造り家

造り家のキムチ
本場韓国のオモニ(母)から学んだ
無添加のおいしさ
乳酸菌の力で発酵する、食品添加物を使わず手づくりしたキムチを石狩川の流域、新篠津(しんしのつ)村から全国にお届けします。
乳酸菌の力で発酵する、食品添加物を使わず手づくりしたキムチを石狩川の流域、新篠津(しんしのつ)村から全国にお届けします。
新篠津のたっぷ大橋 造り家の店舗外観 造り家の木彫り看板
自然豊かな農村地帯から届ける手作りの味

札幌中心部から車で約50分、石狩平野の中心に位置する新篠津(しんしのつ)村は、村面積の約半分が水田という農村地帯。石狩川の恵みを生かした米や野菜づくりが盛んです。周辺には高い山や丘がないため、冬には一面の雪景色、夏には青々とした田園風景が広がります。のどかな村の中、国道沿いを走ると見えてくるのが「造り家キムチ」と書かれたのぼり旗です。

旗の先にある、真っ赤な屋根が目印の「造り家」は、1999年(平成11年)11月11日にオープン。創業から現在まで、指定添加物・既存添加物・天然香料・一般飲食添加物を使用しない、無添加のキムチ作りにこだわり続けてきました。

唐辛子パウダー 造り家の商品ラインナップ 造り家のキムチをお皿に盛りつけた様子
微生物の力で発酵する本格キムチ

もともと農業を営んでいた佐藤さん一家。自宅周辺の畑で栽培していた白菜に付加価値をつけようと踏み切ったのが、キムチの販売でした。様々な白菜の加工品があるなかで「キムチ」を選んだ理由は、代表・勇さんが幼い頃から本場の味を知っていたから。父が好きだった韓国のキムチを、母が手作りしていたそう。

古くから日本に伝わる味噌や日本酒と同じように、微生物の力を借りて発酵していくことで、風味や旨みが引き出されるのが無添加キムチの特徴。母が食べさせてくれていたのも、乳酸菌をはじめとする微生物の力でおいしくなるキムチでした。だから自分でキムチを作るのなら無添加一択。幼い頃の記憶とともに、添加物のリスクや健康問題について深く考えるようになったことで、より無添加のおいしさにこだわりを持つように。その結果、健康志向が高い人たちの評判を呼び、現在に至ります。

「造り家の味」を確立するため、創業前には韓国のソウルや光州へ何度も足を運び、伝統的な作り方をオモニ(母)から学んだそう。決まったレシピがないため、手書きしたメモを頼りに作ってみるも「最初は全く上手くいかなかった」と勇さん。3年ほど試行錯誤して出来上がったのが、看板商品の白菜キムチ『炎の華』です。

造り家のこだわり食材 白菜に自家製ヤンニョムを挟む様子 造り家のお母さんとお嫁さんが楽しく作業をする様子
キムチ作りは食材との対話から。特製ヤムニョムの旨みを白菜でとじこめる

造り家キムチのこだわりは、使う食材にも詰まっています。味の決め手となる「ヤムニョム(具材)」に入る3種類の唐辛子、アンチョビソース、アミの塩辛は、本場韓国から取り寄せたもの。野菜は道内産をメインに、その季節、時期でベストな状態の国産ものを仕入れています(取材日の2月時点では、ニンニクは青森産、ニラは北海道知内町産、白菜は茨城産)。なお、北海道産の白菜は、市場に出回る4月頃から使用しているとのこと。

「どの食材も、その年の気候や気温によって味や状態が変わるため、家族で味を確かめながら作っています」と話すのは、妻の美知代さん。お嫁さんの円(まどか)さんと共にキムチ作りのメインを担っています。

天然塩で下漬けした白菜一枚一枚に、秘伝のヤムニョムを挟んでいく作業はまさに職人技。「旨みの詰まったヤムニョムを外に出ないように包むのがポイント」と美知代さんは言います。薄く包みやすい韓国の白菜とは異なり、日本の白菜は水分が多く肉厚。そのため最初は、せっかく挟んだヤムニョムが、白菜の水分で流れてしまうこともあったそう。白菜の甘みや水分、唐辛子の辛みに合わせて微調整を繰り返した末に出来上がったのが、『炎の華』なのです。

Message
わたしたちがお届けします!
造り家のスタッフ集合写真
乳酸菌でおいしく育つ。キムチの変化を楽しんで

本場韓国のオモニ(母)の味を届けたい。そんな想いから、保存料や着色料、香料などの食品添加物を使用しない、無添加にこだわったキムチを手づくりして25年になります。無添加のキムチは発酵食品です。活きた乳酸菌の力でおいしく育っていくのが特徴です。そのため造り家のキムチは、日々味わいが変化します。
おすすめの食べ頃は、発酵が進んだ賞味期限の一歩手前。乳酸菌のまろやかな酸味と辛味の絶妙なバランスは、無添加キムチならではのおいしさです。「シャキシャキの白菜が好き」という方には「すぐ食べてくださいね」とお伝えしています。韓国のキムチは、野菜が採れなくなる冬に栄養を補うため生まれたと言われています。韓国で学び作り上げた私たちのキムチも、長く、様々な食べ方を楽しむことができます。そのまま食べてもよし、炒め物に加えてもよし、鍋に入れてもよし。残った汁までおいしく活用できますよ。

熱く語る造り家のお父さんのイメージ1 造り家のキム氏のイメージ2
一人ひとりの声に応え続けて今がある。これからも真面目に、丁寧に。

造り家が手づくりしている漬物は、看板商品である白菜キムチ『炎の華』だけではありません。大根カクテキの『紅の華』、白菜こうじ漬けの『雪の華』など、お客様からの声をもとに、徐々に商品を増やしてきたと言います。

お客様に選ばれてなんぼ。だから真面目に、手を抜かない。これが造り家のモットーです。「25年間続けてこれたのも、皆さんが選んでくれて、おいしさを広げてくれたから」と勇さん。

そんなお客様との信頼関係は、小さな心配りからも生まれています。妻の美知代さんは、商品の納品書に数行、手書きのメッセージを添えているそう。その日あった出来事や、窓から見える景色を綴って送ると、なかには返事をくれたり、メッセージをきっかけに遠方から会いにきてくれたりする方もいるとか。「交換日記のようで楽しいのよ」と美知代さんは笑います。
地元はもちろん、全国から愛される漬物店として、造り家はこれからも、丁寧な手仕事にこだわり続けていきます。