アスパラガスの茹で時間は?下ごしらえの方法やレンジを使った茹で方も紹介

春に旬を迎える野菜のひとつとして人気のアスパラガス。旬のアスパラガスは栄養豊富なだけでなく、爽やかな甘みや旨味が楽しめることから、産地から新鮮なものを取り寄せる人も少なくありません。
そんなアスパラガスですが、家庭で調理する際に茹でると硬かったり筋っぽくなってしまったりすることはありませんか?
アスパラガスは適切な下ごしらえと茹で時間を守ることで、より美味しく調理できます。
この記事では、アスパラガスの適切な茹で時間を分かりやすく解説。合わせて、下ごしらえの方法や茹で方、電子レンジを使う茹で方なども紹介しているので、参考にしてみてください。
この記事でわかること
- アスパラガスの下ごしらえは根本のカットと皮むきがポイント
- アスパラガスはフライパンで茹でるのがおすすめ
- アスパラガスの茹で時間は太さに合わせて1分半~2分半を目安にする
アスパラガスの下ごしらえの方法

アスパラガスは爽やかな香りとシャキっとした食感が特徴的な緑黄色野菜です。新鮮なアスパラガスは生で食べることもできますが、一般的なスーパーなどで購入する場合は加熱してから食べる方が美味しく味わえます。
しかし、アスパラガスを調理したことがある人のなかには「茹でたけど硬くて食べにくかった」「筋っぽくて口当たりが悪かった」という経験がある人も少なくありません。これらの問題の多くは、適切に下ごしらえできていないことが原因でしょう。
最初に、アスパラガスを美味しく味わうための基本の下ごしらえの方法を紹介します。
根本を取り除く

アスパラガスの根本は硬く筋っぽいため、食用には向かないことが多いです。下ごしらえの段階で取り除いておくのがよいでしょう。
しかし、アスパラガスの茎部分は大事な可食部です。なるべく硬い根本部分だけを取り除いて、美味しく食べられる茎部分はしっかり残しておきたいですよね。基本的に、スーパーなどで購入したアスパラガスは根元から2~3cm程度が切り落とすべき部分だと思っておくとよいでしょう。
アスパラガスの根本を切り落とす際には、手で折る方法と包丁でカットする方法があります。それぞれの方法で上手に硬い根元部分だけを取り除きましょう。
手で折る時のポイント
アスパラガスの根元の硬い部分は手で折ることができます。
アスパラガスの切り口部分を指でつまんで、もう一方の手で中心部分を掴みましょう。切り口部分を摘まんでいる手を動かさずに、中央部分をしならせていくと硬い部分でポキンとアスパラガスが折れます。
根元の硬い部分は茎のなかの水分が抜けて硬く脆くなってしまっていますが、柔らかい部分は瑞々しく柔軟性があります。無理に力を入れず、徐々に茎をしならせていくことで、硬い部分と柔らかい部分の境目を丁度良く折ることができるでしょう。
包丁で切る時のポイント
アスパラガスの根元を包丁で切る時には、切り口から2~3cmを目安に落としましょう。包丁で切った時に硬い感触があれば、さらに1cmほどカットします。
柔らかい感触がある部分までしっかり切り落とすことで、食べた時の筋っぽさが軽減されますよ。
皮を剥く

アスパラガスの茎には繊維が豊富な皮があります。先端にいくほど、皮は薄くそのまま食べても特に問題ありませんが、根元付近の皮は厚いため、残してしまうと口当たりを損なってしまいやすいです。
アスパラガスの皮を剥く時には、ピーラーを使うとよいでしょう。力を入れずソフトに皮を剥くことで、柔らかい可食部をなるべく残すことができます。おおよそ、はかま(アスパラガスの先端付近にある三角の葉のような部分)の数cm前まで、皮を剥いておくと柔らかい食感の良さを味わえます。

子供が食べる時やアスパラガスを離乳食に使用する時には、はかまも取り除いておくと、より食感がよくなるでしょう。ただし、アスパラガスのはかまは生の状態では取り除きにくいため、茹で上がってから指でつまんで取り除くのがおすすめです。
ピーラーを使用しない場合は、包丁で削ぐように刃を当てるとアスパラガスの皮が上手に剥けます。
アスパラガスの茹で方

下ごしらえが終わったら、いよいよアスパラガスを茹でましょう。アスパラガスを美味しく茹でるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
続いては、アスパラガスを美味しく茹でる茹で方を紹介します。
カットせずに丸ごと茹でる
アスパラガスはできる限りカットせずに茹でるのが美味しく仕上げるポイントです。サラダや和え物などで、短くカットしたい場合には茹で上がってから切るとよいでしょう。
しかし、なかには「アスパラガスをカットしないと、鍋に入らない」と心配する人もいるのではないでしょうか。
そんな時は、フライパンを使ってアスパラガスを茹でるのがおすすめです。フライパンを使えば、アスパラガスをカットせずに全体をお湯に沈めて茹でることができます。
どうしても鍋などで茹でるためにカットが必要な場合は、2等分にカットするなどなるべく大きくカットした状態で茹でると風味や味わいが凝縮されたまま残りやすくなります。
塩を加えて茹でる

アスパラガスを茹でる前に、沸騰したお湯にティースプーン一杯程度の塩を加えましょう。塩を加えることでお湯の温度が下がりにくくなるほか、アスパラガスが茶色っぽく変色するのを防ぐことができます。
茹でたてを熱いまま食べる際にも、ほのかな塩味がつくことでアスパラガスの甘みが一層際立ちます。
約1分半~2分半茹でる
アスパラガスの太さにもよりますが、おおよそ1分半~2分半を目安に茹でましょう。一般的なアスパラガスよりも細いものは約1分を目安に、一般的なアスパラガスよりも太いものは2分~2分半を目安に茹でるのがおすすめです。
冷水で一気に冷やす
サラダや和え物などにする場合、茹でたアスパラガスを冷水に晒して一気に温度を下げましょう。バットなどに氷水を入れて、茹でたアスパラガスを浸けると一気に温度が低下し鮮やかな緑色になります。
ただし、アスパラガスを長時間水に晒してしまうと水っぽい味わいになってしまうので注意が必要です。温度が下がったらサッと取り出して、水気をよく拭き取っておきましょう。
アスパラガスの丁度良い茹で時間をチェックするポイント

アスパラガスは茎の太さによって茹で時間を調整する必要がありますが、実際に食べてみないと程よく茹でられているのか分からないことも多いですよね。
そんな時には、アスパラガスの中心部分を菜箸で掴んで、持ちあげてみてください。丁度良い硬さに茹で上がっている場合、穂先は少し下を向いているけど茎部分は真っ直ぐの状態をキープしています。
アスパラガス全体がフニャっと曲がってしまっている場合は、茹ですぎている可能性が高いためすぐにお湯からあげましょう。
アスパラガスを電子レンジで加熱する方法

時短でサッとアスパラガスを加熱したい人は、電子レンジを使う方法もおすすめです。電子レンジで加熱すれば、栄養を逃しにくいメリットもあります。
電子レンジで加熱する方法
- 下処理したアスパラガスをサッと水に濡らして耐熱皿に並べる
- しっかりラップをかける
- 600w30秒加熱する(1本あたり)
- 水で冷やす
加熱時間は電子レンジによってことなります。おおよそ、1本あたり600w30秒、3本あたり600w1分を目安に加熱してみてください。
アスパラガスを炒める時には下茹でが必要?

アスパラガスを炒め料理に使う際には、下茹でせず生の状態から炒めてもOKです。ただし、色鮮やかにしたい場合や太いアスパラガスを使いたい場合は、下茹でしてから加えるとよいでしょう。
生の状態で炒める場合は、斜め薄切りにするのがおすすめです。もともと、アスパラガスは火がとおりやすいため基本はサッと短時間で炒めるようにしましょう。
【生・下茹で両方OK】アスパラガスの保存方法

アスパラガスは非常に鮮度が落ちやすい野菜なので、購入後はなるべく早く食べ切るのがおすすめです。しかし、多く購入してしまった場合や食べ切れない場合には以下の方法で保存できます。
生で保存する方法
保存したアスパラガスを1~2日以内に食べ切るのであれば、生の状態で保存してもよいでしょう。しかし、生で保存したアスパラガスは必ず加熱して食べるようにしてください。
保存方法
- コップに1cmほど水を入れる
- 水を入れたコップにアスパラガスを立てる
- コップごとビニール袋で覆う(輪ゴムなどをかけるのがおすすめ)
- 常温保存で1~2日以内に食べきる
室内温度があまりに高いとアスパラガスが傷んでしまいます。室内の温度が高くなってしまう場合は、野菜室などで保存しましょう。
下茹でしたものを冷凍保存する場合
アスパラガスを下茹でして冷凍すると、色鮮やかさや甘さを保ちやすくなります。下茹でして冷凍しておけば約1ヶ月保存できるため、アスパラガスが大量にある場合には冷凍保存がおすすめです。
保存方法
- 下茹でしたアスパラガスをキッチンペーパーなどで拭き、水気をとる
- 2~3本をまとめてラップで包む
- 冷凍用保存袋に入れて冷凍保存する
- 冷凍保存で約1ヶ月以内に食べ切る
下茹でする際に長い状態のままにしておいたアスパラガスは、カットせずに冷凍するのがよいでしょう。カットして冷凍してしまうと切り口から水分が抜け出てしまい食感が損なわれてしまいます。
茹でたアスパラガスを美味しく食べるレシピ

茹でたアスパラガスをそのまま食べても美味しいですが、少しの手間を加えるだけでさらに美味しく味わえます。
最後にアスパラガスをより美味しく味わえる簡単手間なしレシピを紹介します。
すりごまマヨ
マヨネーズとアスパラガスは相性抜群。しかし、毎回マヨネーズでは飽きてしまいますよね。そこでおすすめなのがすりごまマヨです。
材料
- すりごま
- 白だし
- マヨネーズ
材料を混ぜるだけで簡単に完成します。白だしとごまを加えることで、マヨネーズの酸味が抑えられ、ごまの香りが感じられるでしょう。アスパラガスとの相性がよく、香ばしいごまの香りがアスパラガスの爽やかな風味を引き立てます。
タルタルソース
子供と一緒にアスパラガスを食べるなら、タルタルソースがおすすめです。アスパラガス特有の香りが苦手な子供でも、美味しく味わうことができますよ。
材料
- 卵
- マヨネーズ
- 玉ねぎ
- ピクルス
- レモン汁
- はちみつ
- こしょう
作り方は、茹で卵を作って刻み、材料を全て混ぜるだけです。隠し味に少量のはちみつを加えることでマヨネーズの酸味がやわらぎ、より子供の口に合うタルタルソースに仕上がります。
ピクルスの代わりにらっきょうや柴漬けなどで作るのもおすすめです。
おかか和え
マヨネーズ以外の味付けで食べたいという人は、和風のおかか和えがおすすめです。
材料
- かつおぶし
- 白だし
- だし醤油
アスパラガスを斜め薄切りにして、材料を和えるだけの簡単レシピです。かつおの風味とアスパラガスの香りが調和し、箸が止まらない一品になります。
マリネ
マリネとは、肉や魚、野菜などをマリネ液に漬け込んだ料理です。ホクホクのアスパラガスをマリネすると、さっぱりと爽やかな味わいを楽しめます。
材料
- オリーブオイル
- 酢(レモン汁)
- 砂糖
- 塩
こちらも作り方は簡単で、材料を混ぜてマリネ液を作り、茹でたアスパラガスを付けるだけです。マリネ液はオリーブオイル1:酢(レモン汁)1:砂糖02.5:塩0.1の割合で作ってみてください。失敗なしのマリネ液の黄金比率です。
まとめ
旬の時期には瑞々しく太いアスパラガスが多く出回ります。新鮮なものなら生で味わってもいいですが、茹でたアスパラガスをアツアツのうちに食べるのも贅沢ですよね。
ぜひ、今回紹介した下ごしらえの方法や茹で方を参考にアスパラガスを美味しく食べてみてください。