餅は太るって本当?気になるカロリーと糖質量、太りにくい食べ方を紹介
お正月の食べ物として代表的な餅ですが、「餅は太る」と耳にしたことはありませんか? 餅は比較的カロリー・糖質量が高い食べ物ですが、あくまでも白米と同じくらいのカロリーなので特別太りやすい食べ物ではありません。食べ過ぎや食べ方に注意すれば、太ることなくおいしく餅を食べることができます。
こちらの記事では餅のカロリーや糖質量、太りやすい食べ方、太ると言われる原因、太りにくい食べ方などを紹介します。
- 丸餅1個あたりのカロリーは76kcal
- ご飯1杯分と丸餅3個分のカロリーは同じくらい
- 1食2〜3個が適量
- きなこ餅やあんこ餅はカロリーが高い
- 雑煮やからみ餅にすると太りにくい
この記事でわかること
餅は太るって本当?餅のカロリーと糖質量
餅のカロリーは100gあたり223kcalで、糖質量は50.8gです。比較的カロリー・糖質量ともに高めなので、食べ過ぎると太る可能性があります。
また、切り餅(角餅)や丸餅にカロリーの違いはありませんが、重さが違うため1個あたりのカロリーも異なるので注意が必要です。次の表は、切り餅と丸餅のカロリー・糖質量の目安になります。
カロリー | 糖質量 | |
---|---|---|
切り餅(約54g) | 120kcal | 27.4g |
丸餅(約34g) | 76kcal | 17.3g |
丸餅の方が重量が小さいため、切り餅と比べると丸餅は1個あたりのカロリー・糖質量が少ないです。
餅と米はどっちが太る?ご飯のカロリーと糖質量を比較
次に、餅と米のカロリー・糖質量を比較して見てみましょう。
カロリー | 糖質量 | |
---|---|---|
餅(100g) | 223kcal | 50.8g |
ご飯(100g) | 168kcal | 35.6g |
カロリーを比較してみると、餅の方が高カロリーなことがわかります。ただし、餅は白米と比べて消化が緩やかで腹持ちがいいため、間食の防止につながります。また、食べ方によっても摂取カロリーは異なるため注意が必要です。例えば、お茶碗1杯分のご飯は約150gでカロリーはおよそ234kcalです。
一方で、丸餅(約34g)のカロリーは76kcal、丸餅3個分だと228kcalとなります。つまり、丸餅3個とお茶碗1杯分は同じくらいのカロリーになり、食べ方によってはご飯を食べるよりも少ないカロリー・糖質で済ませることもできます。そのため、米と餅どちらが太りやすいと言い切ることは難しいです。
【食べ方別】きなこ餅・あんこ餅のカロリー
餅はさまざまな味付けで食べられており、食べ方によってカロリーが大きく異なります。代表的な食べ方である「きなこ餅」と「あんこ餅」のカロリー・糖質量は次の通りです。
カロリー | 糖質量 | |
---|---|---|
切り餅 | 120kcal | 27.4g |
きなこ餅(安倍川餅) | 165kcal | 33.1g |
あんこ餅(あんころ餅) | 234kcal | 46.9g |
きなこやあんこには多くの砂糖が使われているため、通常の餅よりもカロリー・糖質量は高くなります。また、甘い味付けにするとつい食べ過ぎてしまうこともあるため、カロリーの過剰摂取には注意しましょう。
【種類別】わらび餅・くず餅のカロリー
「わらび餅」や「くず餅」など種類が異なる餅もあります。種類別のカロリー・糖質量は次の通りです。
カロリー | 糖質量 | |
---|---|---|
餅(100g) | 223kcal | 50.8g |
わらび餅(100g) | 169kcal | 29g |
くず餅(100g) | 93kcal | 22.5g |
通常の餅は餅米から作られていますが、わらび餅やくず餅の原料は餅米ではありません。わらび餅やくず餅は主にでんぷん・水・砂糖から作られており、通常の餅と比べてカロリー・糖質量は少ないです。
ただし、わらび餅やくず餅は、きなこ・黒蜜などをかけて食べられることがあり、味付けによってはカロリーが高くなります。トッピングのかけ過ぎや食べ過ぎには注意しましょう。
餅が太ると言われる理由は?食べ過ぎや食べ方に注意する
「餅は太りやすい」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。餅はカロリー・糖質量が高い食べ物ですが、ご飯と比べて特別太りやすいわけではありません。
「餅は太る」と言われる原因は主に次の3つが考えられます。
- 血糖値が上がりやすい
- 食べ過ぎてしまう
- 高カロリーの食べ方をしている
餅は太ると言われる原因
餅は糖質を多く含んでいるため血糖値が上がりやすい食べ物です。血糖値が急激に上がると、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の分泌量が増えます。インスリンは糖質を脂肪に変換して蓄えるはたらきがあるため、餅ばかり食べると太る可能性があります。また、餅は食べやすく、2個3個とついつい食べ過ぎてしまうことも体重増加につながる原因のひとつです。
さらに、餅にはさまざまな食べ方があります。特にあんこたっぷりのおしるこや、砂糖醤油などは高カロリーで太りやすい食べ方です。餅を食べる時は、雑煮などにして野菜と一緒に食べるのが体重増加を防ぐポイントです。
餅は1日何個まで食べていい? 1食2〜3個が目安
餅は1日多くても6〜9個までにしましょう。餅のサイズにもよりますが、切り餅なら2個、丸餅なら3個がご飯茶碗1杯分とだいたい同じカロリーです。
そのため、餅は1食あたり2〜3個が目安となり、仮に毎食ご飯から餅に置き換えるとすると、6〜9個までが1日の適量と言えます。
1食に2〜3個以上食べたり、普段の食事とは別に間食として餅を食べたりするとカロリーの摂り過ぎになる可能性があるため注意が必要です。
糖質制限中に餅を食べてもいい?
糖質制限中に餅を食べても問題はありません。どの程度糖質を制限するのかによっても異なりますが、糖質はエネルギーに変換される大切な栄養素なので、糖質を極端にカットすると体調不良を起こしやすいです。
仮に1日の糖質摂取量を130g程度に抑えるのであれば、1食あたり切り餅1個までが目安となります。野菜などにも多少の糖質が含まれているため、1食で切り餅を2個以上食べると、1日の糖質摂取量が130gを超える可能性があります。
また、糖質の多いきなこやあんこは控えて、醤油やのりなど糖質量の低い味付けで食べるのが糖質を抑えるポイントです。
太りにくい餅の食べ方・食べ合わせ
餅は食べ方や食べ合わせを工夫すれば、ダイエット中でもカロリーを過剰摂取することなく餅を食べることができます。
- 野菜や海藻類と一緒に食べる
- 砂糖の多い味付けは控える
- 食事の最後に食べる
太りにくい餅の食べ方
1.野菜や海藻類と一緒に食べる
餅は野菜や海藻類と一緒に食べると、カロリーの過剰摂取を防ぐことができます。餅単体で食べると、ついつい2個3個とたくさん食べてしまいやすいですが、野菜などと一緒に食べると少ない個数でお腹を満たしやすいです。
また、野菜や海藻類には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は血糖値の上昇を抑えるはたらきがあり、糖分の消化・吸収が緩やかになります。
餅を食べる時は、野菜・海藻類と一緒に食べられる「雑煮」がおすすめです。そのほか、「アミラーゼ」という消化酵素が多く含まれている大根おろしと一緒に食べる「からみ餅」もおすすめの食べ方です。
2.砂糖の多い味付けは控える
砂糖の多い味付けは控えることが大切です。特に砂糖がたっぷり入っているきなこ餅やあんこ餅はできる限り控えましょう。ただし、きなこには血糖値の急激な上昇を抑えてくれるはたらきがあるため、砂糖控えめのきなこ餅はおすすめです。
また、磯部焼きもおすすめの食べ方のひとつです。のりはカロリーが低い上に、ミネラルやビタミンのほか、糖質の吸収を緩やかにする食物繊維も多く含まれています。砂糖醤油ではなく、普通の醤油にして磯部焼きを食べましょう。
3.食事の最後に食べる
餅だけ食べると1食あたりの糖質量が多くなり、血糖値が急上昇して太りやすいです。野菜などと一緒に食べるとともに、餅はできる限り食事の最後に食べましょう。
先に野菜や肉・魚などを食べて、その後に餅を食べると腹持ちがよく間食を防ぎやすいです。さらに、血糖値の急激な上昇を抑えることができ、脂肪もつきにくいので餅を食べる順番を意識しましょう。
餅の栄養素と効果
餅に含まれる栄養素のほとんどは糖質(炭水化物)です。炭水化物は体を動かすためのエネルギー源となる栄養素で、炭水化物が不足すると集中力が低下したり疲労を感じやすくなったりします。健康的な生活を送るためには、炭水化物が欠かせません。
また、餅にはたんぱく質やビタミン、ミネラルなども含まれています。さらに、餅の原料となる餅米は体を温めるはたらきがあり、代謝アップが期待できます。代謝が上がれば脂肪が燃えやすい状態になるため、ダイエット時は適度に餅を取り入れてみるのもおすすめです。
また、以下の記事では餅米のカロリーや糖質などについて紹介しているので、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
「餅は太る」と言われていますが、特別太りやすい食べ物ではありません。何個も食べてしまいやすいので、食べ過ぎに注意すれば体重増加を心配する必要はないでしょう。
ただし、きなこ餅やあんこ餅はカロリーが高くなり太りやすいので、雑煮やからみ餅などのヘルシーな食べ方を選んでください。