタイプチーズの種類と名前・特徴

長い熟成期間を置いて水分を取り除き、濃厚な旨味を持たせたハードタイプのチーズ。日本では、ハードタイプチーズの表面を溶かし、溶けた部分を料理に乗せる食べ方も近年流行しています。

チェダーチーズ

チェダーチーズ

チェダーチーズは、日本でも親しまれているチーズのひとつで、濃厚なチーズの旨味が特徴です。イタリアで生まれたチーズですが、現在ではアメリカ、カナダ、オーストラリアなど各国で作られており、世界で最も生産量の多いチーズと言われています。

熟成期間によって味わいが変わるのが特徴で、熟成の浅いものは爽やかでマイルドな味わいを持っているのが特徴です。一方、熟成が進むとコクと特有の風味が強くなり、チーズ好きには堪らない味わいになります。

パルミジャーノ・レッジャーノ

パルミジャーノ・レッジャーノ

パルミジャーノ・レッジャーノは、チーズの女王とも呼ばれる濃厚な旨味とコクを持ったチーズです。約30kgほどの大きな塊で作られ、2年以上の熟成期間を経て作られています。

長い熟成期間を置くことで、ほとんどの水分を失っているためジャリジャリとした特有の食感があります。この食感を模して作られたチーズに「パルメザンチーズ」がありますが、パルミジャーノ・レッジャーノとは全く違う種類のチーズです。

ラクレット

ラクレット

ラクレットは、スイス発祥のチーズです。ラクレットチーズをカットし、切り口を熱して溶けた部分を削ぎ落して食べます。スイスでは茹でたじゃがいもに溶かして削いだラクレットチーズをかけて食べるのが一般的です。

まろやかな口当たりとハードタイプチーズ特有のコクと旨味が魅力で、まろやかな口当たりのため、じゃがいもだけでなく肉料理や野菜などにも合います。日本でも、店頭でラクレットチーズを削ぎ落してパンなどに塗った商品が人気を集めています。

セミハードタイプチーズの種類と名前・特徴

ハードタイプと同じく、熟成期間に適度に水分量を減らすセミハードタイプのチーズは、ハードタイプのチーズに比べると用途も広く、程よいコク深さとチーズ特有の旨味が感じられます。

ゴーダチーズ

ゴーダチーズ

ゴーダチーズはオランダ原産のチーズで、マイルドな口当たりと程よい旨味が特徴です。日本人好みの味であることから、日本で作られるミックスチーズやプロセスチーズなどには、ゴーダチーズが配合されていることが多いです。

ハードタイプのチーズと同じく、熟成期間によってさまざまな味わいを楽しめるのがセミハードチーズの魅力とも言えます。熟成期間の短いゴーダチーズは滑らかであっさりした味わいですが、熟成期間が長くなると濃厚でコク深くバターのような香りになります。

サムソー

サムソー

サムソーはデンマーク原産のチーズで、日本ではピザ用チーズにミックスされて使われることも多いです。チーズのなかでは比較的早く日本への輸入がはじまりましたが、そのまま食べる習慣はあまり広まっていません。一方、本場デンマークではサンドイッチに挟んだり、そのままおつまみとして食べたりするのが一般的です。

心地よいチーズの風味と濃縮された旨味が万人受けしやすく、セミハードタイプならではの弾力や食べ応えも魅力のひとつとされています。

白カビタイプチーズの種類と名前・特徴

表面に白カビを増殖させて作る白カビタイプのチーズは、優しいミルクの味わいが特徴です。日本でも慣れ親しまれており、知らず知らずのうちに白カビチーズを食べているという人も少なくないでしょう。

カマンベール

カマンベールチーズ

日本でも人気が高く、もっちりとした食感と濃厚な味わいが魅力のカマンベールは白カビタイプのチーズです。白カビタイプのチーズは表面に白カビを増殖させるため、他のチーズほど外皮が硬くなりません。そのため、本場では型崩れを防ぐためにカマンベールチーズを木箱に詰めて流通させることが多いです。

クセが少なく濃厚な味わいで、大人から子どもまで幅広い世代に愛されるチーズと言えます。そのまま食べるのは勿論、加熱して中身をトロっと溶かしてから食べるのもおすすめです。

ヌーシャテル

ヌーシャテル

フランス・ノルマンディ地方の伝統的な白カビチーズ・ヌーシャテル。チーズの専門店などでハート型の可愛らしい形をしたチーズを見たことはないでしょうか。それがヌーシャテルです。

実は、円柱型や四角型などさまざまな形がありますが、見た目に可愛らしいハート型のものが話題を呼び、日本ではハート型のヌーシャテルを見かけることが多いです。

カマンベールより塩味が濃く、そのままお酒のツマミにして食べる人も少なくありません。一方で、万人受けしやすいカマンベールと比べると、チーズ特有の濃厚なコクと香りが感じられます。

青カビタイプチーズの種類と名前・特徴

チーズのなかでも、特にクセが強い種類に分類される青カビタイプのチーズは、好き嫌いが明確に分かれるチーズとしても有名です。青カビのもつ刺激味や香りが好きな人には「クセになる味」として好まれています。

ゴルゴンゾーラ

ゴルゴンゾーラ

日本で食べられる青カビタイプのチーズとして有名なのが、ゴルゴンゾーラです。世界三大ブルーチーズのひとつとして知名度が高く、青カビタイプのチーズのなかでは比較的食べやすい種類と言えます。

ゴルゴンゾーラは、塩味が強いため完熟したフルーツと一緒に食べたり、無塩バターなどと一緒に食べるのもおすすめです。

保存する際には、他の食べ物に青カビがうつってしまわないよう、密閉容器などに入れて保存しましょう。

スティルトン

スティルトン

ゴルゴンゾーラと同じく、世界三大ブルーチーズのひとつとされるスティルトン。日本ではゴルゴンゾーラの方が知名度がありますが、海外ではスティルトンの方が有名です。

エリザベス女王の大好物としても知られており、青カビが大理石のように広がる美しい見た目も人気の理由です。青カビタイプのチーズのなかでは、特に水分量が少なく、歯ごたえとスパイシーな味わいが感じられます。

ウォッシュタイプのチーズの種類と名前・特徴

過度な発酵を防ぐために何度も塩水や酒で洗いながら熟成させるウォッシュタイプのチーズは、日本ではあまり馴染みがありません。特有の香りやクセが強いものの、根強いファンを持つ「チーズ好きのためのチーズ」でもあるため、一度は食べてみたいですよね。

リヴァロ

フランス・ノルマンディ地方が原産のリヴァロは、畜産に関しての気候条件が大変よく、濃厚な牛乳が採れます。そのため、リヴァロは特にコクを強く感じられ、クリーミーな口当になるのが特徴です。

外皮部分はウォッシュタイプ特有の香りがとても強いため、香りが苦手な場合は皮を向いて中身の部分だけを食べるのがよいでしょう。コク深く濃厚な味わいのため、酸味のあるフルーツとの相性が抜群です。ぜひ、キウイなどのフルーツと一緒に食べてみてください。

エポワス

エポワス

エポワスは元々ウォッシュタイプのチーズとして大変有名でした。しかし、第二次世界大戦時に生産が途絶えかけ、一気に生産数が激減してしまったという過去を持つチーズです。

1956年から徐々に生産量が回復したことで消滅を免れ、現在もウォッシュタイプを代表するチーズとして愛されています。

外皮がややオレンジがかっており、中はクリーム色をしています。トロリとした柔らかな質感で口当たりがよく、熟成度合に応じた濃厚なコクが魅力です。ウォッシュタイプらしく、特有の香りが外皮に強くついており、やや刺激臭に感じられるのもエポワスの特徴と言えます。

味が濃いため、クラッカーやパンに中身のトロリとした部分を塗りつけて食べるのがおすすめです。

シェーブルタイプのチーズの種類と名前・特徴

山羊乳を原料としたシェーブルタイプのチーズは、日本では特に馴染みのないチーズです。シェーブルタイプは山羊乳特有の味わいや熟成を経て感じられる酸味など、牛乳から作るチーズにはない味わいを持っています。

クロタン・ド・シャヴィニョル

クロタン・ド・シャヴィニョル

フランスのロワール地方原産のクロタン・ド・シャヴィニョルは、ヨーグルトのような爽やかな酸味とコク深い山羊乳の味わいが特徴的なシェーブルタイプチーズです。

小振りで丸い形をしており、フランス・ロワール地方ではクロタン・ド・シャヴィニョルをカットする専用のナイフもあります。

熟成期間の短いものは柔らかくそのまま食べることもできますが、熟成期間が長くなると硬さが増してそのまま食べるのは難しいでしょう。熟成期間の長いものは加熱して柔らかくしてから食べたり、キッシュに加えて調理して食べるのもおすすめです。

プリニー・サン・ピエール

プリニー・サン・ピエール

三角錐に似たピラミッド型が特徴的なプリニー・サン・ピエール。全体的にクリーム色をしていますが、熟成が進むに連れて表面が青みがかってきます。

熟成の浅いものは比較的酸味が強いため、完熟したフルーツと一緒に食べるのがおすすめです。一方、熟成が進むと酸味が抑えられ、濃厚なコクと旨味が感じられるようになります。外皮は比較的しっかりしていますが、中身はクリーミーで口当たりも良いため、熟成の進んだものはそのまま食べるのがおすすめです。

まとめ

発酵方法や原料によって異なるさまざまなチーズの種類や、それぞれの名前、特徴などを紹介してきました。日本で馴染み深いチーズの多くは、香りがそれほど強くないものが多いですね。しかし、海外ではスパイシーな香りや酸味など、熟成の過程において発生するチーズ特有の味わいを感じられるものが人気を集めています。

ぜひ、世界のさまざまなチーズを味わってみて、自分好みのものを探してみてください。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!