松前町の紹介

松前町

Matsumae

北海道最南端に位置する北海道で最も早く春が来る町として知られ、松前公園にある「桜前線本道上陸標本木」のソメイヨシノの開花が北海道に本格的な春の訪れを知らせます。
松前町の白神岬は青森県の大間崎より南に位置し、対馬海流の影響も受けて、北海道には珍しく積雪が少なく寒暖差が少ない温暖な気候です。

松前町は北海道での和人の歴史が本格化した地といわれ、北海道で唯一城下町があった場所です。さらに歴史をさかのぼると、縄文時代には人が住んでいたといわれ、ストーン・サークルの遺跡が発見されています。
室町時代にはアイヌの人々との大きな戦いがあり、江戸時代には松前藩が置かれるなど、北海道における和人の歴史のルーツが松前町にあります。

蝦夷地と呼ばれていた頃から漁業が盛んで、伝統的な家庭料理には、くじら汁・うに汁・イカ塩辛など海の恵みをふんだんに使った料理が今に伝わっており、松前町では現在もイカ・ズワイガニ・コンブ・アワビ・ウニ・ホッケ・タラなどを水揚げしているほか、冬には幻の海苔といわれる「天然岩海苔」の手摘みをおこなっています。松前沖・津軽海峡では「松前本マグロ」が獲れ、マグロ丼をはじめマグロ料理が松前名物のひとつになっています。

松前町のご当地キャラクターは、まぐろ漁師の「大漁くん」です。

松前町ってどんなところ?

孟宗竹林

日本最北の城下町跡と北限の孟宗竹林

松前公園の「松前城」は日本で最後に築城された北海道唯一の日本式のお城で、正式名は「福島城」。国指定の重要文化財です。松前公園では春、1万本のサクラが咲き、桜の名所となっていますが、公園内の寺町や松前藩屋敷、北限の孟宗竹林とツバキの花も見どころです。他のエリアの北海道民にとっては、同じ北海道とは思えないような風情に驚く道内の数少ない場所のひとつです。「福山城と寺町」は北海道遺産にも選定されています。
松前漬

進化を続ける郷土料理の松前漬

「松前漬」は、松前藩の郷土料理がもとになった松前町の味のひとつです。北海道では当時ニシンが多く獲れ、松前周辺でもニシンやスルメイカ、昆布が豊富だったため、地元食材を使って保存食にしたといわれています。本来の松前漬は数の子・スルメ・昆布を醤油で漬け込み発酵させますが、現在はホタテやイクラ入り、甘みを加えた松前漬や「手作りセット」も販売され、嗜好の変化に合わせて松前漬のバリエーションが増えています。
白神岬

北海道最南端のサンクチュアリ

松前町にある「白神岬」は北海道最南端の岬で1年を通して数百種類の野鳥が見られ、津軽海峡を渡る野鳥のサンクチュアリです。また、松前沖には無人島の「渡島大島」(松前大島)・「松前小島」があり、希少な「オオミズナギドリ」などの繁殖地になっています。大島はオオミズナギドリ繁殖地として、小島は島全体が国の天然記念物に指定され、白神岬とともに松前矢越道立自然公園に指定されています。
べこ餅

松前町から広まった和スイーツ

北海道で端午の節句によく食べられるお菓子のひとつが「べこ餅」です。白玉粉と上新粉、砂糖と黒砂糖で作るべこ餅は、松前町をはじめ木古内町など道南エリアで特産品になっているところもあります。由来は諸説ありますが、山形県から青森県に伝わったくじら餅が松前や道南エリアに伝わり、そこから「べこ餅」として独自の形で北海道に広まったともいわれています。北海道民にとっては馴染み深い和スイーツです。

松前町の主なイベント

4月 松前さくらまつり
7月 松前藩屋敷浮き紫陽花
8月 松前城下時代まつり
9月 松前城下マグロまつり