自宅で簡単にできる「麹(米麹)」の作り方!麹作りのポイントや保存方法も紹介

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日本の伝統的な発酵食品「麹(こうじ)」。食材の旨みを引き出す作用があり、料理に加えることで味わい深くするだけでなく、さまざまな健康効果が期待できます。食材をやわらかくする作用もあるので、肉や魚料理との相性がいいです。そんな優れた食品ですが、麹は自宅でも作れることをご存知でしょうか。

こちらの記事では、麹とは何か、麹の作り方とポイント、麹のおすすめの使い道などを紹介しています。

この記事でわかること

  • 麹は国花や国鳥と並ぶ、国を代表する国菌に認定された
  • 麹作りには2〜3日かかる
  • 麹作りに必要な発酵器はヨーグルトメーカーで代用可能
  • 麹は冷蔵保存で1〜2週間、冷凍保存で3カ月もつ
  • 麹は疲労回復やダイエットにもおすすめ
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麹(米麹)とは?米に麹菌を付着して作る発酵食品

麹

麹(米麹)とは、蒸した米に麹菌を付着させて発酵させたものです。麹菌は食品発酵に有効な微生物の総称で、米や麦、大豆などの穀物に付着させて発酵させるために用いられます。米から作られる麹は、日本を代表する発酵食品のひとつで、日本酒や甘酒などの主原料となっています。味噌や醤油、みりんなどは麹で作られる醸造調味料です。

また、麹は栄養素が豊富に含まれており、たとえば善玉菌が腸内環境を整える作用により、美容やダイエットなどの健康効果が期待できます。麹の作り方は簡単なので、自宅でも麹を作ることが可能です。

2006年に麹は「国菌」に認定された

その国を代表するさまざまなものは、「国〇〇」という表記で世界各国で認定されており、国民から親しまれています。中でも日本を代表する「国〇〇」には主に以下があります。

日本の代表的なもの

  • 国花:桜、菊
  • 国鳥:キジ
  • 国蝶:オオムラサキ
  • 国石:ヒスイ
  • 国菌:麹

麹は2006年の日本醸造協会により、「国菌」に認定されています。発酵食品は日本の食文化であることから、その文化を支える存在として麹が国菌として認められたと言えます。世界でも菌を使った発酵食品としてチーズやピクルスなどがありますが、味噌・醤油・日本酒など麹菌を使うのは日本だけです。

自宅で簡単!麹(米麹)の作り方

麹

自宅で麹を作る方法は次のとおりです。

麹の作り方

  1. 麹の材料を準備する
  2. 洗米・浸水・水切り
  3. 蒸し上げ〜冷ます
  4. 種麹を振りかける
  5. 麹の手入れ
  6. 完成

それぞれ順を追って解説します。

1.麹の材料を準備する

まずは麹の材料を準備しましょう。麹を作るにあたって必要なものは次のとおりです。

麹の材料・器具

  • 種麹(米1合あたり0.1〜3g)
  • ザル
  • ボウル
  • 蒸し器
  • 蒸し布
  • 発酵器(またはヨーグルトメーカー)
  • 温度計(あるといい)
  • 茶こし(あるといい)
  • トレイ(あるといい)
  • 食品用アルコールスプレー(あるといい)

麹に必要な材料は米と種麹の2つです。米は「ササニシキ」「あきたこまち」などが粘り気が少なく、米麹に適しているとされますが、自宅にあるものでも米麹を作ることができるのであまり気にする必要はありません。

種麹はスーパーでは基本的に売られていないので、インターネットで購入する必要があります。白麹・黄麹・黒麹などの種類がありますが、でんぷんを糖に変える力が優れている白麹を選ぶといいでしょう。また、種麹は米1合あたり0.1〜3g必要ですが、多めに使う分に問題はないので、はじめは多く使用するのがおすすめです。

米麹を作る際にはザルやボウル、蒸し器、発酵器などの器具を使います。発酵機は麹作り専用のものを準備できれば温度管理も楽ですが、なければヨーグルトメーカーでも代用可能です。そのほか、麹の温度を計るために棒タイプの温度計や種麹を均一にまぶすための茶こし、蒸しあげた米に種麹をまぶすためのトレイなどがあると便利です。準備するものはアルコールスプレーで消毒するか、煮沸消毒するなど、雑菌が繁殖しないよう清潔にしておきましょう。

2.洗米・浸水・水切り

米の浸水

材料を準備したら、米の下処理を行います。下処理の流れを順を追って解説します。

米の下処理

  1. 洗米
  2. 浸水
  3. 水切り

普通にご飯を炊くように洗米します。水を張ったボウルに米を入れて3〜4回水をかえながら、水がにごらなくなるまで米を洗います。ごしごしと力をいれるのではなく、米粒を壊さないようにやさしく洗うのがポイントです。洗米後は米をきれいな水に浸してラップをし、長時間置いておきます。米粒を指で押さえつけたときに粉々になるほどやわらかくなっていれば、下処理完了のサインです。浸水時間は夏場は3〜5時間、冬場は12〜24時間が目安です。

浸水が終わったら、米をザルにあげて3時間ほど水切りします。1時間に1回の間隔で米を混ぜておくと、均一に米を水切りできます。水分が残っているままだと、米を蒸した後にべちゃっとなりバラつきが出るため、しっかり水を切っておくことが大切です。また、おいしい米麹を作るため、洗米や浸水は浄水器の水を使用するのがポイントです。

3.蒸し上げ〜冷ます

蒸し器

米の水がしっかりと切れたら、蒸し上げます。鍋にたっぷりの水を入れて蒸し器をセットし、蒸し布に米を入れて蒸し上げます。水が沸騰したら強めの中火にして40分間蒸し上げますが、鍋が小さかったり水が少なかったりすると空焚きになるので注意が必要です。時間がきたら一度米の硬さを確認しましょう。米に芯が残っている状態は蒸し時間が足りていない証拠なので、5分ずつ追加で蒸して米の硬さを確認してください。米の芯がなくなって、普段食べるご飯よりも硬めの状態、また餅のように少し粘りがある状態が蒸し上がりの目安です。

蒸し上がったら米を冷まして、種麹の麹菌が繁殖しやすいようにします。トレイやバットに布を広げ、しゃもじで米を切るようにして米の水分と熱を飛ばし、40℃〜45℃になるくらいまで米を冷まします。トレイやバットはアルコールスプレーで殺菌処理しておきましょう。

4.種麹を振りかける

種麹

米が冷めたら、種麹を振りかけて米全体に種麹をなじませます(種切り)。茶こしを使って全体的にムラがないように種麹を振りかけ、種麹を振りかけたら両手で米全体を混ぜます。米の温度が下がらないように、スピーディに混ぜるのが大切です。米を全体的に混ぜたら、種麹が発酵しやすいように布で米を包み、発酵器に入れて33℃・24時間でセットします。米の温度が30℃以下・40℃以上になるとうまく発酵が進まないので、必要に応じて温度調整するのが大切です。発酵機がない場合は、ヨーグルトメーカーを使ったりこたつに入れて保温するなど代用することもできます。

5.麹の手入れ

麹は合計4回手入れする必要があります。手入れのタイミングは次のとおりです。

  • 1回目の手入れ:12時間後
  • 2回目の手入れ:12時間後(保温開始から計24時間)
  • 3回目の手入れ:6時間後(保温開始から計30時間)
  • 4回目の手入れ:6時間後(保温開始から計36時間)
  • 完成:12時間後(保温開始から計48時間)

1回目の麹の手入れを行うのは、保温開始して12時間経過したタイミングです。発酵器から一度米を取り出し、トレイやバットに布ごと米を広げて米をよくほぐします。温度が下がる前に容器に戻して再度12時間保温します。

2回目の麹の手入れを行うタイミングは、保温し直して12時間後です。再度米を取り出して前回とおなじように手入れを行い、発酵器にセットし直してさらに12時間保温します。このころから発酵が一気に進んで温度が上昇していくため、発酵器に水滴がつくようであれば発酵を妨げないようにきれいに拭き取りましょう。

6時間経過後、3回目の麹の手入れを行います。このころには米がくっつきはじめ、甘い香りがしはじめるのが特徴です。手入れをしたら発酵器にセットし直して保温します。6時間経過後、4回目の手入れを行い、さらに12時間保温して完成です。最後の12時間のうち、はじめの6時間は40℃まで温度を上げて40℃をキープすることで、米麹が甘くておいしくなります。ただし、48℃を超えると麹菌が死滅するので注意しましょう。

6.完成

麹

麹が完成したらトレイやバットの上に麹を広げて、冷めたら小分けにしましょう。成功した麹には次のような特徴があります。

麹の特徴

  • 麹菌の菌糸がくっついて米がひとかたまりになっている
  • 栗のような甘い香りがする
  • 麹にダマ感がない
  • 菌糸が伸びてフワフワしている

通常、麹は麹菌の菌糸が米に根付き、食い込んだように見えます。この状態を「破精(はぜ)」と言います。成功した麹は破精の食い込みがよく、栗のような香りを漂わせるのが特徴です。また、麹にダマ感がなく、菌糸が伸びてフワフワしている場合も、温度管理がうまくいって麹作りに成功した証拠です。ただし、これらの特徴が欠けていても、失敗ではなく一般的な麹として利用することはできます。完成した麹はできる限り早めに使い切りましょう。

麹作りにかかる時間は?およそ2〜3日

麹作りにかかる時間は、作り始めた時間や気温、発酵具合により異なりますが、およそ2〜3日が目安です。1日目は米を浸水させるまでを行い、浸水したまま12〜24時間置いておくのが一般的です。夏場は浸水時間が3〜5時間と短くなります。2日目は蒸し上げから種付け、保温まで行います。3日目で数時間おきに手入れを行って完成です。

麹作りを成功させるポイント

麹の温度

麹作りを成功させるポイントは次のとおりです。

麹作りのポイント

  • 事前にタイムスケジュールを決める
  • 温度管理に注意する
  • 器具は清潔に保つ

まずは、事前にスケジュールを決めておきましょう。麹作りは発酵に48時間ほどかかり、約2〜3日の時間をかけて行います。細かい手入れが必要なので、作業のタイミングを逃すと麹作りに失敗する可能性があります。しかし、一般的には仕事や学校などで48時間ずっと管理できる人は少ないです。そのため直近2〜3日のスケジュールを見ておき、どのタイミングでどの作業を行うのかを事前に決めると、麹作りをスムーズに行うことができます。土日や祝日が休みの方は、週末を利用したり、連休を利用したりして麹作りに時間をあててみてはいかがでしょうか。

また、麹作りでは温度管理にも注意することが大切です。麹菌は48℃を超えると死滅し、30℃以下になると発酵が進みません。麹をおいしく作るためには、温度を一定に保つことが大切なので、温度管理を徹底しましょう。そのほか、雑菌がついた器具を使用すると麹菌と一緒に雑菌も繁殖して異臭や失敗につながります。アルコール消毒や煮沸消毒をし、器具を清潔に保つことが重要です。

麹作りは時間のかかる大仕事で、はじめて作って一回目でおいしい麹作りに成功するケースは多くありません。温度管理はとても大切ですが、神経質になりすぎると失敗したときに麹作りが嫌になってしまうでしょう。そのため、あまり神経質にならず楽しみながら作るのがおすすめです。

種麹がなくても米麹は作れる?

種麹がなくては米麹を作ることはできません。麹は麹菌を繁殖させて作られるため、そのもととなる種麹がないと麹はできません。種麹を入れないで保温すれば、ただ米が腐ってしまうだけです。スーパーなどの店舗では基本的に種麹が売られていないので、ネットショッピングを利用して種麹を入手しましょう。

また、種麹にはさまざまな種類があり、形態や用途、色などが異なります。たとえば、味噌用や甘酒用、焼酎用などがあるので麹の使用目的に合わせて選ぶのがおすすめです。

ヨーグルトメーカーがあると便利

ヨーグルトメーカー

発酵器がない場合は、ヨーグルトメーカーで代用することも可能です。専用の発酵器は用途が限られる上、値段も高いので強いこだわりがなければヨーグルトメーカーがおすすめです。ただし、ヨーグルトメーカーは紙パックをそのまま入れるタイプではなく専用容器を使用して作るタイプ、さらに細かく温度調整ができて長時間保温できるタイプを用意しましょう。

また、ヨーグルトメーカーもない場合は、こたつや電気毛布を利用するほか、麹を湯たんぽと一緒に毛布で包んで保温する方法もあります。温度管理するのが難しくなりますが、家にあるもので手軽にチャレンジできます。

蒸し器は炊飯器で代用できる

炊飯器

蒸し器は炊飯器で代用できます。通常、浸水させるところを炊飯器の場合は浸水させず、米3合に対して200ccの水を早炊きモードで炊くことで、米を蒸し上げた状態に近づけることが可能です。ただし、炊飯器で作るのは難易度が高いのであまりおすすめできません。また、蒸し器がない場合は大きめの鍋に水を張り、ザルに手ぬぐいを敷いてその上に米を広げて蒸すという方法もあります。

米麹の保存方法

麹は冷蔵庫または冷凍庫で保存できます。冷蔵庫で保存する場合は1〜2週間、冷凍庫で保存するなら3カ月までが目安です。冷蔵庫で保存する際は、ジッパーのついているポリ袋や密閉できるタッパーに入れましょう。ジッパーなどがしっかり閉まっていないと、すぐに品質が低下するので注意が必要です。また、麹を大量に作って使い切れない場合は、1週間程度で使い切れる量で小分けにし冷凍保存しましょう

手作りした麹のおすすめの使い道!作り方や保存方法も紹介

手作りした麹はさまざまな料理に使えます。おすすめの使い道は次のとおりです。

手作りした麹の使い道

  • 醤油麹
  • 塩麹
  • 酢麹
  • 甘酒
  • 玉ねぎ麹
  • にんにく麹

そのほか、麹入りの味噌や生姜麹、納豆麹などの使い道もあります。食品以外にも、麹を湯に浸してこしたものを、化粧水や乳液として使用することも可能です。ここからは、おすすめの使い道についてそれぞれ詳しく解説します。

醤油麹

醤油麹

醤油麹は、麹を醤油に漬け込んで発酵させた発酵調味料です。旨み成分の「グルタミン酸」が豊富に含まれており、料理の下味や仕上げに使えるほか、料理に直接乗せて楽しむこともできます。醤油麹の作り方は簡単です。

醤油麹の作り方

  1. 麹80g、醤油80gを用意する
  2. 容器に麹と醤油を同量入れる
  3. 混ぜ合わせて容器に蓋をする
  4. 常温で熟成させる
  5. 1日1回混ぜ合わせる
 

醤油麹を作る際は、まんべんなくしっかりと混ぜ合わせるのがポイントです。保存する際は密閉容器に入れて冷蔵保存しましょう。冷蔵でも3カ月ほど日持ちします。

塩麹

塩麹

塩麹は麹・塩・水を混ぜ合わせた調味料です。塩気と発酵食品特有の豊かな香りが特徴で、塩の代わりに塩麹を使うだけで、食材に深みや旨みが加えられます。肉や魚に塩麹を漬け込むと身が柔らかくなるほか、保存性も高められます。塩麹は何にでも使える万能調味料です。

塩麹の作り方

  1. 麹80g、水80g、塩24gを用意する
  2. 米麹と塩を入れて混ぜ合わせる
  3. 常温の水を入れて混ぜ合わせる
  4. 1日1回混ぜ合わせる

塩麹に使用する水はミネラルウォーターを使用するのがおすすめです。熟成中はガスの発生により容器が破裂するおそれがあるため、完全に密閉せず少しゆるめてガスが抜けるようにしましょう。

また、冷凍と解凍を繰り返すと劣化してしまうため、冷凍するのは一度だけと決めておくのがおすすめです。冷凍庫で保存する場合は6カ月、冷蔵庫で保存する場合は1カ月ほど日持ちします。ただし、ステンレスやアルミなど金属の容器は塩分により金属を腐食させる可能性があるため、ガラス製やプラスチック製などの容器を使用しましょう。

酢麹

酢麹

酢麹は酢と麹を混ぜ合わせた発酵調味料です。さわやかな酸味と麹特有の甘みが特徴で、甘酢のように使うことができます。酢の物やドレッシング、タレやソースに使用するのがおすすめです。砂糖を使わずに甘みが味わえるので、カロリーを抑えられるほか、体にやさしい成分が豊富に含まれています。

酢麹の作り方

  1. 麹80g、酢80gを用意する
  2. 容器に麹と酢を同量入れる
  3. よく混ぜ合わせて常温で熟成させる
  4. 1日1回混ぜ合わせる

使用する酢は米酢のほか、黒酢やリンゴ酢でも作れるので、好みのものを選びましょう。保存する際は、消毒した清潔な密閉容器に入れて冷蔵庫に入れます。3ヶ月ほど日持ちします。

甘酒

甘酒

甘酒は「飲む点滴」と言われるほど、栄養価の高い飲み物です。成分の20%以上をブドウ糖が占めているため、自然な甘みが特徴で、ビタミンB群や必須アミノ酸も豊富です。温めてそのまま飲むほか、味噌と混ぜ合わせたり酢と混ぜ合わせたりして、生野菜・温野菜にディップして食べる方法もあります。

玉ねぎ麹

玉ねぎ麹

麹は、玉ねぎと混ぜ合わせて玉ねぎ麹にする使い道もあります。玉ねぎ麹はビタミンB1が豊富で、ビタミンB1の吸収を高める「アリシン」という成分も含まれています。ビタミンB1は糖をエネルギーに変換するはたらきがあるので、疲労回復におすすめです。肉や魚の料理に使えるほか、パスタやスープ、サラダなどさまざまな用途があります。

玉ねぎ麹の作り方

  1. 玉ねぎ100g、麹100g、塩35gを用意する
  2. 麹と塩を混ぜ合わせる
  3. 玉ねぎをフードプロセッサーでペースト状にする
  4. 麹と塩の中に玉ねぎを入れて混ぜ合わせる
  5. 容器の蓋を軽く閉めて4〜7日室温で熟成させる

玉ねぎ麹は熟成すると、やさしいピンク色〜ベージュ色に変化します。完成後は冷蔵庫で保存しましょう。

にんにく麹

ニンニク麹

手作り麹をにんにくと混ぜ合わせるのもおすすめです。にんにく麹は、塩麹ににんにくを加えた調味料です。和・洋・中どのような料理とも相性がよく、素材のおいしさを引き立ててくれます。炒め物やスープに加えたり、肉や魚の下味に使ったりなど幅広い使い道があります。にんにく麹には体を温める効果が期待できるので、冷え性の方にぴったりです。

にんにく麹の作り方

  1. 米麹100g、塩10g、水120g、にんにく2~3片を用意する
  2. 麹と塩を混ぜて塩切りする
  3. 水を加えて混ぜ合わせる
  4. すりおろしにんにくを加えて混ぜ合わせる
  5. 容器の蓋を軽く閉めて7〜10日室温で熟成させる

にんにく麹が完成したら冷蔵庫で保存し、1カ月ほどで使い切りましょう。

麹はそのまま食べられる?

手作りした麹はそのまま食べられます。麹菌はカビの一種ですが、毒素は含まれていません。ほんのりした甘さを感じられます。よく納豆やキムチなどに混ぜて食べられています。

麹の効果効能と成分

麹

麹を食べると、次のような効果効能が期待できます。

麹の効果効能

  • 疲労回復の効果
  • 肥満防止の効果
  • 美肌効果
  • 消化吸収の促進効果

ここからは、上記の効果効能に対して、麹に含まれる成分もまじえて詳しく解説します。

疲労回復の効果

麹には疲労回復の効果が期待できます。麹には、ビタミンB1・B2・B6をはじめとするビタミンB群が含まれており、ビタミンB群は疲労回復に優れた成分です。なかでも、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換するはたらきがあり、米などの炭水化物と一緒に麹を摂ることで効率よくエネルギー補給できます。ビタミンB1は水に溶けやすい性質で、夏場には体内から汗と一緒に流れ出ることにより夏バテを起こしますが、麹を摂取することで夏バテ防止につながります。また、古くは江戸時代に麹が疲労回復のために使われていたと言われており、麹で作った甘酒を夏バテで飲んで元気をつけていたようです。

肥満防止の効果

麹には消化酵素が含まれており、糖や脂質の代謝を促すデトックス効果が期待できます。デトックス効果により体内の余分な脂質や毒素を排出してくれます。さらに、脂質の代謝を促すことで、体内の脂肪燃焼をサポートする役割があり、肥満防止にも有効です。また、麹は脳の興奮状態を落ち着かせ、リラックスさせる効果も期待でき、睡眠の質を高めるとされています。

美肌効果

麹は美肌効果も期待できます。麹に含まれるビタミンB群は肌の代謝や保湿に関わる成分で、特にビタミンB2は皮膚や粘膜を保護してくれるはたらきがあります。さらに、麹に含まれる「コウジ酸」は、シミの原因となるメラニンの生成を抑えてくれる成分です。そのため、麹は美肌維持のためにぜひ毎日取り入れたい食品と言えます。

消化吸収の促進効果

麹は消化吸収の促進にも役立ちます。麹に含まれる酵素は食べたものの栄養を消化吸収しやすくするため、栄養を効率よく体内に取り入れることができます。また、麹に豊富に含まれる「オリゴ糖」は、腸内の善玉菌のエサとなり、善玉菌(ビフィズス菌)の増加に役立つ成分です。善玉菌が増えて腸内環境がよくなることで、体内から毒素を排出しやすくなり、便秘予防も期待できます。

まとめ

米麹は自宅で作ることができます。米を蒸し上げて発酵させるなど、完成には2〜3日かかりますが、麹はおいしくて健康にもいい発酵食品です。国菌にも定められた麹をぜひ自宅で作ってみてはいかがでしょうか。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!