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ブロッコリーは栄養豊富!期待できる効果や栄養を逃さない調理法・冷凍保存方法も紹介

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サラダにシチューにと大活躍してくれるブロッコリー。通年スーパーで買える野菜として親しまれています。でも、じつは夏の生産量は北海道が日本一の収穫量を誇っているのをご存知ですか?この記事では、身近すぎて知られていないことが多いブロッコリーについて、詳しく紹介します。

この記事のまとめ

  • ブロッコリーのビタミンCはトマトの9倍!
  • 北海道はブロッコリーの生産量が全国1位
  • ブロッコリーから変異したのがカリフラワー
  • 紫のブロッコリーも選んでOK
  • 北海道ご当地ラーメン
  • スープカレー特集

指定野菜にも選出されたブロッコリーってどんな野菜?

一年を通してスーパーに並んでいるブロッコリー。冷凍食品としても手に入れることができ、様々な料理に使える身近な食材です。しかし、どのような野菜なのかはあまり広く知られていません。

最初に、ブロッコリーがどのような野菜なのか紹介していきます。

ブロッコリーはキャベツの仲間

ブロッコリーはキャベツの兄弟

ブロッコリーはキャベツや小松菜と同じアブラナ科の野菜です。ケールという野菜からブロッコリーやカリフラワー、キャベツに分かれたと言われています。原産地は地中海沿岸ですが、日本で食べられるようになり始めたのは明治時代です。1980年代に一般家庭に普及するようになりました。
日本ではまだ歴史の浅いブロッコリーですが、その栄養価の高さから年々注目が増しています。

ブロッコリーはつぼみを食べる野菜

ブロッコリー

ブロッコリーというと、あのもこもこした部分を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ブロッコリーの緑色でもこもこした部分は「花蕾(からい)」という蕾です。私達は、普段ブロッコリーのつぼみを食べています。ちなみに、花の蕾なので成長すれば花を咲かせますが、食べごろは花が咲く前の緑色の時期です。

2026年には「指定野菜」になる予定のブロッコリー

指定野菜とは、国民の食生活において重要な野菜として位置づけられたものです。指定野菜は、優先的に安定供給のための環境作りが整えられるため、2026年にブロッコリーが指定野菜に追加されれば、これまでよりもさらに身近な野菜となるでしょう。
ちなみに、指定野菜の追加は1974年にばれいしょが認定されて以来、約半世紀ぶりです。現在、14種類の野菜が指定野菜となっており、2026年にブロッコリーが追加されれば、全15種類となります。

ブロッコリーにはどんな栄養が含まれている?

※参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)|文部科学省
ブロッコリーの栄養成分値(可食部100gあたり)
エネルギー 37kcal
たんぱく質 5.4g
食物繊維総量 5.1g
カリウム 460mg
カルシウム 50mg
1.3g
ビタミンA(β-カロテン当量) 900㎍
ビタミンB1 0.17mg
ビタミンB2 0.23mg
葉酸 220㎍
ビタミンC 140mg

ブロッコリーが注目されている理由のひとつが、その豊富な栄養素です。多くの栄養素を含んでいることはもちろん、その含有量の多さも高い評価を集めています。
ブロッコリーは鉄分やカリウムなどのミネラルはもちろん、皮膚や粘膜を健康に保つ働きをもつビタミンB群など、多くの栄養素を多く含んでいます。

栄養含有量は他の野菜に比べても豊富

野菜の栄養

ブロッコリーは、含まれる栄養の種類が豊富なだけではありません。含有量も非常に多く、他の野菜と比べてみると一目瞭然です。

例えばブロッコリーのビタミンCは140mg(可食部100gあたり)です。一方、トマトは15mg、キャベツは41mgと、3倍以上のビタミンが含まれています。その他の栄養も、含有量はトップクラスです。
同量の野菜を食べるなら、ブロッコリーを食べた方が豊富な栄養を摂れることが分かりますよね。

ブロッコリーの栄養と期待できる効果

ブロッコリー

ブロッコリーに含まれる栄養からは、さまざまな健康効果が期待できます。続いては、ブロッコリーに含まれる栄養素と、それぞれの働きや期待できる効果について解説します。

【高血圧の予防・むくみの改善】カリウム

カリウムは体内の水分量を調整し、筋肉を正常に働かせるために欠かせない栄養です。カリウムが不足すると、体内の水分量が過剰に増えてしまい、血圧の上昇やむくみなどの症状が現れることもあります。

カリウムを充分に摂取することで、血圧の上昇を抑え、むくみを改善する効果が期待できるでしょう。

【美肌効果・免疫力向上】ビタミンC

美肌効果が期待できることで知られているビタミンC。ブロッコリーには豊富なビタミンCが含まれているため、日焼けやシミを予防したいという人にもおすすめの野菜です。

また、ビタミンCは体の免疫力を高める働きも期待できると言われており、風邪の引き始めなどにも積極的に取り入れるのがよいでしょう。

【健康な骨を形成】ビタミンK

ビタミンKは、カルシウムを骨に定着させる働きがあります。そのため、健康で丈夫な骨を作るために欠かせない栄養で、成長期の子供や骨が弱っていく年配の方にも積極的に摂取して欲しい栄養です。骨粗鬆対策としてもおすすめなので、骨の健康を保ちたいと考えている方も、ビタミンKが豊富に含まれるブロッコリーを食べるのがよいでしょう。

その他、ビタミンKは止血に必要な成分生成にも使われるため、健康に過ごすためには必要量を適度に摂取しておくべき栄養です。

【皮膚や粘膜の健康維持】β-カロテン

β-カロテンは、ブロッコリーや人参、トマトなど緑黄色野菜に多く含まれている栄養素です。体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保つために利用されます。

皮膚や粘膜は外部の刺激や菌から体を守る重要な防御の役割を持っている機関です。β-カロテンを充分に摂取して、皮膚や粘膜の健康を維持することで、免疫力の向上などにも繋がる効果が期待できるでしょう。

【貧血予防・胎児の成長をサポート】葉酸

葉酸はビタミンB群の仲間で、赤血球を作り出す時に必要とされる栄養です。葉酸が不足すると、赤血球が適切に生産されず貧血を起こしてしまう事があります。貧血の際には鉄分を重視して栄養補給をする傾向がありますが、合わせて葉酸の摂取も重要です。

また、葉酸は細胞分裂を促す効果も期待できます。そのため、妊娠初期の妊婦は葉酸の適度な摂取が推奨されています。

【抗酸化作用・がん予防】スルフォラファン

ブロッコリーに含まれているスルフォラファンという栄養には、体内で発生する活性酸素を抑制・除去する抗酸化作用が期待できます。

抗酸化作用が働くことで、肌や血管などの老化を防ぎ、血管などが健康な状態を維持することで生活習慣病の予防効果なども期待できるでしょう。

また、スルフォラファンにはがん予防の効果も期待できるといわれています。スルフォラファンは、特にブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトに多く含まれている栄養素です。

【腸内環境の改善・便秘解消】食物繊維

ブロッコリーには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれており、腸内環境を改善する働きが期待できます。また、他の野菜に比べて食物繊維の総量が多いため、便秘の改善効果なども期待できるでしょう。

ブロッコリーの栄養を逃さず摂るポイント

ブロッコリーと鶏肉の炒め物

ブロッコリーの栄養を逃さず摂るためには、さまざまなポイントに注意する必要があります。

新鮮なものを早く調理する

ブロッコリーは、収穫しても成長が止まらない野菜です。そのため、購入したものをそのまま置いておくと、次々と花を咲かせていきます。花を咲かせるために栄養を使い果たしたブロッコリーは、栄養も味も損なわれてしまうことが多いです。

購入したブロッコリーは、新鮮なうちに食べるか、調理して冷凍保存するのがよいでしょう。

洗い方に気を付ける

ブロッコリーには、水に溶け出る性質を持った水溶性の栄養が多く含まれています。調理前にブロッコリーを洗う際、長く水に晒してしまうと栄養が流出してしまいます。

ブロッコリーを洗う際は、水を張ったボールなどに浸けて振り洗いするのがおすすめです。この際、短時間で水からあげ、さっと水分を拭き取っておくとよいでしょう。

大きめにカットする

ブロッコリーに含まれる栄養のなかには、切り口から流出してしまうものも多くあります。そのため、房を切り分ける際に細かく切って調理してしまうと、多くの栄養が損なわれてしまうでしょう。

ブロッコリーは、大きめにカットして調理後、料理に合わせたサイズにカットすると、栄養を逃さず摂れますよ。

油を使って調理する

ブロッコリーを焼いて調理する際、油を使うのがおすすめです。ブロッコリーに多く含まれているビタミンKやβ-カロテン、スルフォラファンなどの栄養は、油に溶けやすい性質を持っています。

油を使って調理することで、これらの栄養が効率良く摂取できるようになるでしょう。

芯まで食べる

ブロッコリーは房だけでなく芯まで食べることができます。芯には、ビタミンC、葉酸、β-カロテン、カリウムなど、さまざまな栄養が豊富に含まれています。

ブロッコリーの栄養を残さず摂りたいなら、芯も美味しくいただきましょう。ちなみに、芯の外側の部分は加熱しても固くて食べにくいため、周囲の固い部分を切り落として中心部の柔らかい部分だけを食べるのがおすすめです。

栄養豊富なブロッコリーを選ぶ方法

ブロッコリー

山積みで売られていることがしばしばあるブロッコリー。たくさんの中からどれを選べばいいの?と迷ってしまいますよね。そんな時に栄養豊富なブロッコリーの選び方を知っていればもう迷うことはありません。知っておいて損はないブロッコリーの選び方を紹介します。

花蕾がしまっているものを選ぶ

基本は花蕾がぎゅっとかたくしまっているブロッコリーを選びましょう。さらに、形は丸く盛り上がったもの、花蕾の粒が揃っているブロッコリーも選ぶポイントになります。大ぶりなものの方が甘みも強くなり、柔らかな食感を楽しめるでしょう。

瑞々しいものを選ぶ

よく食べる花蕾に注目してしまいがちですが、茎の切り口もチェックポイントです。中心まで切り口がみずみずしいものは、甘みがあり柔らかい食感のものが多いです。茎が太くてずっしりと重く感じるブロッコリーを探しましょう。茎が空洞になっていたり、ス(空洞)が入っているものは避けた方が無難です。

鮮やかな緑色や紫がかっているものを選ぶ

色はもちろん鮮やかな緑のものが良いのですが、実は花蕾の一部分が紫色になっているブロッコリーもおすすめです。紫色に変色しているのは霜や寒さから身を守るための防御反応のため起こった変化で、ポリフェノールの一種であるアントシアニンの色が出てきている証拠といわれています。栄養価も甘さも増しているので見つけたらラッキーです。逆にNGな色は黄色っぽさや茶色になってしまっているブロッコリー。鮮度も栄養価も落ちているので気をつけましょう。

【栄養を逃さず調理】ブロッコリーの加熱方法

茹でブロッコリー

ブロッコリーには豊富な栄養が含まれていますが、調理方法を誤ってしまうと栄養が流出して台無しになってしまうことがあります。正しい調理方法を理解し、栄養を逃さずいただきましょう。

茹でる場合

ブロッコリーには水に溶け出る水溶性の栄養が豊富に含まれているため、茹でると栄養が流出してしまいます。
そのため、加熱したいだけならば蒸す方がよいでしょう。

一方で、スープなどブロッコリーの栄養が溶け出た汁までいただく料理なのであれば、茹でても問題ありません。

沸騰したお湯のなかに、ブロッコリーを入れるだけでOKです。ブロッコリーは火が通りやすいため、調理工程の最後に入れて2~3分程度加熱して仕上げると美味しく頂けます。

蒸す場合

ブロッコリーに含まれる水溶性の栄養を損なわずに加熱するのであれば、蒸す方法がおすすめです。蒸し器で約5分ほど蒸せば、芯までホクホクに火が通ります。

蒸し器以外の方法であれば、少量の水を入れたフライパンで蒸し焼きにするのがおすすめです。水の量が多くなり過ぎると、栄養が流出しやすくなるので注意してくださいね。

焼く場合

ブロッコリーを焼いて調理する場合には、油を使うようにしましょう。ブロッコリーは油と馴染みやすい性質をもった栄養も多いため、効率良く栄養を摂取できます。

また、ブロッコリーの花蕾部分は火が通りやすいものの、太い茎や芯は火が通りにくい傾向にあります。焼いて調理する際には、茎部分が太くならないようにするなど、火が通りやすいカットをするのがポイントです。

電子レンジを使う場合

栄養を残したまま手軽に加熱するなら、電子レンジを使う方法がおすすめです。
耐熱皿などに大さじ1杯の水を入れて、ブロッコリーを入れましょう。ラップをして500wで2分前後加熱すれば、栄養を損なわずしっかりブロッコリーに火を通すことができます。

ブロッコリーは冷凍保存可能

野菜の冷凍

ブロッコリーは、適切な方法で加熱したものであれば、冷凍しても栄養は損なわれません。冷凍したい場合は、先に蒸したり電子レンジで加熱したりした後、キッチンペーパーの上に花蕾を下にして置き、水分をしっかりとっておきましょう。

水分をしっかり摂ったブロッコリーは、冷凍保存用袋に入れて冷凍できます。解凍するとやや歯ごたえは失われてしまいますが、炒めものやスープに使う分には特に支障ないでしょう。凍ったまま料理に使うこともできるため、新鮮なブロッコリーはすぐに加熱調理して冷凍保存しておくのがおすすめです。

ブロッコリーの豆知識

最後にブロッコリーに関するちょっとした豆知識を紹介します。

ブロッコリーの一大生産地は北海道

ブロッコリーの生産量

ブロッコリーは全国で栽培されていますが、涼しい気候の土地が栽培に向いている作物です。そのため、北海道は年間のブロッコリー生産数が27,900トンとトップ。次いで生産量が多いのは埼玉県(16,000トン)、愛知県(14,600トン)、香川県(13,400トン)となっています。ただ、冬は寒すぎるので11月から5月くらいまでは本州の出荷量が高く、逆に本州の気温が高くなる夏に北海道の冷涼な気候でブロッコリーが多く生産されています。

ちなみに、北海道の中で一番ブロッコリーを生産しているのは江別市!その量はなんと年間3,300トン(※平成26年度の数値)だそう。ブロッコリーは北海道の知られざる名産品なのです。 ブロッコリーの旬は1年中、ということになりますが北海道産のブロッコリーを食べるなら「夏」が旬。栄養たっぷりなブロッコリーの旬をお見逃しなく。

※参考:野菜生産出荷統計|農林水産省

ブロッコリーとカリフラワーの違いって?

ブロッコリーとカリフラワー

ブロッコリーとカリフラワーって色が違うだけ??どんな違いがあるの?とギモンに思うことってありますよね。

ブロッコリーとカリフラワーの姿が似ているのは、そもそもブロッコリーの突然変異がカリフラワーだからだそうです。野生キャベツの花蕾(からい)が肥大したものがブロッコリーへと進化し、さらにブロッコリーが白色化したものがカリフラワーだといわれています。
ブロッコリーとカリフラワーはどちらも「アブラナ科」。ブロッコリーの仲間は他にも芽キャベツ、コールラビ、葉ぼたん、紫キャベツなどがあります。ちなみに芽キャベツはキャベツの未熟な状態ではなく、「芽キャベツ」という種類なんだそうです。

また、ブロッコリーは緑黄色野菜に分類されますが、カリフラワーは緑黄色野菜には含まれないといった違いもあります。

食べるならどっち?ブロッコリーとカリフラワーの栄養素の違い

ブロッコリーのビタミンC含有量

緑黄色野菜を積極的に食べよう、とよくいわれるから、食べるならブロッコリー?と思いそうですが、実は茹でてしまうとビタミンCの量はほぼ一緒になってしまいます。
生のブロッコリーはビタミンC120mg(可食部100gあたり)、生のカリフラワーはビタミンC81mg(可食部100gあたり)と大きく違いますが、茹でることでブロッコリーの方が多くビタミンCを外に排出してしまいます。また、カロリーはブロッコリーが37kcal(可食部100gあたり)カリフラワーが28kcal(可食部100gあたり)とカリフラワーの方が低カロリーなので、ダイエットにはカリフラワーの方がおすすめです。

まとめ

いかがでしたか?ブロッコリーには知っているようで知らなかった情報がたくさん詰まっていました。なんとなく身体に良さそうだから、というよりも、鉄分をしっかり取りたいから、ビタミンを多く取りたいから、など目的がはっきりしていればより効率よく栄養を摂取できます。

せっかくの北海道の名産品。ビタミンCも損なわれず新鮮なまま食べられるのは道民の特権です。北海道では江別が一番収穫量が多いんだよ、なんて話しながら食べればもっとおいしく、楽しい食事になるでしょう。アレッタやスティックセニョールなど、新種のブロッコリーを見かけたらぜひチャレンジしてみてください。

PREZO編集部
PREZO編集部
美味しいものに目がない。食べ歩きやお取り寄せ大好きなPREZOのスタッフが、地域の魅力や商品にまつわるストーリー、北海道の豆知識など、とっておきの情報を発信!