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生卵の賞味期限はいつまで?冷蔵庫での最適な保存方法や注意点も解説

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卵を買ったのに外食が続いてタイミングを逃し、賞味期限が切れてしまったという経験をしたことがある方も少なくないでしょう。賞味期限が切れた卵を「勿体ないけれどもう食べられない」と捨ててしまっていませんか?それは大きな間違いです。

この記事では、卵の賞味期限について徹底解説。生で食べられる期間や、適切な保存方法、ゆで卵にした時の賞味期限についても紹介します。卵の賞味期限を切らしてしまい廃棄しようか悩んでいるという方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること

  • 卵の賞味期限は年間を通してパック後2週間に定められている
  • 卵は適切に保存している場合、時期によっては賞味期限が切れても生で食べられる
  • ゆで卵の賞味期限は4~5日
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卵の賞味期限とは

卵パック

卵はパックしてから2週間までを賞味期限として定められています。これは、季節に関係なく適切な状態で保管した卵を生で食べられる期間です。

卵の保存に関しては、食中毒の原因となるサルモネラ菌の増殖が起こらない期間を目安に定められており、春秋期であれば産後25日以内、夏期であれば産後16日以内、冬期であれば産後57日以内が目安となっています。

しかし、サルモネラ菌の増殖は保管時の温度に大きな影響を受けやすいため、もっとも賞味期限の短い夏期の目安に合わせたものを年間通して、賞味期限としていることが多いです。

そもそも賞味期限って何?消費期限とは何が違うの?

賞味期限と関連しており、違いが分かりにくいのが消費期限です。

賞味期限とは、袋や容器が未開封の状態で、商品ごとに指示された保存方法で保存していた場合に生食で美味しく食べられる期間を指します。

一方、消費期限とは、未開封の状態で定められた保存方法に従い保存している場合に、品質劣化による食中毒などの危険が発生する恐れがない期間を示すものです。生鮮食品・弁当・惣菜・ケーキなど、痛みやすい食品は、消費期限を表示しておくことが義務付けられています。

尚、痛みやすい食品の基準として、製造日を含めて品質を保てる期間がおよそ5日以内という定義が定められています。卵は、「傷みやすい食品」に含まれないため、消費期限の表示義務がなく、賞味期限が表示されています。

賞味期限内でも保存方法によって傷むことがある

賞味期限は、あくまで未開封で且つ表示された保存方法で保存された場合に、品質が保たれる期間を表しています。開封してしまった場合や指定された保存方法で保存されていない場合は、賞味期限に関わらず衛生状態が悪化する危険があるため注意しましょう。

特に、生卵は高温の状態で保存すると、一気にサルモネラ菌の増殖リスクが上昇し、夏場なら1日で衛生上危険な状態となります。また、ヒビが入ってしまった場合なども、開封した状態にあてはまり、菌の増殖が進む危険があります。

賞味期限切れの卵は生で食べられる?食べられない?

生卵

卵は適切な保存方法で保存している場合、賞味期限を過ぎてしまっても食べられるケースが少なくありません。賞味期限が切れた後、いつまで食べられるのかについては以下を参考にするのがよいでしょう。

季節 食べられる期間
春・秋 産後25日以内
産後16日以内
産後57日以内

一般的に、養鶏場で採れた卵は7日以内にパック詰めされ出荷されます。賞味期限は年間を通してパック詰めした後2週間と設定されているため、夏場は賞味期限切れの卵を生で食べるのは控えた方がよいでしょう。

しかし、春や秋、冬など、比較的気温が低い時期であれば賞味期限が切れた後でも卵を生で食べられる期間が残っていることが分かりますよね。これには、保管時の温度が関係しています。

賞味期限が切れた卵を生で食べる際にはリスクがある

卵の賞味期限は、適切な環境下で保存した際にサルモネラ菌の増殖を防ぎ、衛生上安全で生食しても問題無い期間として2週間に設定されています。賞味期限以降も、卵自体は生で食べることができますが、保存状態によってはサルモネラ菌が増殖してしまう可能性も考えられます。

食中毒のリスクを回避するためにも、期限切れになってしまった卵を生で食べることへのリスクを理解しておく必要があります。サルモネラ菌は75度で1分以上加熱すると死滅するため、賞味期限切れの卵を安全に食べたい場合は、加熱して食べるのがよいでしょう。

ヒビが入った卵は賞味期限内でも生で食べない方がよい

卵のひび割れ

サルモネラ菌は、殻が汚染された状態のものが何らかの要因で卵の内部に侵入し、汚染された卵と共に菌が体内に入ることで食中毒を引き起こします。

サルモネラ菌が付着した卵にヒビが入ると、そこから菌は卵内部に侵入してしまうため、賞味期限内のものであっても、ヒビの入った卵を生で食べるのは大変危険です。

ヒビが入ってしまっているものでも、サルモネラ菌は加熱することによって死滅させることができます。ヒビが入ってしまったものは、賞味期限に関わらず加熱して食べるようにしましょう。

傷んだ生卵を食べるとどうなる?

食中毒

誤った保存方法や長期的に放置した生卵を食べた場合、衛生上の問題として食中毒のリスクがあげられます。食中毒にもさまざまな種類がありますが、卵食における食中毒でもっとも注意すべきなのがサルモネラ菌です。

続いて、サルモネラ菌による食中毒を起こした場合の症状や確率についても見ていきましょう。

サルモネラ菌食中毒の症状

サルモネラ菌が原因となる食中毒を起こすと、以下の症状がみられることがあります。

  • 強い腹痛
  • 激しい下痢
  • 発熱
  • 嘔吐

下痢の症状として水状の便が見られる事が多く、吐き気や嘔吐によって水分の補給が困難になることから脱水症状のリスクもあるでしょう。発熱は40度を超える高熱になることも少なくありません。

子どもや老人など体力が無い人や免疫力の低い人がサルモネラ菌による食中毒を起こした場合、細菌性髄膜炎や腸チフスなど命に関わる合併症を引き起こす可能性もあります。

市販の生卵がサルモネラ菌に汚染されている確率

厚生労働省が発表した令和5年度(2023年)食中毒発生事例 速報(2023年11月30日時点までの統計)によると、全673件の食中毒発生件数中サルモネラ菌によるものは15件でした。

さらに、市販の卵におけるサルモネラ菌汚染の状況を調べるため、令和2年に厚生労働省が行った市販鶏卵サルモネラ汚染状況調査によると、1870点(1点を1パック20個入りとする)の卵のうち、殻からサルモネラ菌が検出されたものが6点、うち1点からは卵の中身からもサルモネラ菌が検出されています。

この結果から、全体の0.3%は殻がサルモネラ菌に汚染されている卵を含んでいる可能性があり、0.0027%は卵の中身自体がサルモネラ菌に汚染されている可能性があることが分かりました。

決して高い可能性ではないものの、市販で購入した卵にサルモネラ菌が付着している可能性があります。汚染された卵を誤った保存方法で保存してしまうと菌の増殖を促し、食中毒のリスクを高めてしまうことを理解しておくことが大切です。

卵を保存する際のポイント2つ

冷蔵庫の卵

卵を生で食べるのであれば、保存方法が重要だということが分かりましたよね。次に、卵を保存する際に気を付けるポイントについてみていきましょう。

ポイント1.冷蔵庫で保存する

サルモネラ菌は、湿度が高く35~43度の環境で爆発的に増殖します。そのため、採卵から販売されるまでの間、一般的な流通ルートでは25度前後の保存環境を維持し、サルモネラ菌による汚染を予防しています。

一方、7度未満になると、サルモネラ菌は増殖することができなくなるため、家庭でも冷蔵庫に入れて保存するのが適切です。

冷蔵庫の冷蔵室は一般的に2~5℃を保つことができる製品が多いです。冷蔵室に保存しておけば、サルモネラ菌の増殖を予防しながら卵を保管できるでしょう。ただし、ドアポケットなどに卵を保存している人は注意が必要です。

ドアポケットは冷蔵庫を開閉することで低い温度を保ちにくく、卵の保存場所として適しているとは言えません。卵を保存する際には、温度が変化しにくい冷蔵室の奥の方に置いておくのがおすすめです。

ポイント2.卵を洗わない

サルモネラ菌は卵の殻に付着しているため、卵を保存する前に洗えば良いのではないかと考える人もいます。しかし、これは大きな間違いです。

卵の殻には、目には見えない小さな穴が空いているため、殻を拭いたり水洗いしたりすることで、その穴から内部にサルモネラ菌を侵入させてしまうリスクがあります。

卵は洗わず、購入してきた状態のまま冷蔵庫で保存するのが望ましいです。

ゆで卵の賞味期限は生卵よりも短い

煮卵

ここまで、卵を生で食べられる期間について紹介してきましたが、賞味期限が過ぎた後の卵は加熱して食べることが推奨されています。そこで、手軽に卵を食べられるゆで卵にしてしまおうと考える人もいるでしょう。

ここで注意すべきなのが「卵は茹でると賞味期限が短くなる」という点です。加熱してサルモネラ菌が死滅したのに何故?と疑問に感じる人もいるでしょう。最後に、ゆで卵の賞味期限についても解説します。

ゆで卵の賞味期限は2~3日

生卵が適切な環境であれば長期間保存可能なのは、酵素の力が関係しているからです。卵白には卵白リゾチームという酵素が存在します。卵白リゾチームは細菌に対する溶菌作用が非常に高く、この働きによって卵は適切な環境下であれば長く衛生的な状態を保つことが可能です。

しかし、リゾチームは酵素であるため熱に非常に弱い性質があります。加熱してしまうと、リゾチームの働きが弱くなり、卵を細菌から守れなくなってしまうのです。

加熱して酵素を失った卵は、非常に傷みやすくなります。そのため、ゆで卵をはじめ、加熱した卵の賞味期限は2~3日を目安とし、できるだけ早く食べきるようにしましょう。味玉(煮卵)にした場合は4~5日ほど保存することができます。

ゆで卵は冷凍保存できる?

大量の賞味期限が切れた卵を無駄なく活用する際には、ゆで卵を冷凍する方法がおすすめです。冷凍後は、約1ヶ月保存ができます。しかし、ゆで卵をそのまま冷凍してしまうと白身の水分が抜けてパサパサとし、口当たりが悪くなってしまうことが多いでしょう。

ゆで卵を冷凍保存する際には味を付けてから冷凍する方法がおすすめです。調味料で味付けすることで、冷凍しても白身がパサパサになりにくくなります。めんつゆなどに1晩付けて味玉を作り、保存袋に移して冷凍すれば、食べたいときにいつでも味玉を食べることができますよ。

その他、冷凍した卵はタルタルソースやフィリングにすれば食感が気にならず美味しく食べることができます。賞味期限が切れてしまったものが大量にある場合は、冷凍ゆで卵を上手に活用して保存してみてください。

まとめ

卵の賞味期限について解説してきました。卵は賞味期限が過ぎた後でも季節によっては生で食べれることもあります。しかし、賞味期限は適切な環境で保存されたものを安全に食べられる期間の目安として表示されているため、賞味期限が切れた卵は加熱して食べた方がよいと言えるでしょう。

賞味期限が切れたからといってすぐに破棄してしまわず、適切に保存されていたものであれば、その後も加熱して美味しく食べ切ってみてくださいね。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!