抹茶のうれしい効能とは?主な栄養素や健康効果、おすすめの飲み方を解説
近年、抹茶が国内外で注目を集めており、健康志向の高まりとともにブームとなっています。抹茶ラテや抹茶スイーツなど、身近な商品にも多く取り入れられ、その人気はとどまるところを知りません。そんな抹茶ですが、実はおいしいだけでなく、健康や美容にうれしい効能がたくさんあることをご存知でしょうか。
こちらの記事では、抹茶に含まれる主な栄養素や健康効果をわかりやすく解説します。あわせて、抹茶の効果をしっかり実感するための飲み方もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のまとめ
- 抹茶は茶葉の栄養を余すことなく摂取できる
- 朝活や仕事・勉強で集中したいときに抹茶がおすすめ
- 健康な成人のカフェインの適量は1日400mg
- 抹茶1杯100mlあたりのカフェイン量は約60mg
- 抹茶は世界的に注目を集めていて抹茶スイーツは大人気
抹茶に含まれる代表的な栄養素
抹茶は緑茶の一種であるものの、収穫直前の数週間、日光に当てずに育てるという特殊な栽培方法が用いられることにより、栄養素が他の緑茶と少し異なります。さらに、煎茶などの緑茶は、お湯や水に浸けて抽出する「お湯出し・水出し」という飲み方が一般的ですが、通常、抹茶は粉末状にした茶葉をお湯に溶かしてそのまま飲むという飲み方なので、茶葉の栄養を丸ごと摂取できることも特徴です。
具体的には、抹茶には以下のような栄養素が含まれています。
抹茶に含まれる栄養素
- カテキン
- テアニン
- ルテイン
- ビタミン類
- カフェイン
- 食物繊維
カテキン
カテキンは、抹茶の主要な栄養成分のひとつです。ポリフェノール群に分類されるカテキンは、お茶がもつ特有の渋味の元であり、さらに体内の酸化ストレスを軽減する「抗酸化作用」をもっています。
抗酸化作用は、血中コレステロール値のバランスを整えるのに役立つほか、体脂肪の蓄積を抑制してくれる効果も期待できる栄養素です。また、抹茶は粉末状の茶葉をそのまま飲むので、茶葉に凝縮されたカテキンを余すことなく摂取できるのが魅力です。
テアニン
テアニンはアミノ酸の一種で、抹茶特有の豊かな風味や、上品なうま味、甘みにかかわる成分です。テアニンは、心身を穏やかにしてくれるリラックス効果が期待できます。
また、テアニンには入眠を助ける作用もありますが、抹茶には覚醒作用のあるカフェインも多く含まれるため、就寝前に抹茶を飲むのは避けるほうがいいでしょう。
ルテイン
抹茶には、ルテインというカロテノイドの一種が微量含まれています。ルテインは、ほうれん草やケールなどの緑黄色野菜に多く含まれており、視覚機能を維持するうえで重要な役割を果たす栄養素です。
ルテインは目の網膜に多く存在しており、スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトのような有害な光から目を保護する働きがあります。さらに、強力な抗酸化作用ももっており、加齢に伴ってリスクが高まる老眼や黄斑変性といった眼病の予防にも貢献する可能性が示唆されています。
しかし、ルテインは体内で自ら生成することができないため、抹茶や緑黄色野菜などの飲食物から意識的に摂取することが大切です。
ビタミン類
ビタミンは私たちの健康と美容を支えるうえで欠かせない栄養素で、抹茶にはビタミン類も多く含まれています。抹茶に含まれるビタミン類には以下があります。
抹茶に含まれるビタミン類
- βカロテン(カロテノイド)
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンK
体内でビタミンAに変わる「βカロテン」は、カロテノイドの一種で、ビタミンCとともに皮膚を健やかに保ち、免疫力を高めるはたらきがあります。ビタミンEには抗酸化作用があり、体内の組織を若々しく保つ手助けをしてくれます。また、ビタミンKは骨の健康維持に不可欠で、丈夫な骨作りや骨粗しょう症の予防に貢献すると期待されている栄養素です。
カフェイン
抹茶は、他の緑茶と比べてカフェインを豊富に含んでいることが特徴です。一般的な抹茶1杯(抹茶の使用量は約1.5〜2g)には、ドリップコーヒーと同程度の約60mgのカフェインが含まれるとされ、これは通常の煎茶の約3倍に相当します。
カフェインには、精神を覚醒させ集中力を高める作用や、身体のエネルギー代謝を促進し、脂肪の燃焼を助けるはたらきなどが期待されています。そのため、日中の眠気を覚まして活動的に過ごしたいときや、運動時のパフォーマンス向上を目指すときのサポート飲料としても適していると言えるでしょう。
食物繊維
抹茶を飲むと、食物繊維を摂取することも可能です。抹茶に含まれる食物繊維の量自体は、他の茶葉とあまり変わりませんが、抹茶はお湯に淹れて飲む緑茶と違い、お湯に溶かして茶葉の栄養を丸ごと摂取できる点で異なります。そのため、抹茶は茶葉に含まれる食物繊維を余すことなく摂取できるわけです。
また、食物繊維は消化器官のはたらきを活発にし、腸内フローラのバランスを整える作用があるため、快適な便通を促し、お腹の調子を良好に保つ手助けをしてくれます。さらに、食物繊維には血糖値の急激な上昇を穏やかにしたり、血中コレステロールの濃度を適切にコントロールしたりする作用も期待されています。
抹茶は体にいい?期待できる健康効果・効能
抹茶には次のような健康効果・効能が期待できます。
抹茶に期待できる健康効果・効能
- スキンケア効果
- ダイエット効果
- 生活習慣病の予防
- 口臭改善
- 免疫力アップ
- 集中力アップ
- リラックス効果
スキンケア効果
抹茶はスキンケアにいい飲み物です。カテキンやテアニン、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEといった抗酸化作用をもつ栄養成分(抗酸化物質)を多く含んでいます。抗酸化物質は、体内にとって有害な活性酸素のはたらきを抑制してくれる成分です。
体内で活性酸素が過剰に発生すると、細胞の酸化を招き、老化を加速させてしまいます。抗酸化物質を摂取することで、肌の老化現象の進行を穏やかにすることができ、年齢とともに現れやすいシミやしわの進行を緩やかにする効果が期待できます。
また、抹茶に含まれるビタミンCは、肌のハリや弾力を維持するために不可欠なコラーゲンの産生を促進する役割をもつ栄養素です。肌の内側から健やかな肌コンディションへと導き、若々しい印象を保つ手助けをしてくれます。そのため、日常的に抹茶を摂取することは、スキンケアに役立つと言えます。
ダイエット効果
抹茶にはダイエット効果も期待できます。抹茶の主要成分のひとつであるカテキンは、食事から摂取される糖質や脂質の体内への吸収を穏やかにし、余分なエネルギーの蓄積を抑制するはたらきがあるとされています。さらに、抹茶には脂肪燃焼作用をもつカフェインが含まれており、体脂肪の燃焼プロセスが活性化され、脂肪がエネルギーとして利用されやすくなります。
また、抹茶を飲むと食物繊維を摂取できるのも魅力です。通常、便秘になると腸の動きが悪くなって基礎代謝が低下し、脂肪燃焼を遅らせる可能性があります。ダイエットにおいて便秘改善は大きな課題のひとつですが、抹茶を飲むことで、食物繊維が腸内環境を整え、老廃物の排出を促して便秘改善を助けてくれます。さらに、食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑制するのにも有効です。
抹茶を飲めば痩せるというものではありませんが、ダイエットの手助けにはなるため、ダイエットを頑張る方は、ぜひ日々の生活に抹茶を取り入れてみましょう。
生活習慣病の予防
抹茶は、現代人が直面しやすい生活習慣のリスクを軽減するとされています。βカロテンやビタミンC、ビタミンEといった抗酸化物質が、体内の過剰な活性酸素のはたらきを抑制することで、細胞のダメージを抑え、がんを含む疾患のリスクを低減させることが示唆されています。ただし、がんと抗酸化物質の関連には諸説あるため、あくまでも参考としてとらえておきましょう。
また、カテキンは血圧や血中コレステロール、体脂肪のバランスを整えるはたらきが期待され、心臓病や脳卒中といった生命に関わる疾患の発症リスクを低減させる可能性も期待されています。そのほか、ダイエットをサポートする効果により、肥満からくる生活習慣病の予防も期待できるでしょう。このことから、抹茶は日々の健康維持に役立つ飲料として注目されています。
口臭改善
抹茶は、口腔内の気になるニオイを軽減する効果も期待できます。抹茶に含まれるカテキンは、フラバノール類(ポリフェノールの一種)に属する成分です。フラボノイドは、口臭の原因となる物質の発生を抑制したり、ニオイ成分そのものを中和したりするはたらきがあるとされています。さらに、カテキンには優れた殺菌作用もあるため、口内で悪臭の原因となる細菌の増殖を抑える効果も示唆されています。
食後に抹茶を1杯いただくことで、これらの消臭効果と殺菌効果が相乗的にはたらいて、口の中をスッキリとリフレッシュさせ、爽やかな口臭を保つのに役立つでしょう。
免疫力アップ
抹茶は、免疫力アップにつながる成分も含んでおり、その代表格がカテキンです。カテキンは抗ウイルス作用をもつことが知られており、風邪やインフルエンザといった感染症の原因となるウイルスの活動を抑えるはたらきが期待されています。
さらに、抹茶には体内でビタミンAに変換されるβカロテンや、抗酸化作用の高いビタミンCも豊富に含まれています。ビタミン類は、免疫細胞の正常なはたらきを維持すると同時に、免疫機能を活性化させるために必要な成分です。特に、免疫細胞の一種である「マクロファージ」の活動を高める効果も報告されており、身体全体の抵抗力を底上げする手助けとなります。そのため、抹茶は日常的な感染症予防も期待できる飲み物です。
集中力アップ
抹茶は、集中力アップにもおすすめの飲み物です。カフェインが中枢神経を刺激し、覚醒を促して集中力を高め、一時的な疲労感も和らげてくれます。また、抹茶に含まれるテアニンにはリラックス効果があるため、カフェインによる興奮を穏やかにしつつ、落ち着いた集中状態へと導くと言われています。
そのため、コーヒーなど他のカフェイン飲料とは異なり、抹茶は穏やかな覚醒感とともに、集中力を保ちやすいのが特徴。作業効率を高めるのに役立つので、仕事や勉強で集中したいときの1杯には抹茶がおすすめです。
リラックス効果
抹茶は、リラックスしたいときにもぴったりです。アミノ酸の一種であるテアニンは、自律神経のうちリラックス状態を司る副交感神経のはたらきを優位にし、「α波」という穏やかな状態を示す脳波を増やす傾向があると示唆されています。日々の生活で感じる緊張感や高ぶった気持ちを和らげ、精神的な落ち着きを取り戻す手助けとなってくれます。
また、抹茶特有のフレッシュで心地よい香りも、精神を安らかにするのに有効です。抹茶の香りは非常に繊細で、香り成分のみを抽出して利用するのは困難とされています。抹茶の香りを楽しむためにも、抹茶を淹れてリラックスしましょう。
抹茶にデメリットはある?緑茶よりも価格が高い
抹茶は魅力の多い飲み物ではあるものの、緑茶と比べて価格が高いことがデメリットです。その栽培や製造には特別な手間と時間がかかるため、どうしても緑茶よりも価格が高い傾向にあります。そのため、日常的には緑茶を楽しみ、大切な機会やお客様をお迎えする際には抹茶を選ぶという方もいるのではないでしょうか。
また、抹茶は非常に細かな粉末状であり、空気に触れる面積が大きく、酸化しやすいというのもデメリットです。おいしさや風味の劣化を防ぐため、開封後は密閉容器に入れ、冷暗所で保管するなど、取り扱いに少し注意が必要です。
抹茶を飲むタイミングはいつ?朝がおすすめ
抹茶はいつ飲んでもおいしくいただけますが、特におすすめは朝です。1日の始まりに抹茶を飲むと、カフェインとテアニンの作用により中枢神経が穏やかに刺激され、眠気を覚まし、意識をはっきりとさせることができます。起床後のぼんやりとした頭をすっきりとさせ、シャキッとした気分で1日をスタートさせられるでしょう。
さらに、カフェインが体脂肪の蓄積を抑制し、カテキンが血中コレステロール値を調整するのに役立つので、朝に抹茶を飲んだ後に活動することで体脂肪の燃焼にも役立つと考えられます。朝から読書や軽い運動など「朝活」をしたいときは、抹茶を飲んで集中力アップさせ、身体のコンディションも整えましょう。
抹茶の飲み過ぎは体に悪い?カフェインやカテキンの過剰摂取に注意
抹茶は多くの健康効果が期待される一方で、飲みすぎには注意が必要です。抹茶に含まれているカフェインは、適量であれば集中力向上や覚醒効果をもたらしますが、過剰に摂取すると睡眠の質を低下させたり、神経過敏を引き起こしたりする可能性があります。
一般的な健康な成人におけるカフェインの1日の摂取目安量は400mg程度、妊娠中の女性は200mg程度です。抹茶1杯100mlあたり約60mgのカフェインが含まれるとすると、1日に6杯程度が上限となります。特に、カフェインに対して敏感な体質の方、日常的に緑茶やコーヒー、チョコレートなどカフェインを摂取する人は、さらにカフェインの過剰摂取に注意が必要です。
また、抹茶に豊富に含まれるカテキンも、適量であれば抗酸化作用や脂肪燃焼促進などの恩恵がありますが、摂取しすぎると消化器官に負担をかけ、かえって便秘などを引き起こすこともあります。抹茶を楽しむ際は、自身の体調や生活スタイルに合わせて適量を心がけ、他のカフェイン源とのバランスを考慮することが大切です。
抹茶の効果的な飲み方は?少量をこまめに飲む
抹茶のもつ健康効果・効能を期待するためには、少量をこまめに飲むのがおすすめです。抹茶に含まれるカテキンやテアニン、ビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素は、体内に取り込まれた後、長時間その効果を持続するわけではなく、一般的に2〜3時間程度で血中濃度が低下すると言われています。
そのため、一度に大量の抹茶を摂取するよりも、1杯100ml程度を1日2〜3杯にしてこまめに飲むほうが、栄養成分を体内で一定量維持しやすく、よりその効果・効能を期待できるでしょう。
抹茶は1日何杯まで?適量は1日2~3杯
個人差はありますが、抹茶は1日2〜3杯が適量です。
1日のカフェイン摂取量の推奨を考慮すると、計算上は1日に最大6杯ほど飲めますが、1日2〜3杯にしたほうが、カフェインの過剰摂取を心配することなく、安心して飲むことができます。適量を守れば、抹茶は健康・美容にいい影響が期待できる飲み物です。
抹茶は飲むから食べるへ!抹茶スイーツが世界的ブームに
今や抹茶は世界中で人気があり、飲んで楽しむものから、食べて楽しむものへと、その楽しみ方に広がりを見せています。特に、抹茶を用いたスイーツは世界的なブームとなっており、その風味や鮮やかな色味は、多くの人々を魅了しています。
抹茶のブームの火付け役と言われているのは、1996年にアイスメーカーの「ハーゲンダッツ」が初めて日本で発売した抹茶アイスクリームです。その後、著名なパティシエが抹茶を積極的に取り入れた革新的なスイーツを発表した例もあり、現在ではスイーツや洋菓子といった分野で抹茶が定番のフレーバーとして定着しています。また、大手コーヒーチェーン「スターバックス」が抹茶を活用したドリンクメニューをグローバルに展開したことも、抹茶の世界的な認知度と人気拡大に大きく貢献しました。
このように、抹茶は単なる飲み物としてだけでなく、多様な食文化の中で新たな楽しみ方を見出され、世界中のカフェやスイーツ店で愛される存在へと進化していることがわかります。近年、抹茶を含む粉末茶の輸出額が増え続けていることからも、抹茶は世界的ブームになっていると言えます。
まとめ
抹茶には、カテキンやテアニン、ルテイン、カフェイン、ビタミンなど、さまざまな栄養素が含まれています。適量飲むことで、スキンケアや口臭改善、リラックス効果といったさまざまな健康・美容の効果効能が期待できる飲み物です。
さらに、抹茶は豊かな風味や鮮やかな色味が魅力で、飲み物だけでなく、お菓子の材料としても使われています。今や世界的ブームの抹茶を、ぜひ日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

