オオズワイガニが北海道で大漁発生中。ズワイガニとは何が違う?消費拡大が漁師を救う
漁獲量の変動や為替、物流コストの上昇など複数の要因が重なって、流通量は多くても価格が全般的に高騰している蟹。2025年度のズワイガニ漁においては、初水揚げ量が前年同期比で2倍となり、初値も2~5割ほど下がったとされていますが、一般的なスーパーやが外食チェーンには、思ったほど価格が反映されていないのが実際のところです。
そんな中、今注目を集めているのが、北海道で水揚げされている「オオズワガイガニ」です。2023年頃から”オオズワイガニが安い”とテレビやネットニュースで取り上げられるようになりましたが、意外にもどんな蟹なのか知らないという人も多いのではないでしょうか?
本記事ではオオズワイガニがどんな蟹なのか、普通のズワイガニとの違いなどを詳しく紹介します。
この記事でわかること
- オオズワイガニはズワイガニの近似種
- 近年、北海道太平洋沖で大漁
- 味が濃厚で海の香りが感じられる
- 比較的カニミソもある
- PREZOでオオズワイガニが特売中
オオズワイガニとは?
ズワイガニは大別して、本ズワイ(オピリオ種)と紅ズワイ(ジャポニカス種)とオオズワイ(バルダイ種)の3つがあります。オオズワイガニは「十脚目ケセンガニ科スワイガニ属(バルダイ種)」で、ズワイガニの近似種とされています。
オオズワイガニは、その見た目と味わいが似ていることから本ズワイと同じ扱いをされることも多いですが、価格は正反対で、比較的安価なのが特徴です。
オオズワイガニの特徴と旬の時期
オオズワイガニは本来、本ズワイよりも大型になるズワイガニです。かつて年末年始にスーパーや市場で見かける、脚だけのカニは海外産のオオズワイガニで、これまではそのほとんどが輸入品(アラスカやロシア産)でした。
主な産地はベーリング海やカムチャッカ半島の東部。1983年頃から北海道の噴火湾から苫小牧にかけて漁獲されはじめ、1986年にはオオズワイガニの漁獲量がピークを迎えますが、好不漁の波があり、翌年からは安定的に出回ることはありませんでした。それから37年、2023年にえりも沖でオオズワイガニが水揚げされるようになり、2025年には広尾沖でも獲れ始めました。
一般的なズワイガニの旬は冬の11月〜3月頃とされ、寒い時期に漁が解禁されます。一方でオオズワイガニは、アラスカとロシアにおいては春~初夏が旬および水揚げ時期とされています。近年は地球温暖化の影響で海の状況が変化していることもあり、日本国内では冬に最盛期を迎えているのが実態です。
本ズワイガニや紅ズワイガニとの違い
オオズワイガニと本ズワイガニの見た目は非常に似ていて、ひと目見ただけでは区別が難しいです。一番の特徴は口の形で、オオズワイガニは口がM字なのに対し、本ズワイガニは水平になっています。
成長したオオズワイガニは本ズワイよりも甲羅が大きめですが、現在国内に流通している北海道産のものは漁の関係から成長前に漁獲されており、甲羅は30cm前後。色味は本ズワイと若干異なり、赤みが強くでることが多い傾向です。
なお、紅ズワイガニにも似ていますが、オオズワイや本ズワイよりも深い場所に生息しているため、紅ズワイはひと際、真っ赤な見た目が特徴です。
| オオズワイガニ | 本ズワイガニ | 紅ズワイガニ | |
|---|---|---|---|
| 産地 | 北太平洋 (アラスカ・ロシア) 日本海 (北海道えりも岬・内浦湾・広尾沖) |
日本海 北太平洋 (アラスカ・ロシア・カナダ) オホーツク海 |
日本海 (鳥取・兵庫・富山・新潟) |
| 漁期 | 北太平洋:4月~6月 北海道:11月~3月 |
11月~3月 | 9月~5・6月 |
| 水域 | 水深100m前後 | 水深200~400m | 水深500~2,000m |
| 漁法 | 刺し網、カニかご | 底引き網 | カニかご |
オオズワイガニの味わいは?
オオズワイガニの身肉は本ズワイガニに近いと言われていますが、味わいには微妙な違いがあります。オオズワイは味が濃厚で、海の香りが強く感じられるのが特徴。脚(とくに第一関節)が太く短いため、身がギュッと詰まっており、食感の良さも魅力です。そのため、茹でガニや鍋、バター焼きなど多様な料理で楽しむことができます。
北海道では成長しきる前に水揚げされるため、身肉が水っぽいのでは?と心配される方も多いですが、25cm以上のオオズワイガニにそのようなことはなく、どちらかというと筋のあるプリプリとした食感です。
甲羅にはカニミソが入っていることも多いので、蟹好きにはたまりません。
オオズワイガニのおすすめ調理法
オオズワイガニの魅力を最大限に引き出すには、調理法選びが重要です。身が詰まっていて濃厚な味わいが特徴なので、シンプルに茹でてそのまま食べるのが王道。塩茹でにすることで、カニ本来の甘みと旨味を存分に味わえます。
また、カニ鍋やカニしゃぶもおすすめ。出汁にカニの旨味が溶け出し、野菜や豆腐と一緒に楽しめます。バター焼きやガーリック焼きにすれば、濃厚な風味がさらに引き立ち、お酒のおつまみとしても最適です。
カニミソが入っている場合は、甲羅焼きにするのもおすすめ。日本酒を少し加えて焼くと、香ばしさと濃厚なコクが楽しめます。
オオズワイガニが安いって本当?
本ズワイガニや紅ズワイガニはブランド化が進み、高級食材として扱われることが多いため、価格は1杯15,000円以上になることがあります。
一方で、オオズワイガニはアラスカやロシアで漁獲量が多く流通も活発なため、価格は比較的安価で、1杯あたり5,000円前後が主流。しかし近年、北海道でオオズワガニが大量に水揚げされるようになったことで、海外輸入品よりもさらに手頃な価格に収まることが多くなりました。
スーパーや市場でのオオズワイガニの平均的な価格は、1.5kg~2kgの約3杯で9,000円前後。1杯あたり3,000円のようです。
※生やボイル脚だけなど販売形態によって価格帯は異なります
北海道でオオズワイガニが大量発生している理由
2023年の秋頃から北海道南西部にある噴火湾(内浦湾)を含む、太平洋沖でオオズワイガニが大量に獲れるようになりました。森進一の歌で有名な襟裳岬をはじめ、2025年には広尾沖でも大量に水揚げされています。
これらのエリアに共通しているのは、いずれも水深100メートル程度でオオズワイガニが住みやすい水深ということ。詳しいことは解明されていないものの、2021年に発生した赤潮の影響や地球温暖化による海水温の上昇、それに伴う捕食者(タコなど)の減少といった環境変化が複合的に重なったことで、オオズワイガニが大量発生していると考えられています。
環境変化とオオズワイガニの関係
オオズワイガニの大量発生は、単なる一時的な現象ではなく、海洋環境の大きな変化を示唆しています。海水温の上昇により、従来は北方に生息していたオオズワイガニが南下し、北海道沿岸でも生息できる環境が整ったと考えられます。
また、タコなどの捕食者が減少したことで、カニの幼生が生き残りやすくなり、個体数が急増した可能性も指摘されています。赤潮の発生も生態系に影響を与え、一部の海洋生物が減少する一方で、オオズワイガニにとっては有利な環境が生まれたようです。
こうした環境変化は、今後も続く可能性があり、オオズワイガニの漁獲動向を左右する重要な要因となるでしょう。
オオズワイガニが厄介者の理由
食べれば美味しくて、価格も手頃でコスパの良いオオズワイガニですが、漁業関係者の間では「厄介者」と呼ばれているオオズワイガニ。それには大きく3つの理由があります。
厄介者の理由①:本来獲りたい魚や貝が獲れない
1つ目の理由は、あまりに大量に網にかかってしまい、本来獲りたい水産物が獲れないということ。カレイやウニ、エビを獲るのが目的なのに、オオズワイガニばかり網にかかるので、「漁師泣かせ」とも言われています。
厄介者の理由②:網が破けてしまう
2つ目の理由は、オオズワイガニが漁網を食い破ってしまったり、鋭い脚やハサミが引っかかって網をダメにしてしまうから。漁網の買い替えや修繕にかかる費用が膨らむばかりか、オオズワイガニを網から外す手間もかかることから、漁業関係者の悩みの種に。
厄介者の理由③:取引価格が低く、販路が少ない
本ズワイや紅ズワイと比較すると、その価格は8分1ほどであり、市場の取引価格が低いことから儲けになりにくいというのが理由です。
しかしこれは2023年頃の話。襟裳岬や噴火湾で水揚げされ始めた当初、オオズワイガニのサイズは200g程度でした。2024年、2025年と成長を続け、今現在水揚げされているものは500gから700gのものも。北海道ではオオズワイガニを新たな資源と捉え、これまで獲っていた小さなカニは資源保護のため海に戻しています。
これにより市場価格が上昇。一部のスーパーマーケットや鮮魚店にも並ぶようになったほか、ふるさと納税の返礼品にも選ばれています。
これまで厄介者と呼ばれてきたオオズワイガニは現在、東京都や大阪府、沖縄県まで販路を拡大し、安価なのに”本ズワイに匹敵するおいしさ”と全国的な人気を集めています。
オオズワイガニはどこで買える?
北海道にお住まいの方は、市場やカニの直売所で購入することができます。道外の方はインターネット通販で購入するのが良いでしょう。楽天市場やYahoo!ショッピングなどのECモールサイトにも取り扱いがありますが、現地に近い価格で購入したい方は、産直通販サイトを利用するのがおすすめです。間に仲介業者を挟まないため、その分安く購入できるうえ、産地直送なので状態の良いものが届きます。
通販サイトの中には海外産のものを販売していることもあるので、北海道産のオオズワイガニが食べたいという方は、産地や製造者(製造地)情報をしっかりチェックしましょう。
オオズワイガニを選ぶポイント
店舗や市場でオオズワイガニを購入する際は、いくつかのポイントを押さえておくと、より美味しいカニを選ぶことができます。まず、サイズは甲羅が25cm以上のものを選ぶのがおすすめ。成長した個体ほど、身の詰まりが良く食べ応えがあります。
また、ボイル済みのものを購入する場合は、鮮やかな赤色をしているものを選びましょう。色が濃いほど新鮮な証拠です。生の状態で購入する場合は、脚が太くしっかりしているものを選ぶと、身がたっぷり詰まっています。
インターネット通販で購入する場合は、水揚げ日や加工日が明記されているものを選ぶと安心です。産地直送のサイトであれば、漁師や加工業者が直接販売しているため、鮮度の高い商品が手に入りやすくなります。
オオズワイガニの通販ならPREZOがおすすめ
PREZO(プレゾ)は、北海道各地の厳選した農産物・海産物を産地直送でお届けする産直通販サイトです。バイヤー自らが現地を訪れ、信頼できる生産者・事業者さんの確かな商品だけを販売しています。
プレゾサイトでは、2026年2月6日(金)から広尾漁業協同組合 食品部のオオズワイガニを期間限定で販売。北海道太平洋沖(広尾沖)で水揚げされたオオズワイガニを、新鮮なうちに隣接する加工場で浜茹でし、1杯ずつ急速冷凍。1.5kg(約4杯)の正品と、足欠けなどを含むお得な訳あり品の2商品が登場します。
また、PREZOのサイトオープン4周年を記念して、オオズワイガニが通常よりも値引きされた特別価格になる予定。さらに、当該商品は全国送料無料でお届けとなっていますので、この機会にぜひ注文してみるのがおすすめです。
商品はこちらまとめ
2023年頃から北海道で大量(大漁)に水揚げされているオオズワイガニ。本ズワイにも負けず劣らずの身肉のおいしさと、たっぷりのカニミソがありながら、リーズナブルに楽しめるコスパ最強のカニと言えます。
ただ、オオズワイガニ漁は好不漁の波が大きく、今現在大量に発生している理由もすべて解明されていないことを考えると、いつ獲れなくなっても不思議ではありません。
手頃に楽しめる今こそ、食べてみてはいかがでしょうか。

