アイスクリームに賞味期限がないって本当?理由と注意点を解説
冷たくて美味しいアイスクリームは、大人から子供まで幅広い年代の人に愛される氷菓です。夏はひんやりと体を冷やし、冬は暖かい部屋でアイスを食べる至福の時間を与えてくれます。
そんなアイスですが、多くの製品に賞味期限が記載されていない事をご存じでしょうか。
この記事では、アイスクリームの賞味期限について詳しく解説します。合わせて、アイスクリームのおすすめの保存方法やいつまで食べられるのかなど身近な疑問についても紹介。アイスクリームをよく食べる人や長期間自宅の冷凍庫で保存しているアイスクリームがある人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
この記事でわかること
- アイスクリームに賞味期限はない
- 品質が安定しているから賞味期限表示の省略が認められている
- チューペットには賞味期限がある
アイスクリームに表記のない場合は賞味期限がない
賞味期限とは、食品において美味しく食べられる期限を示した表記です。農林水産省において、指定された食品には賞味期限を表記することが定められています。
しかし、アイスクリームは多くの製品で賞味期限が表記されていません。これは、法的にアイスクリームの賞味期限の表記を省略することが認められているからです。
賞味期限の表記されていない食品には、原則として賞味期限はありません。
アイスミルクやラクトアイスも同様
| アイスクリーム | アイスミルク | ラクトアイス | |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 乳固形分15%(うち乳脂肪分8%以上)の氷菓 | 乳固形分10%(うち乳脂肪分3%以上)の氷菓 | 乳固形分3%以上の氷菓 |
| 代表的な商品 | ハーゲンダッツ、PARM(パルム)など | 雪見だいふく、チョコモナカジャンボなど | パピコ、パナップなど |
| 賞味期限 | なし | なし | なし |
アイスクリームを含む氷菓は、原材料によって「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」の3種類に分類されています。
これらの氷菓にはアイスクリームと同様の理由で賞味期限の表記義務はなく、販売元の推奨する適切な環境で保管されているものであればいつまでも安全に食べることができます。
明治やシャトレーゼなど一部メーカーでは賞味期限が記載されているケースもある
主にアイスクリームなどには賞味期限の表記義務はありませんが、これは「賞味期限を表記してはいけない」という訳ではありません。そのため、メーカーによっては賞味期限を記載していることもあります。
賞味期限が記載されている製品については、記載されている日付が賞味期限として設定されているため、表示されている期限までに食べるようにしましょう。
アイスクリームに賞味期限を表示しているメーカーの代表として明治やシャトレーゼなどが挙げられます。明治では、賞味期限の表示義務がないアイスであっても、安心かつ美味しく味わってほしいという理由で2020年6月以降、すべての氷菓に賞味期限を表示しています。
アイスクリームに賞味期限がない3つの理由
アイスクリームに賞味期限がないことは分かりましたが「他の食品は賞味期限を表示しないといけないのに、どうしてアイスクリームは表示しなくていいの?」という疑問は残りますよね。
基本的に、アイスクリームは品質が安定しているという理由で賞味期限の表示を省略することが認められています。続いては、アイスクリームの品質が安定している理由を含めて、賞味期限の省略が認められている理由を紹介します。
1.細菌が繁殖しにくいから
食品を腐敗させ食中毒を引き起こす細菌は-18度以下の環境では活動できません。そのため、-18度以下の環境において、食品は腐ることも細菌が活動することもなく品質が変化しません。
アイスクリームは、基本的に-18度以下で保存され、尚且つ凍ったまま食べます。これらの理由から食中毒などを引き起こす細菌は活動・増殖できないため、安全性が高い食品であると認められているのです。安全性が高いアイスクリームだからこそ、賞味期限の省略が認められています。
まれに冷凍食品などで食中毒が起こる事例が報告されますが、これらの事例では一度常温に戻っていたり、冷凍庫で保存していても庫内の温度が低温に保てていないことが原因で細菌が活動・増殖しているケースが多いです。
2.品質が劣化しにくいから
前述したように、アイスクリームは基本的な保存温度である-18度以下の環境では、品質を変化させる細菌等が活動できません。もちろん、長期間保存することでわずかな品質の変化(匂いうつりなど)はあるかもしれませんが、健康を損なう恐れのある変化は起きないと考えられています。
品質が変化せず、一定に保たれることから、アイスクリームは賞味期限の表示を省略することが認められているのです。
3.原材料の安全性が高いから
日本では、乳製品の品質管理が非常に厳しく行われています。アイスクリームは乳製品を原料に用いているものが多いため、原材料の安全性が高いことも賞味期限の表示の省略が認められている理由のひとつと言えるでしょう。
結局アイスクリームはいつまで食べられるの?
アイスクリームに賞味期限はありませんが、それならいつまで保存できるのか気になる人もいますよね。
厳密にいえば、メーカーの推奨する温度で適切に保存されたアイスクリームは1年後でも10年後でも安全に食べられると考えられています。
日本製の家庭用冷蔵庫はJIS規格(日本工業規格)において-18度以下に庫内温度が設定されるようになっています。そのため、家庭でも適切にアイスクリームを保存することが可能です。
ただし、開閉を頻繁に行うと庫内温度が下がりやすかったり、経年劣化によって冷凍庫の庫内温度を低温に保てていなかったりする場合は、アイスクリームの品質が変化してしまう恐れがあります。
【番外編】チューペット(ポッキンアイス)の賞味期限は?
夏の定番と言えばアイスクリームの他にチューペット(ポッキンアイス)をイメージする人もいるのではないでしょうか。特にお子さんのいる家庭では、手軽に食べられて手などを汚しにくく、コスパも良いことから、頻繁に購入する方も多いでしょう。
アイスクリームに賞味期限がないのであれば、チューペットにも賞味期限がないんじゃないの?と思われがちですが、これは大間違いです。
チューペットには、賞味期限があります。多くの場合、外袋に記載されており製造日から6~12カ月程度に設定されているものが多いです。
「アイスクリームと同じで、凍らせて食べるのにどうして?」と感じる方も少なくないでしょう。実は、チューペットは溶けた液体の状態で販売して、家庭で冷凍するためアイスクリームに比べると品質が安定しにくいと言えます。
アイスクリームは、適切な衛生管理の元、製造・冷凍までされているからこそ賞味期限がないのです。
アイスクリームのおすすめ保存方法
続いては、アイスクリームの保存方法を紹介します。アイスクリームを美味しい状態で保存するには、以下の方法がおすすめです。
保存容器や冷凍用保存袋で保存する
アイスクリームが空気に触れると表面が乾燥して風味が損なわれてしまいます。家庭で保存する際には、保存容器や冷凍用保存袋に入れて保存しましょう。
表面を平らにしてラップをして保存する
食べかけのアイスクリームを保存する場合などは、表面を平らにしてラップをかけ、できる限り空気に触れる面積を減らした状態で保存しましょう。空気に触れた部分は、乾燥や匂い移りがおこりやすくなります。
においの強い物から離れた場所で保存する
アイスクリームは非常に匂い移りしやすい食品です。アイスクリームの近くに肉や魚など、においを発しやすい食品を置かないようにしましょう。
冷凍庫の開閉を減らす
家庭用冷凍庫の場合、頻繁に開閉することで庫内の温度が下がりがちです。なるべく開閉の回数を減らし、庫内を-18度以下に保てるようにしましょう。開けた時に冷気を逃がさないビニールシートなどを利用するのもおすすめです。
早めに食べきる
賞味期限がないとされているアイスクリームですが、メーカーの多くが「なるべく早くお召し上がりください」と表示しています。長期間の保存も可能ですが、乾燥や匂い移り、溶けてしまうなど本来の美味しさを損なった後ではどうしようもなくなってしまうため、購入後はなるべく早く食べるようにしましょう。
一度開封したアイスはいつまで食べられるの?
とっても美味しいアイスですが、途中で体が冷えてしまったりお腹がいっぱいになったりしてしまうこともあります。
少しでも溶けてしまったアイスクリームは、再冷凍すると表面が乾燥して触感や風味が損なわれがちです。また、空気に触れる部分が多いことから未開封のアイスクリームに比べて匂い移りもしやすいでしょう。
再冷凍して保存することもできますが、未開封のものと同等の安全性は保障されません。そのため、約1週間以内を目安に食べきるのがおすすめです。
食べられる?食べられない?アイスクリームの賞味期限見極めポイント
賞味期限がないと言われるアイスクリームですが、適切に保存されていない場合、品質は劣化してしまいます。以下のような状態になっているアイスクリームは、品質が劣化している可能性があるので注意しましょう。
- 霜がたくさん付いている
- 変色している
- 匂い移りしている
- 食感が損なわれている
特に、霜が多くついている場合、冷凍庫内の温度が高くなってしまったことで一度溶けて再冷凍されている可能性もあります。舌触りや匂い、色など、異変を感じた際には食べない方がよいでしょう。
まとめ
今回はアイスクリームの賞味期限について解説してきました。冷たくて美味しいアイスクリームは、適切に保存すればいつまででも美味しく食べられることが分かりましたね。ぜひ、今回紹介した保存方法なども参考に、アイスクリームを美味しい状態で保存して味わってみてください。

