白老町

虎杖浜地区には、縄文時代・アイヌ文化の遺跡が多く発掘されている「アヨロ海岸」「アヨロ台地」があります。付近はオソルコツ（神様が尻餅をついた跡）、アフンルパロ（あの世への入口）、ポンアヨロ遺跡など、古代に暮らした人々の痕跡が見られ、アイヌ語の地名や伝説が多く風景だけではなく文化的にも大変貴重な地域です。
海岸では夕日を眺めたり、フィッシングを楽しんだりと、いろいろな目的で多くの人が訪れているそうです。

2020年7月12日、ポロト湖畔に誕生した「ウポポイ（民族共生象徴空間）」。広大な敷地に、「国立アイヌ民族博物館」、古式舞踊の公演や多様な体験プログラムを通じてアイヌ文化を体感できる「国立民族共生公園」、尊厳ある慰霊を実現するための施設、工房、体験交流ホール、体験学習館、アイヌ伝統料理から定番メニューまで提供するレストランなどが建設されました。
アイヌ文化の振興や普及啓発は、伝承者の減少、アイヌ語や伝統工芸など存立の危機にある分野の存在、また、未だなおアイヌの歴史や文化等について十分な理解が得られていないといった課題に直面しています。これらを学び伝えるナショナルセンターとして、長い歴史と自然の中で培われてきたアイヌ文化をさまざまな角度から伝承・共有するとともに、人々が互いに尊重し共生する社会のシンボルとして、また、国内外、世代を問わず、アイヌの世界観、自然観等を学ぶことができるよう、必要な機能を備えた空間です。