スイカの栄養を徹底解説! むくみ解消や美肌など健康・美容効果も期待できるって本当?
瑞々しく爽やかな味わいで夏の風物詩としても知られるスイカ。その瑞々しさは英名である「water melon」という名前からも一目瞭然です。スイカはたっぷりの甘い果汁から「食べ過ぎると太る」「栄養がない」などと思われがちですが、実は大間違い。
この記事では、スイカの栄養や効果、美味しいスイカを選ぶポイント、食べ方、保存方法まで徹底解説します。スイカの旬の時期を迎える前に、スイカがもつさまざまな栄養成分を知ると、すぐにでも食べたくなりますよ。
この記事でわかること
- スイカにはシトルリンをはじめとした栄養成分が含まれている
- スイカはりんごやバナナよりも低カロリー
- 美味しいスイカは、凹凸、模様、ヘタ、尻、音で選ぶ
スイカ100gに含まれる栄養とは
果物の感覚で食べられることが多いスイカですが、実は野菜に分類されるのは多くの人が知っていることでしょう。野菜と聞くと栄養豊富なイメージがありますが、果肉から滴るほど水分が多いことから「スイカは栄養がない」と昔から思われていました。
これは大きな間違いです。確かにスイカは果肉の約90%が水分ですが、残る約10%にさまざまな栄養が含まれています。
スイカ100gに含まれる栄養 | |
---|---|
エネルギー | 41kcal |
水分 | 89.6g |
たんぱく質 | 0.6g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 9.5g |
ナトリウム | 1mg |
カリウム | 120mg |
カルシウム | 4mg |
マグネシウム | 11mg |
リン | 8mg |
βカロテン | 830㎍ |
葉酸 | 3㎍ |
ビタミンC | 10mg |
アミノ酸総量 | 330mg |
上記の他にも、スイカにはシトルリンという成分が多く含まれています。シトルリンは他の果物などにはほとんど含まれていません。スイカに含まれるシトルリンには魅力的な効能がたくさんあるので、積極的に摂り入れたい栄養成分です。
スイカに含まれる栄養素と効能
栄養豊富で爽やかな甘みから老若男女問わず愛されるスイカ。そんなスイカには以下の栄養素が含まれています。
水分
スイカの約90%は水分ですが、ただの水ではなく栄養や電解質が含まれています。効率良く水分補給ができるので、スポーツで失われた水分補給や熱中症予防などにも適しています。
ビタミン:美肌効果
スイカには、ビタミンAやビタミンCが含まれています。
ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つ働きを持ちます。正常な皮膚機能・粘膜機能は、免疫にも直結するので、ビタミンAを充分に摂取することで免疫力の維持に繋がるでしょう。
ビタミンCには、強い抗酸化効果や美肌効果が期待できます。美しい肌を保ちたい人にとっては、欠かせない栄養成分と言えます。
カリウム:むくみ改善
スイカにはカリウムが含まれています。カリウムには、過剰な塩分を排出する働きや血圧の急上昇を抑える働きがあります。
体内の水分調整機能も担っているため、カリウムを適切に摂取することでむくみ予防の効果も期待できるでしょう。
リコピン:美肌効果
スイカの果肉が赤いのは、リコピンを豊富に含んでいるからです。トマトに多く含まれていることで知られているリコピンは、カロテノイドの一種です。
強い抗酸化作用を持ち、肌を美しく保ち血管を健康的な状態に維持する効果が期待できます。
βカロテン:肌の老化予防
スイカには、βカロテンも豊富に含まれています。βカロテンもリコ分と同じくカロテノイドの一種で、体内でビタミンAに変換されます。
βカロテンのもつ抗酸化作用やビタミンAの肌や粘膜機能を維持する作用など、健康な肌や血管、粘膜などを保つために欠かせない栄養素です。
シトルリン:むくみ改善、動脈硬化予防
シトルリンはアミノ酸の一種です。ウリ科の植物に多く含まれる栄養素で、別名「スーパーアミノ酸」と呼ばれています。
シトルリンは体内で一酸化窒素を生成するために必要な栄養素です。一酸化窒素には血管を柔らかくして血流を良くする働きがあるため、動脈硬化を防いだり高血圧を防ぐ効果が期待できます。
その他にも、血流が改善されることで冷え性の予防、新陳代謝の向上などの効果が期待できると言われています。血流が良くなることで運動パフォーマンスの向上効果が期待できることにも注目が集まっており、アスリートの補食などにも取り入れているそうです。
スイカがもたらす妊婦に嬉しい効能
妊娠中は食べられる物に限りがあったり、悪阻によって食べられなかったりすることも少なくありません。スイカはさっぱりとした甘さと瑞々しさから、悪阻で苦しむ妊婦にぴったりの野菜として古くから伝えられていました。
妊娠初期に必要な葉酸やむくみを予防するカリウムも含まれており、「食べ物を食べられない」という妊婦の水分補給としても最適です。
妊娠後期などで体重増加を抑えなければならない場合も、スイカは低カロリーなため空腹を紛らわすのに適しています。
スイカの栄養を効率的に摂る食べ方
スイカはそのまま食べても美味しいですが、あまりにもたくさんの量を食べると飽きてしまうこともあります。そんな時には、栄養を残さず摂れるおすすめの食べ方を実践してみてください。
スムージーにする
スイカと氷をブレンダーにかければ、簡単に夏におすすめのドリンクになります。熱中症予防にも最適です。
リコピンは1日の中で朝の時間帯に最も吸収されやすい事が分かっているので、朝食のお供にスイカスムージーを飲むのもおすすめです。
サラダにする
スイカをそのまま食べることに飽きてしまったなら、サラダにしてみてはいかがでしょうか。コクのある野菜や酸味のあるドレッシングはスイカとの相性抜群です。モッツァレラチーズやアボガトの他、食感を楽しむなら生タコと合わせるのもよいでしょう。
レモンやバジルをベースにしたドレッシングをかければ美味しくいただけます。
種まで食べる
取り除く事が多いスイカの種ですが、実は人間に欠かせない栄養素のひとつである不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
フライパンで炒って食べれば余すことなく栄養が摂れますよ。
【栄養も豊富】スイカは皮も食べれる
捨てられがちなスイカの皮ですが、実はスイカに含まれるシトルリンは果肉よりも皮の白い部分に多く含まれると言われています。
スイカは調理方法次第で、皮の白い部分まで美味しく食べられるため、貴重な栄養源を余すことなくいただきましょう。
蜂蜜レモン漬け
スイカの白い部分を使った蜂蜜レモン漬けは、甘酸っぱくてシャクシャクした食感がくせになる一品。小腹が空いた時の夏のオヤツにもぴったりです。
作り方
- スイカの皮の緑の部分を薄く落とす
- 短冊状にカットして塩もみし、水分が出てきたら絞る
- 蜂蜜とレモン汁を混ぜ合わせた調味液に浸けて一晩置いて完成
甘辛炒め
スイカの皮の白い部分は、ご飯のおかずにもなります。瓜科特有の歯ごたえが豚肉との相性抜群です。
作り方
- スイカの皮の緑の部分を薄く落とす
- 短冊状にカットして、豚肉と炒める
- しょうゆ、酒、みりんで甘辛に味付けして完成
美味しいスイカを選ぶ6つのポイント
スイカの旬である5~8月になると、スーパーなどでもスイカをよく見かけるようになるでしょう。多くのスイカの中から、甘みが強く美味しいものを選ぶには以下のポイントに注目してみてください
ポイント1. 凹凸のあるものを選ぶ
スイカは水分量が多すぎると、甘みがぼやけてしまいます。反対に水分が適度に抜けると甘みが凝縮され、美味しく味わえるでしょう。
水分が抜けたスイカは、縞模様の黒い部分が窪みます。そのため、触ってみて表面に凹凸を感じるスイカは、水分が抜けて甘みが強いと言えるでしょう。1/2や1/4などのカットスイカを選ぶ時も皮部分に凹凸がないか確かめてみてくださいね。
ポイント2. 模様がハッキリとしているものを選ぶ
スイカは追熟しないため、収穫後は徐々に鮮度が低下していきます。つまり、時間が経つほど甘みも低下してしまうということです。
新鮮なスイカは模様がハッキリとしています。スイカを選ぶ時は鮮度の高い、模様がハッキリしたものを選んでみてください。1/2や1/4などのカットスイカを選ぶ時も皮部分の模様をチェックしてみましょう。
ポイント3. ツルの根元にくぼみがあるものを選ぶ
スイカは未成熟なものの場合、ツルの根本が盛り上がり、完熟するとほんの少しですが根元にくぼみがでます。
ツルがついている側を触ってみて、ややくぼんでいるものは最も甘い完熟したスイカです。
ポイント4. お尻が大きめのものを選ぶ
スイカの下側には茶色くて丸いお尻があります。未完熟なスイカはお尻の部分が小さく、完熟しているものは大きいのが特徴です。
ただし、お尻部分が大きすぎるものは完熟し過ぎていることもあります。大体5円玉くらいの大きさがスイカを食べるのにベストなタイミングだといわれているため、お尻の大きさが5円玉位のものを探してみてください。
ポイント5. 叩いたときの音が鈍いものを選ぶ
昔から美味しいスイカを選ぶ基準とされる音。スイカを軽く叩いた時、ボンボンとやや鈍い音のものは熟していると言われています。また、ポンポンと高い音がするスイカは未熟な合図なので、音を聞き比べてスイカを選んでみてください。
ポイント6. 糖度表示の高いものを選ぶ
中には、事前に糖度を計って流通させているスイカもあります。糖度が高ければ高い程甘みが強いため、スイカに糖度表示がついている場合は、なるべく糖度の高いものを選んでみてください。
スイカを美味しく冷やす方法
スイカは冷たい方が美味しいですよね。しかし、夏の作物であるスイカは低温の環境に弱く、冷やし過ぎると甘みが落ちたり、冷蔵庫などで冷やすと乾燥して食感が悪くなってしまうこともあります。
スイカを美味しく食べるには、8~10℃に冷やすのが良いと言われています。家庭でスイカを冷やすなら、水道水で冷やすのが良いでしょう。
大きなボールや鍋などに水を張ってスイカを浸けて冷やしたり、スイカの上に布巾を被せてチョロチョロと水道水をかけながら冷やす方法がおすすめです。
スイカを保存する時の注意点
大玉のスイカなどは、一度に食べきるのが難しいことも多いです。しかし、次の日に食べたら味や食感が悪くなっていたという経験をしたことのある人もいるでしょう。
スイカはカットしていなければ常温で保存するのが基本ですが、カットした後は味や風味を損なわないように以下の点に気を付けて保存してください。
乾燥対策をして冷蔵保存
カットしたスイカは、常温で置いておくと果肉が痛み乾燥してしまいます。そのため、カット後は必ず冷蔵庫で保存しましょう。
しかし、冷蔵庫にそのまま入れると冷気で乾燥してしまうため、きっちりラップをかけて保存してください。ラップをかける時は皮まで全て覆うようにすると、しっかり乾燥を防ぐことができますよ。
冷蔵保存した場合は3日を目安に食べきるようにしてください。
早めに食べきれないなら冷凍保存
冷蔵保存をしてもすぐには食べきれそうにないと思う場合は、冷凍保存するのもおすすめです。サイコロ状などにカットしたスイカを、冷凍保存パックなどに入れて冷凍しておきましょう。
常温で8割ほど解凍したものをそのまま食べると、アイスのようなシャリシャリした食感を楽しめますし、凍ったままスムージーなどにするのもよいでしょう。完全に解凍してしまうと食感が悪くなってしまうので注意してください。
まとめ
暑い夏を健康に乗り切るために必要な栄養が充分に詰まっているスイカ。美容にも効果が高く、口当たりが爽やかなスイカは夏バテなどにも最適です。
ぜひ今回紹介した美味しいスイカの選び方や切り方、保存方法などを参考にして、夏の風物詩であるスイカを美味しく食べてみてください。また、ブランドスイカを食べてみたい、大切な人に贈りたいという場合はお取り寄せがおすすめです。これまで味わったことのない、最高級のスイカを味わってみてはいかがでしょうか。