札幌のタクシー会社でマルシェ!? 交通手段を越えて、地域と繋がる「平岸マルシェ」とは
フランス語で「市場」を意味するマルシェ。海外では日常の買い物場所として知られているマルシェですが、近年、札幌市の“平岸エリア”で盛り上がりを見せていることをご存知でしょうか。「平岸マルシェ」と呼ばれるその取り組みは、平岸にあるタクシー会社のある思いから始まったそうです。
今回は「平岸マルシェ」とはどんな内容なのか?見どころや開催への思いも含めて、詳しくご紹介します!
地域密着型のタクシー会社が主催する「平岸マルシェ」
平岸マルシェとは、札幌市豊平区の平岸エリアに拠点を構えるタクシー会社「平岸ハイヤー株式会社」主催の屋外マーケットです。
平岸ハイヤーが創業したのは1958年。当時まだ札幌市ではなかった平岸地区に住む人たちからの、「交通手段がほしい」という声がきっかけだったそう。経営していたリンゴ園を売却して、2台の車両から平岸ハイヤーはスタートしました。
平岸とともに生まれたタクシー会社だからこそ、「もっと楽しいまちにしたい」「もっとたくさんの人たちが“住みたい”と思ってくれるまちにしたい」という想いを大切にして営業を続けています。
そんな地域密着型のタクシー会社である平岸ハイヤーが、まちの活性化に繋げようと2020年から始めたのが「平岸マルシェ」。日本のマルシェ第一人者である株式会社AgriInnovationDesign(アグリイノベーションデザイン)と協働し、1回だけのイベントに留まらない、地域に根付いた取り組みとして、定期開催しています。
平岸エリアに住む人たちにとっての「楽しい場所」をつくることで、平岸をさらに好きになってほしい。住んでいるまちが好きである人を増やすことで、まちの活性化に繋げたい。そんな平岸ハイヤーの思いから、平岸マルシェは誕生しました。
平岸マルシェの開催場所
平岸マルシェの開催場所は、平岸ハイヤー敷地内の屋外スペース(北海道札幌市豊平区平岸2条4丁目5-15)です。地下鉄南北線「平岸」駅からは徒歩7分程度、札幌中心部からは車で10分程度とアクセスしやすい場所で開催しています。
マルシェ会場内には、国の有形文化財に指定されている「柳田家住宅旧りんご蔵(Apple Lodge)」があります。「柳田家住宅旧りんご蔵」は、大正時代末期に建てられたものとされる貴重な倉庫。住宅街で目を惹くレトロなレンガ造りが目印です。
平岸地区はかつてりんごの産地として栄えた歴史があり、りんごの保管用倉庫が各所に建てられていました。そのうちの一つが「柳家住宅旧りんご蔵」です。現在残っているレンガ造りのりんご蔵では、最も古いものと考えられています。
平岸ハイヤーはこの倉庫を「地域の人たちが集まる場所にしよう」とBarやイベントスペースにリノベーション。平岸マルシェの会場としても活用されています。
平岸ハイヤーの基本情報 | |
---|---|
本社住所 | 北海道札幌市豊平区平岸2条4丁目5-15 |
営業区域 | 札幌市、江別市、石狩市、北広島市 |
タクシー予約 | 011-831-8111 ※上記はタクシー利用のための電話番号です ※マルシェへのお問合せは公式サイトからお願いします |
ウェブサイト | 平岸ハイヤー株式会社 |
平岸マルシェの見どころ
「平岸をもっと好きになってほしい」という思いから始まった平岸マルシェ。では、具体的にどんな楽しみ方ができるのでしょうか? ここからは平岸マルシェならではの魅力に迫ります!
多様なキッチンカーや販売ブースが出店
平岸マルシェの魅力は、なんといっても多種多様な出店者。20〜30店舗ほどの出店者がマルシェを盛り上げています。過去の出店内容は、農家直売の新鮮野菜や果物、お米などの農産物、おにぎり、カップケーキやコーヒー、ジャム、調味料、ハンドメイド雑貨、化粧品雑貨など。飲食だけでなく、ユニークな体験ブースが出店することもありますよ。
さらに、出来立ての料理が楽しめるキッチンカーは、カレーライスやハンバーガー、たこ焼き、サンドイッチ、クレープ、焼き鳥など、バリエーション豊かなラインナップ。開催日によって出店者の顔ぶれが変わるため、何度足を運んでも、飽きずに楽しむことができるでしょう。
定期開催のため買い物にも便利
平岸マルシェの大きな特徴は、定期開催であること。5月から10月までの第2、第4日曜日が、マルシェの基本的な開催日です。
一度きりのイベントではなく、定期的に開催することで「ライフスタイルの一部」になることを目指している、平岸マルシェ。回を重ねるごとに、アジアの雑多なマーケットのような、人と人が繋がるリアルなコミュニティが生まれています。
商店街やスーパーに立ち寄るように、気軽に買い物を楽しむことができるのは、平岸マルシェならではの魅力です!
過去にはいつ、どんな人たちが出店したの?
平岸マルシェが始まったのは2020年11月。その後2021年6月から定期開催がスタートし、2023年10月末までの開催数は30回にものぼります。
過去にはどんな出店者が参加してきたのでしょうか?これまで開催された平岸マルシェの内容についてご紹介します。
過去の開催日程
【第1回目】2020年11月3日
記念すべき1回目の「平岸マルシェ」には、物販やキッチンカーなど最大28ブースが出店。「りんごの街」として知られる平岸ならではの取り組みとして、りんごを使ったメニューや加工品が提供されました。また、不要になった洋服を持ち寄る「お下がり交換会」も同時開催されました。
【2021年】※2021年から毎月第2・第4日曜の定期開催
新型コロナウィルスの影響もありながら、6月から11月まで計8回のマルシェが開催されました。
【2022年】
5/8、5/22、6/12、6/26、7/10、7/24、8/14、8/28、9/11、9/25、10/9、10/23
計12回開催
【2023年】
5/14、6/18、7/2、7/16、7/30、8/13、9/10、9/24、10/8、10/22
計10回開催
2023年10月22日のマルシェでは「ハロウィン子ども縁日」も同時開催。ハロウィンの仮装をした子どもたちが、お菓子の掴みどりや昔遊びなどの縁日を楽しんでいました。さらにこの日は、豊平区のキャラクター「こりん」と「めーたん」がマルシェ会場に登場!子どもから大人まで大人気だったそうですよ。
過去の出店者
2020年から2023年まで、平岸マルシェに出店されたお店の一部をご紹介します。詳しくは平岸マルシェの公式サイトをチェックしてみてくださいね!
販売ブース | ・朝野農園(お米、野菜) ・天野珈琲 ・いちご屋札幌店 ・榎本農園(ミニトマト) ・オホーツク美幌物産展(農産物) ・京都利休の生わらび餅 ・犬生ミール ・香老舗 松栄堂(薫香、匂い袋、香炉香立) ・シトラスキッチン札幌(和歌山県産みかん、柿) ・手作りスイーツほわっと ・ネコサケ/絹子(日本酒、絹の雑貨) ・ぴりか札幌(野菜、加工品) ・星野果樹園(ジャム) ・マルシェ本舗(和菓子、トマトジュース) ・ムーブオン(ハンドメイド雑貨) ・acu aroma(アロマ雑貨) ・EMIKKUMASHOP(キッズ雑貨) ・layer scone(スコーン) ・jiku hana(花、観葉植物) ・足もみセラピーあしたま ・エナ整体 ・生体バランスセラピー ほか |
---|---|
キッチンカー | ・串鳥 ・ダイニングラボ・マンマミーア ・とんとん号 ・パニエ ・白狐堂(カレーライス) ・肉処くろべこや(ステーキ丼、牛串など) ・ネパール料理タルチョ(スパイスカレー、ドリンクなど) ・レンドンバーガー(ハンバーガー) ・@EIJIN.(ジンギスカン丼、タコライスなど) ・kitchencar mim&SANYA ・TAKANNA COFFEE ・michikusa sand cafe ・NORTHFUN(たこ焼き) ほか |
まとめ
札幌市の「平岸エリア」を盛り上げようと2020年から開催されている平岸マルシェ。地域密着型のタクシー会社ならではの取り組みは、平岸に住む人たちの楽しみとなっているだけでなく、周辺地域の活性化にも繋がっています。
2023年度の開催はすでに終了していますが、2024年度も開催を予定しているとのこと。開催日などの詳しい情報については、ぜひ「平岸マルシェ」公式ホームページやSNSをチェックしてみてくださいね!